EG ガンダムビルド…ビビッドアーミー   作:星龜

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プロローグ(1)


 

ビビッ島―。

 

G国から南へ300キロ離れた場所にある、今から200年前にG国人に征服されてG国領となった島である―。

 

 

島都ノブリスにある大陸高校(通称∶陸高)に通う1年生のアミオは、昼休み、学校の中庭のベンチに座って

「はぁ…。

これほどとは…。」

と、うなだれていた…。

 

ほんの数週間前まで中学生だったアミオが、初めて体験した学食の争奪戦の凄まじさ…。

 

もちろん、中学の頃も学食の争奪戦はあったが、高校のそれは、中学のそれとは比較にならない激しさだった。

 

大陸高校の学食の人気メニューは、やきそばパン。

 

やきそばパンの争奪戦に敗れたアミオは、他のメニューを注文しようとしたが、あろうことか、全て売り切れてしまっていた…。

 

弁当も持ってきていないため、つまり、アミオは、昼食が無いのである…。

 

「はぁ…★

何の罰ゲームだよ…★」

と、うなだれるアミオに

 

「ほれ☆」

と、見知らぬ女子生徒が、アミオにやきそばパンを差し出した。

 

「君は?」

と訊くアミオに

 

「私はビビ☆」

と名乗る女子生徒―ビビ。

 

「いいのか?」

と、ビビが差し出すやきそばパンを見るアミオ。

 

「昼メシ抜きで、昼からの授業に耐えられるか?」

と言うビビ。

 

「ありがとう…。」

と、やきそばパンを受け取るアミオ。

 

そして、ビビはアミオの左隣に座る。

 

「ところで…

どこかで会ったかな?

中学の時、同じクラスになったことがあったとか…?」

と訊くアミオに

 

「初対面だ☆」

と言うビビ。

 

「じゃ、何で僕にこれを?」

と訊くアミオに

 

「昼メシも食えずにしょげているヤツを見捨てれるほど、私も冷酷じゃない★」

と笑うビビ。

 

「ありがと★」

と、やきそばパンを食べ始めるアミオ。

 

「ビビは食べたのか?」

と訊くアミオに

 

「ダイエット中だ★」

と言うビビ。

 

(…★)

 

ダイエットが必要なほど太っているようには見えないが…

 

(たぶん…

食ってないってことか…。)

と思うアミオ…。

 

「空腹で倒れたりしないでくれよ?」

と言うアミオに

 

「そうだな…★」

と笑うビビ。

 

 

これが、アミオのビビの出会いだった―。

 

 

放課後、アミオは幼なじみの

ノブヒコ

シオリ

とともに、ガンプラバトル部の部室に向かう―。

 

 

数十年前に発見された、反粒子同士の結合によって生成され、プラスチックに反応して流体化する特性を有した、謎の粒子物質

プラフスキー粒子

 

その、プラフスキー粒子の特性を利用し、TVアニメ

『機動戦士ガンダム』

シリーズのプラモデル

ガンプラ

を使用した、対戦型ゲームバトル

ガンプラバトル

が、全世界に流行した。

 

しかし、このガンプラバトルには

唯一にして最大の欠点

があった…。

 

それは

対戦に敗北したガンプラは損壊してしまう

ことだった。

 

そのため、気軽にガンプラを購入する事のできない低年齢層から敬遠され始めるようになり、やがて、ガンプラバトルそのものの人気も失われ始めてきた…。

 

しかし

ガンプラが損壊しない方法が確立

され、ガンプラバトルは、次第にかつての人気を取り戻しつつあった。

 

 

そんなガンプラバトルが始まって数十年―。

 

ガンプラバトルは今や、学校の部活にも採用されていた―。

 

 

ガンプラバトル部の部室に行く途中―

 

「よっ☆」

と、ビビが来た。

 

「アミオの知り合いか?」

と訊くノブヒコに

 

「昼休みに知り合ったんだ。」

と言うアミオ。

 

「1年D組のビビだ。

よろしくな☆」

と名乗るビビ。

 

「アミオと同じB組のノブヒコだ☆」

「A組のシオリです。」

と名乗る、ノブヒコとシオリ。

 

「ビビもガンプラバトルするんだ?」

と訊くアミオに

 

「私は

ニュータイプ

だ☆」

というビビの発言を聞いて、驚くアミオ達―。

 

 

『ニュータイプ』―。

 

それは

ガンプラバトルで、相手の動きが止まって見える

という、謎の能力を持つガンプラファイターのことである。

 

相手の動きが止まって見えるため、一方的に攻撃することができる。

 

逆に対戦相手側は、『ニュータイプ』からの攻撃を回避することはほぼ不可能で、一方的に攻撃をくらい続けてしまう…。

 

そして、どういうわけか、『ニュータイプ』は女性の方がなりやすい。

 

しかし、なぜ『ニュータイプ』になれるのか?

 

また、その覚醒条件も一切不明…。

 

一説には、プラフスキー粒子が人体に何らかの影響をあたえているからではないかといわれているが…?

 

 

部室に入ると、他の入部希望者が十数人いた。

 

「これより

入部オーディション

を始めるッ!!」

と、ガンプラバトル部の顧問のヤスの太い声が響いた。

 

 

そうなのだ。

 

高校のガンプラバトル部には、簡単には入れないのだ。

 

というのも

早い者は幼稚園の頃

からガンプラバトルを始めており、中学卒業時にはガンプラバトル歴10年という者もザラである。

 

高校のガンプラバトル部にいたっては

ガンプラバトル歴5年未満の者は入部お断り

なんて学校もあるほどだ―。

 

 

陸高ガンプラバトル部は、ガンプラバトル歴5年未満の者は入部お断りとまではいかないが、それでも入部テスト(オーディション)はある。

 

十数人の入部希望者のうち…

 

まず、ビビが

ニュータイプである

という理由で

入部テスト(オーディション)免除

で入部した。

 

残りの入部希望者達は、現役部員との入部テスト…

 

すなわちガンプラバトルを行う―。

 

 

アミオは、ノブヒコ、シオリとともに入部テストに臨んだ―。

 

 

コクピットルームに入るアミオ達―。

 

 

『GUN-PLA Battel, Stand up.』

 

システムが起動し始めた。

 

 

『Please set your GP base.』

 

GPベースを、スロットにセットする。

 

 

『Begining Plavsky particle dispersal.』

ステージからプラフスキー粒子があふれ出し、バトルフィールドを形成する。

 

形成されたバトルフィールドは、宇宙空間。

 

 

『Please set your GUN-PLA.』

ガンプラを、カタパルトデッキにセットする。

 

 

コクピットルーム内に、ホログラフィーで再現された球体操縦桿と正面と左右のカメラモニターや、残弾数や各部のダメージ表示を示すメモリなどが映るモニターが現れる。

 

球体操縦桿を握り、そして―

 

 

『Battel start!!』

 

バトルスタートの合図が鳴り響く―!!

 

 

「アミオっ!!

Jガンダム、出るぞっ!!」

 

 

「シオリ!!

ガズRヴィオーラ、出ます!!」

 

 

「ノブヒコッ!!

ジム・テムジン、行くぜッ!!」

 

 

アミオ、シオリ、ノブヒコのガンプラが発進した―。

 

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