黒き守護者の活動記録   作:タスク・アスク

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前回の4話が駄文だったので細かな修正を入れました。
あと、アンケートの回答ありがとうございます。おかげで書きやすくなりました。
また、ちょっと作品を見直して、もう少しアビドスを続ける事にしました。路線変更は申し訳ないけど、ご理解よろしくお願いします。
今回の裏タイトルは、『無銘の鍛錬』です。



5話

 

ブラックマーケットのとあるビルの一室、そこに無銘は身を寄せていた。

 

「むぅ……」

 

先の戦闘で新たな武器(宝具)の情報を入手した無銘は、自身の新たな戦闘方法を模索していた。

 

「今までは剣を矢に変えて今まで戦ってきたが、接近戦相手だとやはり決定打に欠ける……」

 

確かに短剣付き拳銃(干将・莫耶)は接近・中距離においてかなり役に立つ…だが、それだけだ。奥の手たるUnlimited Lost Works(無限の剣製)は生徒相手だと銃弾が身体に弾かれてなかなか発動出来ない。そのため、遠距離と近接のパーティーを組まれたとき等は相手の陣地に入って撹乱しなければ勝つことが出来なくなってきていた。

 

「昔は剣や銃を呼び出して空中から一斉掃射なんかもしていたが、あれは命中精度が悪いからなぁ……」

 

昔、連射型の銃を大量に投影してまとめて薙ぎ払おうとしたが、全ての動作が手動になり、自分も戦闘しながらだと全然当たらなかった。剣の場合は追尾機能を剣に付与できれば当てることが出来るが、それもあまり効果的ではない。

 

「ならば、やはり武器(宝具)を矢ではなく弾丸にするのがよいか」

 

投影するのは朱色の槍(ゲイボルグ)、そして単発銃『トンプソン・コンテンダー』

 

「確かにこの槍は投げるだけでも効果は絶大だろう。だが……範囲を縮小し、因果の能力を少し弄り『必ず当たり、当たったら必ず気絶する』弾丸とすることでヘイロー持ちにも有効打となる一撃にするのもアリか。……だが、名のある武器(宝具)を弾丸として込めると銃はそれに耐えられる自壊する。だから、」

 

無銘は朱色の槍(ゲイボルグ)に触れ、その形を変化させる。やがて赤い茨のような線が入った弾丸が出来る。彼はそれを手早く『トンプソン・コンテンダー』に装填し、構える。

 

「そのためにこの銃だ。拳銃でライフル並の攻撃が可能である単発式大型拳銃『トンプソン・コンテンダー』……これなら使い捨てで撃てるな。まぁ、少し改造しないと扱えないのが玉に瑕か?まぁいい、次だ」

 

無銘は装填していた弾丸ごと単発銃『トンプソン・コンテンダー』を粒子と返すと次の武器を出す。

それは黄金の騎上槍(ランス)だった。

 

「ある王子が愛用していた騎上槍(ランス)。触れた相手を転倒させる効果を持つがそれだけだ。もし銃弾にしても殺傷性は普通の弾丸と大層変わらないだろう……なら」

 

無銘は黄金の騎上槍(ランス)に触れ、形を変化させる。

 

「コレを銃弾ではなく銃にすることで『撃たれたら転倒』にすればかなり使えるだろう。そうだな連射型がいいから……」

 

無銘は黄金の騎上槍(ランス)を『ARES ハニーバジャー』へと変化させる。

 

「このままでは少し使いづらいな……よし、フロントを更に短くしよう」*1

 

「お次はコレだな、乙女の貞節(ブライダル・チェスト)

 

投影したのは放電流を纏う戦槌(メイス)

 

「これは周囲のエネルギーを回収することで永久に機能する疑似的な永久機関を形成出来る武器、だが、今回その部分に用はない」

 

無銘は放電する槌の部分に触れる。

 

「この武器の最終奥義『磔刑の雷樹(ブラステッド・ツリー)』、これを発動しながら壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)を起こせばとんでもない一撃になること間違いないだろう。あの化け物(ビナー)みたいなのと戦う時に役に立ちそうだ」

 

出来上がった銃弾は一見普通の弾丸だが、よく見れば帯電しているのがわかる。

 

「どんどんいくぞ、次」

 

続いて投影されたのは黄金色をした一本の刀。

 

「かつて空から雨のように降り注ぎ、配下の鬼ごと殲滅した逸話を持つ武器(宝具)……ならばこうするがいいだろう」

 

無銘は慣れてきたのか、手早い手つきで刀を銃弾に変える。

 

「空中に撃つことで約250の刀を瞬時に展開が可能。だが射撃精度は大雑把で細かい制御が利かず、乱戦には不向きであるのは変わりない、か……まぁ仕方ない。手段が増えるだけよしとしよう。さて次は……」

 

こうして、無銘の武器(宝具)改造が始まった。

 

─────────────────────────

 

「……大体終わったな、最後は……こいつか」

 

投影するのは今までの武器(宝具)とは違い、いたって普通の銃だ。名を「Eye of Horus」

アビドス高校3年小鳥遊ホシノが使用している銃だ。

 

「あの時咄嗟に投影したが、この銃、かなりの神秘を込められるな。使っているやつが膨大な神秘を持っているからか?」

 

先生から逃げる時に使用した技『壊れた神秘(ブクローン・ファイヤ)』、銃弾に神秘を過剰投入し、大砲と見紛う程の威力を生み出す。*2数発で銃身が使えなくなってしまうが、威力はヘイロー持ちを一撃で戦闘不能(ノックダウン)出来る程なので、これも今後の戦闘で使っていくべきだろう。

 

「ただ、あいつら(生徒達)の銃ってかなり改造されているのも多いから投影するのが大変なんだよな………しばらくはこいつだけでいいかな」

 

無銘は持っている銃を粒子に返し、支度を整え部屋を出た。

 

─────────────────────────

無銘がブラックマーケットの裏路地に入るとそこには既に黒服が待機していた。

 

「すまん、待たせたか?」

「いえ、指定された時間ぴったりです」

「そうか、今日の依頼は?」

「クックックッ、今日の依頼はマエストロとの戦闘訓練です。場所はこちらが用意したので今回は転移で向かいます」

「わかった、転移を頼む」

「かしこまりました」

 

黒服が黒い穴(ゲート)を作成し、それに入る。

ゲートを抜けると古びた遊園地についた。

 

「ここは……」

「スランピアです。かつては「ユートピア」の名でモモグループが建設したテーマパークですが、経営不振で半年もしないうちの廃業となりました。そこを私達が魔改造し、実験施設として活用しています」

「よく来たなぁ無銘よ!!先の戦い、見事であった!!!」

「マエストロか、こちらこそマイクイヤホン感謝する」

「早速だが、このスランピアに廃棄されたドール達に人々の「幸せ」や「歓喜」といった感情の残滓が宿った結果、生まれた生き人形達がいる。これらを完成させてほしい!!」

 

大袈裟な手振りをするマエストロを尻目に無銘は黒服に問いかける。

 

「完成させる方法は?」

「戦闘経験の獲得だ」

「成る程、奴らを完成させるために戦闘しろと」

「──────────肯定である」

 

背後から見知らぬ声が聞こえた。

 

「誰だ?」

 

無銘は振り向かず右手に愛銃、左手に刺し穿つ死棘の槍(ゲイボルグ)の弾丸が装填された『トンプソン・コンテンダー』を投影する。

 

「む、警戒させてしまったか、すまない。私は君と契約を交わさせてもらったゴルゴンダという。こちらは相方のデカルコマニーだ」

「そういうこった!」

 

無銘は銃はそのまま所持したまま振り返る。そこにはコートを纏い、ステッキを持った首のない男性と、彼が持つ写真に写っている後ろ向きのシルクハットを被った男性がいた。

 

「………また強烈な見た目だな」

「すまない。だが我々は「虚像」と「非実在」を象徴する相棒であり「記号」であるため、この姿をとらねばならない」

「まぁそういうこった!」

「……お前達の事情は理解した。それで、まさか挨拶だけの為に来たわけじゃないだろう?」

「その通りだ。君にはこのスランピアを一度攻略していただきたい」

「そういうこった!」

「……ん?」

 

無銘は、彼が言っている意味がわからず困惑してしまう。

 

「ゴルゴンダ、それでは伝わりませんよ」

「黒服の言う通りである。無銘よ、このスランピアには我々が研究結果誕生した作品がある。君にはその全ての作品を試してほしい」

「成る程、それなら任された」

「何かあったらマイクイヤホンから連絡するので心ゆくまで楽しんでください」

 

愛銃をそのまま右手に持ったまま、左手の改造拳銃(トンプソン・コンテンダー)だけ粒子に返した。そしてポケットに入れていたマイクイヤホンを装着し、起動する。

そのまま無銘は黒服達と別れ、スランピアのアトラクションエリアに向かって歩き出した。*3

 

 

──────────────────────────

 

「さて、敵は……ッ!?」

 

遊園地にある城のパークが見えてきた時、突然巨大な爆弾が飛んでくる。

 

「チッ、いきなりかッ!!」

 

右手の愛銃で爆弾をピンポイントで撃ち抜く。破壊したことによって爆風が発生する。

 

「キキキ、キキキキ」

「不意打ちとは随分ネズミらしいじゃないか」

 

そこにはネズミピエロ型のドールが爆弾を片手に大玉の上で遊んでいた。*4

 

「さて、貴様の力を試させてもらおうか」

 

無銘が一丁の拳銃と黄金の機関銃を構え、接近する。

 

「キキキ」

 

ネズミピエロは大玉の上で飛び跳ねながらいくつもの爆弾を無銘に向かって投げる。

 

「くっ、周りはお構い無しか。だが……不安定の足場にいるのは頂けないな」

 

機関銃をネズミピエロに向かって乱射する。

 

「キ?キキキ!?」

 

そのうちの一発がネズミピエロに当たる。その弾丸でピエロを傷つけることはなかったが、突然足を踏み外しボールから転倒する。

 

当たれば転倒!(スタン・オブ・アルガリア)……殺傷性はないが効果がかなり有能だな」

「キキキキ!?」

「ん?まだいたのか?悪いがここで終わりだ」

 

転倒したネズミピエロを踏みつけながら右手の黒拳銃を頭に突きつけ、一発撃ち込む。するとネズミピエロは機能を完全に停止し、戦闘は終了した。

 

 

「案外あっけないな。さて、次は……ッ!?」

 

突然視界を塞ぐようにメリーゴーランドの柱が刺さった馬の部分が飛んでくる。

無銘は驚いて目を開くが、すぐさま黒拳銃の短剣部分に神秘を込めて下段から切り裂く。

 

「……不意打ちは立派な戦法だが、こうも立て続けにやられると流石にどうかと思うな」

「キャキャキャ!!」

 

空中からカラスの仮面を付けた、腕が羽になっている少女*5が降りてきた。

少女は()に持った杖を振りかぶり、コーヒカップ達を念動力で操り、攻撃してくる。

 

「直線的な攻撃が多いが、数撃ち当たる戦法か?その大きさの物を複数操るなら確かにそれは悪くない手だろう。だが……」

 

無銘がコーヒカップをジャンプで回避し、メリーゴーランドの馬の背に飛び移ることを繰り返しながらカラス少女に近づく。

 

「それが通じない敵がいることも覚えておけ」

「キャキャキャァ?」

神秘投影(トレース・オン)

「ギャギャ!?……キャー!!!」

 

無銘は両手に持った銃を粒子に返し、一本の朱い槍を投影する。

一方カラス少女は全く当たらない事に腹を立てたのか攻撃を止めて、いくつものアトラクションを混ぜ込み、巨大な鉄塊を作り出す。

 

「成る程、考えたな……ならば!」

 

無銘は神秘を脚に込め高く跳躍し、朱いオーラを纏いながら空中で投擲する構えをとる。

カラス少女は鉄塊を念動力で操り、空中にいる無銘へ攻撃する。

 

「キャー!!!」

「穿て、突き穿つ死翔の槍(ゲイ・ボルグ)!!」

 

放たれたのは魔槍の呪いを最大開放し、渾身の力で投擲する荒技。心臓に命中させるのではなく、一撃の破壊力を重視しているこの技は、鉄塊を瞬く間に貫き……そして穿つ。そして、そのままカラス少女の心臓と思われる部分に刺さる。

カラス少女は絶叫を上げる暇もなく機能を停止した。

 

「さて……」

 

無銘は周りを見渡すが辺りには残骸しかなく、他に敵は居ないみたいだ。

 

「マエストロ、聞こえているか?」

『肯定である。戦闘の一部始終、見させてもらった』

「あのドールたちは停止すために壊したが……よかったか?」

『あれぐらいならこちらで治せる。むしろもっと攻撃してくれてもよかったのだが………』

「わかった。次からは努力しよう」

『それはそうと、お疲れ様でした無銘さん。今回の戦闘はここまでです。これからどうします?』

「では……帰らせてもらう」

『そうですか、お疲れ様でした。ゲートを出現させますね』

「また連絡頼む」

 

黒い穴(ゲート)が少し離れたところに出現し、無銘はゲートに入る。

すると景色が変わり、ブラックマーケットに近い街中の裏路地に転移した。

 

「さて…腹が減ったな、近くに屋台はあったかな?」

 

*1
詳しくはアサルトライフル室内で検索

*2
参考)炎炎ノ消防隊、火縄中隊長

*3
黒服達は施設に設置された監視カメラ、空中に放ったドローンで観察を行っている

*4
シロ

*5
クロ




今回の話、先生も生徒も出てこなかった件
まぁ…武器の解説は一応入れておこうと思ったので、申し訳ないけど入れました。短いけど許してください。
次回はとあるラーメン屋台に行きます。
(別名、ツンデレ猫とのエンカウント)

それはそうと、今回もアンケート取ります。
アンケート内容は、神秘の世界で破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)は役に立つ?です。

ー追記
意外と破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)はブルアカ世界で役に立つと思っている人が多いので活動報告で意見を募集し始めました。
活動報告への行き方は【目次】→【タスク・アスク】→【活動報告のルールブレイカーがブルアカ世界で使うには……】を順にタップしてください。

感想、評価、誤字報告よろしくお願いします!!

神秘の世界でルールブレイカーは役に立つ?

  • 無理
  • 出来る
  • 応用すれば……何とか……
  • ペインブレイカーの方が役に立つ
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