古代から生けし狐の大妖   作:紡縁永遠

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月移住計画弐 真っ直ぐな親子

 「陽月!?」

 「妖怪だからか、一騎打ちを黙って見ることができない」

 

 不意打ちされたことに気づき、自己分析を口ずさむ

 

 「貴様ら」

 「相変わらず、曲がったことが嫌いだな」

 「当たり前だ。不意打ちを考えたやつ前に出てこい。根性たたき直してやる」

 

 不意打ちを受けた俺の落ち度なのに、それを否定し、少しばかりの共闘が始まる。喧嘩別れだと思っていたが、これはこれで良いのかもな。背中合わせにし不意打ちを考えたやつを叩きのめしていく。そこで気づくここにいる妖怪のほとんどが、俺のしらない奴らだ。つまり一鬼もしらない妖怪ということになる。

 

 「俺のことをしらないやつが多いみたいだから言っておく。俺は曲がったことが嫌いだ。改めて言おう。それに文句があるなら来い」

 「鬼拳術奥義〈壱歩昌山(いっぽしょうざん)〉」

 

 一鬼が壱歩踏み込むと、足元に結晶が生成される。無意識なのか、規則性はなく色とりどりの宝石だ。そのまま振り抜く拳の後には同じく色とりどりの宝石が山のように一直線に生成される。吹き飛ぶ妖怪を見てこれが鬼の本気か感じる。それでも背中にいるやつは攻撃できないため、そこは俺の仕事

 

 「霊桜神楽〈落龍豪雨(らくりゅうごうう)〉」

 

 豪雨とは程遠い、どちらかというと滝に近い水が叩き落される。互いに高火力で遠くにいても見える技を扱うのは近づいたら巻き込まれるということを示している。その事が分かったのか、もう周りには妖怪がいない。最期に共闘できたことを喜び、向き直る。

 時間を確認すると三十分も立っていた。都市の住民が完全にロケットに乗り込むのは残り十五分といったところだろう。それまでに決着がつくとは思っていない。それを察したのか一鬼が今までで一番大きな妖気をまとう。これで終わらせるつもりのようだ、お互いに奥義と言えるものを放つ気はない。なぜならもう見せているから。

 共闘をした時点でお互いに感じていた、喧嘩別れは止めようというもの、技もへったくれもない、ただの拳が飛び交っていく。防御はしないそれが相手への礼儀と思い殴り合う。はたから見たら筋骨隆々の大男と少女の殴り合い、周りには総隊長や依姫など各部隊の隊長達が見守っている。

 一息つき、お互い離れる。

 

 「それじゃあ」

 「ああ」

 

 親子の模擬戦が終わり浄魔隊が都市に戻る、見えたのは最悪なことに、今までで一番でかい妖気、「行けっ」そう言ってくれた一鬼を背に走り出す。霊力がほとんど残っていない隊長達を先に都市に入れ攻撃をする。




前話から悩んでいた一鬼との戦い、気に食わない人もいるかもしれませんが、共闘をさせました。今後については大体予測できると思います。その件にに一鬼が必要で残させていただきました
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