「・・・本当にこんな所を進むんですか?」
船の先には荒れ狂う海の上に無数の数の竜巻が彼らの目の前にあった。
「そりゃ行くしかねぇだろ。この先が目的地なんだからよ」
黒髭が頭を搔きながら呟く
「ここも悪魔の実で環境が変わっちまった場所だな」
「おそらく、カゼカゼの実による影響だろう」
「聞いたことがある。悪魔の実には覚醒というものがあってロギア系の覚醒は環境そのものを自身の能力にしちまうって話だな」
「そして、噂だと悪魔の実には悪魔が宿っていてその覚醒の力が完全に目覚めれば悪魔そのものになり、悪魔そのものになれば海すら克服できちまうらしい」
「まぁ具体的にどうすれば覚醒の力が完全に目覚めるのかは知らねーが」
「おいおい、そこは知らねぇのか」
嘲笑う黒ひげに少しイラつくロー
「そういうテメーはその方法が知っているから能力者狩りなんてしてんじゃねぇのか?」
「さて、何のことだが知らねぇなぁ」
「まぁいい。俺達は『仲間』じゃねぇからな。喋りたくなけりゃそれでいい」
「で、ここの竜巻はどうする?迂回してもいいが」
「そんなの決まってんだろ、前進だ」
「この竜巻に?船が持ちますかね?」
「誰がこんな竜巻に突っ込むかよ。まぁ見てな」
「再生震破(リバース・グラッシュ)!」
横に腕を伸ばし竜巻の方向に振り払った後、大きな衝撃によって無数にあった竜巻は一瞬に無くなり荒れ狂った海は平和な海へと変化した。
「いつ見ても凄い・・・」
(更に威力が増してやがる。いやこれが本来の実力って訳か)
(まさかここまで差があるとはな・・・これが新世界の世界っていう訳か)
更に力の差が開き焦りを隠せないロー
「んじやあさっさと行こうぜ」
その刹那、何か音が鳴った。
「この音は・・・笛?」
「行きはよいよい帰りは怖い」
女性の声が周囲に反射するかのように伝播する。
それはまるで同じ声がいくつもあるかのような奇妙さをかんじた。
「後ろの正面だーれだ。」
そう言った後、黒ひげの背後に甲冑姿の男が現れた。
その男の手には槍が握られ腰には小太刀がある。
一瞬の黒ひげの隙を逃さず、黒ひげの背中に槍を刺突する。
「いでぇ!」
「!」
槍は貫通し、黒ひげの背中に傷ができたが
なんとか膝を堪え立っている。
「殺す気で斬ったがまだ生きてるとはなんとも底せれぬ」
男は呟き、何か納得したような落ち着きを示している。
「てめぇ!殺してやる!」
黒ひげの叫び声と共にコビーとローも戦闘の構えを取った。
「降参だ」
突如、槍と小太刀を地面に置く
その行動に3人はあっけにとられる。
「な、何いってんだてめぇ!人に槍をぶっ刺しておいて降参だと!?ふざけんじゃねぇ!」
「俺もこの船の船員全員が『悪』であるなら遠慮なく戦えたがそうでもなさそうでな」
ローとコビーの顔を少し向いた後、黒ひげを見つめる。
「俺は『善』なるものの命を奪うほど落ちぶれておらん」
「しかし、貴様のような『悪』は別だ。髭男」
「貴様は最もどす黒い狂暴な『悪』だ」
「初対面のてめぇが何を言ってやがる!」
「金さんが言ってる事は本当よ」
笛を持った少女が話しかける
「この人はジャジジャジの実を食べた裁定人間。顔を合わせた人の過去の全てを知る事が出来る能力よ」
「悪い事は言わないわ。あの男と関わるのはやめておきなさい」
「どういう経緯であんな男といるのか知らないけど必ずあの男は貴方達の脅威になるわよ」
「正直、僕は黒ひげさんの事はかなりの悪い人だとは思います。」
「でも、今は多くの人達を助けるために必要な人です。この人がいなきゃ作戦遂行も夢のまた夢です。」
彼女は金さんをチラッと見る
「嘘はついておらん」
「じゃあこの人がいっていた作戦というのは?」
「こやつらの作戦というのはハチノスの攻略の策だ。」
「ハチノス!?貴方達ハチノスを攻めに行こうとしてるの?たった3人で!?」
「辞めておきなさい!あの島には倭寇と王直がいるのよ!無謀だわ!」
「無謀なんて元からわかってる。たが勝率が無いわけじゃない」
「俺もここで逃げちまうと後がねぇからな!まぁ当たって砕けろっていう訳だ!ゼハハハハ!」
「砕けちゃ駄目でしょ」
「心配してあげてるのに!」
憤りを隠せない彼女
その彼女の矛先はコビーに向かった。
「そこの頭眼鏡!」
「あっはい」
「アンタ見たところ海兵よね?」
「まぁそうですけど」
「ならハチノスがどういう所か海軍で嫌というほど聞かされてるはずよ。だからアンタの方からも・・・」
「いや僕も行きますよ」
「だから無謀だって!しかもアンタの覇気じゃ王直の小指にすら負けるわ」
「僕は海兵です。海兵が自分より敵わない人がいるから善良な人々を見捨てる事なんて出来ませんよ」
「それで命を落としても?」
「僕は僕の夢を叶える為に死ぬなら本望ですよ」
ニカッと笑いながらそう呟く、その光景はまるで何処かの麦わら帽子を被った男の面影を感じる笑顔だった
「辞めておけこやつの『善』は筋金入りだ。」
「はぁ、そのようね。」
「わかったわ、あんたらうちの島に用があるんでしょ。案内するわ」
「良いんですか!」
「俺たちゃ海王類を逃げる航海士を探してんだ!おめぇがその航海士なんじゃねぇのかぁ?」
「さぁね」
「まぁとりあえず行ってみたらわかんだろ。案内してくれ」
「なら私達の船の後ろを着いてきなさい。そうすればこの先の海も安全に進めるわ」
「おめぇ何か悪魔の実とか食ってんのか?」
「私?私は無能力者よ。ちょっと覇気が使えるだけ」
「おいおい、この先はカームベルトだぜ?いくら海王類を追い払えるからって無風の場所で能力無しですすめる船には見えねぇな」
「まぁ見とおきなさい」
変わった笛の音が鳴り響く、その音が消えたのと同時に海王類が現れた。
「なんだこいつら!急に現れやがった!」
「っち船を攻撃されちゃ面倒だ!さっさと片付けるぞ!」
「ローさん!僕は船尾の方にいきます!」
「落ち着きなさいこの海王類は大丈夫だから」
「は?」
周りの海王類の目は渦巻き状になっており彼女の言う事をわかっているかのように動く
「左!右!前!後ろ!まぁ上出来ね」
「どうなってやがるこれは」
周りの海王類が船を前へと押しだすように波を掻き立てる
船は風すら吹いていないのにも関わらずかなり早いスピードを出している。
「この笛は特殊な海楼石で出来ていて、微量な覇気を流す事で一時的に海王類を催眠状態に出来るの」
「まぁ、操れる海王類には限りが個人差があるし長くて10分しか持たないけどね。後デメリットは・・・」
「ぐおおおおおおおおおおおおおおお」
「フンッ!」
激昂した海王類が彼女達を襲ったが瞬時に金さんが持っていた槍の斬撃によって真っ二つに引き裂かれた。
「催眠術を解かれると海王類が激昂して必要以上に追いかけてくる事かしら」
「まぁ、あんまり起きないし金さんもいるから安心よ」
(全然安心できない!)
「俺もでかい海王類20匹が同時に催眠が解けた時は肝が冷えたで候」
「催眠がもう1回成功しなきゃあの時はまずかったわねぇあやうく魚の餌になってたし」
他人事のように昔話をしている2人、それは人によっては狂人にも見えた
「海王類を操る・・・!そしてその顔・・・もしかして貴方があの時僕達を助けてくれた方ですか!?」
「ん?私と貴方は初対面のはずよ。私と似ているってなら、もしかしたら私の妹の方かもね。」
「そうだったんですね。もし会ったらお礼を言わないとなぁ」
「妹の名前はすずなって言うの村に着いたらすぐに会えると思うわ」
「でも不思議ですね。あの時の海王類は三日間ぐらい暴れなかったような」
「最大10分っていうのは私の場合のみよ。催眠時間は笛を吹く技量によって伸び縮みするの」
「つまり、すずなの奏でる笛は神レベルって訳ね!」
自分の事のように自分の妹を自慢する
「私なんかすずなと比べるとまだまだね。」
「そうですか?貴方の音色も僕は良いと思いますよ」
「え?あ、そうありがとう・・・」
少し頬が赤くなりながら小声で返事をする
「春の風はちとむずがしいな」
金さんは2人の方見てを見てそっと呟く
「・・・?何を言ってやがる」
「何、ただの比喩表現だ。」
「あ!そういえば自己紹介が忘れてたわね。私の名前はせりな。この周辺で漁をしている漁師よ」
「俺の名は近山金(ちかやまきん)だ。皆からは金さんと呼ばれておるが気にせず好きな名で呼べ」
「僕はコビーでこの人達は左からマーシャル・ティーチさん、トラファルガー・ローさんです。」
「ご存じだとは思いますが僕は海兵でお二人は海賊です。僕達はハチノスに住む王直と倭寇の撃破及びハチノスに捕まっている市民の解放が目的です。」
「そして今、ハチノスに向かうにあたってカームベルトを1ヶ月程度進まないといけず途方に暮れてるので海王類対策に笛使いを仲間にしようと思っている所なんですよ」
「ハチノスに向いたい笛使いか、あまりいるとは思えんが」
「何、それなら無理やり連れていくだけだ」
「なんだと?」
「あたりめぇだろ?俺たちゃ海賊だぜ?力付くで支配しない海賊なんて海賊の名折れだぜ」
「てめぇの価値観はどうでもいいが俺を巻き込むな」
「やはりお主は危険だ。殺すか」
再び戦闘態勢に入る金と黒ひげ、その間にコビーが割って入る
「待ってください!もし仲間にできないなら僕が笛を吹けるようになります!それまで待ってください!」
「んなの待てるかぁ!」
「よく考えてみて下さい!こんな所でわざわざ力を使ってハチノスにいって王直に勝てるんですか?」
「ぐっ!そ、そんなのやってみねぇとわかんねぇだろ」
「ボロボロになってこの船に隠れてたのにですか?」
「あーわかったわかった少し待てばいいんだろ」
「話は決まったようだな」
「では先を急ぐぞ」
2つの船が垂直に並びながら船は進む
カームベルトのせいか、同じ景色が三日三晩続いていた。
「流石にこの景色も見飽きてきたな。」
「仕方ないですよ無理に船のスピードを出せば海王類に勘付かれますし」
「あー笛術には効果範囲があんだっけか。まぁこのでけぇ船と漁船を補う距離は流石にか」
「そうよ、笛術は海王類に対しては万能じゃないわ。効かなかったら最悪沈没もあり得るんだから」
「まぁ他のカームベルトの島よりかは安全に進めるんだけどね」
「ちゃっかりてめぇもこの船に住んでるよな。まぁ別にいいが」
「あら、こういう船がここまで来ることないもの。こういうレアケースは活かさなくちゃ。もちろん『物々交換』でね」
目が$のようなマークになりながらにやけるせりな
「こんな僻地に住んでるような奴に紙幣なんか必要ねぇだろ」
「失礼ね。確かにグランドラインからはちょーっと離れてるけど横の繋がりぐらいはあるわよ。新聞だって届くし」
「まぁ世界政府には認知すらされてない非加盟国だけど」
「ここまでカームベルトの先を進もうとは考えませんからね仕方ないですよ」
「ある意味幸運じゃねぇか。天上金とか払わなくよ」
「それはそうだけど自分の生まれ育った島なのよもうちょっと有名になっても良いじゃない」
癇癪を起こすせりなを横目にふと頭のかんざしを見る
そのかんざしには鳥のような紋章があった。
「そういえばせりなさんは和の国に行ったことは?」
「無いわよ。あ、このかんざしの事ね。これは私の祖先に伝わるものよ。島流しされても和の国の事を忘れないようにって」
「まぁ、私も島のみんなも和の国がどんな所か知らないんだけどね」
「すずなも似たようなかんざしを頭に着けてるからそれを目印にしてみるといいかもね。この紋章にある鳥が3つあるから」
「3つ?2つではなく?」
「あー・・・それはね・・・」
「?どうかしたんですか?」
「金さんには内緒にしてくれるなら良いわよ」
「わかりました。約束は守ります」
「私にはねもう一人妹が居たのよ。」
「名前はなずなって言って、すずなにとってはお姉さんになるかしらね」
「なすなが初めて漁に行ったとき、ある海賊に襲われたわ」
「ある海賊ってまさか」
「そう、倭寇海賊団よ。」
「倭寇海賊団は何を思ったのか、突然漁船を襲いなずな以外の人達の大勢を殺し、なずなを攫ったのよ」
「そしてなずな以外で唯一生き残ったのが当時舵を取っていた金さんよ」
「金さんが!?」
「ええ、彼はしずみゆく船にあった樽に運よく入って難を逃れたらしいわ」
「へー運が良かったんですね」
「ええ、疑いたくなるほどね」
「島のみんなも私も彼の事を疑ったわ。」
「当時、無能力者だった彼だとしても荒れ狂う海の中で敵に襲われてるのにも関わらず樽に入れるなんてほぼ不可能でしょ」
「でも村長は彼の事を信じたわ。いくつかの問答をして、彼は敵と繋がってはいないって言ってね」
「それでこの件は一件落着って訳」
「え?それだけで?」
「まぁ疑問に思うわよね普通」
「村長はね。人の嘘を見抜けれるの」
「え?それは金さんの能力ではなく?」
「金さんは人の過去の行動に対しての矛盾の嘘を見抜けれるけど相手の感情までは読み取れないわ」
「例えばリンゴを食べたかどうかはわかるけどリンゴを食べようとしているかは分からない感じね」
「と言うことは村長さんも能力者って事ですか」
「村長は無能力者よ」
「悪魔の実無しで?」
「見聞色の覇気ってのがあるでしょ?村長の見聞色は相手の覇気を観る事によって嘘かがわかるのよ」
「まぁあくまでも予想の範囲内で格上だったら分からないけどね」
「まぁ村長より格上とかそうそう居ないけど」
「でも良かったです。僕は初対面ですけど金さんは何だが悪者って感じがしないですし」
「へぇコビーはそう思うんだ。」
「ええ、何か駄目でした?」
「駄目では無いわよ。他人を信じる事って中々出来ないことだし」
「でも当時は島の半分は半信半疑だったわ。事としては一旦落ち着いたけども裏で色々思われてるみたいな感じね」
「でも金さんはそれを感じだったのか「けじめ」を取ったわ」
「けじめ?」
「ええ、『流桜流し』っていうけじめをね。」
「そのけじめによって島の人間も私も納得したわ」
「いえ、納得せざるを得なかったわ・・・」
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数時間前
「しっかしでかいわねこの船ねぇ、漁船の3倍くらいはでかいんじゃない?」
「正確に言うと5倍だな」
「細かいわね相変わらず」
「なにぶん、島の裁判官を任せてられてるのでな」
「はいはい、そうですね」
少しの沈黙の後、彼女は呟いた
「あの人達、本当に大丈夫かしら・・・」
「ハチノスに行くなんて自分の眉間に槍を何度も突き刺すようなもんよ。」
「言い得て妙だな。」
「生憎、比喩表現でも何でも無いんだけどね。」
「勝算は無い、か」
「ええ、無いわよ。」
「あの髭男はともかくあの2人じゃ倭寇おろか黒鞘九人男ですら勝てないわ」
「特にコビー。硬化は出来るみたいだけどまだ完全に使いこなせて無い。」
「そこら辺の奴なら勝てるかもしれないけど相手は四皇に近い集団、覇気を覚えたてでどうにかなんて出来ない。」
「やっぱりコビーだけは何とかして止めないと」
「そして、島に永住させて夫婦にしたいっと」
「やはり惚れておるではないか。せりな」
「!?何で知って・・・いや!何で決めつけるのよ!」
「能力で見た」
「は?私!言葉にしてなんて」
「お主は気づいていないかもしれんがあの男と出会ってからあの男について独り言がぶつぶつと言ってるぞ。」
「感のいい奴なら気づいてるんじゃねぇか。」
「〜〜〜!」
恥ずかしさのあまり金さんの背中をポカポカ叩く
「俺の背中をサンドバッグ代わりにするでない」
「優しく叩いてるから良いでしょ!」
「硬化した拳で優しくとは・・・」
2人の束の間の戯れながら彼らは漁船の部屋の中へと入っていった。
「本題に戻りましょ」
「まず彼らがハチノスに行くのはどうするの?いつもみたいにここの場所が奴等に漏れないよう捕まえる?」
「いやそれはリスキーだ。あの黒ひげとやらまだまだ底知れん。下手すればワシ等が全滅する可能性もある。」
「まぁあのタフさは不気味ね。流石は四皇の1人って事かしら」
「ならどうするの?誰か連れていく?」
「笛使いの道具が万が一奴等の手に持ち出されれば倭寇がこの場所を突き止める。それも避けたい」
「手詰まりね」
「俺としては後者の対応の方を勧めたいが」
「村長どうするの?」
声の方向にはでんでん虫が置かれていた
「金よ。あやつらの作戦の勝算は」
「3割、2割と言った所か。」
「ふむ低いな」
「低いわねぇ」
「しかし、案外うまくいくかもしれんぞ。あやつらの作戦」
「その心は?」
「あやつらの過去をみるにどうやらあのコビーとやら英雄ガープの弟子らしいぞ」
「英雄ガープ!?ウソでしょ!?」
「そしてガープも奴等の作戦に1枚噛んでくるのは間違いない」
「海軍も頂上戦争を機にやっと重い腰をあげたという事かのう。」
「これであの仏のセンゴクさえ来てくれれば本当にあのハチノスを潰せるかも!」
「いやそれは無い、海軍元帥は天竜人のための役職。天竜人の地位が揺らがん限り動きたくても動けんよ」
「なら何とかしてガープに倭寇を倒して貰えれば今よりかは少しはマシになるはず!」
「まぁそうだといいが」
ロジャーと互角の勝負をしたあの英雄ガープとはいえ、相手は不老の倭寇。果たしてどこまでやりあえるか
「歯がゆいな」
「まぁ金さんにとっては倭寇は因縁の相手だしね色々と」
「・・・ああ、出来ることなら俺が彼奴等を倒したい」
「ワシも出来ることなら和の国の因縁は和の国の者が片付けたいのう」
「しかし、我らでは奴等を倒せんのも事実・・・」
「長殿よ。これは俺の直感だか奴等3人はハチノスの命運いや、世界の運命すら変える要因ではないかと踏んでいる。」
「その根拠にあの2人の海賊には『D』の名がある。」
「『D』の意思か」
「その名の意味や真意。もはや我らには知る由もないが」
「もしかすると本当に何か変わるかもしれんな」
「せりな、金よ。あの3人共の処遇が決まった」
「2人の海賊は一時的隔離。そして、もう1人の海兵は「流桜流し」にする」
「なんだと!?」
「なんですって!?」
「あの男・・・死ぬぞ」
「そうよ!危険だわ!」
「それ以上危険な所に行かせようとしいるのに我々が何もしない方が悪いとは思わんか」
「それはそうだけどそれなら海賊2人を強くしてあげればいいじゃない!」
「いやそれは無理だ。過去を見てあやつらの策を知ったが我々が知っている程度の「秘密」に対しての策だ」
「それでは王直には勝てん。あやつらの能力と力は他の所で必須になる。そしてハチノス攻略の最後のピースこそが」
「コビーという訳じゃな。」
「絶対ダメ!コビーが死んじゃうわ!」
「せりなよ。惚れたのは分かるが惚れたからこそ、その者の気持ちを尊重せねばその感情は腐り果てるぞ」
「うう・・・わかったわよ・・・」
「他の黒鞘にはワシが伝える。おぬしらは島に導け」
「長殿よ。私はまだ納得はしてないぞ」
「まだ覇気を覚えた者が『流桜流し』なんぞ無謀の極みだ」
「俺ですら流桜を覚えてからやっとこなせたというのに」
「何を言うておる。誰が直ぐにやるといった」
「何?」
「コビーにはワシが覇気の使い方を教える」
「期間は1ヶ月。1か月後に『流桜流し』を行う。これでどうじゃ」
「それでも厳しい賭けには変わらんがのう!そっそっそっ!」
「・・・分かった。承諾しよう」
「私も分かったわ」
「でも!何をするかは前もって言っても良いのよね!」
「ああええぞい」
「それなら俺の過去でも話せ。その方が分かりやすい」
「え?いいの?」
「あああいつなら良い」
「久しく純粋な善の心を見たのでな」
「金さんが純粋な善って評価するなんて珍しい!ねぇコビーの過去について教えて!ねぇ!この通り」
「断る」
「えーなんでよー!」
「まぁ、いいわ。後で本人に聞けばいいし。なら私は直ぐにコビーの所にいってくるわ!」」
急ぎ足に漁船の扉を開きコビーの元へと向かうせりな
「さて、俺も『流桜流し』の準備をせねばな」
漁船の扉の前にはローが立っていた
「盗み聞きとはけしからんな。海賊」
「どうやら俺の過去については喋ってねぇようだな」
「当たり前だ。人の個人情報をべらべら喋るような奴は島の裁判官になれるわけがないだろう」
「なら良い。だがな俺の過去の詮索、特にコラさんについて気に入らねぇ事を言ったらてめぇの命無いと思え」
「ああ、俺は何も言わん。下劣な罵りも安っぽい同情もせん」
「ふん、それなら良い。なら俺は船に戻るぞ」
「待て」
「なんだ?」
「最後にお主にとって重要な話がある」
「くだらねぇ話だったらぶっ飛ばすぞ」
「それは確実に無い。もしそう感じたのであれば俺はお主に切られても良い」
「わかった話が聞いてやるなんだ?」
「お主のハチノスには裏に2人繋がっている可能性がある」
「その2人の内片方はお主にとって重要な者だ」
「その者はハチノスにある兵器を売買している」
「その兵器の名を『スマイリー』」
「その兵器は人造の悪魔の実であり能力者を人造的に作り出せる代物だ。」
「そしてその兵器を売買している者の名は・・・」
「天夜叉・・・ドンキホーテ・ドフラミンゴ!」
「なんだと・・・!?」
続く