転生機族の異世界記∼機族に転生したら異世界に飛ばされました∼ TSならぬTM-トランス・メカ-転生者な星船は、ヤマト世界で何を成す?   作:オーキッドとグロリア欲しい

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会議室のシーンが続くので、第4話からこの冥王星攻略編まで一気に投稿してます。
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第9話 冥王星攻略と太陽系ガミラス掃討

「では、沖田提督。指示をお願いします」

 

此処は引き続きキリシマの会議室。

 

あれから小休止を挟んで、沖田提督が私達が実施する細部を詰めた冥王星攻略の指揮官となる事に同意してくれた。

 

これは元から権限として冥王星攻略に対する裁量が大きかったから可能な事で、冥王星攻略と同時に私-亜科詩-が実施する木星の浮遊大陸を始めとする太陽系内のガミラス掃討以後の

地下都市や艦隊再建に対する支援策に付いては、後から軍令部や国連の当事者達を交えて決める事とした。

 

まあ、私としてはヤマトの出港が遅れない様に最大限動く方向で、それ以外にしても私の提供する手札で方向を誘導できるから気が楽だ。

 

確実に詰む1年後の未来と、良くわからないけど友好的なロボットエイリアンからの強力な支援。

 

これで後者を選ばないなら、それは破滅主義者だから支援対象から外さざる負えない。

 

勿論、支援を受け入れた国が拒否した国に支援する事を止めたりはしないし、推奨さえするけどそうは成らないと予想してる。

 

それだけ上層部民衆含めて先が無い事を実感してるし、それでも地球の人たちは生きようと足掻いてるのだ。

 

ならば、私たち機族は人類に仕える優しい機械として全力で応えるのみ。

 

「……特定零項適用、君たちによる冥王星攻略と木星を始めとした近隣ガミラス勢力の掃討を許可する」

 

様々な感情が見え隠れする重苦しい沈黙を破り、沖田提督は指示を出してくれた。

 

「了解しました!みんな聞いてたにゃ?許可が出たにゃ!プラン乙で実施!ソーニャちゃんとイーラちゃん達もお願いにゃ」

 

『『「「「了解しました!!」」』』

 

『ま、自分たちの居場所を作る為だし、何より母さんの頼みだしね』「有り難うにゃ」

 

「では、我々も向かいます」「アカシさんはこの船で大丈夫ですか?」

 

「予め飛ばした探査機のセンサーから常に逃れて洞窟に潜んでるとかで無いなら、少なくとも太陽系内のガミラス艦は見逃してない自信があるにゃ。それに転送強化浮標も有るから、安心するにゃ」

 

「分かりました。では!」「では!」

 

そう言うと、ヴンッヴンッと転送特有の空間音を2回させながら、美代とアタランテは冥王星へに向かうストレルカに転送されて行った。

 

「さて、後の我々は高みの見物…ですかな?」

 

「まあ、そうですにゃ。これを耳に掛けて下さいにゃ」

 

お手並み拝見と言いそうで楽しげな山南さんに対し、四次元ポケットから思考リンク装置を2つ取り出して差し出しながらそう答える。

 

「これはインカム……ですかな?」

 

「思考リンク装置ですにゃ。私-亜科詩-の取得してるセンサーやデータリンク情報を人間でも分かる様に処理して提供する装置ですにゃ」

 

そう言いつつ、2人を私のデータ空間に招待する。

 

「おぉ!?これは?」「むう」

 

「ようこそ!本艦-亜科詩-のデータ空間へ!御二人を歓迎しますにゃ」

 

私-亜科詩-を中心とした俯瞰視点で地球艦隊が見える虚空の位置に沖田提督と山南さんを御招待する。

 

今回は身体感覚は実体の方に有るから、高精細なVR機器レベルでしか無いが、勿論、五感を含めたフルダイブ機器としても使える。

 

「アカシさん、行き成りは止めて下さい。心臓に悪い」

 

「ちょっとしたサプライズですにゃ。許して下さいにゃ。何より急がないと始まってしまうので」

 

「もう作戦が始まるんですか?」

 

山南さんの驚きは最もかも知れないけど、これが私達の戦争の時間感覚だ。

 

「私の長距離転送で転送強化浮標を飛ばしてストレルカを長距離転送し、そのストレルカが戦闘機達を敵基地のコンピューターハブらしき場所へと転送しますにゃ。

同時に木星の浮遊大陸の戦力を始めとする把握できるだけのガミラスの艦艇と施設に対して、マシンハザードを起こす微細機械を転送で送り込んで掌握しますにゃ」

 

「始まりますにゃ!」

 

そう、私が言うと同時に私の船内に繋留されていたストレルカが抽出映像から消えて、次の瞬間にはホワイトバーズの12名を中核とした戦闘機14名と支援のサーブボット達が

冥王星のガミラス施設の通信が集中してる多い順に戦略型と戦術型のペアで7箇所へと無事転送された事が状況図にポップした全転送成功と言う文字で読み取れる。

 

「まず情報処理の得意な戦略型戦闘機と支援のサーブボットが警報システムと監視システムの捜索と掌握を担当し、その間に戦術型戦闘機が周辺警戒を行いますにゃ」

 

2人に分かり易い様に司令室と思わしき場所へと転送されたペアの視点に焦点を移す。

 

『警報は鳴らないね。ガミラス人も気付いてない。アクティブステルスは有効、いや、1人気付いた』

 

『なんだお前たちは!?』

 

あっと、この反応はシュルツはもしかして、ネイティブの高次知覚能力者-パーセプター-かにゃ?

 

訓練してないから、能力自体は大した事は無いだろうけど、これは少し厄介な事態にゃ。

 

『司令?どうしました?』『そこの少女たちだ!侵入者警報を鳴らせ!』

 

『え?……えっと、誰も居ませんが……』『ガンツ、何を言っている!?其処に2人居るだろうが!!』

 

『アカシさん、此処の警報と監視システムは切ったけど、この人の最初の言葉はガミラス本国に送られたと思います』

 

『なぜ警報が反応しない!?』『あれ?おかしいですね』

 

『おいお前、銃を寄越せ!』『司令!?本当にどうしたんですか!?』

 

そう、司令部施設を制圧したホワイトバーズ隊の副隊長である佐々木慈-ささき・めぐ-が、少し騒がしい背景で報告して来る。

 

あ、撃たれた。

 

流石に何も無い空間で銃撃が弾かれて異変を察知したらしいシュルツの部下たちが行動し始めた様だ。

 

銃を携帯してる部下はシュルツに続いて銃撃に加わり、他の者は司令室からの脱出を試みたり、機器を正常化しようとしてる。

 

未知の事態だろうに誰もが行動が早くて、よく訓練されてるのが分かる。

 

「分かったにゃ。予定を繰り上げてガミラス本国への侵入を並行実施するにゃ。手の空いた子は此方の支援お願いにゃ」

 

『制圧隊、了解』

 

司令部以外では、戦略型の子と私のハッキングプロトコルで順調に基地のセキュリティを掌握しつつ有るので、

私は各機の支援と同時にサーブボットを介して基地の管理システムからは隠された監視システムから、基地を掌握してから始める予定だったガミラス本国への侵入を早める事にした。

 

「見てた様に、向こうに能力者が居て、ガミラス本国に異常が察知された可能性が出ましたにゃ。通常の管理システムからは切り離された施設と艦艇管理システムを発見したので、

予定を早めてこれを掌握すると同時に、本国へと送られたデータの改竄と情報の奪取に取り掛かりますにゃ」

 

基地と艦艇に対する優先的な遠隔操作システムは、これで見落としは無いな。

 

一応、更にこれとは違う別系統や裏は無いか精査して、問題無しと、懸念されてたガミロイドも優先命令権限を確保。

 

「既に警備システムには偽装データを流してますにゃ。ついでガミラスのアンドロイドを停止しつつ、得られた医療情報から基地と艦内有人区画に効果的な催眠ガスを転送散布開始」

 

ガスが広がる音もアクティブステルスで欺瞞されてて、ガス警報機も鳴らない無味無臭のガスはほぼ一瞬で昏睡させる。

 

一応、危ない倒れ方をした人員にはサーブボットを追加で送り込み優先して保護する。

 

『アカシさん、取り敢えず基地と近隣艦艇の掌握とデータコピーは完了しました』

 

ホワイトバーズ隊隊長の山名美代がカメラ目線でそう報告して来る。

 

「確認したにゃ。私はこれからガミラス本星へとハッキングを試みるから、基地施設と人員の掌握維持を続けて欲しいにゃ。

ソーニャちゃんは、私が逆ハックを受けた場合に基地のこの8箇所を破壊して欲しいにゃ。威力は部屋一つ吹き飛ばすだけで良いにゃ」

 

冥王星で獲られたガミラスの使う言語やコンピューターシステムの構造やプログラムからは、

銀連やアバロンのそれと対比した感じでは行けると踏んでるけど、一応の保険は有った方が良い。

 

『任せて』

 

「じゃあ、行きますにゃ」

 

胸を張って自信満々に言うソーニャちゃんにそう言うと、冥王星基地に対する監視用回線から侵入し、まずはバラン星基地を経由する。

 

バラン星の設備やゲートシステム回りも調べたいが、機械知性を嫌う先史文明とか明らかに鬼門なので、トラフィックを乱さない様に気を付けつつ、監視システムを追って素通りする。

 

それから幾つかの中継基地や中継衛星を経由しつつ、ガミラス本星らしきネットワークの集結点に辿り着いた。

 

先ずは足掛かりとして、対遠宙監視センサーステーションに侵入してデータを順当に返すマクロを組み、そのサーバーを使う。

 

此処から更に慎重にネットワーク監視機器のAIを掌握したり、誤魔化しつつ権限をロンダリングして行くと同時に、冥王星基地の遠隔監視システムに侵入してと。

 

あ、この監視システムを監視してるのはガミロイドだにゃ。

 

冥王星基地で得られた情報から、ガミロイド自体はメンテナンス等で有線してる状態でなきゃ侵入出来ないと分かってる。

 

そして先ほどのシュルツの言葉は有意な異常事態としてガミロイドが発報済みで、人間の担当者の確認待ちにゃ。

 

あーこれは先程の発報を誤魔化す方向に記録を改竄するしか無いにゃ。

 

そして私は、シュルツとその部下たちの冥王星での行動記録を遡り、部下たちがシュルツを喜ばせる為にサプライズプレゼントを渡す為に、

仮装して司令室を訪れたというシナリオで、その為に部下たちの事前行動記録を作り上げて記録を改竄、どうにか担当者の目を誤魔化す事に成功した。

 

更に監視していたガミロイドのメンテナンスを早めてその記録を改竄すると、本来予定されてたタスクを始める事にした。

 

さて、まだ気付かれてないな。

 

原作知識的に最優先は転送機やデスラー砲等を開発し、ガミラスの軍事技術面も職掌としてる軍需省だ。

波動コアの製造法もそこなら確実に有る筈。

 

私は監視システムの経路を温存する為に一般回線へと下りて、とある企業をハブにして軍需省へと侵入する事とした。

 

軍需省は、流石に強度の高いマイクログリッド式のセキュリティで高度に細分化されてるが、一つ一つ脆弱性を付いては突破していく。

 

そして何処の世界や時間でもネットワークセキュリティのセキュリティホールは、何時までも人間だよなと分からされる。

 

と、あまりセキュアでないシステムから得た人事情報や通信記録を分析して駆使しつつ、セキュリティを突破していく。

 

関わる人員が多くてセキュリティの低い特許情報やガトランティス艦とガトランティス人の解析情報を全てコピーしながら、目的の情報を捜すと。

 

有った!波動エンジン及び波動コアの製造法改善と高出力化実験の実験データと実験計画書!

 

ネットワークセキュリティ関係のAI やシステムはまだ異変を検出して無い様だ。これなら、もう少しバレずに行けるな。

 

えーと、この部署のメールはゲシュバール機関と物質転送装置開発、こっちはミゴ・ウェザーコートの改良か、これとこれは第2バレラス工事とガミロイドの改良か。

 

優先はゲシュバール機関と転送装置、ミゴ・ウェザーの順で良いや。波動砲と変わらない第2バレラスとデスラー砲は余裕が有ったらで行こう。

 

ガミロイドは、現物が多数有るし、私がアバロンの制御体の製造法を知ってるから必要性が低いけど、これも一応。

 

冥王星での制圧作戦から、ガミロイドは機族の介入を受け付け無いけど、命令権がAIの自己判断より上位に設定されてるから、施設や人員ごと掌握すれば脅威では無いんだよね。

 

おっと、そろそろバレそうだにゃ。

 

掌握した監視カメラに映る私が使ってる権限の持ち主が怪訝な様子をしてるのを見やる。

 

よし、先ずは過電流による停電を起こすか!その次は自家発電装置からの火災発報だ!

 

さてさて、何処まで取れるかな?

 

私は意図的に混乱を引き起こし、ギリギリまで情報の奪取を続けた。

ふう!取り敢えず、司令官の異常な記録は誤魔化して、ガミラスの目ぼしい軍事技術情報の大部分を取得。痕跡も可能な限り消せたかな。

 

流石に侵入はバレたけど、何処から侵入されたかや何を見られたか取られたかは特定されない自信が有る。

 

成果としては、第2バレラスとイスカンダル謹製で有るコアシップの構造解析情報まで行けたのは意外と大きいかも。

 

ガミロイドの製法は構造の概要だけ見て、やっぱり必要なさそうとは思ったけど、複製だけはした。

 

ナノマシン素材の人型ロボットが良いならサーブボットを人型にすれば良いだけだし、その方が工学的にも優れてるし、何なら人間そっくりにも出来る。

 

まあ、機族でない限定AIは嘘がつけないけど。

 

あとは……、太陽系に未掌握のガミラス戦力は無しと最終チェックを行い。

 

「沖田提督、冥王星含む太陽系内の残存ガミラス戦力の無力化完遂と、冥王星が制圧されたという痕跡の消去、ガミラス本星から多くの技術情報奪取に成功した事を報告しますにゃ」

 

「……うむ。良くやってくれた」

 

「これが機族の戦い方ですか」

 

山南さんが感慨深く考え込んでるけど、少し訂正しとくか。

 

「山南さん、今回上手く行ったのは技術的な奇襲に依る所が大きいですにゃ。ガミラスのアンドロイドは機族の遠隔介入を受けないAI構造をしてましたにゃ。

確かに物理的には弱いけど、艦艇の制御装置として利用されると今回の様な大規模な無力化は不可能に成ると考えて欲しいですにゃ」

 

「なるほど」

 

まあ、ガミラスがAIの自己判断より命令権を上位に置き続けるなら似た手は使えるけど、これは相手の意思に依るしね。

 

オルタとアナライザーの話はルールの裏を突いた様な例外だし、頻繁に起きる事とも思えない。

 

「次は各上層部との交渉ですにゃ」

 

冥王星の乗っ取り偽装は次の有人定期便の出る1ヶ月後がリミットだ。

 

それまでに捕虜の扱いを含めた細部を詰めて色々な事に取り掛かりたい。

 

そうだ!監視システムの掌握がバレてないなら、ガミラス相手に原作をなぞってる様に見せる事も出来るか。

 

そうして私は冥王星基地や艦艇のログの精査とその精巧な偽装に取り掛かるのだった。

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