星雲からの使者 作:完全にわかのバカ野郎
支配者=『ルーラー』も捨てがたい。
ちょっと思い付いたので一部変更。
ウィザードな迷宮探索をするかもなので更新が遅くなると思います。
ヘッケランはイミーナに目配せをし興奮状態のアルシェをオルト達から引き離した。
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「その前に……何と言うか……その、アルシェ、それにイミーナが悪かったな」
「何がだね」
「いや、さ、ほら……吐いちまったし、その色々……とさ」
興奮したアルシェの暴言と、それを心配したが故のイミーナの行動を謝った。
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「気にする必要はないさ、リーダーを見たまえ既に興味を失っている。(のだが、興味の対象が変わっただけ……私がした事とはいえ、フールーダなる人物には同情せざるを得ないな)それに、イミーナ嬢は
「ははは、あー……そう言ってくれると助かるよ。
俺達もアルシェがああも取り乱すのは初めてでな、話をどう変えるか考えるので、いっぱいいっぱいだったせいでさ、謝るのが遅くなっちまった」
頭を掻きながら「本当に悪かったな」と言った後に続き「それに、少し間違えちまったしな」と気まずそうに言う。
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「我らのリーダーは人の機微に疎くてね。無意識に人の神経を逆撫でする事が多々有るんだ、全く……困ったものさ。
さて、辛気臭い話はここまでにして話を戻そうか、私はシェロ。
………他のメンバーも私が言おう、彼らはそういったものは苦手でね。
さっきからソコでだらけているのが我らのリーダー、トール。その隣で君達を警戒しているのがシャナ。
そして一番真面目そうなのがリファだ。宜しく頼むよ」
エミヤがメンバー達の事を簡単に説明しているとイミーナがアルシェを奥の椅子に座らせたまま近づいてきた。
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「じゃ、次は俺達の番だな。さっきも言ったが俺はヘッケラン・ターマイト。
フォーサイトのリーダーをしている。ポジションは前衛、武器は2本の剣で戦う」
「私はイミーナ。ポジションは
「私はロバーデイク・ゴルトロン。信仰系マジック・キャスターです。
回復系より
「前衛の剣士に偵察や陽動の出来るレンジャー、チームの底上げするバッファーに後衛のマジック・キャスター。
理想的なバランスの良いチームだ」
「そっちはどうなんだ? 知っておいたほうが良いからな」
「確かに、お互いのポジションを知っていれば連携をとりやすい。
私は弓や魔術等を使う後衛だが、場合に応じて近中距離でもある程度は戦える」
「君は大抵は
後衛型で連れてきたのに、お陰で
「だから言ったろう、場合に応じて、と」
「ハッ、物は言いようだな」
エミヤの戦い方に不満を全面に出しながら愚痴を溢す。
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「茶々が入ったから話を戻そうか。さて、今もなお警戒中の者は剣士……正確には違うが前衛職だと思ってくれれば良い。
そしてこの子がストライカー……つまり拳で戦う前衛職になる。
だらけているリーダーは彼女の言う通りマジック・キャスターだ。
だが、彼はどちらかと言えば信仰系……
「そうだね、魔力系よりドルイドだね。まぁ魔力系魔法も使えない訳じゃ無いけど」
離れた場所に居たアルシェの耳にオルト声が聞こえたのか、驚きを隠せなかった。
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「は? ドルイド? (アレでドルイド!? 嘘でしょ、ドルイドなのに先生より魔力が多いなんて……そんな事あり得るの……)」
「アンタも剣2本で戦うのか? 俺と同じだな。
……待てよ、アンタも前衛で戦えるんだろ? 前衛多くないか?」
「その辺りは我らのリーダーがどうにかするさ、
「フンッ! もう済んだ? じゃあ行くよ。今から転移魔法使うけど抵抗しないでね、抵抗したら連れて行け無いから」
「俺達は問題ねぇ、やってくれ」
「あっそ、
魔法を唱えると周囲の景色が変わり『小さい街・ヴァディス自由都市』に着いていた。
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「うぉお、マジか! もう着いたのか!?」
「ウソ……本当に(先生でもこんな事出来ない………『魔法に造詣が深い師』……もし、もし、この人に師事したら私はどこまでの高みにいけるんだろう)」
「凄い……これが魔法?」
「これは、貴方がどれ程の境地にいらっしゃるのか……私には測りかます」
「ふ~ん……危険の割には沢山居るね、命知らずってヤツかな?」
「
「命を対価、ね」
そう、そうだ。此処は本物の世界、ユグドラシルと違って
それに
それがこの世界でも通用するのかも分からない、だからと言って試すつもりは微塵も無い。
誰1人……モモンガくんもナザリック地下大墳墓の子らも、
皆の脅威になる者が居るのなら本体で動いて、世界を丸呑みにしてやる。
「あ、あの」
「ん? あぁさっき吐いた子か、なんか用?」
「さっき、貴方は魔法に造詣が深い師が居れば今より高みにいける……て、言いましたよね」
「言ったね、それが何」
「…………私が貴方にーー」
「弟子とか取らないよ
「ッ! どうしても……ですか?」
いきなり何この子。さっきまであんなに敵視してたのに、今度は弟子にしてくれとか何考えてんの。
意味分からん。
「失礼なのは承知です、でも! 私は強くならなきゃダメなんです。もっと、今よりもっと強くならなきゃ……ダメなんです」
マジで意味分からん。でも、そうだな……此処で
どうするか……貸してみるのも一興か。
「じゃあ、条件を付けよう」
「……条件、ですか」
「何、そこまで難しく無いよ。
1つ目は君が先生と呼ぶ人に会わせる、何をしてでも、どんな手を使ってでもね。
2つ目は今回の仕事で今から渡すコレの魔法を使う。
それが出来たら……まぁ教えても良いかもね」
オルトが渡したのは.hackコラボに出てくるアイテム『魔道書』。
ユグドラシルではこの魔道書を入手すれば.hackコラボ
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「これは……魔術書?」
「正確には魔道書だね。昔とある時に手に入れたんだけど、今の
でも、今の君には有用だろうさ」
苦労して手に入れたのに捨てるのはなんか嫌だし。
「ソレの名前は『
第3位階から第4位階の火系統の魔法が書かれている。ここに出るモンスターはアンデッドだからね火系統の魔法が今は適している。
今の君でも使える魔法も有ると思うけど……後は君次第、まあ頑張りなよ」
さて、吉と出るか凶と出るか……愉しみだね。あぁそう言えば1つは第5位階魔法も有ったっけ、まあ良いや。
「(第3位階魔法だけじゃなくて第4位階魔法も載ってる!? そんな凄い物をあっさり渡すなんて……)」
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「アルシェ、何してるの?」
「魔道書を貰ったの(
ここに書かれている魔法は既に失われた魔法? バ、バ……バクドーン? これは
ファイヤーボールに似ているけど飛ばすんじゃなくて、対象の頭上に火球を発生させて落下させる。
第3位階のファイヤーボールは範囲攻撃魔法、でもこれは範囲を小さくする事で威力を上げているんだ、だから無駄がない……凄い。
これで第3位階魔法なの!? ……おそらくこの魔道書に書かれている魔法は第4位階魔法に近い第3位階魔法。
この魔法だけじゃない他の魔法も全部……第4位階魔法に近い気がする……こっちの魔法は単体だ………バ、バク……クルズ。
これは複数の火球が対象に向かって収束させてる、複数の火球を発生させているのに標的を単体にする事で威力の底上げ? 本当に凄い。
それに火系統意外だけじゃなく、魔力系には珍しい弱体化魔法に回復魔法も載ってる。
……読めば読むほどこの魔道書の凄さが伝わってくる。それに……リーディングコンプレヘンションを使っているのに読めない魔法が3つ有る。
これは多分、追い付いて無いからだ、
私は自分の事を天才とは思ってはいない、でも先生は私の事を天才肌と言ってくださった。そして先生から直々に指南を受ける事が出来ると言う名誉も賜った。でも……陰では『早期早熟型の天才』とも言われていた。
自分でも分かってる、私が『成長の限界に差し掛かっていた』事くらい分かってる、でも先生は私の事を評価してくれていた、先生が私を選ばれし30人にするなんて噂も聞いた事が有る程に。
この魔道書を使いこなして先生に会っても恥ずかしくないマジック・キャスターになって、この依頼が終わったらあの人を先生に会わせる、そしてあの人……トールさんの弟子にしてもらうんだ、絶対に)」
「おーい、アルシェ、おーい。(私の声が聞こえないくらいにあの本を読んでる、それだけあの本が凄い物? ……ここでそんなモノを渡せる人物なんて1人しかいない。
あの男……アルシェがあのフールーダ・パラダインより強いと言ったマジック・キャスター、トール。
今回は仲間として依頼を行う人、なんでこんな物をアルシェに渡したのかしら……何か思惑が? たとえ思惑が無かったとしても、この子は私が守る)」
「安心しなよ、別にとって食おうって訳じゃ無いから。ただの好奇心だよ」
アルシェから距離を取ったイミーナに唐突に声をかける。
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「!? いつからそこに……」
「さっき」
「……あなたは何を考えているの?」
「特に何も。強いて言えば実験かな」
「じっけん? ………貴方!」
「怒鳴るなよ、煩いな。別に死なないんだから良いじゃん」
「死なないからって………して良い事と悪い事くらい分かるでしょ!」
「そんな事
折角
アルシェの事情を知っているイミーナにとって彼女が成長するのは願ってもない事、不安なのは自分では何も手助けが出来ない事だった。
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「〔何やってんだ、アレ〕」
「〔私が分かる訳無いでしょう〕」
「〔アルシェのヤツ何か読んでるよな〕」
「〔読んでいますね、おそらく彼の人物から渡されたのでしょう〕」
「〔そうなのか?〕」
「〔アルシェが食い入るように読んでいるのです、魔法書なのは確かでしょうね〕」
「〔なんでそんなもんをアルシェに渡したんだ?〕」
「〔だから私が分かる訳無いでしょう、ただ理由が有るとしたら、アルシェの方から何かを言ったのかもしれませんね〕」
「〔何を〕」
「〔さぁ、私には分かりません(あの御仁がアルシェが抱える壁を壊すきっかけになれば良いのですが)〕」
「〔それより……アレ、大丈夫なのか? 言い争ってんぜ、イミーナのヤツ〕」
「〔危なくなったら止めましょう〕」
オルトから渡された魔道書を食い入るように読み耽るアルシェをフォーサイトのメンバー達は、心配と好奇心、成長の願いをそれぞれが抱いていた。
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エミヤくんの
オルトくん、好奇心から現地人に
リカバー出来た気がしないけど、もうどうにでもなれだ。