古代から生けし狐の大妖   作:紡縁永遠

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第五章 縁炎の月夜、水面に揺れて
二人旅に四季の華を


Side陽月

 

 現在、京に向けて旅をしている。いつもと違いおまけもいるが。

 

 「誰がおまけだ」

 「心を読んでくるなよ、しかしお前人を食うんだな」

 「腹は減るからな、しかし何で洞窟の結界を、強化したんだよ、一日だけだろここにいるのは」

 「ちょっとやりたいことがあってな、……なぁ、恐軻」

 「なんだ」

 「俺、子を作ろうと思うんだ」

 「………………はっ????????」

 

 フリーズしやがった、こいつの脳内処理はそんなにできないのか、素戔嗚尊と同じバカということだな

 

 「だがら、子をつくろうと」

 「いやそれはいい、というか誰とだ。おれにそんな趣味はねえぞ」

 「俺もだよ、ていうかお前は察しろよ、それでも神か、てめえの後の代はどうやってできたんだ」

 「そりゃ、黄泉の国で得た穢を禊だ時に、左目からは天照大御神、右目からは月読尊、流石にそれくらい……」

 「そういうことだ、」

 

 伊弉諾尊と伊弉冉尊が子を作ったとき、島ができた。その後いくつかの神が産まれたが、その時は伊弉諾尊から産まれてきたのがほとんどだ、家系図にすると、伊弉諾尊と伊弉冉尊の間から線が出てくる、しかし天照や月読、素戔嗚は伊弉冉尊から直接線が出ている、俺がやるのは後者の方だ

 

 「何を媒介にするんだよ。禊とは身削、身を削ぐ事を意味する、てめえのどこを使うんだよ」

 「もちろん尾だ」

 「まぁそれならいいと思うが理由はなんだ」

 「六億年の孤独だよ」

 「俺もそれは知ってる」

 「なら一人は嫌だとか思わないのかよ」

 「それはある」

 「じゃあ作るぞ」

 「その前に、神とは、魂とはだ」

 

 神、他にも妖怪これらは人が信じることによって生み出される。今の人は天津神の子孫であり祖先を敬う気持ちが今の形を作っている。外国の神は考え方が違い、人を作り出してほぼ放置、神に近づくものを邪魔したり禁止したりするだけ、力にはあまりなっていない。生きる原動力やよりどころにはなっているみたいだが。

 次に魂、魂魄とも言われたりする。人の意思の原点ともとれるもので、精神を表すもの、これは考え方によって違ったり、あり方が変わるが日本、というより六道では肉体を持つまでの準備期間が魂であり、神や妖怪は肉体を自力で作れるもののことをさす、力のある人間が、祀り上げれば神となる

 

 

 「軽く説明するとこうなる。祀り上げは自力でできるだろうから、概念をどうするかだ、神である俺達が知っていても力は弱いままだ、お前なら災害と縁結び、俺なら神を殺したということ、これが信仰する理由になる」

 「今から理解しろと」

 「そういうこった」

 

 軻遇突智との二人旅?生活に数年、ついに始まる

 

 「いよいよだな」

 「頑張れよ」

 

 まず、清水で禊を行い穢れを祓う。そのまま尾を身削、高天原ではないので、大衆に知れ渡っているものを媒介とし神に祀り上げる、大衆が知り今後なくならないもの、それは四季、春夏秋冬でそれぞれを祀り上げる。

 

―――春を愛すは木の霞、

 

―――夏を愛すは炎の夜、

 

―――秋を愛すは金の星、

 

―――冬を愛すは水の枯、

 

―――その名を春狐霞木ノ神(しゅんこかもくのかみ)

 

―――その名を夜夏狐炎ノ神(よかこえんのかみ)

 

―――その名を金狐星秋ノ神(きんこせいしゅうのかみ)

 

―――その名を枯冬水狐ノ神(ことうすいこのかみ)

 

 結果は四柱全員成功だ、全員俺と同じような白狐の姿をしているが尾に四季を、体現したような花模様がある。

 

 「キュルッ?」

 「う〜ん、神名は決まったし、普通の名前も考えるか、全員女の子か、お前は木春(きはる)、お前は炎夏(えんか)、お前は秋金(しゅうか)、お前は冬水(ふゆみ)だ」

 「キュルーッ!」

 「そういえばこれで、桜咲家は五行が揃ったわけか」

 「キュルル〜」

 

 改めて、木春、炎夏、秋金、冬水は俺の服に抱きつきながら寝てしまった。

 

 「調子は……きつそうだな」

 「恐軻か……悪い……神力…使いすぎ…た……少し寝る」

 

 俺はその言葉とともに意識を手放した。




永遠「いや〜可愛かったな子狐達」
陽月「スゥ……スゥ……」
永遠「ずっと寝てるなこいつ」
恐軻「仕方ないと思うぞ、新力がたくさんある高天原ではなく、ただ新鮮な場所を使ったからな、」
永遠「では、男同士のむさ苦しい旅に華ができた感想を」
恐軻「俺のもとに来ないです」
永遠「それは残念、それでは〜」

永遠、恐軻「「次回も、縁を待ちに!!」」
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