転生ELダイバー×デュビアスアルケー   作:ガンプラオナシャス!センセンシャル!

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書けば出ると信じて……


いきなり別世界に放り込まれた時って困惑すると思うの

無数の星々と共に、爛々と輝く月の明かりが眩しい夜。

月光すら遮る大森林の暗闇の中、"私”は岩陰に身を隠しながら俯いていた。

体を隠している岩の向こう側からは、何かが放たれる音と、何かが爆発するような音が交互に――それもひっきりなしに鳴り響いている。

 

危なかった…でもこの後どうすれば……

 

突然この訳の分からない世界に引き摺り込まれ、文字通り体が変化した事に戸惑う時間も与えられず、まるでエイリアンの如き謎のロボットに襲われた。

 

あんなの話し合いでどうにかなる相手じゃない。

有無を言わさずいきなり撃ってきた時点で、話を聞いてくれるかもなどという希望は崩れ去った。

 

平和な国で生きてきた以上、今までの人生で銃を撃たれた経験なんてある筈もない。

当たらなかったのは、それこそただ運がよかっただけ。

でも、その幸運がなければ、間違いなく”私"は……死んでいた。

 

慌てふためきながらも、目に付いた岩の裏側に飛び込めたことで、辛うじて難を逃れたものの、あのロボットはまだ"私”の事を探している。

 

このままじゃ、見つかるのも時間の問題かもしれない。

でもだからといって……

 

諦めて飛び出したって勝ち目はない。

何せこちらがただの人間なのに対して、相手はガンダムにでも出てきそうなビーム兵器を携えたスーパーロボット。

それこそ月とスッポンレベルであり、その差は歴然。

逆立ちどころか、何しても無理だということくらい、考えなくても分かる。

 

不意にビームの光に焼き尽くされるというイメージが頭に浮かび、ひっという悲鳴が口からこぼれた。

まるでどこかのお姫様のような格好をした今の”私"なら、ガタガタ震えてても絵になるかも……と意味のない思考を回し、恐怖を薄れさせる。

 

……そう、今の"私”はどこぞの国のお姫様とでも言うべき格好をしている。

 

元の体よりも低く、恐らくはギリギリ高校生の範疇に入るであろう体、身にまとっている白と黒のドレスは、背中の中ほどまで伸びる灰色の髪をよく映えさせている……と思う。

 

なにせ満足に体の変化に戸惑う時間すら与えられなかったのだ。

服をじっくり見ている筈もなく――なんなら顔も見てない――、パッと見合いそうという偏見で考えるしかなかったのだ。

 

これで顔がブスだったら色んな意味で気分最悪だし、勝手に美少女だと思い込んでるけど……実際どうなんだろ?

 

うーんと首を捻って、くだらないことをダラダラと考え出す”私"の頭は大丈夫なんだろうか?

……いやいや、突然こんな訳の分からない所に放り込まれたんだし、現実逃避の一つや二つ許されるに決まってる。

 

諦めるな、頑張れ"私”!

 

パシンと頬を叩き、気合いを入れる。

……と、同時に止む大きな破壊音。

 

「あ――」

 

咄嗟の判断だった。

全身に走る悪寒に従い、隠れていた岩陰から飛び出す。

直後、巨大な大岩が物の見事にに粉砕され、暗黒色の機体が姿を現した。

 

「ひっ」

 

”私"を見下ろす光を灯したそのモノアイは、正しく機械のような冷たさをもっており、まるで道端のゴミを見るかの如く感情が見られなかった。

 

恐怖に駆られ、背を向けて逃げ出す。

止まれば死ぬと必死に足を動かし続ける。

ヒラヒラとしたドレスは走りづらく、何度もスカートの裾を踏みそうになった。

 

後ろは振り返らない。

振り返る暇があるなら走る。

でなければ……死ぬ。

 

あの不気味な気配はすぐ後ろまで迫っている。

少しでも足を止めようものならば、すぐさま潰されてしまうに違いない。

 

そんなの嫌、嫌に決まってる。"私”はまだ死にたくない!

 

そう決意を新たにした”私"を絶望が襲った。

まるで道を塞ぐように、巨大な崖が現れたのだ。

 

「え……」

 

目前に聳え立つ崖は急で、素人の”私"では登れそうもない。

右にも左にも道はなく、後ろからはあのロボットが迫ってきている……

 

ペタンと膝を着く。

どこかからバキンッという音が聞こえ、"私”はそれを"私”の心が折れる音だと認識した。

絶望に呑まれ、呆然と見上げる”私"を大きな黒い影が覆い、眼前のロボットが巨大な銃口を”私"に向け、その引き金に手をかける。

 

その瞬間を恐れぎゅっと目を閉じた"私”は―――いつまでもその時が来ないことに首を傾げた。

 

そして恐る恐る目を開き、視界に入ったのは……銃口を降ろし、沈黙したロボットの姿。

 

「え…」

 

モノアイが怪しく輝いていた頭部は、電源が落ちたモニターのように何も映しておらず、先程まで"私”の命を奪うべく稼働していた四肢も、まるで石にでもなったかのようにピクリとも動かなくない。

 

やがて、背後のバックパックらしき物から吹き出していた炎も止まり、ロボットが地上へと降りてきた。

 

「……」

 

夜闇に紛れるように浮かんでいた時とは違い、その姿を近くで拝めるようになったのだが……いきなり殺されかけた以上そう簡単に警戒を解ける筈もなく、一度様子を伺うことにした"私”は、木々の間に姿を隠すことにした。

 

……隠すことにしたのだった、が。

 

「っ!」

 

気づけばロボットが再起動していた。

光を灯したモノアイが”私"を見据えている。

体が思い出したように震え出し、再びペタンと座り込んだ。

 

「あ…あ、ぅぁぁ…!」

 

口がカチカチという音を鳴らしながら震え、小さな悲鳴がこぼれる。

心が死にたくない…!と叫んだ。

 

思わず背中を見せて逃げ出そうとするが、腰が抜けて立ち上がれなくなった体は、必然的に這う以外の選択肢を奪われていた。

それでもと必死に腕を動かすが……相手はビームを放つ超兵器を持っているのだ。

無駄な足掻きだと自分でも分かってしまう。

 

ロボットが少しでもその気になれば、”私"は瞬きする間もなくこの世から消え去るだろう。

……しかし、そのロボットはそんな予想とは全く異なる行動を取った。

 

「へ――」

 

ロボットが這い蹲る”私"をその手に乗せて、胸部付近まで持ち上げた。

驚愕に頭が支配され、完全に思考回路が停止した”私"は、突如空中に出現した平たい板(システムコンソール)に無遠慮に手を伸ばし――触れた。

 

「な、なに!?」

 

その瞬間"私”の姿は掻き消え、なにかのコクピットらしき空間へと転送された。

 

「ど、どうなって……え?」

 

理解を越えた状況に、頭がパンクしそうになっていると、目の前に小型モニターが展開される。

 

「『ALUS CORE GUNDAM』……ガン、ダム?え、これが?」

 

そこに描かれていたのはどう見ても先程のロボットであり、その姿は……正直、ガンダムとは言い難い。

というかこれをガンダムとは言いたくなかった。

 

「なんか、なんか嫌……」

 

理由は分からないが、何故かこの姿(・・・)であることに酷い違和感を覚える。

例えるなら……何かが足りない?

 

じゃあこの自称:ガンダムに足りないモノは一体?

 

「……分からない」

 

暫くの間頭をフル回転させてみたが、結局答えは出なかった。

というか、殺しに来たやつの為に何考えてんだろ……

 

なんかもう全てがどうでもよくなってきた。

その場に足を投げ出し、大の字に寝転がる。

 

「はぁ。どうせガンダムだったら、デュビアスアルケー……て、えっ。……まさか?」

 

起き上がり、モニターを覗き込む。

ALUS CORE GUNDAMという名前、そしてなんとも言えない独特な形状……まさか。

 

「……。『コアチェンジ・ドッキング・ゴー』」

 

これは単なる思い付き、それも荒唐無稽な考えに基づく賭けに過ぎない。

……でも、もしこのアルスコアガンダムが、こうなる前の”私"が作ったあのガンプラ(・・・・)なのならば――!

 

「!」

 

『ALUS CORE GUNDAM』と表示されていたモニターの隣に、もう一つのモニターが出現。

そしてそこには……『DUBIOUS ARCHE UNIT』の文字が。

 

「ッ!」

 

その名を見た瞬間、"私”は無意識に操縦桿を握っていた。

何かに突き動かされるように、機体を夜闇に向かって飛び上がらせる。

 

「アーマーは……っ、アレか!」

 

機体のメインカメラを動かし、こちらに向かって来ている筈のアーマーを探すと、()いGN粒子の光を放ちながら近付いてくる真紅の輸送機の姿が目に入った。

 

すぐさま操縦桿を引き、アルスコアガンダムの進路を調整する。

当然ながら、”私"にガンプラを操作した経験なんてない。

……その筈なのに、体は流れるように機体を操っている。

どういうことなんだろ……

 

そこでふと思った。

良くも悪くもゲーム感覚なのか、と。

 

もし予想が正しければ、ここはGBNことガンプラバトル・ネクサスオンラインというゲームの中の筈。

説明もなしに、初見のゲームを攻略しろと言われたら無理ゲーが過ぎるけど、それこそ似たようなゲームを経験済みなら、初見でもある程度何とかなるのではないかと考えた。

 

"私”がウンウンと立てた仮説に納得している内に、アーマーはすぐそこまで迫ってきており、遂には真紅の輸送機を形作っていた各パーツが分離した。

 

「まず最初は脚部」

 

アルスコアガンダムの脚部を折りたたむと、照射された誘導線に従って、それぞれに1基の擬似太陽炉を備えた脚部パーツが接続され、2基の擬似太陽炉が唸りを上げた。

 

「次に胸部」

 

同じく擬似太陽炉1基を装備した胸部アーマーもまたドッキングしたが、まだ全てのパーツが揃っていないからか、胴部の擬似太陽炉は稼働しない。

 

「肩、そして腕。……あと武器」

 

長く尖った肩パーツ、アルケーの異形的フォルムを形成する腕部パーツも接続され、コアスプレーガンにも追加パーツがドッキングすることにより、バスターソードを形成した。

 

「次は腰かな」

 

GNファングを格納した両サイドスカート、前後部両方にもアーマーが接続され、脚部2基の擬似太陽炉からGN粒子を送り込まれたGNファングが待機状態に移行した。

 

「背部」

 

コア・ファイター、そして胴部擬似太陽炉パーツの残り半分を備えた背部アーマーがドッキングしたことで、残り1基の太陽炉も稼働を始めた。

 

「最後に頭」

 

アルスコアガンダムの頭部を前後から挟み込むように、アルケーを模した頭部パーツが接続され、そのツインアイに怪しい輝きが宿る。

 

全てのアーマーパーツが接続されたアルケーが、かっこよくポーズを決めると同時に、画面の表示も『ALUS CORE GUNDAM』から『DUBIOUS ARCHE GUNDAM』に変化した。

 

「中身がエルドラコアじゃなくてアルスコアの方だし、やっぱり……このアルケーって」

 

こうなる前の"私”が作った、アルケーガンダムと、アルスアースリィガンダムを基に1年もの歳月をかけて完成させたあのガンプラ……なんじゃないかと思う。

 

各部の形状に関して、似ているようで違う形の物が多くて、結局殆どの部分をフルスクラッチで組む羽目になったし、色々と思い入れはあるんだけど……どうだろう?

 

「――あれ?」

 

不意にこのアルケーから何かが伝わってきた。

これは…肯定?

 

なぜそう思ったのかは"私”にも分からない。

でも、少なくともアルケーから感じた再会の喜びに溢れるこの感情に嘘偽りは感じられなかった。

 

「そっか、”私"も嬉しいよ」

 

……喜んでくれるのは嬉しいけど、それはそれとして殺されかけたのは忘れてないからな?

 


簡単なスペック

 

デュビアスアルケーガンダム(再現)
型式番号AGP-X1/ARC
機体名デュビアスアルケーガンダム
動力源GNドライヴ[T]
ビルダー―――
武装GNバスターソード/ライフル

GNファング

トランザムシステム[T]

ドッキングAGP-X1 アルスコアガンダム+デュビアスアルケーユニット
プラネッツシステム???

 

あくまでも再現を試みたガンプラである為、オリジナルのデュビアスアルケーガンダムとも、そのまたオリジナルのアルケーガンダムとも異なる点がいくつか存在する。




話中の輸送機形態の形状は、コアガンダムのコアハンガーとアルケーのコア・ファイターを足して二で割ったものだと思ってください。

※尚、コア・ファイター要素は見た目だけな模様
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