【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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マッシュルーム迷宮 1

 冬の寒さのピークに入り、雪も降り積もってきた今日このごろ……というか和田さんが馬にのめり込んで馬術系のスキルを取りまくって、自前の馬まで持ち始めたと聞いた時には正気を疑ったが……いや、正気はこの前まで失っていたけど……。

 

 現在は委託牧場に買った馬を預けてその馬を凄い可愛がって育てており、それが彼女の心の拠り所になっているので……まぁなんというか……良かったのかな? 

 

「金やん馬育てようよ〜広い畑あるんだし、米取ったら藁が出るんだからさぁ~」

 

 そんな和田さんは俺に馬の生産をしてみないかと凄い誘ってくるようになった。

 

「金稼いで自前の牧場買えばいいじゃんか」

 

「えー、私は馬に乗りたいの。育てるのは金やんの所でやって欲しいなぁって」

 

「しっかり者の和田さんはどこに行った!」

 

「馬の背中に置いてきた!」

 

 駄目だこりゃ……馬の魅力に取り憑かれてやがる……。

 

 そんな和田さんはスキルによって上手い具合に馬を操縦できるらしく、自分の委託している牧場の人から若駒のバイコーンや捕獲してきたユニコーンに人を乗せるトレーニングを一緒にしないかと誘われて、参加しているらしい。

 

 そんな和田さんの変化に戸惑いながらも時は過ぎ、オタクと約束したマッシュルーム迷宮に行く日になった。

 

「じゃあマリー夜には帰ってくると思うから料理を作っておいてくれるか」

 

「はい! わかりました! 皆さんお気を付けて!」

 

 今日潜るのは日帰りで行ける所まで……各階層時間をかけてしまうから案内役のオタクが居ても5階層、行けても6階層が限度だろう。

 

「それじゃあ行くでござる」

 

 全員マッシュルーム迷宮の入り口まで飛んでいく。

 

 だいたい10分ほど飛行するとマッシュルーム迷宮の入り口が見えてきた。

 

 マッシュルーム迷宮の入り口は森の木々が絡まったみたいな感じになっており、雪が降っているので衛兵も迷宮の中に居るらしく、入り口は出入りする冒険者くらいで、出ていく冒険者は寒さで震えながら出てくる。

 

 中に入ってみると外とは違い、凄い賑わっていた。

 

「さぁさぁ卵の実10個入り2Gから!」

 

「動くキノコ1体5G!」

 

「ピッピ鳥1匹2G! 安いよ安いよ!」

 

 まるで市場である。

 

 衛兵に闇市みたいになっているけどこれって良いのかと聞くと

 

「おや新人か? ここが市場みたいになっているのはいつもの事だよ。普通の時は町の市場で売っているんだが、冬だと市場も雪が降って屋台が開けねぇから迷宮の中屋台が賑わうんだ。冒険者しか迷宮には入れないから商売人は雇っている冒険者にここで買い物をさせるんだよ。ほら」

 

 衛兵が指を指す方向を見ると荷車を引いた集団が歩いていた。

 

「卵の実1000個くれ」

 

「へい、まいど!」

 

 業者なだけあり凄い数を買っていく。

 

「そもそも冒険者同士での売買は別に違法じゃないからな。冒険者ギルドでも冒険者同士の売買に関しては合法というのが普通だからな」

 

「なるほど……」

 

 今まで冒険者ギルドに卸してばっかりだったが、そう言えばブラッキーの飛竜の運搬も売買ちゃ売買か。

 

 衛兵にチップを贈り、俺は屋台コーナーを進んでいく。

 

「オタク、1階層は屋台ばかりか? もしかして」

 

「入り口付近だけでござるよ」

 

 そう言われて進んでいくと、だいたい2キロ程度歩くと屋台が無くなった。

 

「1階層は動くキノコとかお化けカボチャくらいで危険なモンスターはほぼ居ないでござるよ……危険になってくるのは5階層以下でござる」

 

「キノキノ」

 

「おばけ〜」

 

 なんかめっちゃ可愛いのが居るぞ……。

 

 1メートルくらいの大きさの動く人形みたいなキノコとおばけ〜と言って群がってくるお化けカボチャ。

 

「ちなみに焼くとどちらも美味しいでござるよ」

 

「へぇ~」

 

 宮永さんや中園さんは群がってきたお化けカボチャにメロメロで近づいてきたのを触ろうとするとバクっと噛みついてきた。

 

「痛くは無いでござるが懐かないのがモンスターだなーと再認識できたでござるか?」

 

「うん……なんか急に冷めた……」

 

 宮永さんは噛み付いているお化けカボチャをデコピンするとピューンと吹っ飛んで行った。

 

 次の階層へは木のゲートがあり、下り坂になっていた。

 

 2階層に下りると蛍みたいなのがあちこち飛んでいる。

 

「グレープ蛍でござる。倒すと大粒のぶどうを落とすでござる。糖度が高いらしくてすり潰して煮込めばジャムに、バーガータウンの安いワインはコイツの果実を使っているらしいでござる」

 

 網を持って捕まえてから倒している冒険者を見ながら先に進む。

 

「卵の実の群生地がこっちで、あれがソーセージドッグ、体からソーセージをぶら下げていて取ってやると喜ぶでござる。迷宮の外でも牧羊犬や愛玩動物として飼っている家があるらしいでござる」

 

「なんか近づいてきた! 蝶?」

 

「カットチーズバタフライで羽がカットチーズになっているでござる。倒すとチーズと魔石を落とすでござる」

 

「わわ! スズキ様! これは何ですか?」

 

 パンドラの足元からモグラみたいなのが顔をだしていた。

 

「ドリルモグラでござる。頭の角が回転して地中を進むでござるよ。焼くと豚の様な味がするでござる」

 

 なんか一時期流行っていたグルメバトル漫画みたいなモンスターばっかりだなこの迷宮……。

 

「食用モンスターが多い迷宮でござるからな……拙者も最初は既視感を覚えたでござるよ」

 

 俺の呟きにオタクも肩を叩いて反応してくれた。

 

「ちなみに5階層にはもっと既視感がある果実が出てくるでござるよ」

 

「どんなんだよ……」

 

「見てのお楽しみでござる……多分驚くでござるよ」

 

 そう言われて次の階層に進む。

 

 すると次の階層は少し冷える印象を受けた。

 

「少し肌寒い?」

 

「この階層は少し冷えるでござる。パンドラとハートは大丈夫でござるか?」

 

「「大丈夫です!」」

 

 少し進むとアイスクリーム·コーンが地面から生えていた。

 

「まんまアイスクリーム·コーンの花でござる。ただ熱に凄い敏感でこの階層の外に出すと直ぐに溶けてしまうでござるから地産地消するしか無いでござる……そんな花を食べているのがコイツでござる」

 

「フォックス!」

 

 いや、どう見てもお前は犬だろ……。

 

「アイスストロベリードッグでござる。倒すと冷凍イチゴと魔石をドロップするでござる。人懐っこいでござるが、地上だと冬の季節以外は体調不良になって直ぐに死んでしまうらしいでござるからペットには向かないでござる」

 

「おいで〜」

 

「フォックス! フォックス!」

 

 中園さんにアイスストロベリードッグが近づくとお腹を見せて撫でられたさそうに尻尾を振っている。

 

「可愛い!」

 

 触るとフォックス! フォックス! と叫んで滅茶苦茶喜んでいた。

 

 倒すのもあれなのでそのまま見逃してあげた。

 

 他にはまんま雪だるまのモンスターが襲ってきて、上部の玉を粉砕したら魔石がドロップしたり、めちゃくちゃ上空を飛んでいるウォッカ鳥(コウノトリにカンガルーみたいなポケットがあり、中にウォッカの入った瓶が何本も入っている)を倒してウォッカを入手したりした。

 

「ウォッカ鳥は上空過ぎて弱って落ちて来たのを倒すくらいしかウォッカ鳥のウォッカは手に入れられないでござる。その酒を飲んだ男女がセックスすると必ず子供ができると言われている精力剤兼排卵効果が高い妖酒らしいでござる。1本5万Gで冒険者ギルドが買い取ってくれるでござる」

 

「あー、マッシュルーム迷宮で日帰りで稼げるってこれねぇ……そりゃ稼げるわ」

 

「見た目はコウノトリでござるからなぁ」

 

「コウノトリが赤ちゃんを運んでくれるって伝承の元か?」

 

 他には冬キャベッチャというスライムの様に弾む冬キャベツだったり、二股大根という走り回る大根だったり冬や寒さにまつわるモンスターが多数生息していた。

 

 ただここまでは攻撃的なモンスターもほぼ居ないのでモンスターさえ倒せる実力があるならマッシュルーム迷宮も十分な稼ぎが得られそうである。

 

 そんな事を考えながら4階層に進むのだった。

 

 

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