贖罪少年くれしま☆ミツザネェ!   作:ヌオー来訪者

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 舞台は見滝原に戻る。

 結構えぐい回。
 和哉も相当戻れない方向に行きます。


#12 ロスト・ソウルⅠ

 しとど降る雨の中、早乙女和哉は下校中にて雨が降り始めてから暫くしてから雨が降っている事に気付いた。

 早足で近くの建物に駆け込んで雨をやり過ごす。

 

 そう言えば常に鞄の中に折りたたみ傘を用意している事を思い出し、鞄の中を漁りそこから折りたたみ傘を取り出した。

 

 傘を開き、とぼとぼと歩く。

 暫く歩いていると、気付けば嘗て見知らぬ魔法少女に助けられた場所にまで行きついていた。

 そこは、今となっては閉館してしまった道場の駐輪場。昔はそこで剣道を学んでいたのだが、生徒の減少や先生の年齢による身体的な衰えも相まって敢え無く閉鎖となってしまっていた。

 閉館最後の日に、魔女結界に巻き込まれたのだ。

 

 

―――俺は何やってんだろうな。

 

 

 全ての起点だった。琉璃と出遭って、事件に巻き込まれて、ここで剣道を始めて。まぁその結果こんな琉璃と対峙するザマなのは中々傑作だ。当事者の自分でも笑えてくる。

 

 琉璃を斬る覚悟は―――あるか。

 

 ふと、和哉は迷う己に問いかけてみる。

 周子が次に何をしでかすかは分からない。さやかや光実など人を誘拐して人質を取ったり、マミを殺そうとしたあたり、倒すべき相手なのには間違いあるまい。

 

 どうあっても和哉には周子が『悪人』にしか思えない。喩え魔法少女がそうせざるを得ない理由があるにしたって、だ。

 だが頼る先は無い、光実という人間が分からない。

 

 見るからに自分とはあまり歳の変わらない人間だが、何か相当な業を背負っているような顔もちだ。だが安易に信用しても良いと言うものでも無い。腹を割って話すべきか、だが光実がそれを話すのか?

 

 上着の内ポケットにしまったゲネシスコアとスターフルーツエナジーを取り出す。戦極ドライバーを色々弄って分かった事だが、どうやらコアを装填するスロットが、周子のドライバーと同じようにあるらしい。

 これでもっとマシな戦いが出来るだろうが―――

 

 琉璃は退けない理由があった。なら―――斬るしかないか。

 

 半ばヤケクソになっているのも否定できない。己が身を鋼と剣とし、冷酷に何もかも断ち切ってしまいたいという一種の自殺衝動に近いものだという事も分かっている。

 

 多分、琉璃を斬ればもう後戻りは出来まい。

 

 

 

「…………ッ!」

 

 

 殺気。瞬時に飛び退くと、立っていた場所から少し外れた地面に光弾が突き刺さった。

 

「誰だ!」

 

 和哉は咄嗟に構えを取り、光弾が飛んできた先に視線を向ける。そこには見慣れぬ学校の制服を纏った紫掛った長い髪の少女が和哉に向けて右手を突き出した状態で立っていた。

 

「外れたわね。まぁ、当てる気も無かったのだけれども」

 

「……誰だっつってんだ。さっき手から変なモン出したように見えたぞ」

 

 ただならぬ感覚を覚えて咄嗟に内ポケットに仕舞った戦極ドライバーに手を掛ける。

 

「貴方が早乙女和哉ね」

 

「あぁ、で、アンタは誰だ」

 

「ついてきなさい」

 

 有無も言わせぬその台詞に和哉はむっとした。一方的に攻撃してその言いぐさは何なのか。

 

「何で付いて行く必要があるんだ」

 

「ここに魔女結界があるから」

 

 登山家かよ。

 和哉は心の中で毒づいてから、戦極ドライバーを取り出した。光弾をぶっ放し、魔女結界を知っていると言う事は間違いなく彼女は魔法少女の類だろう。

 

「何故俺に向けて攻撃した」

 

「そっちの方が手っ取り早いからよ」

 

 言葉で説明するよりは確かに手っ取り早い。だが、それが逆に和哉を苛立たせた。

 

「無茶苦茶な事を言うもんだな」

 

「付いてきなさい。来ない場合は―――」

 

 力づくでも連れて行く。そう言わんばかりの気迫が彼女から発せられる。殴り飛ばされて死地に連れていかれるよりはマシか。

 そう判断した和哉は舌打ちしてから、彼女が開いた魔女結界のゲート前に立ち、戦極ドライバーとメロンロックシードを取り出し、無造作に戦極ドライバーを腰に巻き付け、メロンロックシードを開錠した。

 

【メロン】

 

「……変身」

 

【ロック・オン ソイヤッ! メロンアームズ! 天下御免!】

 

 カッティングブレードでロックシードを切り、頭上に発生し降りて来たメロンアームズを被り影武へと姿を変える。

 そして、無双セイバーを引き抜き、名も知らぬ魔法少女に常に警戒しつつ共に魔女結界に足を踏み入れた。

 

「アンタ―――何者だ?」

 

「静かになさい。消耗を増やしたくなければね」

 

 影武は問う。だが、少女は応えない。少女は魔法少女の姿になる事も無く黙って先陣を切ってずかずかと魔女結界特有の奇妙な雰囲気の和風な通路を進んで行く。

 影武は手に持ったメロンディフェンダーと無双セイバーを強く握り締める。

 

 得も言われぬ不安感が装甲の内に燻っている。それと同時に何処か既視感すら覚える。

 

 

 見覚えなんてある訳ないのに。

 

 

「…………」

 

 無双の一振りと扱いを極めれば何ものを通さぬ強靭の盾。そしてそれを動かすだけの装甲と仮面。その二つがあっても心の弱さは守れない。

 喩え、その力で変わったと思ってもそれはまやかしに過ぎないのだ。

 すぅ……と深呼吸してみる。少し気が楽に―――なる訳が無い。

 

 

 進めば進むほど不安感は増していく。

 そしてその不安の源が―――現れた。一つの大きな扉を開けるとそこは竹林が広がっていた。そしてその中心地に―――

 

 

「魔女―――か」

 

 等身大の魔女が立っていた。手には刀と鞘を持っており、軽装の武者のような形状をしている。その魔女に何処か見覚えのようなものがあった。

 この場所、そしてこの和風の魔女。それは―――あの時の。

 

「察しているだろうけれど、こいつは私の昔の知り合いだった。そしてキュゥべえ曰く―――貴方を助けて魔女となった」

 

 パズルが繋がっていくような感覚。そう、眼前の魔女は和哉を助けた魔法少女の成れの果て。外界に放り出される際一瞬だけ見たあの姿。

 

 少女は影武の前で『修羅の魔女』と対峙し、おもむろに何かを取り出す。

 

「で、私が同業者の間では名は知れているんじゃないかしらね―――政美周子」

 

「―――ッ」

 

 碌でも無い人間だった。まぁ出会いがしらに弾丸ぶっ放すような奴が普通な訳が無いのだが。周子は無言で戦極ドライバーを腰に巻き付けてオレンジロックシードとレモンエナジーロックシードを取り出して二つを無造作にセットした。

 

【オレンジアームズ! 花道・オンステージ! ミックス・オレンジアームズ! ジンバー・レモン! ハハーッ!】

 

 陣羽織を模した装甲を纏った銀武へと姿を変えて、得物であるソニックアローを手にした。

 

「……何故俺を招き入れた」

 

 影武の殺気立った問いに銀武は事も無げに答えた。

 

「ご想像にお任せするわ」

 

「ふざけるな!」

 

 影武の抗議も碌に耳に入れず、銀武は修羅の魔女と対峙する。

 

「後ろから撃つのも結構よ。そうしてくれれば貴方を殺す大義名分が出来上がるもの。こちらには切り札という物がある。その気になれば貴方たちを簡単に消し飛ばす事が出来る力をね」

 

「殺人未遂の次は人さらいして今度は脅しかよッ!」

 

「怒るのは結構よ。でも、琉璃ちゃんを貴方に斬れるかしらね?」

 

「……ッ」

 

 無双セイバーを握り締める。今すぐにでも、銀武を叩き切りたかった。やはり知っていたのか。この女は。見た感じ年齢は大して変わらないのに狡猾さは自分の比なんかじゃない。

 

「それに今の状況下私と見境なく襲って来る第三軍という三つ巴の状況下で2人を押しのけて生還する保証は?」

 

「……俺はお前の味方になったつもりは無い。それだけは―――覚えて置けよ!」

 

 影武の台詞に失笑したか、銀武は「あっそ」と言わんばかりに肩を軽く竦めた。

 修羅の魔女は鞘に納めた刀を持って二人をかく乱すべく走り出す。

 

 

 一番最初のターゲットは、影武。

 電光石火の如く、影武に肉迫し鞘から刀を抜刀する。

 

「!」

 

 辛うじて反応出来た影武はメロンディフェンダーで防ぎ事無きを得るが、修羅の魔女の素早さは尋常では無く、それが影武を―――和哉を恐怖させた。

 銀武がソニックアローで光の矢を影武と押し合っている修羅の魔女目掛けて一発放ち、修羅の魔女はそれを飛び上って回避した。

 

―――こいつは俺の所為で、死んだ。

 

 再び走り出す修羅の魔女を見て、和哉は以前助けて貰った魔法少女のことを思い浮かべる。彼女の明日は元から短かったのかも知れない。けれども、俺を助けた事でその人生にトドメを刺したと言うのなら―――

 

「……っ……ッ!!」

 

 影武は首を無意味に横に振る。

 

 俺の所為だ、俺の―――

 

「畜生!」

 

 そう、堰を切ったように呟いた瞬間、修羅の魔女による一閃が影武に炸裂した。それはまるで通り抜ける一瞬の疾風の如く。

 

「かはっ……」

 

 その斬撃は重いと言うよりただただ鋭かった。通り抜けてからまるで思い出したかのように影武の装甲から火花が血しぶきのように派手に散る。

 影武は大きくよろめいてから、左右を忙しなく首を動かして修羅の魔女を追う。

 

 魔女になった人間を元に戻してやる事は不可能だと、ほむらは言っていた。実際問題それが本当だとしたら、ほぼ一般人である自分に出来る事など一つも無いではないか。

 

「あぁ、元に戻そうなんて発想は早々に捨てなさい。元に戻す手立ては有りなんてしないのだから」

 

「分かっている……」

 

 だがいざ自分の所為で死んだような人間のゾンビ相手に剣を振るってトドメを刺せと言うのは些か抵抗はあるものだ。それが勝手な考えなのは―――分かっている。

 これまで魔女と対峙した際ある程度割り切っていた。だから、何時もと同じようにすれば良いだけだ。

 

 そう心に言い聞かせながら、無双セイバーの弾丸をリロードし、修羅の魔女狙い引き金を引いた。

 

 

 集弾性は低く、放たれた弾丸は一定の距離まで飛ぶと散らばり命中率が落ちてしまう。更に動きの速い修羅の魔女は居合めいた一閃で当たりそうな弾丸は両断して無効化してしまう。

 今ここで戦わなければ殺されるのは自分。

 

 無双セイバーを再度握り直す。

 

 戻れないのは元から分かっている。それに色んなしがらみが消えて楽なれて良いじゃないか。悪魔のような囁きが和哉の脳裏を(うごめ)く。

 

「俺は―――俺はッ」

 

 ゲネシスコアを取り出して、スロットにセットする。そして―――

 

【スターフルーツエナジー】

 

 メロンロックシードの開かれた蓋を閉めてから、ベルトのホルダーから取り出したスターフルーツエナジーロックシードを開錠し、ゲネシスコアスロットにセットし閉錠させる。そして再度カッティングブレードを倒した。

 

【ミックス・メロンアームズ・天下御免! ジンバースター! ハハーッ!】

 

 メロンディフェンダーは消失し、果実型に変形したメロンアームズが、頭上のクラックから新たに現れたスターフルーツエナジーアームズと合体、そのまま影武の頭に被さった。

 

 銀武と同じく陣羽織を模した装甲へと変形し、新たにソニックアローが得物として現れる。メロンディフェンダーが封じられたのは少々痛手だが、エナジーロックシードを使っているのだ。少なからず性能は上がっている筈。

 

「やるしかない……やるしかないんだろう。やるさ……!」

 

 自分に言い聞かせながら、無双セイバーの切っ先を動き回る修羅の魔女に向け、ソニックアローを肩に掛けて腰を低くして構える。

 銀武は、修羅の魔女目掛けてソニックアローで矢を放つが一向に当たらない。やはり当たらなければどうという事も無いとでも言うのか。

 

 仮面の奥で周子は歯噛みした。

 周子の力は、『効力を倍化させる能力』。異常なまでの攻撃力はそこから由来する。だが当たらなければ意味は無く魔力の無駄と化す。

 

 風林火山アームズを使うかと考えはしたのだが。あれはエネルギー消費が凄まじく連続使用は出来ない上に消耗も凄まじい。極端な話、『人間が装着するという前提で造られたものじゃない』

 常人なら装着後強烈な激痛が全身を襲い、よくて気絶、最悪死の危険すらあるモンスターマシンだ。

 

 魔法を使って安全装置として出力を落として負担も減らしたが、相当鍛えていても気絶する恐れがあり、吐血しても文句は言えないレベルだ。

 魔法を使えば痛みを感じない、そして元から死人の身体のような魔法少女だからこそ扱えるようなものだが、生命線である魔力の消費は無視できない。ならば―――

 

「―――スターフルーツエナジーの特性を使って足止めなさい。トドメは私が刺す」

 

「何を勝手な事を!」

 

 影武は殆どキレかかった声で叫ぶ。周子がどう言おうと頭に血が上り切っている状況下で「はい」と頷けるような余裕など有りはしない。だが、そうしないと勝てないのは事実だった。

 それでキレている内に容赦なく、修羅の魔女が猛スピードで襲い掛かり、影武の装甲をじりじりと削って行く。

 

 影武はカウンター気味に修羅の魔女に数発無双セイバーとソニックアローによる斬撃を叩き込んだが、驚異的な魔女特有の再生能力がその努力を無駄にしていく。

 

 大人しく従うしかないと判断した影武は咄嗟にスターフルーツエナジーをドライバーから外して、ソニックアローにセットし、そしてドライバーのカッティングブレードを倒した。

 

【ソイヤッ! メロンスカッシュ!】

 

 ソニックアローを引き絞り、動き回る修羅の魔女に向ける。スターフルーツエナジーの力で加速する弾丸の速度は尋常では無い事は和哉が身を以てよく知っている。

 レーザーポインターさえ合い、即座に撃てば当たると言っても過言では無い。

 

 レーザーポインターが動き回る修羅の魔女にに当たった瞬間、影武は引き絞った矢を離した。

 

【スターフルーツエナジー!】

 

 それは流星の如く、一瞬にして修羅の魔女に突き刺さった。見えたのは矢の残した軌跡のみ。威力は低めだが、修羅の魔女を怯ませるのには充分だった。

 隙を突いた銀武が、追い打ちにソニックアローで光の矢を放って体勢を立て直す事を封じて近づく。そして距離を詰めると無双セイバーを引き抜いてから連続で斬撃を放った。

 

 有無も言わせない斬撃に、反撃すら許さず、そして倍化した威力が上乗せされ修羅の魔女を追い詰める。そして動けない程に追い詰めた所で銀武の乱舞が停止した。

 

「待たせてごめん……玲菜。今、楽にしてあげるから」

 

 その声は影武の耳に届く事は無かった。聴こえたのは発言者の銀武と目の前に居た修羅の魔女だけ。そして―――

 

【オレンジオーレ! ジンバーレモンオーレ!】

 

 重々しい動きでカッティングブレードを二回倒してからソニックアローを振るった。

 

 

 

 

 

 結界が消えていき、日の当たらないじめじめとした何時もの武道場の駐輪場の様相へと戻って行く。そんな中、銀武がぽつりと語り始めた。

 

「……その娘は馬鹿正直で、昔から人を皆助けるんだと息巻いていた。魔法少女の真実を知っても尚、くじける事無く人を助けようと命と魔力を使っていた。馬鹿正直に倒してもメリットが無い使い魔を一つ残らずきっちりと倒して、ね」

 

 周子が語っている『その娘』とは和哉を助けた修羅の魔女の前身であると言う事に気付き、影武は俯く。

 

「あの娘は最後までそう言う奴だった。きっと、キュゥべえが最後に話した事、あんたを助ける時も最後まで貫いたんでしょうね」

 

「……っ」

 

 影武は思わず、ソニックアローと無双セイバーを落とす。

 

「馬鹿な娘よ。本当に。でもまぁ、お陰で自分が選んだ選択肢が正しいと再認識出来たわ。ある意味、いい教訓だったわ」

 

 だが―――銀武はまるで茶化すようにそう言った。小馬鹿にするように。

 

「……ふざけんな」

 

 影武絞り出すように震える声を吐き出す。

 

「アイツはお前の、仲間だったんだろう……どうしてそんな事を軽々と言えるんだよッ! お前はッ!!」

 

「いや、あいつを殺したあんたが何? 御高説垂れてくれるわけ?」

 

「ッ!」

 

 影武は言葉に詰まった。

 

「あんたはどう足掻いても正義は名乗れはしないわ、あの娘が馬鹿だったとはいえど、彼女の人生にトドメを刺したのは貴方よ、ひ と ご ろ し」

 

 銀武はわざとらしくそう言ってから、風林火山ロックシードを取り出す。

 

「さてと、一つ忠告する為にこの力を身を以て教えてあげるわ。風林火山の力を!」

 

【風林火山アームズ! 戦国の世、いざ、参らん!】

 

 風林火山アームズを纏った銀武が茫然自失となった影武に近づく。

 

「!」

 

 影武は身の危険を感じて咄嗟に無双セイバーを拾い上げて振るってみるものの、命中しても風林火山アームズを纏った銀武は怯まず、軍配で殴りつけて影武をまるで塵のように吹っ飛ばした。

 

「がッ!?」

 

 攻撃一発でジンバーの防御力お構いなしに吹っ飛ばした挙句、装甲にヒビが入っていた。一発を喰らっただけでも意識が何処かに持っていかれているような感覚を覚える。

 

「まぁ、流石にあんたを殺せば美味しい手札も同時に消えるから殺しはしないけれど―――この言葉を知っているかしら『殺一警百』って言葉。一人の人間を無残に痛めつけて100人に警告するって意味なのだけれどね。あんたにはその一人目になって貰うわ」

 

【風林火山スカッシュ!】

 

 カッティングブレードを一回倒した銀武は軍配型武器を力強く振るい、ふらついている影武に一撃を叩き込んだ。

 

 それは凄まじい威力だった。影武の身体が派手に吹き飛び、アームズが崩壊し少し遠くに有ったはずの雑木林にまで遠くへと吹っ飛び、突き当りの崖にぶつかり装甲が最早装甲と言えないレベルにまで崩壊した影武が地面に転がった。

 

「ケハッ!」

 

 仮面の下で血を吐き、影武の装甲が光と共に消滅して血だまりを造った和哉の姿が露わになる。意識はもう既に朦朧(もうろう)としており、最早再起不能な状態だった。

 

「じゃ、さようなら。人殺し君」

 

 動けなくなった和哉を一瞥して銀武はこの場から去っていく。その姿を見送ることなく、和哉は虫の声を聴きながら意識を手放した。




 うん……その……なんか……色々やり過ぎた(;´・ω・)
 周子の友人の件はしゃーないだろという感じでは有りますが。


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