Side陽月
「それじゃあ、また十年後くらいに」
「ええ、普段は伊勢にいますので何かあったらそちらに」
「こっちも、月でそれとなく話しておくよ……永琳達によろしくね」
「ああ、」
神在月が終わり、出雲を出る。六億年と数百、長い時間をかけようやく自分の家を持つこととなる。まともな家はふむ、平安京と諏訪を除くとそんなもんだ。
「まったく急に連絡が来たと思ったら、まさか神社を作るなんて言い出すなんてね」
「いいじゃないか、今まで定住地がなかったんだから」
「そうね、」
「幻想郷、どうなってる?」
「妖怪の山はまだ動かしてないわ、あそこはかなり特殊な場所だから」
人と妖怪の共存を目指す紫、幻想郷は俺が名付けたが順調なようだ。
「それじゃあ引き続き頑張れよ、何かあったら教えてくれ」
「ええ、わかったわ」
紫を見送り山の頂上付近を伐採する。これは全員協力してくれたので早くに終わる。
「設計図はできたか?」
「ここに」
「……神社よりでかい居住区ってどうなんだ?」
「いいじゃないですか、基本怠惰な人間が住むのですから」
「それもそうか、妖怪とかが来る神社だもんな」
アホみたいにデカい居住区は地下付きの旅館で立地的に温泉付きである。それしてなぜか妖怪が来た。しかも手持ちのメシが確実になくなることが確定した。
「久しぶりだなルーミア」
「ええ、久しぶりね、平安京で人食してたらあなたの人力があるんだもの、気になって探してたら半年かかっちゃったわ」
「大した執念だな……そのよだれを見るに空腹ってとこだな」
「ええ、何かない?」
よだれを垂らしながらキラキラした目でまる宵闇の古代妖怪のルーミア持っていた非常食の人間を私たら嬉しそうに食べていく。前よりも強くなっている、木春達じゃ勝てんなこいつには。
「ごちそうさま、それじゃあね」
「なんだ、もう行くのか?」
「顔を見に来ただけよ」
「そうか」
見送って食料がなくなったことを嘆く前に、
「変形!基礎はできたから」
「部品完成!」
「もういっちょ変形!」
「さすが父さん」
「ん!立派」
「寝てくる」
「庭に何を植えましょうか」
完成ではないが宿も神社本体も完成した。それでもまだ足りない部分がある、階段だ。それもどの方角から入っても四季が変わり同じ場所に出てくる結界が……そういや娘達はそんな高度な結界はできないんだった。
「よし!今度こそ完成!」
「大変!陽月、妖怪の山が落とされた!」
「……は?!……!木春、炎夏、秋金、冬水今すぐ行くぞ!」
「はい!」