後方で支援砲撃をしていた
シオリとノブヒコによって、オノレテガとスマッシュのドムは撃墜されており、残るはガイアのドムのみ…。
「降参しろッ!!
お前1人で何ができるッ!?」
と、ガイアのドムに、テムジンバンカーのビームガンの銃口を向ける
〈オレ1人で…
こういうことができるんだよッ☆》
と、胸部の拡散ビーム砲を発射するガイアのドム。
「うおぅッ!?
しまったぁッ!!」
と、ガイアのドムが発射した拡散ビーム砲をくらってしまう
ビビッ島のガンプラバトルでは
ドムの拡散ビーム砲には、敵を5秒間行動不能にする
という特殊機能がある。
しかし
ビーム兵器であることにかわりはない
ので
アンチビームシールドやIフィールド等の対ビーム装備で無力化できる―。
ガイアのドムは、右手にゲルググのビームライフルを持って、動けない
「うおぅッ!!
ちくしょうッ!!」
と、ガイアのドムからの射撃をくらい続ける
「待ってろ、ノブヒコ!!
今助けるぞ!!」
と、ビーム兵器に設定しているHWF GMG・MG79-90ミリマシンガンを撃つ
「ぐわぁぁぁ…★
オノレテガ…
スマッシュ…
すまん…★」
と、
◇
入部希望者の入部テストが終了した。
あとは、部室の奥にある
一般部員立入禁止の秘密の部屋
で行われていると思われる
顧問のヤス
部長のシエル
副部長のラグノ
による
厳正なる審査
で、入部テストの合格者の発表を待つのみだ…。
やがて、秘密の部屋の扉が開き
「それでは、入部テストの結果を発表するッ!!」
と、部室内にヤスの野太い声が響いた。
「厳正なる審査の結果…
1年A組ティナッ!!
1年D組シクルッ!!
1年F組フェリシアッ!!
1年G組リトリッ!!
以上の4名ッ!!
おめでとうッ!!」
と言うヤス。
(えっ!?)
と、【腹黒い三連星】が落選したことに、アミオは少し驚いた。
【腹黒い三連星】の方を見れば、3人とも肩を落として、うなだれていた…。
(それにしても…★)
と、合格者の面々を見るアミオ。
合格者は全員
女子生徒
なのだ。
じつは、陸高ガンプラバトル部の男子部員は
アミオとノブヒコの2人だけ
なのだ…。
アミオもノブヒコも男なので、女子部員が増えるのは嬉しいが…
どちらかといえば
肩身の狭さ
を感じてしまう…。
◇
下校時―。
アミオが漕ぐ自転車の後ろに立ち乗りするビビ。
アミオは、男子部員が入ってこなかったことを話した。
「まったくだ★
私も、あの3人は入ると思ったんだけどなぁ。」
と言うビビ。
「厳正な審査って、何なんだろうな?」
と言うアミオ。
「さあな★
ヤスの好みなんじゃないの?」
と言うビビ。
「だとしたら、ヤスをブン殴ってやるよ★」
と言うアミオに
「やめとけ★
返り討ちにされるぞ★
あれでも
元軍人
だからな★」
と言うビビ。
ガンプラバトル部の顧問のヤスは
元G国陸軍の軍人
である。
G国陸軍士官学校ビビッ島分校の教官だったこともあって教職員免許を持っており、陸軍退役後、大陸高校の体育教師に就職したのである。
「ところで、今日は親がいるから泊まれないぞ?」
と言うアミオ。
「べつにかまわん。
いつもいつも、晩飯をごちそうになるわけにもいかないからな。」
と言うビビ。
まもなく、アミオが漕ぐ自転車は、アミオの家の前に止まる。
「よし、借りるぞ☆」
と、降りたアミオにかわって、アミオの自転車に乗るビビ。
「気をつけてね。」
と言うアミオ。
春とはいえ、夕方も6時前ともなれば、夜の闇の一歩手前だ。
「あぁ…。」
と、目を閉じ、顔を突き出すビビにキスをするアミオ。
「じゃあな☆」
と、ビビはアミオの自転車を走らせた。
「おやすみ、ビビ!!」
と、手を振るアミオ。
ビビの後ろ姿は、すぐに夕闇の中に消えていった―。
◇
部屋に入ると…
「よっ☆」
と、部屋の中に、いつ入ったのか
赤と青に彩られた着物を着て、頭に金色の短い角をはやした、薙刀を持った女性
が、アミオに挨拶をした。
「うぅわぁぁぁ…!!」
と、大声で悲鳴をあげるアミオ…。
「静かにせんか!!
ご両親にバレてしまうじゃろ★」
と、着物姿の女性が、耳をふさいで言う。
アミオは、あらためて、女性の姿を見てみると…
(あれ?
この人…
たしか…?)
「あなたは…たしか…
ヤ…ヤオ…?」
「『悠久の地』の八戦神が一人
と名乗る、着物姿の女性・八乙女 撫子。
「あの…
『悠久の地』の八戦神が、なぜここに?」
と訊くアミオに
「知れたこと。
おぬしも知ってのとおり、11月になれば『悠久の地大戦』が始まる。
それまでに、
と言う撫子。
「それが…僕?」
と訊くアミオ。
「妾は、そのつもりで来たのじゃが…。」
と、撫子は目を閉じ…
次に目を開くと…
前髪が逆立ち、頭の角が伸び、美しい女性の顔が、一瞬にして醜悪な鬼の顔に変化した!!
「うぅわぁぁぁ…!!」
と、撫子の
そして…
撫子は、薙刀をアミオの胸に突き刺した―!?
◇
「うぅぅわぁぁぁぁぁっ!!」
というアミオの絶叫を聞いて、アミオの両親がとんできた。
「う…うわぁぁぁ…!!」
と、胸をおさえて、もがいているアミオを見た父親が
「ど…どうした!?
しっかりしろ、アミオ!!」
と、アミオを抱きかかえた。
「はっ!?
と…父さん…?」
と、落ちつくアミオ。
「だ…大丈夫か、アミオ?」
と、全身に冷や汗をかいているアミオを見たアミオの父親は、ただ事ではないと思った。
「や…
八乙女 撫子は…!?」
と訊くアミオ。
「な…何を言っているんだ…?」
と訊くアミオの父親。
「ここに、八乙女 撫子がいて…
撫子に刺された
んだ…!!」
と言うアミオ。
「な…何だって…?」
と驚く、アミオの父親。
アミオは部屋の中を見回すが、撫子の姿はなかった…。
「少し落ち着け、アミオ…。
一体、何があったんだ?」
と訊く、アミオの父親。
「帰ってきたら、部屋の中に撫子がいて…
撫子の薙刀で刺されたんだ…。」
と言うアミオ。
「何をバカなことを言っているんだ!?
お前の胸は、何ともなっていない
じゃないか?」
と、父親に言われて
「えっ!?」
と驚くアミオ。
アミオは、自分の胸を見てみた…。
「えっ!?」
なんと
《/b》胸には刺された跡が無い《/b》
のだ…。
「な…
何が、どうなってるんだ…?」
と、頭を抱えるアミオ。
「疲れているんだろう…。
今日はもう、ゆっくり休め。」
と言う、アミオの父親。
「そうするよ…。
心配させて、ごめんね…
父さん…
母さん…。」
と両親に謝り、ベッドに寝るアミオ…。
両親が出ていき…
暗くなった部屋の中で、アミオは自分の身に起きたことを思い出してみる…。
たしかに
撫子の薙刀で胸を刺されたはず
なのだが…?
しかし…
本当に疲れていたのか…
いつしか、アミオは深い眠りに落ちていった…。