「べつに、確信していたわけではありません。
昨日の夜、アミオが
悠久の地の八戦神の八乙女 撫子に刺された
と言っていたので…」
と言うビビ。
「それは…
どういうことだい?」
と訊くアイ。
「それは…。」
と、言い淀むビビ。
そんなビビを見て
(何だ?
珍しいな…。
ビビが焦るなんて…?)
と、違和感を感じるアミオ。
「つまり…
『ニュータイプ』や『カテゴリーF』の覚醒は、八乙女 撫子の仕業…
という認識でいいのかな?」
と言うアイに
「そう思っていただければ…。」
と、妙に歯切れの悪い言い方をするビビ。
「なら、アリアもそうなのか?」
と、アリアに話を振るアイ。
「私は…
わからないです…。」
と言うアリア。
「しかし…
なぜ、撫子がそんなことをするんだろう?」
と、首をかしげるアイに
「『悠久の地大戦』の時の戦力が欲しいと言っていましたが…。」
と言うアミオ。
「悠久の城の城主への返り咲きでも目論んでいる
のかな?」
と言うアイ。
「えっ?
そうなんですか?」
と訊くアミオ。
「うん。
撫子が初代。
2代目はイース…。
マルグレーテは3代目なんだ。」
と言うアイ。
「へぇ…撫子がねぇ…。」
と、アイの話を聞いていたシエルがつぶやく。
「しかし…
『悠久の地』の八戦神である撫子が、この世界に来ることなんて…?」
と言う、副部長のラグノに
「こっちから行けるんだ。
そりゃ、向こうからも来れるだろ。
ま、なにはともあれ、特殊能力持ちが増えるのは、我が部にとってもありがたいことだ。」
と言うシエル。
「たしかに☆」
と、うなずくラグノ。
そこに、顧問のヤスが来た。
「全員、集合ッ!!」
と部員を呼ぶヤス。
「何事だ?」
と訊くシエル。
「来週の土曜日
太平洋学園高等部ガンプラバトル部と交流戦
を行うことが決まったッ!!」
と言うヤス。
「太平洋学園…
手強いね…。」
と言うアイ。
「今回は、来月から始まる
ビビッ島ガンプラバトル大会予選会
に向けて、
よって、出場選手も
と、出場選手選定の基準の説明をするヤス。
「まずは、1年生は全員出場だッ!!」
というヤスの言葉を聞いて喜ぶ
アリア
ティナ
シクル
フェリシア
リトリ
の1年生達。
「次に2年だが…
アミオ
と
ビビ…
それと
ノブヒコ
と
シオリ
だッ!!」
とシエルに指名された
アミオ
ビビ
ノブヒコ
シオリ
の4人が「はい!!」と返事をする。
「3年は…
シエル
と
ラグノ…
あと…
アイ。
頼む。」
と言うヤス。
「私が…?
ま、べつにいいけど…。」
と、抑揚の無い声で答えるアイ。
こうして、太平洋学園高等部ガンプラバトル部との交流戦に参加するメンバー―
シエル
ラグノ
アイ
アミオ
ビビ
ノブヒコ
シオリ
アリア
ティナ
シクル
リトリ
フェリシア
―の12名が決定した。
「それでは、これより、交流戦に向けて特訓を行うッ!!」
と言うヤスに
「「はいっ!!」」
と答える部員達―。
◇
部活も終わり、帰宅するアミオとビビ―。
ビビはこれからバイトなので、アミオが漕ぐ自転車の後ろに立ち乗りして、他愛のない会話をしながら、バイト先であるカフェ【クスクス】に向かう―。
◇
ビビを【クスクス】に送ったあと、家に帰ってきたアミオは、自分の部屋のベッドで仰向けに寝て、スマートフォンに送られてきた、太平洋学園高等部ガンプラバトル部のデータを確認する。
もっとも、太平洋学園高等部ガンプラバトル部のホームページは試合前なので、対戦相手に不必要な情報を与えないため、ホームページを一時的に閉鎖しているので閲覧できない。
今、アミオが見ているデータは、情報収集が得意な3年生のアイが仕入れてきた
それも、どんな方法で入手したのか、わからないような
最重要機密情報
ばかりだ。
今、アミオが見ている
試合当日のオーダー表
や
どの部員が『ニュータイプ』であるか
なんてことまで網羅されていた。
(アイ先輩…
こんな情報、どうやって仕入れたんだ!?)
単純に、太平洋学園の情報管理が杜撰なのか?
それとも、アイの情報収集能力が高すぎるのか?
(向こうには…
『ニュータイプ』が2人か…。
でも、こっちもビビとアリアがいる。
それに…
僕も…。)
アミオも、『ニュータイプ』に対抗できる
(撫子は…
どうして、僕にこんな
撫子の言葉を思い出すアミオ…。
『おぬしも知ってのとおり、11月になれば『悠久の地大戦』が始まる。
それまでに、
(その
とりあえず、一通りの
ベッドの上で、大の字になって…
ふと、ビビのことを思い出す…。
(今頃…
バイト、がんばってるんだろうな…。)
アパートで独り暮らしをしているビビは、家賃を支払うためにアルバイトをしているが、アミオはアルバイトをしていない。
父親が許可しないのだ。
というのも、アミオの父いわく
『父さんはな、母さんやアミオが何不自由なく生活できるほど稼いでいるんだ☆
だから、アミオがアルバイトなんてする必要は無いんだ☆』
とのこと…。
(・・・・・・。)
いつしか、アミオは深い眠りに落ちていった…。
◇
そして、ついに迎えた
太平洋学園高等部ガンプラバトル部
との交流戦の日―。
朝の9時過ぎに、アミオはビビが住むアパートに来た。
「おはよう、ビビ。」
「おはよう、アミオ。」
と、挨拶を交わし、いつものように、アミオの自転車の後ろに立ち乗りするビビ。
そして、アミオは駅に向かって、自転車を走らせる。
10時に駅前集合だ―。
駅前には9時50分頃に着いたのだが、すでに部員全員が集合しており、アミオとビビが最後だった。
駐輪場に自転車を停め、みんなのもとに走る、アミオとビビ。
「遅れてすみません!!」
「すまない。」
と、謝るアミオとビビ。
「かまわんッ!!。
時間に間に合っているッ!!」
と、アミオとビビを許すヤス。
「よ〜し、行くぞォッ!!」
と、ヤスを先頭に、陸高ガンプラバトル部の部員達は駅に入っていく…。
電車に乗って、約10分…
さらに、徒歩約5分ほどで…
太平洋学園に到着した―。