星雲からの使者 作:完全にわかのバカ野郎
そう言えば新しいモンハンが出ますね、オバロ世界は未来なので当然有ります。未来って便利ですね
「じゃあ、申し訳ないですけど、薬草を運んで貰えますか?」
ルクルット・ボルブが「おう」と答え漆黒の剣の面々が馬車から薬草の束を注意深く下ろし、部屋の中に入れていく。
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「おばぁちゃんはいないのかな?」
この部屋で作業をしていれば、音を聞きつけて現れても良いはずだ。とはいってもポーション作り集中すると、周りの音に気にも留めない。そのため、いつもの事だと思い、祖母を呼ぶような事はしなかった。
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「お疲れ様です、果実水が母屋に冷やして有るはずですから、飲んで行ってください」
「お、そいつはいいねぇ」
薬草の束が沢山有ったからか、僅かに額に汗を滲ませたルクルットが嬉しそうに声を上げる。他のメンバーも同意する様に頷く。
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「じゃあ、こっちです」
母屋に行こうとした時向こう側から扉が開かれた。
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「おばぁちゃん? お帰りなさい」
祖母かと思い声を上げるが、ソコに居たのは知らない人物だった。
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「誰……ですか」
警戒しながら目の前に立つ何処か不安を感じさせる女に震えた声で聞いた。
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「いやー心配しちゃったんだよ? いなくなっちゃったからさ。
スッゴいタイミング悪いよねー。いつ帰ってくるんだろうって……ずっと待ってたんだから」
「え? お知り合いでは無いんですか!?」
その馴れ馴れしさにペテルは面食らった声を上げる。
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「私? 私はね、君を攫いに来たんだ」
女が発した言葉を聞く漆黒の剣達が武器を抜き放ちンフィーレアの前に立つ。
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「あー、そー言う事するんだー。ま、いっか………殺せば」
言い終わる前に不気味な女はスティレットをペテルに突きだす。
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「クッ……ニニャ!!」
「
阿吽の呼吸で女に魔法を放つ……が武技『超回避』で容易く躱される。
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「(コイツ、強い! 俺じゃ勝てない。なら……)ンフィーレアさん!! 今すぐ逃げてください!!」
彼我の差をすぐに分かり倒すのではなくンフィーレアを逃がす事に専念するため、ンフィーレアに逃げる事を叫んで促す。
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「あーもう、めんどくさいなー……さっさと死ねよ!」
「クソッ………タレが!」
ンフィーレアを襲いにきた女の鋭い突きを武技『要塞』を使い何とか防ぎ、ソコにニニャの
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「! ザッけたまねしやがって、ザコがよぉ!!」
下に見ていた冒険者の抵抗に腹を立て武技『能力向上』を使い、更に鋭い突きをペテルに繰り出す。
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「ぐ……ガぁ……」
「ペテル!!」
女の繰り出した突きは武技を使い防いでいたペテルの守りを突き抜け、右肩にスティレットが貫通する。
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「何をしておる。我らの目的を忘れたか」
「あん?」
「要は成した、行くぞ」
「えー、もー少し愉しみたいけど……じゃ、さっさと殺すか」
「ッ!!」
漆黒の剣達に緊張が走る。そしてーー
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「キャハハハハハ! ザコがイキがるからそーなるんだよ。キャハハハハハ!」
「はぁはぁはぁ、何だよコイツ。(強すぎる! どうする、ニニャに
その時、外から魔法が飛んできた。
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「
家の壁を壊しながら10にもおよぶ光弾が襲撃者達に向かって飛んでいく。
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「おヌシら! 無事か!?」
「あぁ?」
「チッ、阿呆めが、お前のせいで邪魔者が増えた。さっさと行くぞ」
「ハイハイ、命拾いしたねアンタ達。じゃあねぇ」
「
「ははは、ちょっと……ヤバいですね」
「待っていろ、今治す」
そう言うと人差し指に着けていた指輪が光を放ち、アイテムボックスから3枚のスクロールを取り出す。
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「
その言葉と共にスクロールが燃え尽きると、漆黒の剣達の怪我が瞬く間に治った。
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「こ、れは……」
「うぅ……いったい何が起きたんだ?」
「あっ、はぁはぁ……あれ? 確か私……」
「お、おお……これは信仰系の治癒魔法。何故ルヴァン殿が使え……るのであるか」
「今は気にするでない。ただ『助かった』と、だけ思っておけば良い。
して、何が起きたか教えて欲しいんじゃが、言えるか?」
「あ、ああ。ンフィーレアさんを攫いに来たヤツが待ち伏せしてたんです」
「それで、小僧はどうなった」
「…………」
「そうか、事は分かった。そして少し眠っておくけ、
さて、連絡するかの。
「フゥム、アヤツには珍しく機嫌が悪かったの……此れのせいじゃろうが、儂が言えた義理ではないが、先のアヤツはやけに『人間』らしかったの。暴走せねば良いんじゃがな」
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「ん、おおモモンガ殿。来られたか」
「クヴァール、説明を」
「ウム、端的に言えばあの小僧を狙って待ち伏せしておる者がおってな。ソヤツらにこの者らが立ち向かい重症をおっての、戦うか悩んだが優先順位はコヤツらの治療じゃ。
何せ我が主殿がこの小娘を気にしておるでな。その後で戦うつもりじゃったが、逃げられてしまったわ。当然といえば当然じゃがな」
「彼らは無事なんだな」
「ウム、スクロールで何とかの、儂は信仰系では無いでな」
「襲撃者は?」
「
おお、流石オルトさんのNPC、仕事が早い上に的確だ。なら後は。
「モモンガ様。すぐに
「イヤ、先にする事が有る」
話し合っていると母屋の方から老婆が現れる。
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「わしの、わしの孫が! ンフィーレアがおらん!」
叫びながらモモンガに詰め寄る、ソコにクヴァールが答える。
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「残念じゃが襲撃者に攫われた」
「そん……そんな。あ、ああ。何故じゃ、何故わしの可愛い孫が……攫われるんじゃ」
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「のうモモンよ」
「何だルヴァン」
「これが『怒り』か」
「……ああ、そうだ。そして『不愉快』と『不快』という感情だ」
「成る程、これが『怒り』か……そして『不愉快』と『不快』のう。腸がはらわたが煮えくり返りそうじゃ」
「そうだな、何としてでも助けだそう」
「ウム」
初めて抱く『怒り』と言う感情。今の彼はいつ爆発してもおかしくない爆弾と化していた。
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「リイジー・バレアレ。今、あなたの前に居るのは冒険者だ、そしてこの街で最高の冒険者でもある」
「何が言いたいんじゃ」
「この状況、冒険者に依頼するに相応しいと思わないか?」
「!! 頼む、先も言ったが何でも差し出す、じゃから孫を……ンフィーレアを助けてくれ……」
「ああ、しかと引き受けた」
「任せよ老婆よ。儂らは強い、必ず助けだそうぞ」
「頼む……」
リイジー・バレアレはモモンガ達に縋りつき、何度も助けてくれと懇願し続けていた。
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「老婆よ、少し休まれよ、おヌシが休んでおる間に全て終わっておろうよ」
「…………」
何を言わず母屋へと消えた。
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「先ずは状況確認だ」
「じゃが対情報系魔法を使こうておるやもしれんぞ」
「ぷにっと萌えさん考案、誰でも楽々PK術。
第一に相手の情報をとにかく収集し、奇襲でもって勝負を付ける。魔法による情報収集を行う際には防御対策を念入りにする、これが基本だ。
そして重要なのは、虚偽の情報をどれだけ相手に上手くつかませるか、だからこれらを使う」
アイテムボックスから複数のスクロールを取り出す。
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「ナーベラルーー」
ナーベラル・ガンマにスクロールを渡そうとした時、
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「〖アインズ様〗」
若干甲高い声。そしてキシキシという音が声に重なって聞こえた。
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「〖エントマか?〗」
「〖はい。お話ししたい事が〗」
「〖今は忙しい。時間が出来次第私の方から連絡を取る〗」
「〖畏まりました。ではその際はアルベド様にお願いします〗」
メッセージが終わると同時にモモンガが何をするのかクヴァールが問う。
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「して、モモンガ殿よ、何をするつもりじゃ」
「さっき、彼らを調べた時、
「ほぅ、ソレはまた悪趣味な」
「気づくか」
「トロフィーじゃろうな、儂が見た限りアレは
であればその様な事をしてもおかしくないの」
「流石だな、その通りだ、だがお陰でやり易い。
ナーベラル。魔法を行使しろ」
先程渡そうとしたスクロールを渡す。
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「クヴァール」
「なんじゃ」
「ヤツらの居場所は」
「西側じゃ、ここじゃな」
机に置いて有る地図にマーキングした2人がいる場所に指を置く。
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「フム……だが。念には念を、だ。ナーベラル、先ずはこのスクロールからだ」
「分かりました。
炎を発したスクロールが、ものの数秒で燃え尽きスクロールに封じられていた魔法が解放されていく。
そして全てのスクロールを使い無数の防御魔法によって守られたナーベラルは、最後のスクロール。
そしてクヴァールと同じ場所を指す。
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「ここです」
「クヴァール」
「墓地じゃな」
読解の眼鏡を掛けたクヴァールが地図に書かれた文字を読んだ。
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「成る程。地下下水道も考えていたが、2人が同じ場所を指した……ならば墓地で決まりだな。
ナーベラル次に
再度スクロールから魔法を使うと、空間に浮かべた画面には無数の人型が映っていた。
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「確定だな」
「じゃな、それと……これらはアンデッドかの 」
「……
高レベルなのか? だがそれなら対情報魔法を使っていないのはおかしい……あべこべだな」
「ふぅむ、どうする? このまま行くのは危険かもしれんぞ、それにーー」
何かを言おうとした時、突如として部屋に人影が現れた。
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「やあモモンガくん、クヴァールから襲撃が有ったと聞いてね」
「来たか、もう少し早いかと思うたが何をしてきた」
「墓地にアンデッドの群れが有ったからね。少々調べてきたのさ。それで、今どこまで分かっているか……教えてくれるかい」
「はい。今分かっているのはーー」
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「そうか、それなら恐らくこの世界のアイテム……叡者の額冠と呼ばれる物を使い、本来であれば行使出来ない位階の魔法を使えたんだろうね」
「叡者の……額冠? それは何ですか」
「法国が持っている馬鹿げたアイテムだよ」
「馬鹿げたアイテム?」
「装備した者を高位階の魔法を使うための『アイテム』にする代物さ。
そんな事をしておいて、よく人類の守護を掲げられるものだ」
「でも何で此処にそんなアイテムが?」
「それは百貌達に話させようか。居るかい」
「此処に」
誰もいなかった場所に髑髏の仮面を着けた細身の男が居た。
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「さっき
「畏まりました。
ここ数日前に法国に属していた者が巫女姫からアイテムを剥ぎ取り、行方をくらました様にございます。その人物の名はクレマンティーヌ、元漆黒聖典に属していたとの事です」
「法国、巫女姫、漆黒聖典。その立場の人間なら『
だが何故この街に来た、この街である理由は何だ」
「そちらは恐らく、ズーラーノーンなる者らがこの街で何らかの儀式を行う事は調べ終えていた様ですが、それ以上の事は何も」
「儀式……ね」
「カジット・デイル・バダンテール。この者が主として儀式を行ったとの事にございます」
「百貌、叡者の額冠は誰でも使えるものなのかい?」
「調べた限り装備出来るのは女のみ、そして100万人に1人の割合です」
「ンフィーレアは男だ、何故装備が……彼のタレントか」
「確か『あらゆるマジックアイテムを使える』だったね。
成る程、そのタレントを悪用し本来女にしか装備出来ない
「使えない筈の魔法、
「これからも頼むよ」
「お任せを」
話を聞いていたモモンガが机を殴り砕く。
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「さて、これでおおよその情報が集まった。
皆、潰しに行こうか、今の
無意識の内に月の王の威光が発動し、周囲の重力が増しミシミシと音をたてながら机もろとも周りの物を圧し潰す。
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「おっと、済まないね。気が昂ってしまったよ」
珍しい、オルトさんがここまで怒るなんて、何か有ったのかな。
でも、俺も同じ気持ちだ、こんなにも腹が立ったのはあの時以上かもしれない。
「折角いい気分で寝れるかと思ったのに……楽には殺さない」
「ええ、俺達を怒らせた報いは受けて貰いましょうブリュンスタッドさん。
ナーベラル、クヴァール。行くぞ、奴らの全てを蹂躙しに」
母屋にいるリイジー・バレアレに「準備は整った。私達はこれから墓地に向かう」と声をかけると、バタバタと慌て走って来て「地下下水道は!?」と聞き返した。
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クヴァールの人差し指には、リング・オブ・マスタリー・スクロールの指輪を嵌めています。
ユグドラシル時代にNPCに指輪を着けられるのかは知りません。なので、異世界来てから嵌めたということで。
もし、ユグドラシルでも着けられたら、オルトくんは課金して全部の指に着けられる様にしてる。当然全NPCに。オルトくんがしない訳無いからね。