【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
4階層は3階層と違い温暖な気候をしており、緑の絨毯(雑草)が敷き詰められていた。
環境的にはグリーンビット迷宮の中に近いかもしれない。
ここではカモノハシを巨大化させたみたいな恐竜モンスター……カモノハシ竜がメインで生息している。
温厚かつ倒そうとすると卵を産むという性質を持ち、後ろ足の爪にある毒だけ気をつければ安全なモンスターである。
毒性も弱く、刺されてから1日の潜伏期間があり、その間に対処できれば無毒化するらしい。
ちなみに対処できないと凄まじい頭痛と腹痛に襲われるが2時間程度で回復するらしい。
まぁ四足歩行かつ後ろ足の爪なのでそうそう当たることは無いのだが……。
このカモノハシ竜の特徴として肉がめちゃくちゃ美味い事も利点としてあげられる。
肥育された牛の様な味がし、柔らかくボリュミーな肉質と脂身部分は牛脂代わりにも使われるらしい。
バーガータウン周辺で牛肉の味がする奴はだいたいコイツの肉らしく、豪炎寺のハンバーグも本物の牛肉が手に入らなかったからカモノハシ竜の肉を使っているらしい。
なので実はトゲイノシシとカモノハシ竜の合挽き肉をハンバーグにしているのである……。
草食モンスターで、そこら辺を徘徊しながら雑草を食べている姿が4階層では見られる。
他にはミルクヤギというモンスターも生息しており、妊娠していなくても乳を出してくれるヤギで、約20キロの乳を出してくれるらしい。
地上で家畜化されており、バーガータウンのチーズの半分はコイツから作られているらしい。
ここまでは広いが、危険度があんまり無い迷宮であったが、5階層からは牙を向くらしい。
オタクの案内で下に下りると木が生い茂っているのだが、魔法攻撃がバンバン飛んでくる。
雷だったり、カマイタチだったり、火球だったり、土の塊だったり、氷の塊だったり……明確な殺意を持って攻撃してくるようである。
「食人植物が大量繁殖しているエリアでござる。昔はここまで酷くなかったらしいでござるが、危険だからと冒険者が立ち入らなくなり、植物がどんどん繁殖してこのざまらしいでござる」
確かに外敵が居なくなった植物はどんどん育つか……しかし迷宮の1フロアを覆い尽くすくらいの植物とは……。
「そう言えば5階層には俺が驚く果実があるって言っていたが、これか? 有名なのか?」
「手にとって見ればわかるぞ」
よくわからないが魔法をかいくぐりながら木に近づき、木のみをとってみると凄い禍々しい模様をしており、食べたら泳げなくなりそうで新しい能力に目覚めそうな感じがする。
「あ、悪◯の実じゃねーか」
「◯魔の実でござる……ただ食べても能力が身についたりカナヅチになったりはしないでござるし、普通に美味しいでござるよ」
試しに食べてみるとシャリシャリしていて洋梨の様な味がして普通に美味しい。
「魔法が飛び交う果樹園といった感じでござるよ……ちなみに拙者達にこのエリアの間伐の依頼が来ているでござるから、今日はそれをしないでござるか?」
「まぁ良いんじゃねぇか? 間伐の証拠は?」
「果樹から果実を採ってくるだけでも良いらしいでござる。これ以上増えるのが困るらしいでござるから」
「なるほど……まぁ間伐だし、とりあえず道ができるくらいには木を切り倒した方が良いよな……よし、皆ここから6階層に向けて木を切り倒して行くぞ」
「「「「おー!」」」」
俺達は木を切り倒す人と果実を収穫する人に分かれ、収穫した果実はオタクのアイテムボックスの中にどんどん入れていく。
ちなみに魔法の属性によって味が変わるらしく、雷が洋梨、火がドラゴンフルーツ、風がスターフルーツ、土が栗、水がマンゴー味がするらしい。
一応バッグとかは魔法で壊れたらたまらないので入り口付近に置いてきたが、凄まじい密度で魔法が飛んでくるので収穫作業も一苦労である。
切り倒して道を作ること5時間……上空から見るとようやく半分進んだかなという所で時間切れ。
オタクのアイテムボックスも果実でパンパンになり、俺達は撤退することにするのだった。
「マジで食糧庫みたいな迷宮だったな」
俺の言葉に中園さんが頷き
「そうだね。食べられる植物もいっぱいあったし、6階層とかもそういうのが続くのかな?」
とオタクに質問する。
オタクは6階層以下も美味しそうな動植物が沢山あると説明し、ただ5階層があの状態なので普通の人は5階層以下に潜ることができないらしい。
まぁ威力は弱いとは言え毎秒魔法が飛んでくれば危険だよな……。
ちなみに果実は1個10Gの値段で売れるらしい。
控えめかもしれないが、他の地域では管理されて市場に出回っている果実らしいのでそんなに高くないのだとか……。
ちなみに稼ぐんだったら3階層のウォッカ鳥がよく、経験値だと6階層に2尾の大きな狐モンスターが居るらしく、そいつを倒すとオーク以上の経験値効率があるらしく、通常色は白だが、銀や金色の狐モンスターは経験値効率が滅茶苦茶良いらしい。
野村が金色を倒した時には1体でレベルが3つも上がったとオタクから聞いた。
とりあえず冒険者ギルドに行って一部を換金し、砂糖とバター、卵を買って家に帰るのだった。
マリーが待っていて家で料理の準備をしていたが、俺はホームベーカリーを借りると、今日取ってきた果物と小麦粉、卵、砂糖、バターを入れてスイッチを押した。
するとガタガタと揺れ始めて30分し、ホームベーカリーの蓋を開けると美味しそうなフルーツ入りのパウンドケーキが完成した。
パンドラとハートがマッシュルーム迷宮の事をマリーに説明し、マリーも楽しそうにその話を聞きながら食事をして今日の冒険は終わるのだった。
パウンドケーキは滅茶苦茶美味しかったと言っておく。
それからソレンス迷宮をオタク達と4回ほど潜ると、冬が終わり始めて春の兆しを感じ始めた。
ルシア師匠との魔法の授業も皆が覚えている土と水の上級魔法だけでなく風の上級魔法の理論も覚え、その3種の魔法であれば他の人に教えることも許すと言われた。
冬の間に頑張ってきた成果である。
他には始まりの勇者が大魔王を倒した事をお祝いするお祭りの時期が来週に迫っており、積もっていた雪も溶け始めて、町全体がお祭りの準備シーズンになっていた。
冒険者ギルドからもマッシュルーム迷宮でカモノハシ竜を討伐して肉を持ってきて欲しいという指定依頼が俺達に出されて、久しぶりに食堂経営をしている豪炎寺と原村さんを除いたクラス全員で迷宮に潜るということも行った。
他の皆も迷宮に潜っていたからか、様々なスキルを覚えており、尻尾をムチの様に扱って攻撃するテールアタックというスキルだったり、角を飛ばして攻撃するスキルだったり、腕の大きさを肥大化させる部分巨大化というスキルだったり、体をドラゴンにより近づける部分獣化というスキル等、それぞれ思い思いに覚えたり、ミスリルの武器を使って攻撃をしていた。
クラスの皆はオタクのアイテムボックスに一番驚いていたが、アイテムボックスによって倒したカモノハシ竜を10体近く一気に運搬できるので作業が楽になったりした。
「パンドラちゃんとハートちゃんも凄い戦力になってる!」
「いっぱい頑張ったんだね!」
「「はい!」」
女子達はパンドラとハートが戦力になっていることに感激し、2人を凄い褒めていた。
そんなこんなで祭りの準備が進んでいくのだった。