【TS】クラス全員ドラゴン娘にされて異世界転生したった!【共学】   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

96 / 129
勇者コニーとその一行 エコロニクス対佐々木

「コニーお帰り!」

 

「コニーが帰ってきた!」

 

「お疲れ様コニー!」

 

 勇者コニーが吟遊詩人が言うように帰ってくると、街全体がお祭り状態。

 

 パンドラとハートも大興奮である。

 

「なんだ2人も知っていたのか?」

 

「私達の村でも勇者コニーの話はよく聞きました。勇者コニーの様になりたいと亡くなっちゃった仲間達とよく話していました」

 

「ふぅん」

 

 人集りが凄くて見えなかったので近所の建物の屋根に座って様子を見ていたが、確かに緑色の髪をポニーテールにし、左目に黒い眼帯を覆った女性がバイコーンに乗って広場で人々に握手をしたり、手を振っている。

 

 町長が出てきて勇者コニーとその仲間達を紹介していく。

 

 100箇所以上の迷宮に潜り、数々の宝物を発掘してきた凄腕冒険者エコロニクス。

 

 普段は調教助手ながら兵士として勲章15個を受勲した大英雄バンブービッグ。

 

 王宮魔法使い次期隊長候補……電撃の神速使いビリジラ。

 

 名前が呼ばれると仲間達が手を振ると歓声が沸き起こる。

 

「皆久しぶり! 帰ってきたよ!」

 

 勇者コニーがそう言うと割れんばかりの拍手が各所から鳴り響き、花吹雪が舞う。

 

 それから勇者コニー達は

 

「私がバーガータウンに戻ってきたのは一時の休暇の意味もあるけど、新しい魔王が南の危険地帯で発生する予兆を感じたから志願して来たよ! 少しの間バーガータウンに滞在するけどまた旅立つと思うからよろしくね!」

 

 と言った。

 

 どうやら新たな魔王が産まれる兆しがあるのだとか……。

 

 南の危険地帯と言っているから俺らの事では無いのは確かだろうけど……当分は注力しておく必要があるだろう。

 

 勇者コニー達は町長の家に入っていき歓迎に訪れていた人は自然解散となった。

 

 しかし凄い求心力というか人気というか……まさにこの町のアイドルなのだろう。

 

 俺達も観るのを辞めて日常生活に戻るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 翌日、ルシア師匠の授業を受けようとしていると勇者コニーとその仲間がなぜか魔法ギルドのルシア師匠の使っている教室に居た。

 

「うわ! ゆ、勇者コニー様だ!」

 

「何でここに!?」

 

 パンドラとハートが俺やクラスメイトが思っていることを代弁してくれた。

 

「竜人の娘達よ俺達はあんたらの師匠のルシアさんに用事があってな」

 

「町の人達からここに来れば出会えると言われてね!」

 

 バンブービッグさんとコニーさんが続けて言ってくれた。

 

「なんだ勇者一行が私に用か?」

 

 ルシア師匠も教室に入ってきて、中に居た勇者一行に一言呟いた。

 

「はい、この前の魔王を討伐する際に配下の魔族から目に呪いをかけられてしまい……この国でも有数の治癒魔法の使い手のルシア氏なら解呪ができるのではないかと思い」

 

「お得意のスキルポイントで解呪はできなかったのかい?」

 

「耐性を上げることはできても現状を治すまでには至らず……」

 

「まぁ良いだろう見せてくれ」

 

 勇者コニーが眼帯を外すと瞳の部分が薔薇の様に花が咲いていた。

 

 美しいが、確かにこれは呪いだ。

 

「確かに植物由来の呪いとなれば私が専門だ。なるほどなるほど……」

 

 ルシア師匠がコニーの瞳の花に触れると花はどんどん萎れていき、茶色になり枯れてしまった。

 

 ボトリと花が落ちると空洞になっている眼孔が現れる。

 

 そこにルシア師匠が回復魔法をかけると眼球が再生し始めて右目と同じ緑色の瞳が再生する。

 

「おお! 見える! 久しぶりに左側の視界がある!」

 

「ありがとうございますルシア様」

 

「感謝します!」

 

 ルシア師匠は一瞬で呪いを解いてコニーの左目を治してしまった。

 

 こういうのを見るとルシア師匠の能力の凄さを実感する。

 

「そうだ! ねぇ勇者コニー……私の弟子達と戦ってはみないかい?」

 

「弟子達ですか? ……ここに居る皆さんとですか?」

 

「ああ、ここに居る竜人は皆勇者と同じ資質を持つ者だ」

 

「なんですと!」

 

「それはほんとうですか!」

 

 コニーではなくコニーの仲間のエコロニクスとバンブービッグの2人が反応していた。

 

「おや? どうしたのかい?」

 

「勇者と同じ資質を持つなら軍の管轄に入るべきでしょ! それがこの国の人のルールだ」

 

「バンブー君だったかな。そもそも彼らはこの国の住民じゃないよ。今はここに居住しているが、魔法の事故で別の国から飛ばされて来てしまった人達だ。そんな人達を国に縛り付けるのは傲慢ではないか?」

 

「バンブー、早まったね。悪い癖だよ」

 

「失礼コニー……」

 

「私の仲間が悪い事をしたね。確かに異国出身の勇者を縛り付ける法律は公国にも王国にも無いね……私もルシア様に左目を治してもらったから国に報告することはしないことを約束するよ。しかし勇者の資質があるなら確かに戦ってみたいね! 私も全力で戦うとなると英雄の人か他の勇者しか鍛錬に付き合ってくれる人が居なくてね」

 

 コニーはやる気満々である。

 

 俺達は困惑しながらも野村がせっかくなら戦ってみたいと言い出し、勇者の仲間の人達とも戦う事になるのだった。

 

 勇者コニーは野村が、エコロニクスさんには佐々木が、バンブービッグさんには五十嵐が……そしてビリジラさんと俺が対戦することになった。

 

 流石に魔法ギルドでやるわけにはいかないのでグリーンビット迷宮の中でやろうということになり、場所をグリーンビット迷宮の2階層に移動し、武器も木製の訓練用の武器を冒険者ギルドから借りて挑むことになり、ちゃっかり冒険者ギルドのギルド長に町長も観戦に来ることになった。

 

「冒険者ギルドで特別冒険者に認定されている人達がどれほどの強さか町長である私が見定めさせてもらいますぞ!」

 

 と興奮気味である。

 

 勇者コニーも

 

「へぇ……君達特別冒険者なんだ……私も特別冒険者だったから後輩だ」

 

 そう言っていた。

 

 ルシア師匠が審判をするようでまずエコロニクスさんと佐々木が戦う事になる。

 

 エコロニクスさんは右手に片手剣と左手に盾のオーソドックスなタイプで、佐々木は素手である。

 

「おいおい、素手かよ……舐められたもんだな……」

 

「俺は武器を持つより素手の方が強いんでね。よろしくお願いします」

 

 挨拶を済ませ、2人が向き合い、構える。

 

「それでは始め!」

 

 ルシア師匠の号令で両者地面を蹴って接近する。

 

 まずエコロニクスが剣で突きを入れてくるが、佐々木は避けながらエコロニクスの右腕を掴むと引き寄せて背負投の体勢になるが、エコロニクスが盾で背中を思いっきり殴り、背負投を解除する。

 

 横に転がったエコロニクスは受け身を取りながら体勢を立て直し、姿勢を低くし、斬り上げ、左斬り下げ、横払いの3連コンボを佐々木に叩き込む。

 

 佐々木は斬り上げを避けて左斬り下げを受け流すし、横払いを翼のウイングシールドで防ぐ。

 

 これを防がれると思って無かったエコロニクスは目を白黒させていたが、佐々木は横払いで体勢が横に移動しているエコロニクスに向けて飛び関節をしようと飛びかかる。

 

 まさかの飛びつきに驚いたエコロニクスは盾で受け流そうとするがそれすらを巻き込み、盾の隙間に足を絡ませて体重をかけてエコロニクスを倒してしまう。

 

 倒れた瞬間にエコロニクスに関節技を決めようとする佐々木に対して小さな爆発が目の前で起こり、それが目潰しの様になる。

 

 怯んだ佐々木にエコロニクスはみぞおちに肘鉄を叩き込み、転がりながら立ち上がる。

 

 佐々木はいきなりみぞおちに肘鉄を喰らって少し咳き込みながらも立ち上がり、呼吸を整え直す。

 

 佐々木は再び突進するとエコロニクスの剣技を避けながら組み付き、大外刈りで一気に刈り倒す。

 

 倒れた瞬間に佐々木が絞め技に入ろうとするとエコロニクスの剣が佐々木の首横にいつの間にか置かれていた。

 

 佐々木が倒したのは残像で、エコロニクスは倒れたと見せかけて片膝立ちで、剣を佐々木の動く先に置いていた。

 

「それまで! エコロニクスの勝ち」

 

 勝敗は決するのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。