四大企業 アトラース   作:スキル素材年中枯渇ニキ

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お待たせしました!いつも感想と誤字報告、誠にありがとうございます!

悲報 オリ主、今回の正月イベにてセシル以上の天才である事が確定してしまう。
やめてくれよ……(絶望)


11:アドルフゥ…… ドゥン! はよ開けんかいゴラァ!!!

 この世界に転生してから9年。私も9歳になった。

 

 今は些か変なテンションでいるかもしれない……というのも、丁度1年ほど前から行っていたハーモニーキューブの研究。これが到頭実を結んで、ついに記念すべき試作ハーモニーキューブ第一号が完成した。

 

 ……これは作ったと言っていいのか……? そもそも材料は研究する過程で分解したハーモニーキューブ。しかし元とは別物レベルで中を弄ったので修復とも言いづらい。

 

ただまぁ、これはハーモニーキューブなんだ……誰が何と言おうとハーモニーキューブなんだ……。

 

「んで……それがコレか?」

 

 私にキューブを手渡されたレイチェルが、手のひらの上でキューブをコロコロ転がしながら訪ねた。

 

「見てくれは前のと変わんない気がするが……」

 

「中は別物の筈ですよ。それで……まず持ってみた感想はどうですか?」

 

「そうだな……やっぱり、気のせいか手先が器用になってる気がする」

 

 よしよし、リロ速機能は生きてるな。なら、コイツは恐らく()()()()の筈だ。

 

「上々ですね。ではレイチェル、どこでもいいので場所を指定して、強く念じてみてください」

 

「……は? 何言ってんだ。要領が得ねぇぞ?」

 

「言葉で説明しようとすると、こうなってしまうんです。とりあえず言葉通りにやってみてください。イメージとしては、指定した場所に何かが出現する……というイメージでしょうか」

 

 やはり分からない……とでも言いたげに頭を軽く揺らすレイチェル。ながらも、私の指示に従った。

 

「えっと……こうか?」

 

 その言葉が放たれて瞬きもしない間に、レイチェルの目の前に()()()6()()()()()()()()()()()()()が出現する。

 

「うおっ!? 何だこれ!?」

 

「よし。ではこれを、そのままキープしていてください」

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ! これ何だ!? まず説明――」

 

 私はレイチェルの言葉を待たずに石をその赤色の6角形に投げつける。

 

 多少力を込めて投げた石は、しかしコツンと音を鳴らして運動の第3法則に従って跳ね返り、床に落ちた。

 

 よしよし。想定通りに機能している。後は……

 

「アドルフ……これってもしかしてシールドってヤツか?」

 

「はい。まだ試作段階ですが、この大きさならラプチャーのビーム兵器は4,5発は耐えられる計算です。あ、もう楽にしていいですよ」

 

「なら最初からそう言えよ……」

 

「ちょっとしたサプライズです」

 

「……お前そういうキャラだったか?」

 

 ……まぁ、確かに試作品が完成した勢いで変なテンションにはなっているかもしれない。

 

「では、そのままリラックスしていてくださいね」

 

「お、おう――ってちょっと待て! お前何する気だ――」

 

 レイチェルが静止を促すより先に、石を拾い上げた私はまたレイチェルに石を投げる。さっきとは違って今度は赤色の6角形……シールドを展開していなかった。

 

 そして腕で顔を咄嗟に覆うレイチェルに石が当たりそうになる……前に突然シールドが展開される。しかも今度は、レイチェルの周囲を囲むように赤色の丸が180度展開していた。

 

 丸い形で展開されたシールドは、先ほどと同じく石を弾き返した。

 

「大丈夫ですか? レイチェル」

 

「……おう、このヘンテコな発明のおかげで傷一つねぇよこのクソガキ」

 

「実験が成功してなによりです」

 

「んで、これもサプライズってヤツか?」

 

「いえ、これは使用者の意識の外にある攻撃からも自動でシールドを展開する、オートモードがしっかり機能しているかの実験です。あらかじめ攻撃すると知らせては意味がありませんから」

 

「今回は意味あるの腹立つなオイ」

 

 よしよし、あとは細かい調整を入れれば、すぐにでも実戦で使えるかな?

 

 独自に改造して作ったハーモニーキューブ……名付けるなら『レリックガーディアンキューブ』とでも名付けようか。

 

 既存のリロ速機能に加え、ニケのコアから出る波長とハーモニーキューブの波長が化学反応を起し、シールドを形成。本当はもっと強度が高い筈だったんだけど……まぁここはおいおいと改良を重ねていこうか。実戦データも欲しい所だったし。

 

 そして何より、このキューブの本命は()()()()()()だ。

 

 前提知識として、ラプチャーは不意打ちが得意な奴が多い。獲物が近くに寄るまで何十年も地面の中で待ち伏せとかいう正気ではない戦法も平然と取ってくる。ましてやそんな連中が浸食機能を持っていたら?

 

 ニケを運用する組織にとっては究極の理不尽だ。強いニケでどうこうなる話ではない。アーク勢では恐らく最強のニケであろうラプラスですら、浸食攻撃を前にはボディの卓越したスペックが何一つ意味をなさない。

 

 故に私は……このレリックガーディアンキューブには最低限の性能を求めた。

 

 ラプチャーの侵食攻撃から、100%ニケのボディを完璧に防御出来る即応性と強度だ。

 

 ああ……、例のハイレグキ◯ガイ(レッドシューズ)がいらん事しなければ……OLD TALESのイベントストーリーを見終わってそう時間が経たない内に転生したので、あのクロウやリヴァリンを超越する邪悪(レッドシューズ)の事はとても印象深かった。

 

 あの吐き気を催すデカパイゲス女(レッドシューズ)がいなければ、こんな物作らなくてもいいんだが……いや、自動でシールドを形成できる機能はどのみち戦闘員の生存率を高める為に必要か……。

 

 兎も角、このレリックガーディアンキューブをさらに量産できれば、ニケの戦力保全に大きく寄与する筈だ。

 

 それに……原作をやっていれば分かるが、浸食は普通に戦死するよりもお互い辛いものだ。そんな悲劇を生み出したくはない。

 

「まぁしかし、コレ実戦導入は初めてだろ? これから実戦テストって訳か?」

 

「ええ。実際ラプチャーに対してどれだけ有効か確かめなければなりませんから」

 

「成程ね……んじゃあ、まずコレの実戦テスト相手はラプチャーじゃなくて人間って事になるな」

 

「人間?」

 

「お前がラボに引き籠ってる間に、エンターヘヴンのお友達から伝言だ。

 

俺達にとっても多少のメリットがある依頼があるらしい」

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「お前達にはここに向かってほしい」

 

 エンターヘヴンの縄張りとしている酒場で広げられた地図の内、ある一か所に指が差される。

 

 特に有名な場所という訳でもない。私は続きを促すようにギュンターの顔を見る。

 

「実際の場所には、何の変哲もない少し大きいボロ屋があるだけだが、そこで元MMR所属の研究員が人体実験を行っている」

 

「人体実験……それは、些か愉快な話ではありませんね」

 

「うむ。後ろ暗い研究自体はMMRにはよくある噂だが、態々アウターリムで実験を行っているのは、中央政府にとってどうでもいい命が次々と運び込まれてくるからだろうな」

 

 度し難い程に合理的だ……独自の研究施設に()()()()()を運び込めばいらん疑惑を向けられる可能性があるが、その点アウターリムなら誰も気に留めないという訳だ。人身売買の噂なんてアウターリムじゃ天気の挨拶だ。

 

「しかし……どういう経緯でそんな情報を?」

 

「それが今回の依頼と関係してくる。というのも、これは我々ではなく、中央政府から我々に内密かつ直々に来た依頼なのだ」

 

「中央政府から?」

 

「元々、ここにいる元MMR研究員はMMR上層部の命令を受けて研究を行っていたのだが、この研究員とやらが最近派手に動き過ぎたようでな……庇いきれなくなったので口封じを我々に依頼したという事だ」

 

「因果応報じゃないですか……これ応じる必要あったんですか?」

 

「まぁ気持ちは分かるが、元々我々の理念と合致するような人材でもないだろう?」

 

「……ええ、そうですね。このような輩、依頼などなくとも消しますよ」

 

 そうだ。科学者にだって最低限のモラルは必要なんだ。人々を笑顔にするような発明をする。その理想は今も変わっていない。そんな科学者になりたいと思っているし、そんな科学者が増えて欲しいと思っているから、こういう手合いは許す訳にはいかないんだ。

 

「それはそれとして、貰えるものは貰っておこうという話だ。既に前金も支払われているし、今の我々にはより多くの蓄えが必要だ。違うか?」

 

「……ごもっとも。しかし、これから行われる()()と同じようにエンターヘヴン主導で行うのではなく、私達に話を振ったという事は、ニケに任せなければならない危険があるという事でしょうか?」

 

「それもある。が、もう一つ理由がある」

 

「と言うと?」

 

「……少し言いにくい話だが、ここに連れ去られた実験体というのがだな――」

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

「んで、それがここか」

 

 レイチェルが目の前の古ぼけた建物を前に物陰に隠れつつそう零した。

 

 ギュンターからの依頼で来た目的地。いかにも人の気配がなさそうなボロ屋。人の事を言えたものではないが、よくまぁこんな衛生面の悪そうな場所で実験しようと思ったものだ。

 

「もう一度作戦を確認しますよ。今回の達成条件は、ここで研究を行っている元MMR職員の射殺。ああでも、その場ですぐにはやらないでください。本当に当人かどうか確認してからです。そしてここに運び込まれている被験者の救助です」

 

 ギュンターの言っていた、私達がこの依頼を受けるメリット……被験者……ここまで言えば察しが付くだろう。エンターヘヴンの介入がないのであれば、この被験者は私達だけの裁量で自由にできる。いい意味でも悪い意味でも……

 

「旦那にしちゃ言い切ったよなぁ? 俺はてっきりまぁた殺すなぁー! とか言い出すもんかと思ってたが」

 

 マルグリットの言葉に、私は少しの申し訳なさをここにいる十人のニケに感じていた。

 

 ここ最近、また私達は襲われる頻度が増えた。ありもしない協力者や調達ルートを求めてだ。最近じゃヘッドニアから直々に来たこともある。

 

 そんな襲撃者に対して、私は殺さずに帰すようニケ達に指示していた。酷く甘い対応だというのは分かってはいたが、なるべく誰も死んでほしくはない。食い詰めている彼らの事も、ある種の被害者だという認識がある為、矢鱈と殺すのも躊躇われた。

 

 ニケ達も、普通の銃弾じゃ怪我すらしないし、私の作ったニケはNIMPHこそあれど普通のニケにあるようなNIMPHによるリミッターは設けていない。なので人間相手の暴力は、彼女達にとっては蚊程にもないという楽観もあった。

 

「仕方がないでしょ。私達は普通の銃で撃たれたって痛いだけで済むんだから。向かってくる人間全員殺す訳にはいかないでしょ?」

 

 リーゼロッテがそう擁護した。私のこの考えは、納得する、納得できないニケが半々といった感じだった。強いて言うなら私を擁護してくれるニケ達の方が多い。

 

「ハッ、ボコして、逃がして、そんでまた来る訳だ。このいたちごっこは何時になったら終わるんだ?」

 

「……アウターリムが救われるまで終わらないわ」

 

「救われるねぇ……お前も面白くねぇ冗談言うようになったな。本当にそんな日が来ると思ってんのか?」

 

「さぁ。ただまぁ、アドルフが走るなら私も走るって決めたわ」

 

「ほーかい。まぁた旦那の信者が増えたって訳だ」

 

「……それよりアドルフ」

 

「はい?」

 

「その被験者だけど……ここに最後に運び込まれたのはいつ?」

 

「エンターヘヴンの情報ですが、三日前ですね」

 

「そう……大半は手遅れかもしれないわね」

 

 どんな人体実験をしているか次第だが、概ね同意した。どうも生物学的な研究のようだ。被験者と一緒に用途の不明な薬も運び込まれている事も分かっている。

 

「それで……入口にいる見張りはどうすれば? 狙撃する?」

 

「いえ、奇襲します。ロミー」

 

「うん、分かったぁ」

 

 意図を察したロミーは、腰に付けた手榴弾を手に持ち、「ん~……この辺かな?」と口を零して投擲。入り口にいる見張り2人が、何か変な音がしたぞ? と異変を察知した頃にはもう遅い。

 

 バシュゥン!!

 

「うわあぁっ!! な、何だ!?」

 

「け、煙!? 何も見えな――ゲホッ、ゴホッ!」

 

 突然の事で混乱している上に、私の手作りのスモークグレネードで視界が塞がれた見張りは混乱して身動きが取れず、その隙にレイチェルとマルグリットが急接近。

 

 レイチェルは見張りの腹にヤクザキック、鳩尾に直撃して一人が沈黙した。マルグリットがもう一人の見張りの顔面に右ストレート。ゴシャッ! というグロテスクな音と同時に前歯と思しき白い欠片のようなものが2、3本飛び散り、殴られた勢いでボロ屋の壁に頭を強打。ロミーがスモークグレネードを投げてからこの惨状になるまで3秒も掛からなかった。

 

 この2人は相変わらず容赦がない……てかマルグリットに至っては死んでないだろうな……?

 

 見張りが沈黙した後も、一度仕事に掛かるとなったら全員が軽口一つ零さなかった。まとめ役のレイチェルがハンドサインで突撃するよう指示する。ゲルトルート、リーゼロッテ、マルグリット、ロミ―、ラウラ、ハルカ、レア、オルガ、クリスティーナの9名がレイチェルに続いた。

 

 ボロボロでもう少し乱暴にすれば壊れそうなドアをレイチェルが蹴り壊すと、そこにはボロ屋のバイアスを裏切らない古ぼけた居間のような空間。しかし私が使っている拠点よりは流石に広かった。居間の奥に多少入り組んだ廊下があり、チラ見しただけだがキッチン、バスルーム、トイレ等生活する上で備わっている部屋がある。だがそれらは埃が積もっており、生活感がまるでない。流石にここで活動している訳じゃないだろう。

 

 となると……考える事は私達と一緒か?

 

 と考察していたら、案の定おあつらえ向きな取っ手が床にある。奥の物置にあった。

 

 すかさずレイチェルはその取っ手を乱暴に開け――

 

「うおおおおっ!?」

 

 ババババババババアアンッッ!! と銃をフルオートで乱射する音が取っ手の方から聞こえ、開けようとしたレイチェルに取っ手越しに襲い掛かかる弾丸は今回持って行っていたレリックガーディアンキューブのオート機能によるシールドで防がれた。

 

 銃声が聞こえたその瞬間から私含め全員がどこかの部屋にハイド。レイチェルもワンテンポ遅れてバスルームに身を隠した。

 

 全員が身を隠してからすぐさま物置に向けて銃を構える。

 

 ……それから瞬きも出来ない時間の内に、弾丸で取っ手が拉げて穴と化した所から猫の様な速さで影が飛び出す。

 

 ――さっきレイチェルが食らった弾丸は、どう見ても威力が普通じゃなかった。そう考えていたからか、不殺など考えずに反射的に全員が引き金を引いて火力集中。

 

 ……レイチェル達が撃ったのが()()だと気づいたのは、撃たれて鮮血をまき散らし、胴体が粉々になってからだった。

 

「……おいアドルフ。流石に無理だぞ」

 

 マルグリットの発言は当然だ。元々私は彼女達には、無傷でやり過ごせないと判断したら殺して構わないと言っておいてある。

 

 ……どうやら血をまき散らすのは1人では済まないようだ。奥でドタドタと走る音が聞こえる。

 

「チッ……それにしても――

 

 何で男が対ラプチャー用の武器を使えるんだ?」

 

 そうだ。レイチェルが食らった弾丸は、シールドのおかげであらぬ方向に跳弾したが、天井や壁に飛んでいった結果蜂の巣……どころか風穴だった。あまりに口径に見合わない穴。重量の観点からそれはニケにしか使えない。

 

 そしてニケは構造上女にしかなれない。対ラプチャー用の火器を使う男というのはそれだけで矛盾するんだ。

 

 ……ちしかんがスノホワのセブンスドワーフを撃ってギリギリ無事だった? いるよな……例外中の例外を持ち出して論破した気になってる奴。アレはもう知らん。

 

 まぁその話は置いといてだ、飛散した死体を見るに体が機械化されている訳でもない。だとしたら、この世界独自の薬物か……?

 

 なんて考えている内に、ロミーが私手作りのスタングレネードを穴に放り込んでぞろぞろ来た男達を怯ませ、その隙に穴に向けて集中砲火を浴びせる。対ラプチャー用の武器を使える謎の怪力は脅威だが、結局の所生身相手。恐れるような相手ではない。

 

 それに……敵の様子がおかしい。凡そ正常な思考能力を持っているとは思えない。あったらこんな穴にぞろぞろと考え無しに突っ込んだりはしない。

 

「アドルフ」

 

「ゲルトルート、とりあえずの制圧は終わったようですね。じゃあ早速穴から続く階段を下りて――」

 

「その前に、コイツを調べられそうなら調べておけ」

 

 ゲルトルートがドシャ、と担いでいたそれを放り投げて踏みつけて押さえつける。

 

 それは先程対ラプチャー用火器を使用していた正真正銘の人間の男だった。

 

「アアアアア、アアアアアアア、アアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」

 

 これほど正気を失っているコレを人間と呼べるかは個人の解釈次第だろうが……その男は左足が銃弾を受けて負傷、右足と両腕は暴れられないようにする為か関節の骨がへし折れていた。

 

 ……本来、関節をへし折るとは暴力の中でも大分グロテスクな方だが、それをやったであろうゲルトルートは涼しい顔をしていた。

 

 ゲルトルートは私の仕事をやり始めてから長い故に比較的歴戦のニケであったが、残虐性……という観点では、何もゲルトルートが特別という訳ではない。多分皆、やるべきだと思ったらこういう事も平然とやる。

 

 こういう事を平然とやるような社会にはしたくはない。そう思っているのだが、そんな私はちゃんとしっかりしているだろうか? 見たくない物を散々見てきたせいか、もうこの痛めつけられた男を見ても何かしらの感情が沸き上がってこない。

 

 アウターリムに転生してきてたった9年でコレだ。随分とアウターリムに毒されてきた。果たして私は、アウターリムが正常化するまでに正気を保っていられるだろうか。

 

……いけないいけない。今は目の前の事に集中しないと。

 

 私は早速、ゲルトルートに踏みつけられながらも暴れる男の手の届かない位置で観察する。

 

 薬物の可能性を考えた時点で、私はまず腕に注目した。肘の裏が紫色に変色している。それにそこには赤い粒粒のような物がある。

 

 十中八九注射痕だ。それも大分適当に刺したな……? 

 

 手首や上腕には拘束具が使われたのか、7cm程の太い革か何かで押さえつけたような跡もある。察するにこの男は人体実験の被験者。

 

 救えるか……? という考えは一瞬で叩きつけられた。手は震え、目は焦点が合わず、異常発汗も確認できる。その他諸々の症状から見て、これが何を意味するかはすぐに察しがついた。

 

「ゲルトルート……楽にしてあげてください」

 

「いいのか?」

 

「私は神じゃありません。どうしても救えない人はいる。私が出来る事は、私の腕が届く範囲の人達に、魚の釣り方を教えるだけ。この人は……ずっと遠くに行ってしまった人なんです」

 

「……わかった」

 

 そう言葉を放ってから1秒も経たない内にパァン! と一発の銃弾が放たれた。奇声を上げて暴れる男は、もうただのタンパク質の塊になった。

 

 先を急ごう。出来る事をやらないと……

 

 私は神じゃないんだ。だから急がないと。

 

 母さんの様な、間に合わない命が出る前に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クソッ!! 何故……何故ニケが私の研究の邪魔をする!!」

 

(見張りは何をしていた!? 何故ここまで攻め込まれている!? MMRは何故助けに来ない!? ああ、クソッ! 考えが纏まらない!)

 

「折角……折角実験が成功したんだぞ! 私のキャリアはこれからなんだ! こんな所で終わっていい筈が――」

 

「……ねぇ。これは一体どういう状況なの?」

 

「ッ!? 被験者H9! 何故部屋から出てきた! ……あっ、いや、寧ろいっそこの最高傑作を抱えて隠し通路に逃げ込むべきか……? しかしMMRから一切連絡が取れなくなったのが気がかり……」

 

「ねぇ、聞いているの? この音は銃声よね? 流石に説明ぐらいはしてくれてもいいんじゃないかしら?」

 

「そんな時間はない! 兎に角ここからすぐに脱出する! 大事に抱えている失敗作はさっさと捨てて私に付いてこい!」

 

「失敗作って……彼女はまだ生きているわ」

 

「寿命を大きく落とした虚弱体質が成功作とでも? 笑わせるな! 兎に角早く――」

 

 ドガアァッ!!

 

「!?」

 

「……お取込み中失礼します。ゲルトルート」

 

「ああ」

 

 鍵で厳重に閉められていたいかにもな扉をゲルトルートが蹴り破ると、そこには白衣を着ているやつれた男に……アレは拘束具だろうか? 上半身を縛り上げられ、ベルトの様な物で腕を固定されている少女が2()()()()

 

 誰がターゲットかなど火を見るよりも明らかだろう。ゲルトルートは白衣の男に飛び込むと、そのまま助走をつけ、白衣の男の膝を踏みつけるように蹴る。

 

「おあ、ああアアアアアアアアアアアガフッ!?」

 

 激痛で悶える男だったが、ゲルトルートは悶える暇さえ与えなかった。転がる男の胸を踏みつけて押さえつける。男は胸を踏む足を何とか退けようとするも、ニケとしての頑丈な足はびくともしない。

 

 あちらの制圧は終わったか。後は、こっちだな……

 

 2人の少女。どちらもアルビノなのか、肘まで伸びた長髪は白色だった。1人はもう1人よりも体が1回り小さく、レイチェル達が向ける銃口に怯えてか隅に身を隠している。

 

 対してもう1人は銃を向けられているというのに、肝が据わっているのか微動だにしない。私と同じぐらいの年齢だろうか。その少女は、一旦落ち着いて欲しい。と言い始める。

 

「上にいたアレと戦っていて、ここにいる人間を警戒しているのでしょうけど……アレと違って私の頭は大丈夫な筈よ。だから銃を下してもらえないかしら。それと……この拘束具も外してもらえると助かるのだけれど……」

 

 どころかこちらの事情に理解を示していた。流石に大丈夫だろうと考えた私は、レイチェル達に拘束具を外すよう指示する。この分だともう一人の方も大丈夫だろうと思い、そちらにも人員を割く。

 

「……アレ? これどうやって外せばいいんだ?」

 

「めんどくせぇ、ナイフで切っちまおうぜ」

 

「無理よ。硬くて時間かかるし、体を傷つけるかもしれないわ」

 

「じゃあどうするんだよ」

 

「鍵みたいなものがあるかもしれないわ。まずこの部屋を調べましょ」

 

 レイチェル達が対処している間に、私はこの少女に話しかける。色々聞きたい事がある。

 

「貴女は、ここに拉致された……という認識でいいのでしょうか?」

 

「ええ。ヤクザまがいの連中に睡眠薬か何かを飲まされて、気付いたら此処に……っていうのが約1カ月前。それと、あの子は三日前にここに連れてこられたわ」

 

「成程。名前を聞いても?」

 

「エーデルガルト。こっちがリシテア」

 

「エーデルガルトさん、他に生存者は?」

 

「真面なのは私達だけよ。他は衰弱死したりノイローゼになったり……皆死んだわ」

 

「そう……ですか」

 

 2人だけ……か。全滅でもおかしくない状況で、生存者がいた事を喜べばいいのか、もう少し行動が早ければ多くの命を救えたかもしれないと悔やむべきか分からなかった。

 

 という所で、リーゼロッテが幾つかのファイルを持ってこちらに来る。

 

「アドルフ、部屋の中にあった書類を全部持ってきたわ。確認する?」

 

「はい。ありがとうございます」

 

「どうも。それと……急げば間に合うのが5人いるわ。今すぐ運ばせても?」

 

「5人……それは、全体の何%でしょうか?」

 

「分からないけど……男も含めるなら60人ぐらいは居たわ」

 

「60人っ……分かりました。手順通り培養槽に頭を入れれば大丈夫な筈です。どうか死なせないでください」

 

「ええ。なるべく急ぐわ。……アドルフ」

 

「まだ何か?」

 

「……貴方が何を考えているのか知らないけど、貴方がいなければ救われなかった命は、きっとあったわ。だから、取りこぼしてしまった命ばかり考えちゃダメよ」

 

「……」

 

 最近、リーゼロッテはこうやって励ます事が多くなった。レイチェルを差し置いてまとめ役として望まれる事が多いが、こういう気遣いをよくやる為なのかもしれない。

 

 それにしても、取りこぼしてしまった命か……。それを考えると、どうしても母さんの事を考えてしまう。

 

 果たしてあれは、救われた命と考えていいのだろうか。母さんをニケにしたあの日から、ずっとそればかり考えている。プチトマトを食べ合ったり、子守歌を歌ってくれた日々の事は全て消えてしまい、今の母さんはテセウスの船だ。

 

 …………ダメだ。それは今考える事じゃない。さっきのリーゼロッテの励ましだって、集中しろという喝の側面もあった筈だ。

 

 私はすぐにリーゼロッテが持ってきたファイルを開く。中はここで行われた、口を抑えたくなるような実験の記録。私は感情を切り捨てて科学者としてそれを閲覧する。

 

 ニケ世界独自の医療用語や薬物もあって、この紙束だけで全てを理解するのは流石に無理だが、先程の対ラプチャー用兵器を使う男について、仮説の段階とは言えこれだろうという確信は得た。

 

 察するにこの男の研究内容は、ニケのテクノロジーに頼らない歩兵強化計画と言った所か。流石に元女性にしか戦闘員を担当できないというのは問題があるから、人間そのものを強化する事でこの問題を解消しようというのは尤もな意見ではある。

 

「お……お前達はっ、何者なんだ……!?」

 

 と、資料を読みながら考え込む私に、研究員の男が痛みを堪え、ゲルトルートに踏みつけられながらも声を絞り上げて言う。

 

「政府軍じゃないな……? 一体、何の恨みがあって私にこんな事をっ!」

 

「何者でもありませんよ。今はまだ……」

 

「な、何……?」

 

「それよりも、まぁ努力なされてきたようで。機械化に頼らず、生物学的分野のみでここまで能力を押し上げるとは、素直に脱帽です。

 

……ただまぁ、これでもいろいろ問題はあったようですね。ニケ並の出力に体が追い付かず、重度の内出血や骨折が頻発。それを解決する為に薬物投与や無茶な遺伝子改造で克服を狙った結果、体の急な変化という負荷に耐えられず死亡。よしんば生き延びても、自我が壊れて知能が大きく低下。簡単な命令を聞かせるのが関の山。到底実戦には耐えられない」

 

 ご丁寧にこの世界独自の薬物に関するレポートもあった。これらの資料が実際に使われるかは兎も角……記録する価値自体はあるだろう。

 

「それに、本当に派手に動き過ぎましたね。フォーマルに飽き足らず、ロイヤルの子供まで攫うとは……政府も庇いきれなかったみたいですね。仲介(ギュンター)を通して暗殺の依頼があったんですよ。で、政府の口封じ役として、私はここにいます。これが、貴方の研究室にアポなし突撃をした理由の全てです。理解できましたか?」

 

 尤も、もうこのゲス野郎の為に不愉快なコミュニケーションを行う必要はもうないのだが。どうせコイツは死ぬから。

 

「……さて、貴方が多少几帳面な性格で助かりましたよ。読み手に対する配慮も行き届いたとてもいい研究資料ですね。お陰で……

 

貴方の脳味噌から聞きたい事はもう何もない」

 

 ようやくか、とでも言わんばかりにゲルトルートは男の頭に銃をピタリと付ける。頭に銃弾が貫通して生きているという前例が前世にもあったらしいが、とは言え引き金を引けば確実に死ぬだろう。

 

「ま、待て!! 取引しよう! そこまで難しい事じゃない。お前の傍に、エーデルガルトと自称するモルモットがいるだろう? そいつは私の研究の集大成だ! 最高傑作なんだ! そいつをMMRの元まで連れていけ! そうすればMMRも私を高く評価するだろう。そうだ、お前の事も取り立ててやるぞ! 中央政府軍の重要なポストにでも――」

 

黙れ

 

「ッーー?」

 

「この腐乱死体特有の酸っぱい匂いに、古い血のシミ。60人前後じゃありませんね。何人犠牲にしてきた! 貴方の命がなければ、ここで苦しむ魂の鎮魂にはとてもじゃないが足りない! ……死ね。死んで罪を償え!!」

 

「鎮魂? な、何を言ってる!? 命など、広い定義で言えば所詮道具――」

 

「もういい、ゲルトルート!」

 

 バァン!

 

 1発の銃声を最後に、この血にまみれた研究室は静寂に包まれた。もうこの身勝手な研究で犠牲になる命は現れないだろう。

 

「ふう……」

 

 終わった。もうこの不愉快な場所で一呼吸もしたくない。私は資料を全て持って撤収の準備に入る。レイチェル、ゲルトルート、リーゼロッテもそれに続いた。

 

 しかし最後にやっておくことがあるか。

 

「エーデルガルト……といいましたか。一応聞いておきますが、この男が死んで不都合な事はありますか?」

 

「いいえ、全く。ただ……こんなのでも一応は食事と寝床は用意してもらえたから、これからどう生きていけばいいのか悩んでいる所。リシテアの事もあるしね」

 

「なら孤児院に連れて行きましょう。こんな場所ですが、そういう場所も一応はあります」

 

 そう、意外に思うだろうが、こんな場所でも子供を育てる場所というものはあるんだ。考えてみれば、子供が育たなきゃ人口が増える訳ないからな……総人口の10分の1がアウトローなんて事態にはならないのだ。

 

 まぁしかし、大抵は労働力を確保する目的で経営しているという若干薄暗い事情があるのだが。

 

 資料を見る限りだと、この2人がそのロイヤルの子供という事だ。アークに戻してやるべきか考えたが、この男が攫った子供の認識チップをブラックネットに流してしまったようだ。政府に認識チップの再発行を交渉するコストを考えると、自己満足の善行も憚られた。

 

 エーデルガルトもそういう所を察してか、この件に関して何も言ってこない。

 

「……」

 

 私は、あの男を糾弾した。そこに後悔はない。

 

 だが、果たして私にその資格はあったのだろうか? そうだ、さっきから感じているこの不快感は、血生臭いこの場所でも、この男に対してでもない。

 

 自分に対する自己嫌悪だ。

 

 ニケを作る過程で命を3人散らし、殺しという汚れ仕事をニケにやらせ、自分はさも救世主ですよみたいな面でエンターヘヴンにご高説を垂れ、善人面する割には善行にコストを考える。

 

 酷いブーメランじゃないか。こうして事実を羅列してみると、なんならこの男の方がまだマシじゃないか?

 

 NIKKEのシナリオチーム長は確か、因果応報という言葉が好きという話を聞いたことがある。

 

 果たしてこの度し難い偽善者には、どんなしっぺ返しが待っているだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「成程……分かりました。エーデルガルトちゃんとリシテアちゃんは、私達の方で面倒を見ましょう」

 

「お願いします。無茶な食べ方をしない限りは、提供したパーフェクトで20人を2か月は食べさせていけるはずです」

 

 あの後、エリシオン・ハーパーの紹介で孤児院を訪れる。当初訪問した時にはショットガンを突きつけられて「何をしに来たんですか!?」とこの若い女性の院長さんに警戒されたが、E・Hの名前を出して必死に説得して事なきを得た。

 

 これもまたいつ崩れるかも分からない古ぼけた建物に、不安そうに10~20ぐらいの人数の子供達が物陰に隠れて見つめている。全員が煤で汚れ、服も所々破れている。

 

 そんな中院長も20代前後といったものでそこまで年を取ってる印象はない。

 

 ただまぁ……子供達を守ろうと銃を取った姿勢から見て、どうもリトルキャノンの面倒を見ていた院長のようなタイプではないようだ。そこは安心した。

 

 エーデルガルトとリシテアを引き取ってもらう代わりに、私達の備蓄にあるパーフェクトを提供するという取引で話が纏まった所だ。(この2人をニケにすると思った人、正座)

 

「アドルフ……と言ったかしら」

 

「はい。エーデルガルト、まだ何か?」

 

「……今回の事は、礼を言っておくべきかしら」

 

「いえ、大丈夫です。既に正当な報酬は頂いていますから」

 

「そう……でも私は、貴方に礼がしたいわ。また会えるといいわね。その時には、恩返しの1つでもさせて頂戴」

 

「……ええ。しかしまずは、お互い生き残る事から始めましょう。お互い生きるだけでも大変でしょうから」

 

 当たり散らすでもなく生き残りましょうとは、エーデルガルトの内心は想像するしかないが、いっそ八つ当たりしてくれた方がまだ気持ちが楽なのではないかと思わないでもなかった。

 

「……なぁ、こう言ってくれてるんだからこっちで引き取ろうとは思わなかったのか?」

 

「レイチェル……そういう訳にもいきませんよ。こっちだって無条件で受け入れる訳にはいかないんです。私達の物資だって無限じゃないんですよ」

 

「あー……まぁ、マルグリット辺りも嫌がるか……」

 

 ニケにする訳でもないなら出来る事は限られるだろう。会社を起業でも出来れば状況は変わってくるだろうが、現状ではただの人間をこちらに置いておけないんだ。

 

 ……どこからか、私達の資金が潤沢だと聞きつけた一人の男に恵んでくれとせがまれた時に、人を助け出したら切りがないとその時傍にいたカルラとマルグリットに言われてからは、そういう事に慎重になっている。

 

 因みに、その男は身ぐるみを剝ぐつもりだったようで、マルグリットに半殺しにされた。最低限の治療だけして帰したが、無事だろうか……。

 

 そういう事で孤児院から撤収しようとした――所だった。

 

「……レイ、チェル……?」

 

「……ん?」

 

 何か呟いた院長がレイチェルに歩み寄る。気付いた時には目と鼻の先の距離だった。

 

 その距離になるや否や、突然レイチェルの手を取り、もう片方の手でレイチェルの頬をさする。

 

 その場にいた全員があっけにとられていたが、院長はすぐに手を放して一歩距離を取った。

 

「違う……あの子はニケじゃなかったわ……」

 

「えっと……レイチェルが何か……?」

 

 流石に事情が分からなかったので、院長に問いただしてみる。

 

「えっと、唐突にごめんなさい。実は……貴女と同じ名前で、レイチェルっていう名前の子供がこの孤児院にいたの。一番の年長者で、意地っ張りだけど、面倒見もよかった、いい子だったわ……」

 

 そこまで聞いて、妙な冷や汗が滴った。心臓の音も徐々に耳を侵食し出す。

 

「でもある日、出稼ぎに行くって言って、それっきり帰ってこなくなったの。……世の中にそっくりさんが3人はいるって、迷信だと思ってたけど本当だったのね……ねぇ、貴方達はレイチェルっていう女の子を知らない? 丁度髪型も同じだったわ。3年も前からずっと探してるけど何処にもいないの。こんな場所だから、何があったのか心配でっ、心配で……!」

 

 皴を寄せて涙を零す院長に私は、何を言おうとしたのだろうか。頭が回らないまま何かを喉から吐き出そうとして――

 

「わりぃ、知らねぇ……行くぞ」

 

 レイチェルがそれだけ言い残して私の腕を引っ張り、孤児院を後にした。

 

「……」

 

 帰る途中も、あの院長の表情が頭から離れない。3年間ずっと待っていたのだろうか。

 

 これまで、多くの人間をニケにしてきたが、その中に彼女達の親しい間柄の人間はいただろうか?

 

 ……なんてことだ。ありもしない希望に身を任せる程残酷な事はない。あの涙の罪は、紛れもない。私の――

 

「アドルフ!」

 

「!」

 

「しっかりしろ! お前が一番やんなきゃいけねぇのは、変な罪滅ぼしじゃねぇだろ。そりゃ、俺はお前の事信用しちゃいないがな、お前がどうしようもねぇ悪党って分かったら、アタシはとっくに撃ってる! それまでは地獄を一緒に歩いてやるから……前向いて歩け」

 

「……珍しいですね。貴女が私を励ますなんて」

 

「ああ、本当に珍しいぜ。こういうのはパイセンかリーゼロッテの役目だろうに、慣れねぇ事やらせんなったく……」

 

 ……そうだ。私は立ち止まってはいられない。やらない善よりやる偽善と言うだろう。1人でも多くの命を助けられるなら……

 

「……」

 

 でも知っていますか? レイチェル。割り切る事と、忘れずにいる事はとても難しい事なんです。

 

 母さんの事を忘れられたら、どれだけ良かっただろうか。

 

 

 

「……いっそ、私もニケになれたら……」

 

「……ん、なんか言ったか?」

 

「いえ……何も…………」




現在公開可能な情報

レリックガーディアンキューブ

クイックリロードHC(3)
■戦闘開始時
「リロード速度29.69%▲」

アンチコードHC(3)
■戦闘開始時有利コードの攻撃ダメージ12.72%▲」

シールドデプロイメントHC(3)
■戦闘開始時
「自分にキューブ装備者の最終最大HP9%のバリア」「持続」

あらゆるコードがごちゃ混ぜになっている正体不明のキューブ。アトラース社がレリックベアーキューブを改良して制作した。キューブ自体解析は不可能と思われていたが、アドルフが解析に成功した結果、現在アトラース社で生産されている。
ニケの性能を向上させる特殊な波長を放ち、その波長はニケの耐久力に直接的、間接的に影響を及ぼす。
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