キャタピーをゲットした後、思っていたよりも早く森を抜けられた。
とは言え、既にお昼を過ぎた時間だったため、今晩の宿を取るためにポケモンセンターへ向かった。
しかし、その途中で思い掛けない事があった。
「ピッ!?(うえっ!?)」
「わっ!?どうしたのピチュー?」
驚きのあまりに、後ずさった俺を見てしゃがんで聞いてくるカレンちゃん。
そのやりとりが何か琴線に触れたのか、驚きの原因がスタスタと近付いてきた。
「どうしたのかしら」
「あ、えっと……」
「……ああ、いきなりごめんなさいね」
そう言って上品に笑う彼女を、俺は前世の時から知っていた。
「私はシロナ。考古学を調べてる者よ」
「チュピー……(それだけじゃないだろ……)」
伝わるはずもないのに、思わずツッコミを入れてしまう。なんでこんなところにシンオウチャンピオンが居るんですかねぇっ!?
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野生のシンオウチャンピオンと遭遇してから三分後……。何かしら息が合ったのか、カレンちゃんとシロナさんはポケモンセンターに併設されているカフェで楽しそうに女子会を行っていた。
「くわんぬ……」
「チュピチュッピピ(いや良いってことよ)」
済まなそうに謝罪してくるシロナさんのルカリオに、気にするなと首を振る。
恐らく、俺の驚きをボールの中からでも波動で感じたのだろう。ボールから出されてからそわそわと俺のことを気にしているのだ。
「くわわん?」
「チュッピチュピ(いや良いから)」
正直言ってここまで話している中で、このルカリオ、損する性格だなーと、かなり失礼な感想を抱いていた。
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Side:カレン
私の名前はカレン。マサラタウン出身のポケモントレーナー一年生!
みんなの期待に応えるために、『生ける伝説』と呼ばれたりするお兄ちゃんに負けない、凄いトレーナーになら無いといけないので、日々努力をしています!
私の相棒のピチューは、とても才能があるようで、いつでも頼りになるポケモンなんだ!
……それにひきかえ、私はポケモントレーナーとしての才能はない。これまでのバトルだって、私の指示無くピチューが動いて勝利する場面が殆どだった。
戦った相手からは「よく鍛えられてるね」「次は負けない」と言われるが、違う。
ピチューはもとから強かったし、別に私が居なくても勝利出来るのだ。
いまだにピカチュウへと進化しないのも、本当は私に懐いていないからだろう。けど、もし本当にそうだとしたら怖い。とてつもなく怖い。だから、私はピチューの優しさに甘えて抱き着くのだ。私を置いていかないでと願いながら。
そんななか、ニビシティのポケモンセンターでとても息の合うトレーナーさんと出会った。
名前はシロナさんで、考古学の研究をしているのだとか。
シロナさんの話は私には分からない、知らない世界で楽しく聞いてたのだ。そして、去り際に、
「そう言えば、カレンちゃんはジムチャレンジをしているのかしら」
と、シロナさんに尋ねられた。私はそれに対して素直に答え、数日後にチャレンジする予定だと伝えると、
「もし、時間が合えば応援に行くわね」
と言い残し、シロナさんは去っていった。これは……、負けられないなぁ。と、私は気合を入れなおすのだった。
私事ですが三十九度の熱が出ました。
家族からは「なんでその体温で平気に喋れてるんだ」と驚いた後、「動き回らず寝ていろ!」と言われてしまいました。
自分でも、「どうりで食欲が無くて、寿司も十貫ぐらいしか食べられなかったな〜」とか、「どうりでほんのりとこめかみが痛いのか〜」とか、そんな事を考えていました。
どうやら蜂蜜は熱に強い、ほのおタイプを持っていたようです。
どうやら今年は寝正月を過ごすことになりそうです。皆さんもインフルには気を付けて。