星雲からの使者   作:完全にわかのバカ野郎

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 オルトくん達、シャドウなボーダーを駆ってモモンガくん達より1日早く帝都の街に着いた模様、運転手は騎兵(ライダー)の牛若丸。ドライビングテクニックは如何に。

 今更ですが、英霊NPC達の種族は英霊1つだけで、Lvは10です。ですので職業(クラス)に90Lv分使える。やったぜ。



二十四話

「ふぅん、此処がさっきの子が言ってた『銀の潮騒宿(しおさいじゅく)』か良いね、気に入った」

「………君が気に入ったのであれば私は何も言わんよ」

 あっはっは、過保護だねぇ………イヤこの場合襲ってくるヤツらの心配か。心外な、殺しはしないのに。

 

(カッパー)が此処になんの用だ」

「冒険者組合の受付嬢に宿の事を聞いたら此処を教えてくれてね、それで此処に来させてもらった……と言う訳だ」

「組合の受付? ……成る程、オーガソーサラーを持ってきた大型新人ってのはお前らか」

 

 宿の店主が言った一言が、宿の1階に居た者達全員の耳に入りオルト達に視線が集まり周囲がザワザワとし始める。

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「随分と耳が早い様だな」

「そこまで広くねぇ街だ、とんでもねぇ事したヤツの話はすぐ広まるってもんだ」

「ふ~ん、別にどうでも良いんだけどさ。部屋、有るの? 無いなら別のとこ行かなきゃダメだから早くして欲しいんだけど」

 

 今、この街で持ちきりの話題の中心人物であるオルト自身はまるで興味が無いように部屋が有るかを聞く。

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「大部屋か」

「そうだな、我々4人が入れる部屋であれば問題は無い」

「安心しろ、大部屋が使われるような事は滅多にないからな。

 大部屋は1泊3sだ、飯は1階にこれば食える。勿論別で金を払ってもらうがな」

「3s? 少し高くはないかね、使われる事は滅多にないのだろう? なら我々は大部屋を使う久し振りの客。

 それに、長居する可能性の高い大型新人(・・・・・・・・・・・・・・)の客だ、どうかな?」

「ッ………2sと5c」

「どうやら太客を逃がすようだな」

 

 エミヤは大袈裟に首を振る。

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「クソッ! 分かった、分かったよ。俺の負けだ、1sと10c、これ以上は無理だ」

「良い落とし所だな、1gで払おう、一先ずは4日分にしてくれ」

「1gで4日分だな? 釣りはどうする」

「そうだな……伸びるのを考慮して店主が持っておいてくれ」

「あいよ、全くアンタには負けたよ、場所は3階でコイツが鍵だ。

 良いか! 負けるのは部屋代だけだ! 飯は負けねぇぞ!」

「分かっているとも。店主、これから暫くの間、宜しく頼むよ。それで3階だな。では、我々は失礼する」

 

 宿屋店主とエミヤのアツい値引きの戦いの末、勝ったのはエミヤ、宿の料金を半分まで下げて見せた。

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「君って本当に何でも出来るよね」

「いきなりなんの話かね」

「さっき値切ってたじゃん、()はどっちでも良かったんだけど、君ならやるかなーて思って金額の事には何も言わなかったんだよね」

 

 エミヤは目頭を押さえタメ息を吐きながら「君には様々な理由で出来ないからな」と言うと「あっはっは」と笑っていた。

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「【御待ちしておりましたぞ、マスター】」

 

 部屋に入り暫く経った後、何処からともなく声が聞こえてきた。

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「道満か、式神まで飛ばしてまでなんの用」

 

 声の出所はふわりと浮かび上がった1枚の紙。

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「【はい、活動資金を少し入手しましたのでその御報告に】」

「随分と早いね、なんかやったの?」

「【ンンンンン、酷いことを仰られますなぁ、拙僧は何もしておりませぬぞ。

 ただ、お金を持っていそうな方々を見つけまして、お話し(・・・)……しただけに御座います】」

「君がお話ね。まぁ別にどうでも良いんだけどさ、便利そうなら使いなよ。わざわざ君が表に出る必要無いんだから」

「【えぇ、勿論に御座います。

 手足は多いに越したことは御座いませぬ故、大事に使いましょうぞ】」

「壊さないようにね」

「【……えぇはい、承知しておりますとも】」

 嘘くさい、百貌達を多めに付けるか。

 

「じゃあ、活動資金はジェームズに渡しておいて」

「【ではその様に。ですが、マスターはいらぬので?】」

「どうなの、エミヤ」

「何故私に聞くのかね」

「なんとなくお金の類いは君に任せたほうが良いかなって」

「君は本当に……はぁ、蘆谷道満。今のところ我々は問題無い、手に入れた資金はジェームズ・モリアーティに全部……イヤ、佐々木小次郎達にも渡してやれ、聞く限りではあのグループは金が掛かりそうだからな」

「【あの農民にですか……フム、確かに掛かりそうですな、では彼方(あちら)にも幾何(いくばく)かの資金を渡しましょう。

 幸い、今彼らは拙僧の近くに居るようですからな】」

 

 エミヤと道満は小一時間程、資金の使い方やお互いの持つ情報の交換と共有、これからの動きかたを話し合いをしていた。

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「……エミヤの飯のほうが美味い」

「その辺りは仕方かなろう、そも食材が違う。君が望むような食事はホーム(渓谷)でなければ無理だ、諦めたまえ」

 

 もっきゅもっきゅ。と宿の料理を食べながら愚痴を溢し目の前のエミヤに窘められた。

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「それで? 我らがマスター、明日からはどうする」

仕事(依頼)しながらタレント所持者探して帝都に行く道筋を作る」

「タレント所持者……か、ニグンとやらが言うにはタレントと言えど役に立つ者は少ないのだろう」

「みたいだね、しかもタレント所持者自身も自分がタレントを持っている事を知らない人さえ居るらしいね」

「面倒な」

「本当にねぇ」

 

 生まれながらの異能(タレント)を持つものは約200人に1人の割合で現れる異能。

 そして、タレントの中には戦闘で役に立つモノ、生活で役に立つモノ、どちらにも役に立たないモノ……等々。

 様々なモノが有るがナザリック……ギルド:アインズ・ウール・ゴウンが望むものはあくまでも戦闘に役に立つタレント所持者のみ、だがそれは言うは易し行うは難し、だ。故にタレント所持者と出会えれば御の字とさえ言えるのだ。

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「きょーも頑張りましょー」

「牛若におまかせ!」

「私も頑張ります」

「……君達は朝から元気だな」

 

 あっはっは、と笑いエミヤが「組合に行くか?」と促し「その前にご飯かな」とオルト付け足した。

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「………やっぱ美味くない」

「はぁ、ソレに慣れたまえ」

 

 相変わらず食事に愚痴を溢しているとクヴァールから魔法無詠唱化(サイレントマジック)された伝言(メッセージ)が届いた。

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「ん? クヴァール? 〖なんか有った?〗」

「〖喜べ、タレント所持者を見つけた〗」

「〖へぇ、どんなヤツ?〗」

「〖魔法適性………どうやら、通常の倍の速度で魔法を習得可能出来るらしいな〗」

「〖それは面白い代物だね、是非とも捕まえたい〗」

「〖夜に紛れて浚うか?〗」

「〖ソレは最後の手段にしておこう、穏便に付いてきてもらいたいからね〗」

「〖無茶を言うのお主は、ん? 待て、もう1人増えた〗」

「〖……君達運良いね〗」

 

 自分達はとある物を使い、モモンガ達より1日早く街に着き冒険者登録し、依頼をこなしながら武技及びタレント所持者を探していたが発見出来ずにいた為に出た愚痴だった。

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「〖これは………いかんな危険過ぎる代物じゃな〗」

「〖危険過ぎる?〗」

「〖ありとあらゆるマジックアイテムを使用可能と言うモノとの事じゃ、これはいかんな危険過ぎる〗」

 ありとあらゆるマジックアイテムを使用可能……か、クヴァールが言う通り危険過ぎる。だが同時に、必ず手に入れたいタレントでも有る、どうするか……

 

「〖クヴァール〗」

「〖なんじゃ〗」

「〖マーキングをしておけ、夜に()が行く〗」

「〖!? 夜のお主がか!?〗」

「〖その方が手っ取り早い〗」

「〖グッ、ぬぅ………そうじゃな。確かにその方が手っ取り早いのぅ、あい分かったやっておこう〗」

 逃がすには惜しい、なんとしてでも手に入れる。夜の()は嫌がるかもしれないが、まぁそれは夜の()が考えるでしょ。

 

「何か……有ったのかね」

「クヴァールが王国でタレント所持者を見つけた」

「それは幸先が良いな」

「折角アレ使って早めに着いたのに」

「見事なドライビングテクニックだったな」

「頑張りました!」

「シャナ、今のは皮肉だよ」

 

 牛若丸の叫ぶ声が朝食を彩り、エミヤとこれからを話し合った。

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「指名依頼?」

「はい、皆様に」

「誰が?」

 

 冒険者組合に来たオルト達が受付に呼ばれ行くと受付嬢からオルト達を指名した依頼が有る事を伝えられた。

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「俺達だよ」

 

 オルトが一瞥しエミヤが前に出て指名した、と言う男に向き合う。

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「君達は?」

「俺達はフォーサイト、請負人(ワーカー)だ」

 

 『ワーカー』その一言で牛若丸は刀に手をやり、ユリ・アルファが即座に動けるように身構える。

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「待ってくれ待ってくれ、俺達はアンタらに危害を加えようって訳じゃねぇ、俺達の仕事を手伝って欲しいんだよ」

「どの様な仕事か聞いても?」

「俺達は一昨日に帝都から金を稼ぎにこの街に来ててな、此処から南西に少し行くとカッツェ平野って所が有るんだ、で、俺達はソコで一稼ぎしてぇんだ。

 稼ぎてぇんだがソコのモンスターは強くてね、俺達だけじゃ不安だと話し合ってたところに、だ」

「私達の話を聞いた、と言う訳かね」

「その通り! 昨日街をブラついてたら、オーガソーサラーを倒したっつー(カッパー)が居るって聞いたんだ。

 そんなアンタらなら戦力として問題ねぇと思ってな、指名させてもらったんだよ」

「成る程、話は分かった。倒すモンスターはなんだ」

「アンデッドだ」

 

 アンデッド。その存在はオルトにとって掛け替えの無い友人である彼と同じ種族、だが同時に人間を脅かす討伐すべきモンスター。

 頭では分かってはいるが何故か気乗りしない、別にいいんじゃね? と考えてしまう。

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「で? どうだ、一緒にやらねぇか」

「トール、決めるのは君だ。私達は君の判断に従う」

「………ねぇ君、稼げるの?」

「あぁ、この辺でちまちまやるよりな」

「……気乗りしないけど、食い扶持は稼がないとね」

「との事だ、止めどきは君達が判断してくれ」

 

 エミヤはリーダーらしきワーカーと握手をしお互い名乗り合う。

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「俺はフォーサイトのリーダー、ヘッケラン・ターマイトだ」

「私はシェロ、リーダーは彼処(あそこ)でだらけている彼だ」

「私はイミーナ、先に1つ聞きたいのだけど良いかしら」

「何かなレディ」

「れ……ん"ん"。あなた達のリーダー……森妖精(エルフ)よね?」

 

 イミーナが言葉を発した瞬間、牛若丸が手をやっていた刀の鯉口を切った。

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 牛若丸、オルトくんの事になると即座に首斬り武者になる。
 討伐対象がアンデッドと知り気乗りしないオルトくん、友達と同じ種族だから当然だよね。

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 ここで登場フォーサイト。カッツェ平野に行くため、城塞都市・ラフサブ来ていた模様。
 カッツェ平野は稼げるみたいだしね、帝国の冒険者や請負人(ワーカー)はそれなりの頻度で行くのではないか?と、考え登場させました。オルトくん一行と出会ったフォーサイト達の未来はいかに。
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