機動戦士ガンダムSEED REVERSE   作:meitoken

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後半です。ヘリオポリスのガンダムが三機増えたように、連合の悪役ガンダムも三機増えます。100,200,300が一機ずつ増えます。

出来るだけアズラエルっぽい名前にしました。


PHASE-32 失われる宝珠…後編

地球軍艦パウエルでアズラエルが腕時計を確認しており、その腕を降ろした。

 

「時間です。」

 

大西洋連邦の要求回答期限が来た。同時に地球軍艦から一斉にミサイルが発射された。

 

 

 

「敵艦からの巡航ミサイル、発射を確認!」

 

オーブ軍本部でも敵の攻撃を確認し、兵士達がカガリとフブキに目をやる。

 

「オーブ全軍……迎撃開始せよ!」

 

カガリの号令の元、護衛艦群と沖合の戦車隊が迎撃の砲を撃った。

 

「M1部隊、航空部隊、出撃!」

 

フブキが出撃命令を下し、MS部隊が迎撃に向かった。

 

オーブ軍の戦闘開始と同時にアークエンジェルも秘密ドックから発進し、ゴットフリートでミサイルの第一波を撃ち落とす。初めて出撃するM1部隊も装甲車や戦車、砲台に混じって迎撃を行う。

 

同時に護衛艦群は地球軍艦隊と撃ち合い、双方の航空機がミサイルや機銃を撃ち合う。

 

第二波で遂に砲台の迎撃が追いつかなくなり、ミサイルがオノゴロに着弾する。それと同時に空母からストライクダガーの部隊が上陸し、上空から輸送機が降下する。

 

 

 

アークエンジェルで退艦したのはカズイを入れてわずか十一名。それでもブリッジでもいくらか人員の入れ替わりが生じてサイとミリアリアが先日までのカズイとパルの席に座ってオーブ軍の戦闘開始を知らせる。シュウは変わらず副操舵席だ。

 

「オーブ軍、戦闘を開始しました!」

 

アークエンジェルでも地球軍のMS部隊を確認し、フリーダム、ブレイブ、アフェクションが先陣を切る。続いてストライクとフレイムが発進する。二機は今まで以上の激戦となるこの戦いのために第八艦隊からの補給で受け取った試作型のマルチプルアサルトストライカーを装備した。

 

この装備でストライクはエールだけでなくランチャーとソード、フレイムもガトリングとアックスを一度に装備して換装の手間を省くだけでなく機動力、接近戦、砲撃の全てをこなせるようになる。

 

M1部隊のアサギ・コードウェル、ジュリ・ウー・ニェン、マユラ・ラバッツの三人はテストパイロットだったが、やはり三人も初陣でダガーに圧されていた。

 

ジュリがダガーに肉薄され、ダガーに撃たれるというタイミングでマユラが間に入って、アサギが斬り合っていたところにフリーダムが介入する。三人と撃ち合っているダガー隊を一撃で武器を破壊して無力化し、更にビームサーベルで二機戦闘不能にした。

 

アフェクションが爆撃機の投下した爆弾を全て撃ち落とし、更に後続の輸送機のエンジンを撃ち抜いて離脱を余儀なくさせる。更に対艦刀でダガーを三機瞬く間に足を切り裂いて動けなくする。

 

ブレイブは地上でビームサーベルを抜いてダガー隊を次々と武器や足を破壊して無力化している。ダガーはビームライフルやグレネードで迎撃するが、基本スペックの圧倒的な差で全く追いつけず、ビームの方が避けているようにさえ見える圧倒的なスピードで無力化し、更に後方のダガーをビームライフルとビームアンカーで武器を破壊した。

 

ストライクはアグニでダガーを三機、一瞬で撃破してフレイムもガトリングでダガー隊を瞬く間に蜂の巣にする。

 

「おーおー、格好いいね!どうせ俺達は新米だけどね!」

 

〈ほんと、惚れちゃうわ。〉

 

「こら!ぼーっとしてると次のが来るぞ!お嬢ちゃん達!」

 

 

 

〈な、何なんだよあの三機!〉

 

〈強すぎる!〉

 

〈あんなのがいるなんて聞いてないぞ!〉

 

パウエルではダガー隊の悲鳴が聞こえてくる。アラスカ守備軍のアークエンジェルがいるのも驚きだが、どうもそこから発進した三機の新型MSが異常だ。ストライクやフレイムはモルゲンレーテに造らせたから、データが流れて再生産されても不思議ではない。しかし、あの三機は一体?

 

ダーレスが疑問を浮かべる中、アズラエルが連れてきた六人のパイロット達が乗る新型が発進準備を進める。

 

 

 

六人のパイロット達は研究員と思しき男達から薬を受け取り、それを飲み干すとそれぞれの搭乗機に乗り込んだ。

 

〈あー、君達。〉

 

「あん?」

 

「へ?」

 

「はい。」

 

オルガ・サブナック、シャニ・アンドラス、クロト・ブエルの三人がいい加減に返事をした。

 

〈マスドライバーとモルゲンレーテの工場は壊してはいけません。分かってるね?〉

 

すると、残り三機のパイロットが答える。

 

「つまり他は良いんだな?」

 

リョウ・ボティスが確認をすると、アズラエルが頷く。

 

「皆殺しだな。」

 

デジレ・ウァレフォルが嬉々と答える。

 

「早く行かせてくれよ、おっさん。」

 

アルド・ハーゲンディが急かし、まずオルガの大砲を背負ったGAT-X131カラミティ、シャニの甲羅を背負ったGAT-X252フォビドゥン、クロトのGAT-X370レイダーが発進してMAに変形し、その上にカラミティが乗る。

 

続いてアルドのGAT-X355プランダーで発進し、同じく戦闘機を思わせる形態に変形してリョウの二本の剣を背負ったGAT-X142グリードを乗せる。最後にデジレの標準的な装備とウイングユニットのGAT-X233ディザスターが発進する。

 

 

 

アークエンジェルが戦闘機をバリアントで撃墜したとき、黒いMAが上に乗った砲撃型と一緒に攻撃してきた。アークエンジェルが回避すると、MAは青い砲撃型を地上に降ろした。そして、砲撃型は地上部隊を攻撃して別の接近戦型もM1隊を攻撃する。

 

「地球軍の新型…!」

 

〈後継機種か!〉

 

ムウとレイラが見つけ、黒いMAがMSに変型してアークエンジェルを狙ったとき…フリーダムが蹴り飛ばした。そこへ緑の甲羅を背負ったMSが現れて鎌で護衛艦を切りさいた。

 

更に、紫の戦闘機型のMSがアークエンジェルを上から狙うがアフェクションが蹴り飛ばした。だが、それに興味を持ったダークレッドの機体がビームライフルで撃ってきた。

 

どれもキラ達がガンダムと呼んでいるタイプなのは一目瞭然。だが、間違いなくストライクやフレイムより性能は上だ。

 

フリーダム、ブレイブ、アフェクションが空に現れた四機を相手にする間に砲撃型と接近戦型がM1部隊を次々と撃破していく。

 

 

 

ディアッカはそれを見ていた。あの少女…ミリアリア・ハウはアークエンジェルに乗っている。

 

『私はアークエンジェルのCIC担当よ!』

 

あの少女が、アークエンジェルでオペレーターをやっていた。あの後、必ずディアッカだけでなくイリアとミサキの分の食事も持ってきていたのは彼女だった。

 

『それにオーブは私の国なんだから。』

 

自分の国を守るために戦う。ディアッカだけじゃない。イリアもミサキも…アスランだってそれは同じ。シオンならばきっとオーブを守ろうとしたかもしれない。

 

同じだ…ナチュラルだろうがコーディネイターだろうが、恋人や仲間が死ねば泣く。自分の国を守るために戦う選択をする。

 

そして、建物の影で見た新型のMS。まるでゲームをしているかのようにオーブ軍を蹂躙する。

 

「くそ!」

 

イリアがモルゲンレーテの向かい、ミサキも後を追っていった。

 

 

 

ミサキはイリアから聞いた。アラスカでイリアを助けた少女はヘリオポリスの学生であった。それどころか、アークエンジェルにいた少年達はあそこの工業カレッジの学生。

 

私がプラントを守る、そんなお題目でヘリオポリスを攻撃したせいであの子達は平和な暮らしを奪われた。それどころか、あの女の子の彼氏を私達は殺したのに!!

 

ディアッカが気にかけているあの少女はアークエンジェルを追撃していた最後の戦闘で恋人が死んだ。捕虜になってすぐにディアッカがあの少女にそれを伝えた。イリアとミサキはやっていない、と。

 

大勢殺した。ヘリオポリスを攻撃した。それだけじゃない。イザークが撃ち落としたシャトルにはヘリオポリスの人達が乗っていた。

 

私達が攻撃しなければ、あのシャトルの人達は今もヘリオポリスで暮らしていた!あの子の彼氏だって!

 

ザフトのミサキ達を憎めば簡単なのに、彼女達はそれをしなかった。それどころか、味方に裏切られても尚彼らは戦う。匿ってくれたオーブのために、自分達が所属する軍隊に対する疑念を持って。

 

なんて強い人達だ。あの人達を見捨てたくない。そんな気持ちがミサキをモルゲンレーテに向かわせた。

 

 

 

イリアは釈放された際に、もう一回レナに会った。あのMSが核で動いているだけじゃない。彼女は国を守るために戦う選択をした。

 

分からない……評議会さえ騙して本部を攻撃する今のプラント政府も、味方しないという理由で同じ地球の国を攻撃する地球軍も。

 

それでも、イリアはレナを見捨てることは出来なかった。捕虜になっている間も、ディアッカとミサキには黙っていた。言えないし、シオンが疑われるのを恐れた。

 

だが、それでも聞きたい。本当にシオン・クールズの家族なのかを。シオンがオーブ出身で、家族がオーブにいるのは聞いている。もし、本当に彼女がそれなら尚更放ってはおけない。

 

 

 

ストライクが砲撃型に斬りかかるが、盾も強化されてシュベルトゲベールさえ受け止めた。フレイムはガトリングストライカーのビーム砲で接近戦型を砲撃するが、相手もシールドで受け止めてビームライフルで反撃する。パイロットの反応速度がダガーのパイロットより遙かに上だ。上空にいる機体も含め、コーディネイターの可能性すら浮上してくる。

 

緑の機体がフリーダムのビームを跳ね返し、黒い可変機が鉄球でフリーダムを狙う。ダークレッドの機体はブリッツと形状が違うトリケロスでビームライフルを撃ち、同時に左腕のクローアンカーを発射してアフェクションを弾き飛ばした。紫の機体は高い機動力でブレイブを追ってくる。

 

アークエンジェルは援護しようにも航空戦力と艦隊の相手で手一杯になっている。その時……アークエンジェルを砲撃した戦闘機が沖合からのビームで撃ち落とされた。

 

「バスター?」

 

サイが攻撃の主を見つけ、ミリアリアも驚いた。

 

〈とっととそこから下がれよ、アークエンジェル!〉

 

声の主は同じパイロット、ディアッカ・エルスマンだ。

 

「あいつ、なんで…?」

 

 

 

次の輸送機がオノゴロ上空にやってきた時、地上からのビームとレールガンで輸送機は積んでいたダガーごと撃ち落とされた。

 

シューターだ。砲身が前に出過ぎて重量が傾いている欠点は地上に降りた折にシオンが調整していた。それがそのままなのが幸いしていた。多分、モルゲンレーテがそこだけはそのままにしておいたのだろう。

 

「輸送機がまだ来るわ!エンジンだけでも破壊して!」

 

突然参加したMSにオーブのMS隊は戸惑うが、本当に輸送機がまたやってきた。M1隊もビームライフルで迎撃し、シューターがレールガンでもう一度撃ち落とす。

 

「数じゃ不利だもの!空だけでもなんとかしないと!」

 

ミサキは次の輸送機に向けて、ビームライフルを撃った。

 

 

 

ダガー隊に徐々に圧されつつあったM1隊だが、一機のMSが横からダガー隊を攻撃した。アークエンジェルに搭載されていたウインドだ。

 

ウインドはパンツァーアイゼンでダガーの頭を潰し、そのまま横から部隊の真ん中に入ってウルカヌスで斬りかかる。集中砲火をかけたくとも、同士討ちを恐れてダガー隊は撃つことが出来ない。その間にM1部隊が攻撃した。誰が乗っているかは分からないが、地球軍を攻撃しているということで味方と判断してくれたようだ。

 

「ったく、ヘリオポリスを攻撃した俺が今度はオーブ本土を守るとはね。」

 

イリアは奇妙な巡り合わせを感じ、接近戦を仕掛けてきたダガーのビームサーベルを左腕のパンツァーアイゼンで受け流し、剣で串刺しにした。

 

 

 

アスランとシオンは合流した。そして、アスランはプラントで出会ったラクスの言葉を伝えてきた。

 

「ラクス・クラインがそんなことを?」

 

〈ああ……一体、何のことだ?〉

 

シオンはその質問に答えられなかった。ブレイブに乗っているのが俺の知り合い?まさか、レナが生きて?

 

カーペンタリアにもパナマにもアラスカにも奪われた三機はいなかった。まさかオーブに?と思ってやってきた。

 

本当の故郷が……今攻撃されている。平和だったこの国が…!

 

なんで…オーブが巻き込まれないようにと志願したのに、ヘリオポリスを俺が攻撃して、今度は地球軍に本土が!

 

その中、フリーダムとアフェクションと共に地球軍の新型と戦う剣を持ったコバルトブルーの機体を見かけた。

 

ブレイブ……レナ?

 

フリーダムはブレイブ、アフェクションと共に新型のMSを相手に粘っている。地上から砲撃型がビーム砲を撃ち、更に剣を持った機体が近接戦闘を仕掛けてきた。味方機ほど早くはないが、三対六になってしまった。

 

このまま行けば、撃墜は時間の問題だ。

 

俺は、俺の求める真実は……

 

知りたい。真実を…ブレイブに乗っているのが誰なのか。もし、本当にレナであるならば真実はそこにあるかもしれない。

 

そして、もう一つの真実……オーブを、故郷をこのまま放っておいて良いのか?

 

 

 

アスランはフリーダムとアフェクションを見つけた………別れ際にラクスからフリーダムにはキラが乗っていると聞いた。つまり、消去法でユリはアフェクションに乗っている。

 

月で一緒に宿題をやって、遊んだあの二人が今ザフトの核動力機で戦っている。沖合にはアークエンジェルもいる。

 

任務に従うならば、確実に三機とも撃破できる。だが、良いのか?

 

『アスランが信じて戦う物は何ですか?いただいた勲章ですか?お父様の命令ですか?』

 

父の命令を信じて戦って良いのか?勝手に軍の計画を乗っ取って、失敗の責任を政敵に擦り付けてしまうような男に。そして、マルキオの元にいた少年の顔が蘇る。幼いながらも、その顔には敵意と憎悪があった。

 

あんな、初対面の男の子にザフトという理由だけで敵意を向けられる……

 

俺が、俺が信じて戦う物は。

 

 

 

緑の機体の鎌の一撃にフリーダムが押され、アフェクションが接近戦型の剣を盾で止めた。ブレイブはダークレッドの機体と斬り合って、止められない。更に地上からの砲撃もある。その隙を突いて二機の可変型が狙ってきたところで赤い機体がフリーダムを守り、上から撃たれたビームがブレイブを援護した。

 

そのままそれは降りてきて、ビームサーベルでブレイブと斬り合っていたMSを引き離した。

 

 

 

上空での戦いが繰り広げられている時、一人の少年がちぎれた妹の手と木に押しつぶされた父、焼け焦げた母の亡骸を背に……跡形もなく吹き飛んだ姉を奪われた嘆きを上空へ向けて叫んでいた。




ディアッカがバスターでイリアはウインドで、ミサキはシューターでアークエンジェル側に参戦。そして、アスランとシオンも助けに来ました。



ブルーコスモスの新しいガンダムはグリードはカラミティと違い接近戦重視、ディザスターは当初ミラージュコロイドを検討したが情緒が不安定なブーステッドマンでは使いにくいと判断されて特殊兵装の接近戦重視、プランダーはレイダーと同じ可変型でも機動力とビーム兵器の運用が重視されており、実弾や実体武器のレイダーよりPS相手には有利です。

実は掲示板でやった際にはカラミティ、フォビドゥン、レイダーの二号機とパイロットはあの戦闘コーディネイターという手抜きでした。お恥ずかしい話ながら。

そして、彼にはキラと同じく姉を出しました。彼は姉が死んだと思っていますが……



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