私の過ごした7年間   作:潜水ラクダ

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入学後の出来事

 次の日の朝。朝食を食べた後で、時間割表をもらった。本当はダフネと一緒に朝食を食べたかったけど、私が起きた時にはもういなかった。ダフネは早起きの様だ。それにしても、スリザリンの人はみんな私を避けている様な気がするけど、気のせいかな。きっと、私の勘違い、今はそういうことにしておこう。

 

 最初の授業は魔法史と書かれていた。場所も一緒に書かれているけど、その場所が分からない。教科書を取りに行けば、その時に一年生の誰かに会うだろうから一緒に行こう、と考えた私は寮に帰ることにした。部屋に戻ると、ダフネが授業の準備をしていたので、ラッキー、と思いながら声を掛ける。

 

「ダフネ、もう授業に行くの?」

「ええ、場所が分からないから早めに行こうと思って」

「それじゃあ、私も一緒に行っていい?」

「……うん、いいよ」

 

 すぐに授業の準備をした私とダフネは寮を出て、目的の教室を目指す。けれど、なかなか教室にたどり着かない。教室に向かおうとしても、魔法のドアや階段に阻まれて進めない。かなり余裕を持って出たはずなのに、結局、教室に着いたのは授業開始の五分前。間に合ってよかった〜。

 

 魔法史の先生はゴーストのピンズ先生で、いきなり黒板から出てきた時は驚いた。ゴーストの先生もいるんだ〜、と謎の感動を覚えつつ、授業を受け始めたのだが、この先生の授業がきつかった。

 

 内容が難しいのではなく、先生の放つ催眠術が問題だった。最初、魔法史という科目について軽く説明があり、それが終わると、今日は一章の最初を軽くやります、と言われた、ところまでは大丈夫だった。

 

 その後の、先生の説明が生徒の眠気を誘い、授業の後半部分で起きていたのは、意地で起きていよう、と努力していた一部の生徒だけだった。

 

 私もどうにか起きて、羽ペンを動かしたが、眠気と羽ペンそのものに慣れていないこともあって、不思議な文字が出来上がった。隣に座っていたダフネも途中まで起きていたが、脱落した。どうにか授業がどこまで進んだのか、はメモできたので後で復習しよう。

 

 こんなことで大丈夫なのだろうか、と不安になりながら、次の授業に向かう。今度はスリザリンの生徒みんなで移動する。それでも迷うこと間違いなしだけど。

 

 それから、ダフネ。そんな一定の距離を空けて歩かなくてもいいよ。

 

 みんなでドアの振りをした壁や途中の段が無い階段に気をつけながら次の教室へ行く。

 

 次の授業は変身学で担当はマクゴナガル先生だった。先生はアニメーガスという動物になれる魔法が使えて、前の方の席に座っていた私は先生が変身した猫の姿をよく見る事ができた。授業内容は大変そうだったけど、頑張ろう。先生が好きな先生だとやる気が出る。

 

 それからも、歩いて、迷って、授業を受けて、の繰り返しで私のホグワーツの一日は大変だった。

 

「はぁ、終わった〜」

 

 私は授業が終わって、夕食を食べて部屋に戻ってきた。ダフネはまだ帰ってきていない。そんなに忙しいのだろうか?

 

 やる事が無いので、今日受けた魔法史の復習をする。やっぱり、魔法界の常識が全く分かっていない私はこういった歴史からも常識を学ぶ必要がある、と思う。授業中に取ったノートには私の眠気から生まれた新しい文字が描かれているが、解読できそうにないので、新しくまとめ直す。人名が全く頭に入らない。教科書を読んでまとめるのに時間がかかってしまい、今日の授業分をまとめ終わる頃には夜になっていた。

 

「ありゃ、もうこんな時間」

 

 部屋にある時計は九時になっている。ダフネはまだ帰ってこない。こんな時間まで何をしているのだろうか?

 

 気になりはするけど、本人も色々とあるだろう。聞かないことにしよう。今日も一日疲れたので、同居人には申し訳ないけど、今日は先に寝ます。

 

 授業が始まって数日。教室の移動には未だに慣れず迷っている。今日の授業は魔法薬学。担当の先生はスリザリンの寮監のスネイプ先生。寮監の先生は各寮に一人ずついて、スリザリンは先ほど紹介したスネイプ先生。グリフィンドールはマクゴナガル先生。レイブンクローは呪文学のフックフック先生。ハッフルパフは……忘れた。まあ、そんな感じで自分の寮監の先生なので、やっぱり気合いが入る。スネイプ先生はスリザリン贔屓をする先生として有名で、他にも闇に対する防衛術の先生になりたがっている、という噂もある、何とも悪役にふさわしい先生だ。こんな先生の授業に気合いが入る、のかなぁ。

 

 私は教室に入ってダフネの隣に座る。教室がスリザリン寮の近くにあって良かった。ダフネと会話をするけど、まだ、親しい、という感じではなく、どこか距離を置かれている感覚なので、どうにか切っ掛けがほしいと思っている。

 

 この授業はグリフィンドールとの合同授業なのでハーマイオニーやラベンダー、ネビルもいる。他にもグリフィンドールとの合同授業はあるけど、私が遅刻寸前の滑り込みや次の授業のための教室移動で早めに動かないといけないために、話す時間が全く無かった。ハーマイオニー達を探すと、ハーマイオニーしかいなかったが、以外と近くにいたので話に行く。

 

「元気にしてた、ハーマイオニー」

「ええ、私は元気よ。アリアこそ元気?」

 

 そんな感じで話をするが、途中でハーマイオニーが勉強について話しだしたので、私は教室に入ってきたラベンダーを言い訳にして席から離れる。危ない。授業前の精神攻撃はきつい。ラベンダーとは軽くお互いの寮の雰囲気について話す。寮の場所等の情報は話してはいけないらしいので、ちゃんと伏せておく。雰囲気的にはグリフィンドールの方がいいなぁ、と思いつつ、授業開始が近いので、ラベンダーにまた今度、と言って席に帰る。二人と会話している間、スリザリンの生徒が数人、私のことを見ていたけど、何だったのかな。私、やっぱり、何かやらかしているのかなぁ。

 

 授業開始と一緒にスネイプ先生が入ってくる。その直後、教室に入ってきたハリー・ポッターに対し、スネイプ先生はグリフィンドールから一点減点する。その後も何かにつけてグリフィンドールから減点するスネイプ先生。スネイプ先生、それはやりすぎな気が……。でも、スリザリンの生徒はその様子を笑いながら見ていた。うわぁ、性格悪い。スリザリンってこういう寮なの。私もあんな笑みを浮かべる様になるのか、と周りを見ると、ダフネを始め、笑っていないスリザリン生もいたので一安心。

 

 授業の後半は実際に簡単な魔法薬を調合することになり、まちがいの無い様に慎重に煮たり、切ったりしていると、後ろの席から爆発が起こる。何事か、と見ると、ネビルが爆発の大元で、スネイプ先生に怒られている。ハリー・ポッターの時と同様、スリザリン生が笑っているけど、私は笑えない。事故を起こしたのが知り合いのネビルだから、が大部分だけど、魔法薬の調合にあれほどの危険性があるのを見ると、明日は我が身、全く笑えない。

 

 授業の終わりの方で、ネビルには悪いけど、私は無事に調合することができました。スネイプ先生が黒板に書いた目標の色とは少し違うけど。フラスコに入れて持っていくと、他の生徒同様、これが駄目、あれが駄目、と言われる。先生、厳しいよ。

 

 そんな感じで色々なことを体験しつつ、私の魔法学校での日々は過ぎる。念願の土曜日にはホグワーツを探検して迷子になり昼食を食べ損ね、日曜日は朝食の余りをお昼のお弁当代わりにし、探検して迷子になり、今度は夕食を食べ損ね、次の日の月曜日には朝から催眠術と戦う。

 

 今日もそんな日を過ごす予定だったけれど、金髪の同級生に話しかけられることで予定は大きく変わった。

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