機動戦士ガンダムSEED REVERSE   作:meitoken

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アニメのあの熱い場面。出来るだけここは頑張って文章で再現します。


PHASE-33 語り合う時…前編

アークエンジェルが護衛艦群の中でも際だった奮戦を行い、ゴットフリートとバリアントで艦隊を沈めながらも、一際目立つ外観で集中攻撃を受ける。

 

ストライクはアグニでストライクダガーの部隊を攻撃し、フレイムはビームアックスでダガー隊を切り刻む。

 

バスターは艦隊から発射される対地ミサイルを対装甲散弾砲とミサイルで撃墜し、シューターは輸送機から降りてきたダガーを無防備な降下中でレールガンとビームライフルで撃ち落とし、ウインドはパンツァーアイゼンでダガーのビームライフルを奪い、奪ったライフルをそのまま撃つ。

 

だが、いくら高い能力を持つパイロットが高性能の機体に乗っていても物量の前に圧倒されて徐々にオーブ軍は後退していた。

 

国防本部にいるカガリとフブキも次第に後退する防衛線の報告に歯ぎしりする。

 

 

 

上空に現れたフライトユニットを背負った真紅のMSと大型ライフルを持ったコバルトグリーンのMSにキラは唖然としていた。

 

地球軍じゃない……では?

 

コンピューターが二機を識別する。ZGMF-X09AジャスティスとX06Aトゥルース……型番で分かる。フリーダムと同じ核動力を搭載したガンダムだ。だが、誰が?

 

地球軍の新型が襲ってくるのと前後してジャスティスから通信が入る。

 

〈こちらザフト軍特務隊、アスラン・ザラだ。〉

 

アスラン!?

 

〈聞こえるかフリーダム、アフェクション。キラ・ヤマトと…ユリ・ヤマトだな?〉

 

〈ア、アスラン?〉

 

ユリも呆然とその名をつぶやいた。

 

 

 

レナはジャスティスのパイロットからの通信でキラとユリの名を言い当てた事に驚いた。アスラン・ザラの名前はプラントでラクスから聞いた…イージスのパイロットで婚約者だ。でも、なんで彼がキラとユリの名前を?ラクスから聞いたにしたって、会ったわけでもないのに……何故ユリも彼の名前がすんなりと出た?………まさか?

 

〈同じく特務隊所属…シオン・クールズ。ブレイブ………レナ・クールズか?〉

 

「に、兄さん?」

 

トゥルースの通信は兄だ。生きていた……ラクスから別に死んだという話を聞いたわけではない。だが、イージスのパイロットと共に核動力搭載機に乗って何故オーブに?

 

 

 

「兄さん?」

 

ユリはアスランの介入にも驚いたが、トゥルースのパイロットがレナを名指ししてしかも同じ名字でレナが今「兄さん」と呼んだ。

 

まさか……キラと同じで最初から、ヘリオポリスの時から知っていたとでも?

 

だが、考えるより先に紫の飛行型がビームサーベルで斬りかかり、アフェクションのシールドでそれを受け止めて押し返す。

 

「どういうこと!?ザフトはオーブを支援して、味方にしたいの!?」

 

特務隊の概要は分からないが、Nジャマーキャンセラー搭載機で来るのだからマスドライバーとモルゲンレーテを抑えるために派遣されたのではないか?これを口実に親プラントに引き込むつもりか!?

 

緑の機体が大鎌を振り下ろし、ジャスティスはそれを躱して蹴り飛ばした。トゥルースはビームライフルで黒い飛行型を牽制する。その直後、アスランから返答が来る。

 

〈軍からはこの戦闘に関して、何の命令も受けていない!〉

 

 

 

シオンはアスランがフリーダムとアフェクションのパイロットの素性を知っているのにも驚いた。だが、今はアフェクションのパイロット…ユリ・ヤマトの質問に答えた。

 

〈この介入は俺達自身の意志だ!〉

 

背中のバラエーナプラズマ収束ビーム砲で大鎌の機体を攻撃するが、特殊なシールドで阻まれた。反撃で奇妙な曲がるビーム砲を撃たれるが、シオンはそれを回避する。

 

 

 

「なんだか知らねえが、てめえらも瞬殺!」

 

クロトのレイダーが右腕の速射砲を赤い機体に撃ち、リョウのグリードも剣を抜いて緑の翼の奴を襲う。

 

「てめえから真っ二つだ!!」

 

だが、敵はシールドでそれを受け止めて逆に押し返して蹴飛ばす。グリードはレイダーやフォビドゥン程機動力はない。それでも剣を持って空中戦が出来るのに、こいつらはずっと強い。

 

「なんだ、ありゃ?増えてる!」

 

オルガのカラミティが下から砲撃してきた。危うくレイダーとディザスターを巻き込むところだ。

 

「オルガ、わざと?」

 

デジレがけだるげに問うが、オルガは聞く耳を持たない。

 

「俺が八つ裂きにするんだよ!横取りすんな!」

 

リョウが文句を言い、アルドもプランダーのビームライフルで攻撃する。

 

「何だよ、リョウ早い者勝ちだろう!?」

 

「アルドうざい…」

 

シャニはカラミティの撃った砲撃をフォビドゥンの盾で回避した。危うくレイダーとグリードに当たるところだった。

 

「シャニ、この野郎!」

 

「てめえからやってやろうか!?」

 

 

 

フリーダム、ブレイブ、アフェクションがめまぐるしく地球軍の新型と戦っているとき、上空からやってきた赤い機体と緑の機体は地上のオーブ軍と途中参加したクルーゼ隊、アークエンジェルや国防本部でも確認された。

 

「あぁ?」

 

ディアッカは突然現れた二機のMSを見つけた。二機ともアークエンジェルの三機に引けを取らない火力と機動力だ。一体どこのどいつだ?

 

 

 

「おい、何だよありゃあ!?」

 

ムウはダガーを頭部バルカンで撃破したところで新手の二機を見つけた。

 

 

 

「地球軍にまだあったの?」

 

レイラもガトリングで爆撃機の投下した爆弾を撃ち落としたところで二機の新型MSを見つけた。だが、地球軍の新型にしては動きがおかしい。

 

 

 

ミサキは接近してきたダガーをビームサーベルで撃破し、そのまま奪ったビームライフルのグレネードで別の機体を撃破し、他もレールガンで吹き飛ばしたところで新たな機体に気づいた。

 

「何、あの二機?」

 

 

 

イリアはウルカヌスでダガーを左右真っ二つにして、次を至近距離のバルカンで撃破して一端距離を置いたところで上空の変化を見た。

 

「オーブはあんなの造ってたのか?」

 

ウインドのコンピューターにはない、オーブ軍の独自開発機?だが、それなら何で最初から投入しなかった?

 

 

 

「別の連合軍機か?」

 

「いや、違う!フリーダムらを援護している!」

 

国防本部でも新たに現れた赤と緑の二機のMS……キラ達がガンダムと呼んでいるストライクと同タイプの機体を確認した。

 

「一体、誰が?」

 

フブキが困惑し、カガリもモニターを見た。赤いMSとなると、どうしても彼を思い出すが……地球軍の機体でもオーブの機体でもない。ザフト?

 

 

 

ジャスティスが緑の機体を背中のリフター、ファトゥム00の機関砲で攻撃して動きを止めてそのすきにフリーダムがレールガンで体勢を崩した。その隙を突いてジャスティスが蹴り飛ばし、紫の飛行型がビーム砲を撃ちながらジャスティスを狙ったところをアフェクションが上空からレールガンで攻撃して体勢を崩した。白い機体が剣で斬りかかり、トゥルースは剣を躱して拳をたたき込んで体勢を崩してビームライフルを撃つ。寸前で盾が間に合うが、今度はブレイブが剣で斬りかかり、盾を破壊することは出来なかったがパワーで押し切った。

 

黒い機体が鉄球を振るい、フリーダムはそれを躱して斬りかかる。と見せかけて通り過ぎて更に肉薄したアフェクションがわざと上空に逃れてジャスティスが膝蹴りをたたき込んだ。

 

下から青い機体が護衛艦のブリッジを足場にして砲撃するが、五機はそれを躱した。距離が開いたところで緑とダークレッドの二機が鎌とサーベルで斬りかかった。

 

「アスラン!」

 

「上!」

 

「レナ!」

 

「下よ!」

 

連携などない、只早い者勝ちと言わんばかりの攻撃だ。フリーダムが緑の機体をビームライフルで撃つが、それも防がれる。だが、ジャスティスがリフターを突撃されると見せかけたフェイントでアフェクションがレールガンを至近距離で再度たたき込む。

 

ダークレッドの機体の剣を躱したトゥルースが後ろからミサイルを撃ち、敵は右腕の盾…ブリッツのトリケロスの派生武器にあるバルカンで撃ち落とすが、その隙を逃さずにブレイブがシールドで打撃攻撃を食らわせた。

 

フリーダムとジャスティスが、ブレイブとトゥルースが初めてとは思えない連携をしてアフェクションが二組を援護。かと思えば、ジャスティスとトゥルースが連携してフリーダムとブレイブが連携、また入れ替わる。

 

互いに敵として撃ち合い、仲間の戦いを間近で見てきて気づかない内に把握していた故の連携だった。しかし、互いに最強のMS同士がぶつかり合っている以上は通常の戦闘ではオーブ軍は更に後退しつつあった。

 

だが、次第にキラ達は相手の異常さに気づいた。青い砲撃型が黒い飛行型を砲撃したかと思えば、緑の機体も砲撃して危うく曲げられたビームが濃紺の接近戦型に当たりかけた。

 

「何、こいつら!味方じゃないの!?」

 

地球軍のMSであるはずなのに、おかしい。さっきからまるで競争でもするかのようにこっちを狙ってきており、挙げ句にダークレッドの機体は左腕のクローを射出して青い砲撃型にやり返した。

 

いくら何でもおかしい。軍人ではないのか?

 

その時…六機の動きが突然鈍くなった。さっきとはまるで真逆だ。黒い機体…鳥型が砲撃型をクローで捕まえ、紫の戦闘機型が接近戦型の白い機体を乗せて、大鎌の機体とクローの機体も後退していった。

 

 

 

〈レイダー、カラミティ、フォビドゥン帰投します。〉

 

〈グリード、ディザスター、プランダーも続きます。〉

 

「何!?」

 

ダーレスが困惑したが、アズラエルとハーベストは悟った。

 

ちっ、役立たず共め!

 

時間切れが来たのだ……最初、生き延びていたアークエンジェルと共に現れた三機を相手に暴れたかと思えば、新たに現れた二機が出てきたら完全に六機はそちらに夢中になっていた。その間に時間切れが来たのだ。

 

あの六人はアズラエルが育成させたブルーコスモスのパイロットの一種、ブーステッドマン………脳の改造と身体強化でコーディネイター並みの身体能力とMS操縦技術を獲得し、専用の薬物γグリフェプタンでそれをより強固にしている。だが、それ故に薬の効果が切れた禁断症状は深刻だ。逃走や裏切りの防止に役立つ一方でまともに戦えなくなってしまう。

 

「役立たず共など放っておけ!さっさと軍本部と行政府を制圧せんか!!」

 

「待ってください、ハーベスト少将。」

 

ハーベストが命令するが、アズラエルが窘める。

 

「ひとまず休憩って事ですよ、艦長さん。一時撤退です、全軍撤退。」

 

わざと両手でアクションを見せて、アズラエルが決定した。

 

「何!?」

 

「どうせストライクダガーだけじゃどうにもなりません。オーブの底力、思っていた以上のもののようだ。アレ抜きで戦ったら、全滅しますよ?」

 

「アズラエル様!どうせ代わりはいくらでもいるのです!奴らがいくら死のうと…」

 

「ハーベスト少将、あの五機がこっちに攻めてくるんですよ?」

 

アズラエルが半ば脅し、ハーベストを黙らせた。ダーレスもそれに頷くしかない……だが、部外者のくせにこの作戦の全権を握るアズラエルはもちろんのことブリッジにいた全員が前線の将兵の命をなんとも思わないハーベストに怒りの矛先を向けていた。

 

 

 

地球軍の空母から信号弾が上がり、撤退していった。それを見届けた後、フリーダム、ブレイブ、アフェクションはジャスティスとトゥルースと睨み合う。

 

「援護は感謝する。だが、その真意を改めて確認したい。」

 

キラのその問いにジャスティスとトゥルースのハッチが開いた。

 

〈俺達は…その三機、フリーダム、ブレイブ、アフェクションの奪還或いは破壊という命令を本国から受けている。〉

 

アスランに続き、トゥルースのパイロットも答える。

 

〈だが、俺達…いや、少なくとも俺はブレイブのパイロットやお前達と、その友軍と戦う意志はない。〉

 

トゥルースのパイロットの顔をズームで確認してみると、僅かに覗くレナと同じ色の髪とどことなく似た顔立ちの少年がいた。レナは彼を「兄さん」と呼んでいた……もしかして、レナも同じような苦しみを?

 

〈話をさせて欲しい…お前達と。〉

 

〈……それは、MSから降りてということ?〉

 

レナが恐る恐る問うと、二人が無言で頷いた。

 

 

 

戦闘を終えたオーブ軍は被害状況の確認と戦いを終えた将兵達の救護に当たった。生き残ったパイロット達はMSでの初陣を終え、支給された水を一気飲みしていた。だが、彼らはすぐに援護に現れた二機に注目し、フリーダムと赤いMSが対峙し、アフェクションが仲立ちするように間に立った。緑の機体はブレイブと隣に立った。

 

フリーダムとジャスティスのパイロットが互いにゆっくりと歩み寄り、降りてきたのがザフト兵だと分かるとキラを守ろうと銃を向けるが、キラが制した。

 

「彼らは敵じゃない!」

 

「アスラン?」

 

「…シ、シオン?」

 

カガリとフブキが戦闘に介入した二人のパイロットに驚いている中…同じくオーブ軍の中にいるザフトの三人も困惑していた。

 

「アスラン…シオン…」

 

「あの二機、アスランとシオンだったの?」

 

「おい…嘘だろ。本当に?」

 

ディアッカが二人の介入に驚き、ミサキもパイロットが同僚だったことに困惑するが、イリアは自分の中で抱いていた可能性が事実だったと確信した。

 

レナも同じ髪の色のザフト兵と自然と寄り添いながらも、まるで双方を代表するかのように歩み寄る二人を見守る。

 

キラとユリはアスランと月で別れてからの三年……レナとシオンはオーブから留学のために別れて二年………ヘリオポリスで再会した。アスランとシオンが彼らのコロニーを、平和を壊して互いに知りながら戦い、互いに仲間を殺した。そして、殺し合った。

 

そして、いつの間にかアークエンジェルから飛び出てきたトリィがキラの肩の上に乗った。

 

「やあ、アスラン…」

 

「……キラ…!」

 

ようやく出てきた言葉がそれだと思われたとき。

 

「おまえらぁぁ!!!」

 

カガリがキラとアスランに抱きついた。

 

「この、ばっかやろう!!!」

 

 

 

「知り合い、だったんだな…あいつら。」

 

「そう、だったのね……キラも、ユリも私達と同じ…!」

 

シオンは今になり、悟った。アスランもまた、同じものを抱えていたのだ。思い起こせば、ラクス・クラインを返すときにストライクのパイロットはアスランを指名した。声がよく似ている……つまり、彼がストライクのパイロット。アフェクションのパイロットがフレイムのパイロットでヘリオポリスの時から、知っていたんだ。

 

そんな二人を眺めていると、レナが抱きついてきた。

 

「レナ?」

 

「お帰り、兄さん…!」

 

言われて気づいた。ああ、そうだ。ここはオーブだ…プラントじゃない。実家があるんだった。

 

「ただいま…レナ。」

 

シオンは左手でレナの背中に手を回し、右手で優しくなでた。昔、泣いていた頃にあやすように。

 

「どいつもこいつも………大馬鹿者だよ!」

 

いつの間にかやってきた、フブキ・クラ・アスハがそれを眺めていた。僅かに涙を浮かべていた。

 

「後で一発ずつ殴る!」

 

「……勘弁してくれよ。」

 

「もう…デリカシーないんだから。」

 

 

 

眺めていたユリは悟った……さっきから抱いていた疑念が払拭された。きっとあの少年…シオン・クールズがシューターのパイロットなのだ。よく思い出せば、レナがどことなく苦しそうだった。当然だ…実の兄と殺し合っていたのだ。きっと、自分がキラとそうなっていたら、同じ気持ちだっただろう。だからこそ、苦しく……生きて出会えたことが我がことのように嬉しかった。

 

「よかったわね、キラ…レナ……!」

 

 

 

 




ようやく語り合うときがやってきた友と兄妹……ある意味蚊帳の外でも見守っていたユリにとってもこんなに悲しく、同時に嬉しいことはないでしょう。双方の関係を知ったカガリとフブキにとっても。

そして、もう一つの運命も…彼が叫んでいた姉に触れます
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