古代から生けし狐の大妖   作:紡縁永遠

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少し時間が飛びます。大体二年くらい


最終実技試験

 綿月総隊長との稽古から二年がたった。あれからレベルも上がり、現在は学年総合一位、二位は依姫だ。筆記だと負けるが指揮や、実力で何とか一位となっている。

 この試験では隊を作って受けるので、試験結果で配属が決まってくる。だがもともと俺がいる班は四人、つまり基本小隊で動いていたので、配属が難しいとのこと、なぜが余ったという理由で今回も小隊での参加だ。火力バカ二人に、盾と回復役、しかもAクラストップ4ときた。一個部隊(十人)で行うことを四人でおぎなう実力、そりゃ余ってもいいと言われる。

 

 「トップ四人、次だ」

 「了解」

 

 今回都市にほど近い森で決められたルートを通るというものだ。大体十キロ、妖怪とも出くわすので、救助要請の道具もある。

 

 「よし、いけ」

 「了解」

 

 回復の要である風花を中心に進んでいく。妖怪の気配がない。森の中にいれば少しはわかるのだが前に行った部隊が倒したのか?それにしては戦闘跡が無いが。

 

 「依姫」

 「ええ」

 

 急に気配が現れ始めた。その数十数体、気配を消していたには多すぎる。ここまできれいに消せるものが多かっただろうか。妖怪が現れすぐに囲まれる、どれも知能の低い木っ端妖怪だ、それでもすぐには襲ってこない。統率が取れている証しだ。

 

 「削るだけ削るぞ」

 「了解」

 「〈冬章・浸冬〉」

 「〈浄月流・望月〉」

 

 やはり弱い、数が多いだけの状態だ。このままなら勝てるが、統率をしている者がいるので油断はできない。

 

 「〈水晶・(みだれ)〉」

 「玄武!」

 「〈亀甲盾〉」

 

 いきなり飛んできた水晶から玄武の力で守る。水晶、まさかな、ここの大将が出できた場合俺たちでは対処できない。勘違いであってくれ、そう願うも、事態は最悪の結果へ。

 

 「今のを防ぐか、やるなぁ」

 

 その言葉とともに、空気が重くなる。一鬼、俺の名付け親にて、この森に住む妖怪の統治者。木っ端妖怪の統率についても合点がいく。何よりマズイのは俺が妖怪ということがバレること。とにかく今すべきことは、

 

 「緊急信号を上げろ」

 「わかった」

 

 相手に悟られないように、緊急信号を上げようとする。

 

 「おっと、させないぜ。正々堂々と戦えないじゃないか」

 「それにしては、外野が多いな」

 「じゃなきゃすぐ逃げるだろ?」

 「当たり前だ」

 「やっぱりか、ならとっとと始めようか〈紫水晶(しすいしょう)晶洞(しょうどう)〉」

 

 緊急信号を上げれなくなり、会話で生存率を上げようとするも、すぐにおわってしまい、結界を張られる。

 

 「それじゃ、楽しもうか!!」

 「〈秋章・(かえで)〉依姫、玄武、風花、本部に戻れ」

 「陽月はどうするんですか」

 「神楽を使う、ついでに道も作ってやる、行け、総隊長じゃなきゃだめだ」

 「了解」

 「生きててくださいよ」

 シャンッ シャンッシャンッ

 「霊桜神楽〈風章、雷章(ふうしょう らいしょう)雹添えて(ひょうそえて)〉」

 「ほう」

 

 神楽鈴を取り出し舞い始める。結界を破壊し、風で道を作る。さて、始めようか




二話以降音沙汰のなかった一鬼が出てきました。名付け親との対決、次回もお楽しみに
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