転生機族の異世界記∼機族に転生したら異世界に飛ばされました∼ TSならぬTM-トランス・メカ-転生者な星船は、ヤマト世界で何を成す?   作:オーキッドとグロリア欲しい

8 / 18
会議室のシーンが続くので、第4話から冥王星攻略まで一気に投稿してます。
お気に入り登録して下さってる方はご注意下さい。
感想、お気に入り登録、ありがとうございます。


第7話 会談-ヤマト計画支援- 対空兵装とセンサーとステルス編

「次にパルスレーザーの換装と隠蔽式フェイザーの設置にゃ。パルスレーザーを代替するフェイザーに付いては、この位相銃刀-フェイズアーム-の機能増加版ですにゃ。持って頂いて大丈夫ですにゃ」

 

「先程から思ってましたが、これが射撃武器ですか?刃の無い槍という感じで、見た目より軽いですし、何より銃口が見当たらないのですが……」

 

「これは実際に隣の2人みたいな戦闘機達が主兵装として使う、ビーム刃等も出せて近接戦闘にも使えるフェイザー砲の複合武器ですにゃ。先端から多様な種類の位相粒子ビームを撃てますにゃ。

先程も言ったけど、この大きさでもキリシマの陽電子衝撃砲を上回る威力と射程が有り、エネルギーと冷却能力が続く短時間なら、その威力でパルスレーザーを上回る発射レートの連発も可能ですにゃ。

今回はこれの高エネルギー刃といった近接機能を無くし、砲身の大型化で冷却機能を強化、砲口に空間歪曲機を付けて砲身の指向速度を上回る追従速度と+−50度の射角を実現した物を4連装化しますにゃ」

 

「陽電子衝撃砲レベルの4連装パルスレーザーですか……いやはやなんとも」「……些か過剰性能なのでは?取り回しが悪く成ってしまう気がしますが……」

 

沖田提督的には、エネルギー消費が気になるらしい。

 

「そこは各砲塔、個別に陽電子転換炉を搭載したいと考えてますにゃ。

もちろん主砲や副砲の物も含めて、艦内のエネルギーが足りなければ、増強エネルギー源として他のシステムへの供給にも使えますにゃ。

正直な話。今この艦等で使用されてるパルスレーザーと呼称されるプラズマ砲の射程だと、亜光速戦闘の交戦距離では完全に短過ぎると考えてますにゃ」

 

実際に銀連やアバロン艦の戦闘開始距離は光分光秒単位というのが普通だ。

 

人間の肉眼では光点と閃光しか見えない状態でお互いに撃ち合うのが、私たちの経験してる宇宙戦と言う感覚が実体験として有る。

 

「今までのガミラス軍が超光速航行技術を持たない地球人類相手に合わせた二線級の戦力だと想定すると、人類による可用性が損なわれても最低限この程度の対空対艦の両用兵器は使いたいのですにゃ」

 

実際には、そんな性能的な違いは事は無いけど、一緒にヤマトへと乗り込むあの子達やホワイトバーズ-友達-やヤマト乗員には死んで欲しくないので、盛れる部分は盛る方針の理由付けに過ぎない。

 

機族の本能的にはガミラス人は勿論、ガトランティス人でさえも守護すべき生命なんだけど、前世の影響か私の価値観は人間と人間以外の生命とでは明確な優先順位が存在する。

 

勿論、生身のガミラス人と触れ合った事が無いというのも原因だろうとは思うけど、実際そう成った時はどう成るんだろうか……。

 

「確かに、我々が奴らについて分かってる事は少な過ぎますからな」

 

「にゃあ。次に隠蔽式フェイザーですが、これは2種類考えてますにゃ。一つは先程のパルスレーザー代替用に強化した物では無く、

この銃刀4本を単純に空間歪曲機と小型の陽電子転換炉を付けて簡易に埋め込み式にした物を主に船体下部に設置する物で、

既存の船内空間に少し割を食わせるけど、船体の20メートル延長で、動線や容積の犠牲は無くて逆に少し増えますにゃ」

 

砲槍を4つ束ねて、その後ろに陽電子転換炉を取り付けた円柱のモジュールが船体下部の20箇所に射角の隙間が無い様に埋め込まれたイメージとそれの射角を表示する。

 

「次に、アタランテ貸してにゃ」「はい。アカシさんどうぞ」

 

アタランテに断りを入れて、彼女が腰に挿してた拳銃型のフェイザーを受け取り、2人の前に置く。

 

「どうぞ、安全装置は掛かってるので手にとって下さいにゃ」

 

「小さいですね。軽さといい、私からしたら玩具にしか思えない」

 

「山南、貸してくれ。ふむ、工作技術が非常に高い事は分かりますな」

 

山南さんが壁に向けて構えたりした後、沖田さんに渡してその沖田さんは穴が空くようにフェイザーを見ている。

 

「このフェイザー、大人の男性の手なら片手で収まる小ささですが、この艦の装甲なら貫通する威力が有り、エネルギーパック搭載なので数十発なら人間でも同じ威力で撃てますにゃ。

連続射撃性能は先程の砲槍より高く、更に銃口の空間歪曲器である程度の射角を銃身の向きを変えずに変更出来て、その簡便さから近接戦闘を必要とする任務で戦闘機に好んで使われますにゃ。

これの射撃機構部分を複数器纏めて冷却機能を強化し、速射性能を高めたユニットをヤマトの上部構造表面や船体部の外側装甲と内側装甲の隙間に取り付けたいと考えてますにゃ。具体的にはこんな感じに」

 

そう言って、クラスター化した厚さ4センチのフェイザーユニットの”板”と、それを上部構造物や甲板、船体部の各所に取り付けられたヤマトの三面図と実装例のイメージを表示する。

 

「船体装甲に開口部を設ける事を不安に思われるかも知れないけど、先程の円柱モジュールもこの板も私が製作した高密度機能性素材を使用するから回りの装甲よりも強固ですにゃ」

 

次いで、ヤマトの外殻内殻装甲に使われてる部材との数値比較と特性に切り替える。

 

対運動エネルギーに付いてなら圧倒的という程の差は無いけど、対エネルギー兵器に付いての許容範囲は圧倒的と言って良い数値差が出てる。

 

使う事やユニットの交換・取り付けレベルなら、人間でも簡単に出来るけど、整備や新造となると実験室レベルでも非現実的な手間や時間や精度が要求されるので、

これはあくまでも現在のヤマトに簡単に後付けする為に無理して作った専用武器でしか無い。

 

これを量産する位なら、艦側の構造を変えてもっと大きくして、色々な余裕を持たせた方が簡単で高性能に出来るし、人間でも作ったり整備できる物に成る。

 

「次に、転送システム及び超空間ソナーと電磁波センサーにゃ。転送システムは文字通りの装置で、銀連やアバロンではごく有りふれた技術ですにゃ。

かなり成熟した技術で、安全規定通りに使って起こる致命的や行方不明事故は過去数百年起きてないにゃ。銀連やアバロンの戦いでは、これを使用した転送攻撃と転送妨害の範囲外に転送された魚雷や戦闘機に対する迎撃が先ず行われますにゃ」

 

解説しながら、私たちの使う形式の状況図をアニメーションにした物で、艦隊を中心とした転送妨害範囲とその外縁に現れる双方の転送攻撃ユニットとその迎撃を双方が同時に行う様子を簡略化して表示する。

 

実際は転送強化装置の存在や転送妨害の無効化、高速艦による突撃、次元潜航した深次元艦による襲撃等が加わるので、もっと混沌としてるが基本的にはこれの延長だ。

 

「水上艦時代の対艦ミサイル戦の様ですな」「言われてみれば確かに」

 

「にゃあ。確かに電波を遮る水平線と転送妨害、低空を飛んでくるシースキミングミサイルと転送攻撃の構図は似てますにゃ。

こういう宇宙戦闘により判断や対処時間が少なく成ったのも、銀連で機族、アバロンでは制御体が使われる理由の一つなんですにゃ。

機械と人間ではどうしても対処速度に差が出ますからにゃ。人間の指揮官は要所要所の判断と大まかな命令を与える事が主な役割と成ってますにゃ」

 

「アカシさん、地球の艦もそうなるのでしょうか?」

 

沖田さんの声色は今までと変わりなく、その疑問が懸念なのか淋しさや諦観なのかは分からなかったけど、

此方をジッと見つめる眼差しから真剣な問いなのは分かったので、此方も出来るだけ真摯に考えて答える事にした。

 

「……分かりませんにゃ。私たち機族が広まったとしても、地球の方たちが私たち機族をどう使うかは全ては此れからですにゃ。

ただ………ただ、私たちやガミラスが来なくて、無事に地球の時間が流れてたとしても、戦力の無人化や自動化は時代と共に進んで行った筈ですにゃ。

それにガミラス戦役で、国連宇宙軍の人員は払底しましたにゃ。その穴埋めの為には、今ある人材を分けた方が早いにゃ。そこに私たち機族が共に在れたら嬉しいですにゃ」

 

「なる程、ありがとうございます」

 

答えに成ってない拙い答えにお礼を言われてしまった。

 

「何だか恥ずかしいですにゃ」

 

実際、自分の内を曝け出すのはホント恥ずかしい。

 

まさかあんな考えがスラスラ出て来るとはね。

 

まあ、自分も機族として染ってると改めて自覚できたの良かったかも知れない。

 

「……さて、話を戻しますにゃ。転送に付いては大体説明したので、詳細を知りたいなら後でヘルプから資料を参照して下さいにゃ。

次に、艦首バウの空間ソナーを超空間ソナーに換装しますにゃ。

これは、名称の意味そのままヤマトに装備されてる空間ソナーを超空間や亜空間領域まで覆域を増した物で、

超空間や亜空間を利用する通信や転送、次元潜航と言った広範な領域の空間振幅を精密に検出や自ら発振する事で、強度や偏移を測定するセンサーですにゃ」

 

そう言いながら、まんま海中ソナー同様の連続波ソナーやバイスタティック運用の様な使われ方の超空間ソナーの運用図と構造、その仕様を表示する。

 

「仕組みはそっくりですな」

 

「これもタービンと同じで、技術の収斂みたいな感じだと思いますにゃ。

言い忘れてたけど、渡したタブレットには直感的に分かり易い一般向け解説資料から学術論文まで、惑星日本で手に入る資料の全てと亜科詩に積んでる他惑星の資料も入ってますにゃ。

私の付けたヘルプから栞の順番で読んで貰ったら、私の提供する技術について効率的に理解が深まると思いますにゃ」

 

沖田さんの言葉にそう締める。

 

「次はX線から光学、超長波含めた電磁波と重力波センサーというか、超空間を介したそれらの操作ユニットですにゃ。

私達が使用するアクティブステルスの一端を成す技術で、光学含めた電磁波、重力波迷彩に人間に対するある程度の心理操作-マインドコントロール-まで可能としますにゃ」

 

「マインドコントロールとは、その……」

 

山南さんが微妙な表情をして言葉を濁してる。

 

ああ、成る程。

 

「機能としては、印象の操作や認識の阻害が限界で、強い意思が有れば掛かりませんし、自由な記憶の操作までは出来ませんにゃ。

まあ、使用可能な私が言っても説得力が無いけど、この世界に来てから使ってないので安心して下さいとしか言えませんのにゃ」

 

「いや、自分こそ申し訳ないです」

 

そう言いながら、山南さんはホッとした様に頭を下げた。

 

普通の反応だと思うから別に気にして無いんだけどね。

 

工作型機族なら記憶の操作もある程度出来るけど、私は出来ないから敢えて言わない。

 

工作型機族のマインドコントロールシステムは、銀連でも機密性が高くて私でも資料を持ってないというのも有る。

 

「では機能の説明に戻りますにゃ。迷彩に付いては、ヤマトは波動エンジンの放射するシグネチャーの量から銀連の星船レベルの迷彩は難しいけど、停止中やベクトルドライブのみでの推進中なら星船レベルの迷彩が可能と成りますにゃ。

これ自体の仕組みは超空間を介した電磁波と重力波の空間投影で、星船や戦闘機に映像を被せたり逆位相を出してシグネチャーを隠蔽するのが根幹にゃ。

応用で多点発信式のレーダーと同じく、受信可能な船体に対して発信源を数十キロ程度離して受動レーダーとして使ったり、レーザーを投射して立体映像の遠隔地への投射も可能ですにゃ」

 

光学迷彩を含めたステルス技術は、デザリアムの位相変換ステルスが通じるこの世界では明確な強みになる。

 

次元潜航並みの無法なアドバンテージとも言っても過言じゃない筈だ。

 

「今の所、高エネルギーの投射は不可能なので、攻撃出力のレーザーを跳ばす事は出来ないし、それ故に波動エンジンからの放射が大きなヤマトは隠せないのですにゃ。

投射可能な距離には限界が有って、立体映像なら十数キロ、レーダー波や重力波なら数十キロと言った感じに、超空間を経由して出現する距離により弱まるので、悪化に強い方が遠くで使えるレベルを保てる感じにゃ。

例えばこういう風に、私の船体から遮蔽物を挟んでこの立体映像を投射したり、お二人をお互いから見えなくしたりも出来ますにゃ」

 

そう言って、机の上に私の船体の縮小映像を投影しつつ、沖田さんと山南さんをお互いから見えなくする。

 

「山南、そこに居るか?」

 

「居ます。しかし、違和感無く消えてますね。アカシさん、この技術は音も消せるんですか?」

 

「重力波を使う事で可能ですにゃ。でも重力波領域は主に質量センサーの誤魔化しに使われてますにゃ。これらの技術も完璧に消せるわけじゃ無くて、

似せる背景との僅かな揺らぎや周辺情報取得の為にセンサーに小さな開口部は必要で、この差異の検出がアクティブステルスの看破に利用されますにゃ」

 

「成る程、そしてその揺らぎや開口部を隠す技術とのせめぎ合いですかな?」

 

「沖田さん、その通りですにゃ。今の仕組みは技術的に成熟した感じが有って、これ以上の進歩はセンサー技術や予測演算技術の発展次第というレベルにまで煮詰められてますにゃ」

 

そう言いつつ、宇宙背景放射や太陽風の揺らぎにより、船体センサーの情報取得から船体表面での反映には原理的なラグが避けられず、平均値や予測値で逆位相を出してるのでステルスに僅かな差異が生じる仕組みや、

センサー開口部を超高速で移動させつつ隠す事で、開口部からの放射や反射を逆位相の投射で船体外側に出ないよう消す仕組みを表示する。

 

「これがセンサーからの光さえ逃さない仕組みですか、確かにこれは理に叶ってる」

 

「そろそろ次に行っても良いですかにゃ?」

 

沖田さんと山南さんが暫く資料を閲覧してるのを眺め、それが一段落したのを見計らって次に行って良いか尋ねる。

「私は大丈夫です。山南はどうだ?」「自分も大丈夫です。アカシさん、どうぞ」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。