星雲からの使者 作:完全にわかのバカ野郎
ふぅー………今出来る策を考えよう。
そうだな、手勢がいる事を前提条件として……相手を囲み逃げ場を無くし、中心まで追いやり高位階魔法で仕留める。
コレが一番手っ取り早いのだが………この世界の魔法はたかが知れているし、戦士長達は当然前衛だ。魔法は使えない。
ならどうするか………残念だが彼等にとれる手段はなんの策もない突貫しかない、命を対価に村を守る………か、高潔な戦士。とまでは言わないが前衛の鑑だね、死ぬことを無視すれば。
贅沢を言えば、死ぬ可能性を減らすなら後衛が1人2人は欲しいとこだけどね、今更過ぎるし
ま、取り敢えず見守るか。
「お二人の旅路に幸運があらんことを」
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「オルトさんが話してる間、指輪を外してたんです」
「どうだった」
「人間の時はガゼフさんに親近感……確かに仲良くなれそうだと感じていました。
それでその後に指輪を外しました、そうしたら………虫に向ける程度の親しみで、話してみてやっと小動物に向ける程度の愛着が沸きました。
オルトさん……俺は心までアンデッドに成りたくなんかありません……」
「そう、モモンガくん。その感覚、忘れてはいけないよ。僕達は人間だ、姿形がどれだけ変わろうと人間だ。
しかし、僕達の内側は外側に引っ張られている、君がアンデッドであるように、僕は
「!? でもオルトさんは『体』が幾つもありますよね、その中に人間もあるじゃないですか!」
そうだ、オルトさんは何種類もの『体』を持っているし、場面ごとに使い分けてる! カルマ値が良い例だ。『体』によってカルマ値が変動しているんだ。
「そうだね、僕は幾つもの『体』を持っている。でもね、僕の根底に在るのはあの怪物だ。
そしてあの怪物は人間にたいして興味の欠片も抱かない。イヤ……正確に言えば
何せアレは惑星の触覚で、体に見えるのは只の
モモンガくん、これらの『体』は高性能な
あーうんまぁ、夜になれば少しは変わってくるけど……それでも僕は君以上の怪物なのさ」
「で、でもオルトさん『体』を変えればカルマ値が変動するじゃないですか」
「だから高性能な擬態なんだよ。
大元にそういった機能があって、更に
アッハッハ、イヤー今思い出しても笑えるよね、あの運営が頭を抱える姿は。
まぁ? 僕の本体がアレだからねぇ運営も色々と便宜………と言うか無理を聞くのさ。
ほら、アレで出歩いて欲しく無いでしょ? アレで出歩けば
ま、あのシリーズとコラボした運営の自業自得だけど」
イヤまぁあのコラボをクリアした
「オルトさん…………」
「うぉ、何で君が泣きそうなのさ、気にしなくて良いよモモンガくん、僕は
リアルの
だからねモモンガくん、君が
「オルト……さん、無茶言わないでくださいよ」
「君達はこんな
そしてこれからは皆を探すという楽しみが出来た、さぁ! モモンガくん楽しもう! とことん楽しもう。
楽しみながら皆を探そうじゃあないか! 僕達だけで楽しんだら皆が騒ぐぞ『お前達だけずりぃじゃねぇか! 俺も混ぜてくれよ』ってさ」
「はい……はい! そうですよね! ペロロンチーノさんが知ったら駄々をこねますよね!」
「うんうん。その後すぐにシャルティアの所に行くね、そんでいつもより三割増しで
二人しか居ない小屋の中でメンバー達を思い出し彼だったら、あの人だったら……と話が盛り上がりユグドラシルの頃を思い出し懐かしんでいた時、
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「〖自分は迅速のマクール、他の者らより素早く動けるが故参りました〗」
「〖百貌か、どうした〗」
「〖お話しの途中申し訳ございません。しかし、
「〖何か、有ったのかい〗」
「〖ガゼフ某を含めた戦士達の全滅の可能性がございます。今現在はガゼフ某が奮闘しておりますが、時間の問題かと〗」
「〖そうか、ありがとう。その問題はこちらで片付けるよ、君達は引き続き任務を行いなさい〗」
「〖御意に〗」
「ふぅー、少し目を離したうちにコレか。彼が弱いのか、それとも召喚系
「何かあったんですか」
「ガゼフ戦士長含め戦士団が全滅の危機らしい、今は戦士長が堪えてるらしい、となると……もうそろそろアレが発動する頃かな?」
ふと思案した瞬間、二人が居る場所まで届く讃美歌の様な美しい声が響き渡る。
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「今のは……オルトさんが渡したアイテムの効果ですよね?」
「だねー、持ってると幸運値が最大値の一割まで上がり続け、所持者のHPが三割を下回ると発動する上がった幸運値分の正属性ダメージをばら蒔く。
ここまで聞くとそれなりに良いアイテムなんだけど……」
「所持者以外の敵味方関係無いですもんね、アレ」
「流石はゴミアイテム、そのくせ防御無視攻撃で物理無効化系スキル貫通してくるからちょっと痛い」
「ですよね、まさか俺の上位物理無効化Ⅲを貫通するとか思いませんでした」
さて、と。前置きをした後召喚魔法を使う。
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「アヴァロンの鍵の天使召喚。セラフィー・ルカ。来なさい」
「セラフィー・ルカ、主の前に」
「僕達と彼等全員を入れ換えてくれるかな」
「
「それじゃあモモンガくん、行こうか気に触る下郎どもを誅しに」
「はい。アルベド!!」
「御身の前に」
小屋の外で待機していたアルベドを呼ぶとフィフティニーも中に入り片膝を付く。
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「アルベドよ、付き従え」
「仰せのままに」
「フィフティニー、君は僕達と一緒に来て上空から
ルカ、君は入れ換わった人達にこのアイテムを使ってあげて」
「「主の意のままに」」
フィフティニーに
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「スターセル様とゴウン様はどちらに向かわれたのですか?」
「我が主と盟友様はこの村を襲う下道どもに天罰を下しに向かわれました」
「おお!! では我々の村は安全なのですね!」
「我が主が出たのです、あの程度の者等など容易く誅すでしょう。
それでは私は我が主より命がございますので失礼します」
「何をなさるのですか?」
セラフィー・ルカは一瞥する事もなく煩わしそうに言葉を返す。
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「我が主が
「戦士……達ですか?」
オルト達が居た小屋から少し離れた庭小屋に静かに向かう。
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「我が主が認めた戦士達です」
「ガゼフ殿の事ですか?」
「その通りです、あなた方も少しは手伝いなさい」
「は、はい」
オルトの召喚した天使。
それは『指定対象の入れ換え』そして『入れ換える対象の場所』も指定出来る天使系召還モンスター。
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「こ、此処は、
「我が主が貴殿らを安全地帯であるこの小屋に場所を入れ換えたのです。
今からあなた方の治療に当たります。この背負い袋にはポーションが入っておりますので、1人1つずつお受け取りください。動けぬ者は動ける者が飲ませてください」
「スターセル殿がこれを………ハハハ、なんという……お方だ」
そう呟くと同時に、地面に倒れ伏した。
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「手のかかる戦士達ですね。
ですが倒れる直前まで戦った勇敢なる戦士である事は明白、今暫しはお休みください。我が主が認めた勇敢なる戦士達よ。
ですので村人の皆さん。彼らにポーションを飲ませてあげてください、その後は目が覚めた後にでも食せるモノを用意してください」
「分かりました、村の女衆に消化に良い食事を作らせておきます」
オルトくんの秘密13
『着替えの体』はオルトくんの特殊種族に元から備わっていた擬態技能を
その為、数値的にはカルマ値が大幅に変動しているように見えるが実際の変動は少ない。
天使系の場合は中立~善の間で変動。悪魔系の場合は中立~悪の間で変動する程度、とはいえこの間なら自分で変動させる事が出来る模様。