「隊長」
「どうした、依姫」
「初仕事です、一日、後輩の育成を頼むとのことです」
「そうか……………はっ?」
零番隊にさせられてから最初の仕事、遊撃隊と言われたんだか、まさか後輩の育成をさせられることになるとは。
「なあ、どういうことだ」
「見てのとうりだよ玄武」
「それはわかるのですが、一日とは言えなぜ後輩の育成になったのですか?隊長」
「依姫のほうが詳しいと思うぞ」
「なんでそこで私にするんですか」
「これ持ってきたの依姫だから」
「はぁ、遊撃隊ということで、ある程度自由にしてくれて構わない、都市の外の警備は常日頃やってもらうが、そして君たちの実力を不安がっている者がいる。存在証明というわけでこれになった。とのことです」
「了解」
後輩育成の理由もわかったことだし、やり方を考える。後輩と言っても次に隊に入ってくる者たちだ、つまり現在の最上級生。ある程度は動けるので大人気なくてもいいと思っている。自信を折るのもいいかもしれない。
皆に案を聞いたところ、能力の弱点や実戦での不条理を実感させるのがいいということになった。方法は希望所属に分かれてもらい。攻撃メインを玄武が受け持ち、格上に対して攻撃が通らない恐怖を、防衛メインを依姫の力で防げない攻撃をいい感じに放つ、俺はというと能力メインの奴らに対し、汎用性を突きつける。怪我人は風花に治してもらうことにした。
「ずいぶん大人げないメニューになったな」
「もっと理不尽な人はいますけど」
「一年時にやることじゃないよな、何気に過去最長で保ってたらしいし。後はもう一つほどあったほうがいいかな」
「そこは、生徒対零番隊でいいでしょう」
「まっ、それが妥当か」
最終確認も済み、軍部学園に提出に行く。なぜが再三確認をされたが、納得してくれたようだ。一カ月後の育成日しむけて、準備をする。
一カ月はあっという間に過ぎ当日、グラウンドに集められた生徒に向け自己紹介をする。
「遊撃隊、零番隊隊長、桜咲陽月だ」
「零番隊副隊長、綿月依姫です」
「零番隊所属、亀水玄武だ」
「同じく、白風風花です」
自己紹介を終わらせ、当初どうり、物理攻撃専門を玄武が、結界術に長けているものを依姫が、能力だよりのやつを俺が、残りは回復系統だったので風花に一任する。
さぁ、どれくらいで心が折れるかな。
――――――
サイド 玄武
「さてと、とりあえず攻撃してきてくれ、防いでいくから」
「は、はい」
言われたとおりに攻撃してくる後輩達、〈亀甲盾〉を展開するが、全く響かないかなり軽くやってるみたいだ。
「言い忘れてたが、こちらからも攻撃をするぞ」
「えっ」
「〈
霊力で作った結界を、三角錐にし飛ばしていく、火力バカの隊長達には劣るが、一カ月の間永琳さんに教えてもらった結晶の仕組みを転用した者。結合の仕方でこんなにも変わるとは思っていなかった。
後輩達の方も、この日の授業について理解したのか目つきが変わる。どこまで来れるかな。
――――――
サイド 依姫
「では、各自防御をしてください。軽く攻撃するので防げたら休憩です」
「はいっ」
「行きますよ〈浄月流・弥生〉」
抜刀術を繰り出す。一番前にいた三人の結界が壊される。本腰は入れてないので元が弱いのだろう。それを見ていたものは、結界の強度を上げているようだ。〈望月〉くらいは使わせてほしいものだ。
――――――
サイド 陽月
「今回は、能力の使い方と対処の仕方だ。というわけで能力で攻撃してこい」
やはり疑心暗鬼のようだ。全然攻撃してこない。一部を除いて、
「新しい部隊を作られるだけの実力なんてあるはずないんだ。落ちこぼれが集まるだけだろ、だからゼロなんだ」
どうやらこいつは俺たちがAクラストップ四人だということを知らないらしい。まあこういう奴ほど弱い。
「そういうのいいから、さっさと来い。そしてその言葉は真に実力のあるやつが言えることでもないなうん」
「ふざけんな〈
「〈
狼の形をした、風が襲ってくるので、自身の能力で霧散させる。基本的な属性は俺には通用しない。支配したり、対抗属性をぶつけて消せるからだ。
「複数人で来てもいいぞ」
軽く挑発をする。さっきのやつに感化されたやつらが一斉に攻撃してくるが、全ていなす。狐刀術すら使うことはしない。それだけ弱いのだ。もう少し頑張ってくれてもいいのだが