古代から生けし狐の大妖   作:紡縁永遠

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第七章 神在月、宴よ宴
二代目風祝


side陽月

 

 「長い…」

 「流石にバテるの早すぎるだろ」

 

 京を出て十年、俺は諏訪に来ていた。愚痴る秋金をなだめながら、アホみたいに長い階段を登っていく。

 

 「見えてきたぞ」

 「やっと…」

 「シャキッとしなさい」

 「流石に長いとは思うけどね、春ねぇ」

 「私もそう思うかな…」

 

 娘の愚痴を聞きながら、進むと、弾幕が飛んでくる。

 

 「…っぶないな、なんのようだ?」

 「神聖なる神社に妖怪ごときがなんのようだ!これ以上進むなら祓う!」

 「諏訪子に会いに来たんだが…」

 「諏訪子様が妖怪ごときに合うわけがない!」

 「はぁ…少しおいたがすぎるな〈赤炎・狐火〉」

 「無駄です!」

 

 放った狐火は、当たることなく弾かれて向かってくる。反射か、てことは…

 

 「〈螺旋撃砲〉」

 「無……駄?えっ?!」

 「反射させずに打ち続ける、天照戦が役に立ったな…」

 「あっはっはつはっは、大きな音がしたから何かと思えば陽月か、(りん)じゃ勝てないわけだ」

 「りん?ああ、こいつか」

 

 反射、上手く使えれば攻撃を簡単に活かせるが、こいつは相手に返すことしか考えていなかった、経験の差か。

 

 「まぁ目的は分かっていると思うが…」

 「神無月に来たらね、出雲祭だろ?」

 「ああ、一回は言っておかないとな」

 

 今は神無月、いや自信が神だから神在月と言っても、差し支えないが、今まではめんどくさくて言っていなかったが、天津神でなくとも一回は言って置かなければ、示しがつかないというものだ。

 

 「ところで、そっちの美人さんたちは?」

 「俺の娘だ自己紹介」

 

 諏訪子が娘たちに気づいたので自己紹介をさせる

 

 「木春です」

 「炎夏」

 「秋金」

 「冬水だよ〜」

 

 「…えっ?娘?誰の?」

 「俺の」

 「妻は?」

 「いないよ…」

 「そっか…」

 「清苗は?」

 

 なんとなく察したが、聞いて置かなければならない。

 

 「……うん、陽月が出てってから一年後かな、清苗がたびたび外に出ようとするようになってね…その二年後に私たちの静止を振り切って、アンタを追った…その様子だと会えていないみたいだね」

 「そうか…」

 

 重苦しい空気、妖怪を好いた風祝、突き放しはしたけれども、諦めきれなかったようだ。

 

 「足取りがつかめたら伝えるよ…」

 「頼んだ」

 「それじゃあ行き方は」

 「根性、出雲方面に、神気がバカみたいにある空間があるから、そこに飛ぶ」

 「アホだろ、取り敢えずお前ら、子狐に慣って俺に捕まれ。飛ぶ」

 「「「「は〜い」」」」

 

 

 「座標転移〈神隠し〉」

 

 「お〜、すごいな、ここ、流石に軻遇突智は居ないか」

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