ONEPIECE ロッキーポート事件   作:空き缶_たおたお

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第四話「奇妙な共闘」

「・・・まさかこっちがダミーの方だとはな」 

ハチノス行きの乗客リストの奴から奪い取ったチケットは2枚。それらチケットの名前は「RockyPort」と「LockyPort」

 

同じ名前であるため、一見見間違えそうになるがハチノス行きの船は潜水艦である事を知っていればほぼ乗りまちがえる事はない。

それを聞いたのはこの密輸船が出発した後だった

 

「ダミーの方に配備かーハチノスに行って馬鹿騒ぎしようと思ったのになー」

 

「馬鹿!こっちもこっちでロッキー王国から金貰えんだから割か良いのはこっちだぞ!美味い飯も食えるしな!」

 

「確かにそりゃそうだ」

 

「‥‥」

 

(今考えると当たり前だ。こんな船で新世界のハチノスを渡りきれる訳がねぇ)

 

(密輸船は基本的にカモフラージュされるもんだと思い込んでいた俺のミスだ。)

 

(だがどうする?今から潜水艦に向かうか?いや不可能だ。間に合う訳ねぇし間に合ったとしても追い出されるのが関の山だ。)

 

「「「はぁ‥」」」

 

船の倉庫には3つの深いため息は同時に鳴り響いた。

 

「ん?」

 

「え?」

 

「あ?」

 

それは黒ひげと眼鏡を頭にかけた変な男事コビーであった。

 

「黒ひげなんでここにいやがる!」

 

「ゼハハハハ!トラファルガー・ロー!それはこっちのセリフだ!」

 

「あのー」

 

剣を抜き、それと同時に構える黒ひげ。

よく見ると黒髭の足元には血がでている。

 

「まさかこんな所でてめーの首が取れるとは思っても見な!」

 

「傷を負ってるからって俺の事なめてねぇか?この船ごと沈めればてめーも死ぬだろ!」

 

「あのー」

 

「「うるせぇ!お前は黙ってろ!」」

 

「はい‥‥」

 

一瞬その場から消えようとするコビーを黒髭が呼び止める

 

「おい待て!てめぇ」

 

「え?僕のことですか?」

 

「てめぇ何処かで見た顔だな?」

 

「僕なんてそんな、大層な人間じゃないんですよ」

 

「まぁ俺が知らねぇなら覚える価値のねぇ奴だろうな」

 

「そうかもしれませんね・・・」

 

落ち込むコビーを無視し、ローは本題へと入る。

 

 

「んでてめーらの目的は何だ?こんなところに居るって事はこの船が目的じゃねぇだろ」

 

 

「目的ィ?そんなの王直の野郎の首に決まってる!あの野郎ぜってぇぶっ殺してやる!」

 

「王直?ああ、新聞でちらっと見てたがまだやってたのかあれ」

 

「当たり前よ!あのハチノスには俺の野望を叶えてくれるある「お宝」があるんだ!」

 

「お宝ねぇ」

 

(ここまで奴が執着するほどのお宝、ロードポーネグリフの可能性もあり得るか)

 

「俺は色々あってこんな船にいるが俺もハチノスに向かうのが目的だ」

 

「どうだ俺と組まないか?」

 

「悪いが断る」

 

「なぜだ?悪い話じゃないだろ」

 

「理由はあるがその前におめーハチノスが目的なんだろ?それならなんでこの船に乗ってやがる?」

 

「痛いところをつくな。まぁ色々あったが結論から言うと乗り間違えだ」

 

「そんな手違いをしてるような奴と組めだって?笑わせる」

 

「次は理由の方だ。理由は単純俺にはもう後がねぇ」

 

「後が?」

 

 

「ああ、俺が王直に挑んで何度も敗れてるのは知ってるだろ?そのせいで仲間は瀕死、手下は俺の信頼を失いつつある。」

 

 

「このまま同じ事を繰り返しちまったら確実に俺の船はバラバラだ」

 

「だからこそ、本拠地に万全の状態に戻してから俺一人でなんとかしねぇといけねぇのさ」

 

「そこまでの相手なのか王直は」

 

「ああ、俺は何度も王直に挑んではいるが何故かあいつは死なねぇ」

 

「死なないだと?」

 

「ああ、あいつになんとか致命傷を与えてもすぐに復活しちまうんだ。」

 

「まるでそんな攻撃が初めから無かったみてーにな」

 

「ああいう能力には絶対に『裏』がある。必ずな」

 

「しかし、王直もバカじゃないそれを調べようと知られちまったら最後。何かしらの対策をするはずだ」

 

「だからこそ失敗できねぇ!それを知ってもなお俺はてめぇと組まないといけねぇのか?」

 

「王直が大変なのはわかった。ならこういう条件ならどうだ?」

 

「条件?」

 

「俺がこの船を乗っ取りハチノスに向かわせる」

 

「そして、俺が王直の秘密を探しお前に伝える。その間、お前がこの船に隠ればいい」

 

「失敗すればお前一人で逃げれば良い。お前のグラグラの能力の衝撃波を使えば簡単だ」

 

「さっきの口ぶり、王直の秘密さえわかりゃ倒せるって事だろ?」

 

「ああ、分かったらな」

 

「だが、まだ足りねぇな」

 

「何?」

 

「この船を乗っ取るのは分かった。だがその後はどうする?国ぐるみの密輸船だって海軍だって国の要人達が乗ってたらすぐに駆け付けてくるだろ」

 

「新世界に海軍本部が無いんだからすぐに駆け付ける事は無いだろ」

 

「まぁすぐにはこねぇだろうな。だが確実に来ないとは限らねぇだろ」

 

「仮に道中、大将がやってきたら今の俺じゃ逃げきれねぇ」

 

「そこのリスクがある限りこの共闘はのめねぇな」

 

「っち・・・!」

 

海軍というワードにコビーは少しビクっとした表情になる。

 

「そういえば、そこのおめーは何しに来たんだ?恰好からしても海賊みてーだが」

 

「あ、え、あ。僕ですか!えーと僕はコビーと言います!海兵です!」

 

「目的はハチノスの調査になります!サー!」

 

黒ひげに気圧されてしまい変なテンションに陥るコビー

 

「海兵だと・・・!?」

 

「あ!しまった!」

 

「おめぇ・・・変な奴だなぁ!!!どおりで海賊にしちゃ恰好が綺麗すぎると思ったんだ!」

 

「気に入った!おめぇ俺の仲間になれ!掃除見習いぐらいなら雇ってやる!」

 

「海軍なんて窮屈でやりたい事もできねぇだろ。活躍次第ではおめぇを「男」にだって」

 

「いえ、僕は貴方の仲間にならないし、海軍は辞めません!!!僕の夢は海軍大将になる事ですから!」

 

「良いねぇ!どんな夢だろうとも夢は大きい方が良い!!!」

 

「そこの眼鏡海兵」

 

「あ、はい!何でしょうか」

 

「海軍と連絡するためのでんでん虫は持っているか?」

 

「あーいやもってたかなぁ・・・」

 

顔の表情に嘘と言わんばかりのあからさまな嘘をつく。

 

「持ってるんだろうな!」

 

「あ、はいもってます。」

 

「なら俺等と手を組め」

 

「え?流石に海賊と手は組めませんよ!」

 

「お前もハチノスに用があるんだろ?その調査ぐらい手伝ってやるから俺等と協力しろ」

 

「無理無理!これだけはぜーーーたい無理!」

 

変な所で強情な姿勢を見れるコビーに対して、少しイラっとした表情を見せるロー

 

(ここでこいつをやっちまうのは簡単だが・・・我慢だ!)

 

少し考えため息をつく

 

「これは極秘だがとある海兵の取り引きによって俺は将来七武海に入る約束をしている。それならお前も海軍を裏切った事にはならないだろ」

 

「そんな事信じられません。」

 

「約束を反故にするような海賊は海賊じゃねぇ。ただのゴミだ。」

 

「しかも担保として俺の心臓はその海兵に渡している。ほらこれが証拠だ」

 

左胸の心臓部分が四角形上に抜き取られている。

 

「うーんでも悪い事はなぁ」

 

「お前海兵なんだろ?調査も大事だがこの船だって犯罪者が犯罪に手を染めている」

 

「これを見逃せば多くの人々が戦争でひどい目に合うと思わないか」

 

「まぁ、確かに」

 

「しかもこの船には民間人も乗ってる。最悪のケースだと『奴隷』にだってされるかもしれねぇ」

 

「お前の『正義』は近くの市民も遠い市民も助けない正義なのか?」

 

「・・・わかりました!協力しましょう!」

 

((ちょろいな・・・こいつ・・・))

 

 

「よし、これでこの作戦が使える」

 

「作戦」

 

「ああお前ら耳を貸せ」

 

--------------------------

 

「ええー!なんですかそれー!」

 

「ゼハハハ!面白いな!その作戦!」

 

「よし!俺も腹くくった!このまま本拠地に戻ってからハチノスに向かおうと思ったが俺もハチノスまで着いていってやる!ゼハハハハ!」

 

「おい!ロー!作戦名はどうする?」

 

「そんなの何でもいいだろ」

 

「よくねぇだろ!お前が首謀者になるんだからよ!」

 

「あーわかった。そうだな・・・作戦名は『英雄 コビー誕生大作戦』だ!」

 

「ゼハハ確かにこの作戦が成功したらこいつは英雄になるだろうな!」

 

「あーどうしてこうなっちゃったんだろう・・・・」

 

 

こうして『ロッキーポート事件』は開幕したのであった。

 

続く

 

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