【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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馬産の下準備 2

「ちなみに俺の農地面積ですと10頭前後が限界なんですけど……」

 

「うーん、まぁ付き合いや道楽で馬産をやる人もバーガータウン周辺じゃ少なくないからねぇ……コネを作るという側面だと馬産をやって損は無いと思うよ」

 

 クリノさん曰く、馬産をやることでバーガータウンの馬クラブという所に自動的に登録されることになるらしく、年1頭以上馬を生産し、競りに出すこと、もしくは競りにて馬を5年以内に1頭以上購入した人が馬クラブの会員条件らしい。

 

 このクラブは上級市民の人達もよく顔をだし、評議会の議題とかの情報が自然と聞こえてきたり、公国や王国国内の情報も自然と集まってくるらしい。

 

 また購入した人達からどの様な馬を欲しているかという要望も聞こえてきて、農民が欲している馬、軍人が欲している馬とそれぞれの希望に合った馬を生産すると各グループの評判が良くなったりするらしい。

 

 軍人に卸せばレースに出ることもあるし、農民に卸せば馬の餌を融通してくれたりもする。

 

 どちらも付き合って損は無い相手であるし、馬車を運営する商人との繋がりができれば遠方の情報をいち早く仕入れることもできるらしい。

 

「ただ数百頭規模の牧場はバーガータウン周辺の土地だと多分無理だろう。金を積んでも土地を売りたくない人も多いし、大規模な馬産をやるとなると纏まった土地が必要になるからね」

 

 とも言われた。

 

 つまり俺達に教えているのも小規模な馬産をするからノウハウを教えてもライバルになり得ないという判断からだろう。

 

 こればっかりは仕方がない。

 

 次にユニコーン、バイコーン、普通の馬の違いについて説明がされた。

 

 まず普通の馬は地球にいる馬と同じで特にサラブレッドとかの指定があるわけでも無く馬という生き物全体を示しているらしい。

 

 全体的に温厚なかつ臆病な品種が多くスピードやスタミナもまちまち。

 

 強い馬はユニコーンやバイコーンを蹴散らせるだけの能力があるのもたまに産まれてくるが、よほど能力か馬格が良くないとレースには出てこないらしい。

 

 一番の需要はユニコーンとの繁殖を目的としたユニコーンの血を薄める役割らしい。

 

 ユニコーンは気性が荒く、性格が良くないと軍馬や農耕馬にも使えないが、能力はピカ一な為、制御できれば一番良いらしいが、次世代のユニコーンを作る場合ユニコーンとユニコーンの純血でしかユニコーンができない為に父親が気性が良くても母親の気性が悪ければ気性が悪い子だったり頭がイカれているユニコーンが出て来やすいらしく、しかもユニコーンの純血を続けると奇形が生まれやすくなるため2世代以上のユニコーン純血はタブーとされているらしい。

 

 そして混血のバイコーン。

 

 バイコーンは馬とユニコーン、バイコーンとユニコーン、バイコーンとバイコーン、馬とバイコーンの4種類全てからバイコーンが生まれ、気性も馬の血が混じることで安定化し、ユニコーンの能力もある程度引き継がれるのだとか。

 

 そのため軍馬、農耕馬共に需要が高いらしい。

 

 欠点はユニコーン、馬に比べて味が数段階落ちるらしく、食べるのは躊躇するという感じで、パートナーとしてはバイコーンが一番バランスが良いのだとか。

 

 ただバイコーンもユニコーンの血が16分の1以下になる条件を満たすと馬が産まれてくるらしいのでユニコーンの血が薄く成りすぎない用に注意が必要なのだとか……。

 

「少頭数飼いの場合種牡馬となるユニコーンを1頭と気性の大人しい普通の牝馬を掛け合わせると比較的良いバイコーンが産まれてくるハズだよ。まぁ冒険者だからユニコーンは捕まえてきても良いかもね」

 

 と言われた。

 

 聞けば聞くほど奥が深い。

 

 能力、気性、体質、馬格、そしてユニコーンの血の含有量を考えながら生産しないといけない……。

 

 これがなかなか難しい。

 

 続いて牧場の施設を見せてもらったが、まず厩舎。

 

 馬房には寝藁が敷かれており、水を飲むための水桶は魔石が取り付けられており、馬が鼻で弁を押すと水が魔石から生み出されて出される仕組みで、魔石から出る水に慣れていないと売った後に水の飲みが悪かったり、味が変わってストレスを感じてしまうので、水は川が近いとかそういう理由が無い場合は生み出される水を飲むらしい。

 

 水桶の横には餌箱が置かれており、飼葉だったり餌をここに入れるらしい。

 

 食べる物は牧草や乾燥藁等の粗飼料、大豆や麦等の濃厚飼料、果物類の補助飼料の3種類らしく、成長度合いに合わせて成体だと12キロから15キロを食べるらしい。

 

 日中は放牧に出して運動させて、その間に馬房の清掃。

 

 夕方は厩舎に戻し、汚れていたり、夏場の暑く汗を沢山かいている日は体を洗う。

 

 そしてもう一度濃厚飼料と粗飼料を与えてというサイクルらしい。

 

 また蹄の手入れは馬は必要だがユニコーンやバイコーンの蹄は硬い為、蹄鉄を付けることは無く、伸びてきたらカットするだけで良いらしい。

 

 ただ上手く切らないと体を支えるバランスが崩れて体調不良になったりするらしいので注意が必要らしい。

 

「家の牧場は削蹄師の人と契約していて半年に1度爪をみてもらっているんだよ。子馬で売りに出す子は削らなくてもいいけど、母馬とかは長く牧場にいるから手入れをしないとどうしてもね」

 

 とのこと。

 

 粗飼料は米の藁を使うので基本いらないとしても、寝藁だったり濃厚飼料とかは必要になる。

 

 放牧スペースを考えると5頭、10頭でも結構な広さが必要だ。

 

 母馬の厩舎と子馬の厩舎は分ける必要もあるらしく、最低でも厩舎は2つ居る。

 

 こうして聞くとやはり馬を専属で見る厩務員を交代で休めるように2人は欲しい。

 

 その人達が住む家もお隣さんの使っていた空き家があるが古いので建て直す必要があるし……。

 

 色々考えると必要な物や膨らんでいく予算が結構する事が分かる。

 

「まぁそんなに気負いしないでくださいよ。カネさんは金を出す人として冒険者で稼いで、浮いたお金で馬産をすれば良い。コネ作るのが目当てで儲かったらラッキーくらいでいきましょうや」

 

「そうですね」

 

「僕も教えられるところは教えますから……牝馬の出産時にどうすれば良いかとか、馬の体調不良の時の対処法とかね。毎回獣医を呼んでもいいですが凄い金がかかるので、自分達で治せるのは治した方が良いですし」

 

 ちなみにユニコーンは病気をすることが無いのでその面では楽らしい。

 

 バイコーンも病気の耐性が強いので馬が高熱出してぶっ倒れる病気でも、バイコーンは微熱程度で済むらしい。

 

 ただ両方とも角が生命力の源なので角を折ったり削ったりすると病気になったり弱ったり、場合によっては死んでしまうので、角だけは細心の注意が必要らしい。

 

「1年でも2年でも学んでくださいな。餌屋や馬小屋を建てる大工も紹介しますから」

 

 そうクリノさんに言われた。

 

 その日は厩舎掃除と大人しい馬のブラッシング、餌やりを体験するのだった。

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