異世界転生して、理想の敵役ロールプレイ 作:テンプレ小僧
全ての始まり。
物語には配役というものがある。
まず、『主役』と『脇役』の二種類に大別する事が出来るだろう。
この場合の『主役』とは主人公の事だけを示しているのではなく、物語を動かす重要な立場であったり、何かしら大きな役割を持っているキャラクターを示す。
対して、『脇役』とは所々で物語には小さな影響を与えるが、極論いなくても大筋は変わらないキャラクターを示す。
けれど、『主役』だけでは物語に深みは生まれず、良い物語には必ずと言っていいほど名脇役と言われるような存在が居たりするのだが、それはこの話の本筋には関係ないので置いておく事にする。
前述したように、『主役』とは物語の中核を成す役割を持ったキャラクターたちの事であり、主人公』の事だけを表している訳ではない。
RPGで例えるならば、勇者である主人公とその仲間たちは勿論主役だろう。ヒロインがいるなら、それも『主役』だ。敵側ではあるが、ラスボスや裏ボスだって間違いなく『主役』に含まれるだろう。
このように物語に於ける主要な役割を持つキャラクターというのは意外と種類が多く、主人公よりその仲間が、ヒロインが、ボスたちが人気を得る物語も数多く存在する。
そんな様々な『主役』の中でも主人公やヒロインに次いで、或いはそれ以上に人気を博す事の多い配役がある。
その配役とは、ズバリ敵役である。
即ち、
ボスと何が違うのかと思った人は多いだろう。
個人的な解釈になってしまうが、俺からするとこれは似ているようで別物だ。
物語に於けるボスというのは物語の終着点であり、主人公の対極に存在する悪役である事が多い。
これは勘違いしてほしくないけれど、ボスが根っからの悪だと言っている訳ではなく、
対して敵役、つまりライバルキャラも基本的に主人公と反目しあっており、RPGならライバルをボス戦の相手として起用する事もある。
やっぱりボスと変わらないじゃないか、と思うだろう。
しかし、ライバルキャラとは
序盤は大抵ライバルキャラの方が能力的に優れている事が多く、互いの思想や行動によって対立すれば主人公側の苦戦は必須だ。
全く歯牙に掛けられない事もあるが、こうしたライバルとの因縁によって主人公の目標が定まったり、覚醒の兆しを見せたりと大きく成長するきっかけを作るというのは物語の定番でもある。
そんな敵として見ると厄介極まりない存在が、時に中ボスなどに相対した際に力を貸してくれたりすると、それはもう頼もしい事この上ないし、何より強敵相手に苦戦してる場面でのライバル参戦は滅茶苦茶熱い展開だと思わないだろうか。
そして、何度も対立を繰り返し、時に共闘し、互いの信念をぶつけ合った末に仲間になる時なんて思わず人目も憚らず叫び出してしまうほどに興奮する。
長々と話したが、結局俺が何を言いたいかと言うと。
物語に於ける敵役、それもただの敵ではなく、主人公のライバルとなるような敵役って最高だよなぁ(恍惚)って話がしたかったのだ。
「──という訳です」
「ふむふむ。なるほどねぇ。…………それで私にどうしろと?」
「うん、まあ、つまり…………俺が理想の敵役になる為に必要な転生特典をくださいお願いしますなんでもしますからァッッ!!!! (土下座)」
「ん? 今なんでもって……」
そして、俺はテンプレよろしく神様から理想の敵役に相応しいチート特典をもらって異世界に転生したのであった。
ちなみに、転生特典は『転生した世界で必要な能力や技術における史上最高の才能』である。つよい(小並感)
特典抜きでも転生者は超人のような身体能力、記憶力、運命力などを有しているとのことで、俺の選んだ特典は上乗せする形で適用されるらしい。
もう誰にも負ける気がしないな!(フラグ)
あと要望に応えてもらった代わりに、世界にとって害になるタイプの転生者の排除を神様から依頼された。
昨今は無秩序に転生者を送り込む神々が多すぎると嘆いておられる。
神様から直接「○○を殺せ」と指示が出るようなので、その際には『転生特典の無効化』という能力を一時付与してくれるという話だ。
この提案を飲めば、今回の世界だけじゃなくて色んな世界に能力を引き継いで転生させてあげるってさ。やりますやります!
これは理想の敵役に憧れる脳みそ空っぽの主人公が、チート特典に振り回されながら、それでも諦め悪く理想を目指す珍道中を眺める物語である。
ところで、『緋弾のアリア』って原作知らないんですけど?
主人公の名前くらい教えてくれても…………あっ、はい。ルール違反?ダメですか、分かりましたぁ〜。
プロローグとはいえ短すぎたかなぁ。
まあいいや。
最初に転生する世界は『緋弾のアリア』です。
主人公は原作ミリしら。果たして、どうなってしまうのか?
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