転生したと思いきや……ピチューでした!?   作:瓶詰め蜂蜜

7 / 16
七話

 嗚咽混じりのカレンちゃんの説明を纏めると、昨日言っていたお友達が森に行って、今日まで帰ってきていないと言うらしい。

 

「ピチュ……(まじか……)」

 

 その話を聞き、頭が痛くなってきた気がした。

 どうしたもんかと腕を組み考えていると、ヒョイっとカレンちゃんに抱え上げられた。

 

「ピチュー。私についてきてくれる?」

「ピチュチュピ。……ピ、ピチュ?(そりゃもちろんだけど……え、まさか?)」

「リンちゃん達を助けに行こう!!」

「ピチュー!?(やっぱりー!?)」

 

 

_____________________________

 

 

 マサラタウンの近くの森。……そう、かつて俺が仲間達と共に暮らしていた森に、カレンちゃんに抱えられた状態で俺は戻ってきていた。

 

「……?ピチュー」

「ピチュ?(どした?)」

「なんか元気無いけど、どうしたの?大丈夫?」

 

 つい、一匹逃げ出すしか無かった過去を思い出してしまうと、何か感づいたのか、カレンちゃんはそう言って、俺の顔を覗き込んできた。

 内心、気付かれたことに驚きつつも首を振って誤魔化す。

 と、その時俺の耳が子供の声を拾った。

 

「ピチュチュピッ!!(カレンちゃん!!)」

「え、何?ピチューどうしたの!?」

 

 慌てて伝えようとするが意思疎通が上手く行かず、カレンちゃんは不思議そうに首を傾げてばかり。仕方なしと俺はカレンちゃんの腕から抜け出すと、声のする方へ向けて駆け出した。

 

「もしかして、そっちに誰か居るの!?」

「ピチュッピチュッ!!(そういうこったよ!!)」

 

 ようやく気がついたのか、カレンちゃんは俺の後をついてくる。それを確認しながら森の中を駆け抜けると、木の洞に三人の子供が蹲っていた。

 

「あ、リンちゃん!!」

「えっ、カレンちゃん!?」

 

 茂みを抜け出し、カレンちゃんも見たのか、安心したように友達の名前を呼ぶ。

 それに気付いた子供の内、青いショートの女の子が驚いた顔をした。

 

「無事で良かったぁ〜」

 

 にこやかに近付こうとするカレンちゃん。しかし、リンという名の少女は険しい表情のままだ。何かがおかしいと思い始めていると、

 

「カレンちゃん!来ちゃ駄目!!」

「えっ?」

「あいつが……来る!!」

 

 リンの声と同時に、森の奥からのっそりと大きなポケモンが姿を現した。

 茶色くゴツゴツとした図体で、見るからにパワー自慢だと分かりそうなそのポケモンは……

 

「ガァァァルゥッ!!」

「ピ、ピチューピ……!?(が、ガルーラ……!?)」

 

 ガルーラだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。