自作の酒を手に、上機嫌で下座する俺に、変な視線が突き刺さる。ただの興味の視線なら問題ないが、これは殺気に近いものだ。
「そこにいるやつ、出てこい」
一応警告をしておく.問答無用はさすがに可哀想なんでな。
「はぁ、〈
ため息一瞬、風の刃をあたりに散らす。わずかに聞こえた金属音。そう簡単には行かないか
「さて、あんたは何物だい」
「妖怪に名乗るつもりはない」
「そうかい、なら力ずくで聞かせてもらおうか」
「やってみろ」
一応話術で穏便に済ませようとしたが聞き入れてくれるものではなく結局戦闘になる。今回も神だ、ちょうどいい八十年の間に増えた力、使わせてもらいましょう。
「霊桜神楽〈
植物を枯らす雨を降らせる。この雨は触れただけでも生命を削るもちろん本人には効果はない。降り続く雨の中でも、剣を握りこちらに攻撃してくる、その後ろには馬鹿でかい波があった。
「津波か、ただの災害なら、こっちで対処できるんだがありゃ無理だな。相手の支配力のほうが上だ」
水災に分類される津波だが操作できないので仕方なく正面からぶつかる。
「〈
迫りくる津波を蒸発させ難を逃れる、ただの蒸発ではない、周囲の水分全てを干上がらせる旱魃の力だ。
「神殺しの蛇がいる場所を悠然と歩く時点でだが何物だ」
「ただのしがない狐だよ、あんたは?」
「建速須佐之男命」
「月読の弟さんか」
帰って来た返答に率直な感想を言う。それでも家族の名前を知っていたことに疑問があるのかさらに問がくる
「なぜ妖怪がその名を知っている」
「億年前の都市」
「なに?」
「俺はそこに住んでいた。だから知っている」
相手の殺気も収まってきたので会話にシフトチェンジする。死滅の雨を解除することで、こちらに敵意がないことを知らせる。
「予想はできるがなにしにここへ?」
「いろいろあって落とされたので、ここで神殺しをしているという蛇神(邪神)を、討伐しようと思ってな」
「やっぱあいつ神だったのか。それにしては感じなかったが」
「それは御主も神となっているからであろうな。うっすらとだが神力を発しているぞ」
「本気か、特にそんなことはしてないんだが」
「厄災を操る白狐」
「あ?」
自身が神ということを告げられ戸惑うが、聞き慣れない言葉があったのでそちらに耳を向ける
「災害があるところに白狐が多いせいで災害神としての信仰が各地である。例えば太陽が落ちてくる時に天変地異が起こったとか。今回の八岐之大蛇の住まう山に白狐が現れたら八岐之大蛇が暴れなくなったとかそういった事が人で話題になっている」
完全に俺のことだ。落ちる太陽だから軻遇突智戦、そして大蛇が静まったのは酒造りのせいですね。まさか自身が神になるとは。
その事を説明したら、ならそこで大蛇を討伐しないかと返ってきた。確かに討伐頼まれてたけどさ、何で俺がやらなきゃいけないわけ。愚痴を言ったらお前が納得したことだろうと論破された。仕方なく素戔嗚尊の大蛇討伐を手伝うことに
新年あけましておめでとうございます
新年一発目というのに、お正月要素が何も無い、仕方がないことです