星雲からの使者 作:完全にわかのバカ野郎
「お、おお! 偉大なる死の支配者よ!! 儂に……儂に死の奇跡をーー」
「あー、うん。モモンガくん。これはどんな状況か教えてもらっても良いかな」
「あ、はい。それがーー」
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「つまり、彼は死の螺旋と言われる儀式を行い、自身を上位のアンデッド……
「そうですね、そんな方法で成れないのに。
確かに
「この世界特有の儀式か、それとも
「少なくとも、俺の知る限り死の螺旋とか言う儀式は有りませんね」
「となるとこの世界特有の儀式か、成功例は?」
「この男が所属しているズーラーノーンとか言う組織の盟主とやらが成功させたらしいんですが、詳細は分かりません」
「成功例有るんだ、てっきり眉唾物だと思ってたけど」
「それとブリュンスタッドさん。これを見てください」
そう言いブリュンスタッドの前にアイテムを差し出した。
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「これは?」
「死の宝珠と言う
「! アイテムが、喋る? 知性がある?」
「はい、喋るんです。あー……死の宝珠、何か言え」
手に持つアイテムに対しモモンガが命令するとアイテムが
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「『おお! この御方が偉大なる死の支配者の盟友でおいでである月の王! 何と凄まじき威厳! アインズ様が死を支配する御方であれば、貴方様は月を地上を支配される御方に間違いありません!』」
「………本当に喋るね。それでコレは何故こんな事を言っているのかな」
「俺にもさっぱり。コレが言うには俺の絶対的な『死』の気配を感じ取ったらしくてこんな風になりました。
それでブリュンスタッドさんの事も言っておきました、大事なことなので……でもまさかあんな風に言うとは。〔それと、感じ的にはナザリックのNPCと同じと思ってください〕」
「〔あぁ成る程、ソッチ系なんだね。また厄介な。
それでも喋れるアイテムとは珍しい、ナザリックに持ち帰ろう〕」
「〔そうですね、色々と調べたいですし〕死の宝珠よ、もういい。暫くの間黙っていろ」
「『畏まりました』」
「それで、
その質問にモモンガが「あの奥だそうです」と答える。
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「成る程、何ともうってつけの場所だ」
視線の先には霊廟が有った。
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「この子の処遇は後で決めるとして、一先ず
「はい。カジット案内せよ」
「仰せのままに」
試しに色々とやってみるか? 例えばユグドラシル流転生とか、考えておこう。
「この服装は何だい」
「それに目もですね、恐らくあの女に潰されたんでしょう」
変に透けた衣服を纏っており、目は潰れ、赤黒い涙の様に固まった血の跡が1つの事柄を証明していた。
それは、失明している事だ。
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「ああやるだろうね、クレマンティーヌなら。それより彼の現状を知りたいんだけど」
「これは叡者の額冠を着ける時の正装なのです。そして着けられた者はその時点では自我を奪われ精神は消滅し、何が起きても反応しません」
「正装ね、考えたヤツは
「棒立ちなのもそれが原因か。ブリュンスタッドさん、どうにか出来ますか?」
「試しても良いけど、君、コレを外すとどうなる」
「発狂します」
「相変わらず胸くそ悪い代物だね」
装備すれば自意識を失い高位魔法を使う為の『アイテム』となり、外せば発狂。
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「ブリュンスタッドさん、落ち着いてください。
建物はどうでも良いですけど、
「ああ、済まないね。少し気が昂ってしまったよ。
さて、クソみたいなアイテムだが、調べるに値する物でも有る。問題は普通外すと発狂する事だね」
「出来そう……ですか?」
「やってみようか。弱体化してはいるがこれでも月の王。
それに、この地に来てスキルはフレーバーテキスト通りになった。であれば
やり遂げてみせようじゃないか」
とは言え
それかもう1つのスキル……ソレでやってみるか。
「スキル:
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スキル『事象収納・劣』のフレーバーテキストは『星の地表で育ったモノを概念的、かつ物理的に収納する。
星の表面に発生したあらゆる創作物、『指定範囲内の
そして、実際のスキル効果は『指定範囲内にいるプレイヤーの
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そしてスキルを使ったその時、目を疑う現象が起きた。ンフィーレアの頭に有る叡者の額冠が折り畳まれる様に消えていく。
それ故か、本来であれば叡者の額冠を取り外すと着けていた者は発狂するが、外したのではなく事象収納・劣で
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……何とか成功したか。賭けでは有ったが何よりだ。
……先に
「成功しましたね。これでそのアイテムも調べられますね」
「帰ったらレオナルドに渡そうか、彼なら何か分かる筈だ」
………それだとレオナルドの仕事が増えるな。それならクレマンティーヌの相手は彼に、彼なら手加減出来るだろうし人間種に対して悪感情を抱いて無い。しかし、手加減したとしても不安が残るな。それならキングゥ………キングゥの方が幾分マシか。
後で
「さて、彼を治そうか。
その魔法と共に全てのキズが癒える。
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「ありがとうございます。俺は治療系魔法使えませんから助かります」
「ははは、今の
モモンガがンフィーレア・バレアレを抱え霊廟から出る。
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「さて、凱旋と行きましょうか」
「その前に1つ良いかな」
「何ですか?」
「このジャンガリアンハムスターは何なのかな」
視線の先には蛇の尻尾を持った巨大なジャンガリアンハムスターがいた。
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「あー、トブの大森林の南側を縄張りとして抑えていた伝説の魔獣らしいです」
「ジャンガリアンハムスターが?」
「はい。因みに通り名として森の賢王と呼ばれてます」
「………ジャンガリアンハムスターが?」
「はい。………良かった、本当に良かった。
「コレが『立派な魔獣』? 『強大な力を感じる』? コレが?」
「そうなんです!! 俺と一緒に依頼をした子達がそう言ったんです」
「………どこからどう見てもコロコロとした大きいジャンガリアンハムスターだと思うんだけど、これが現地人との解離か」
「ですよね! 良かった」
強大な力を感じる立派な魔獣……か。そう言えばギルメンの1人が飼っていたな、ジャンガリアンハムスター。今どうしているのか少しだけ、気になるかな。
「
「あ、そうでしたね」
「それじゃあ、頑張ってねモモンガくん」
そう言うとブリュンスタッドの姿が消える。
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「ふぅ、気を取り直して凱旋と行こうか」
「これで儂らはどう評価されるのじゃろうな」
「当然最高位であるアダマンタイト級に決まってます」
「それがしは殿にどの立場になっても付いていくでござる!」
あまり嬉しく無いな。ナザリックに送るか。後は……コレだが、ブリュンスタッドさんに渡せば良かった。
そう思った時、髑髏の仮面を着けた細身の男が現れた。
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「モモンガ様、百貌が1人。基底のザイードにございます。
「……はは、流石ブリュンスタッドさん、何でもお見通しか。
ザイードよコレがそのアイテムだ、ナザリックに……イヤ、ブリュンスタッドさんの
「お任せを」
アイテムを受け取ると髑髏の男はその場から消える。
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「ミスリル級、か」
先日泊まった宿に来て部屋をとり、中に入って魔法を解除すると首から下げたミスリルのプレートが、着けている装備と接触し澄んだ音を奏でる。
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「しかし、宿の主人の驚き様は傑作だったな」
「当然じゃろうて、数日前まで
あの反応は正常なものじゃて」
「それもそうか」
この部屋に1人、納得していない者がいた。
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「これ程の偉業を成したと言うのに何故この程度なのか、納得いきません。あの
「よせナーベラル、これで良い。あまり波風を立てるのは悪手だ、
「流石アインズ様、この先の事を既に見据えているとは」
「あー、まあ良いか」
「諦めるでない、コレでは成長せんだろうに」
「出来ると思うか?」
「………何とも言えんの」
「だろう、今はこれで良い。ゆっくりやれば良いさ」
2人の会話の意味が分からず首を傾げるナーベラルだった。
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「アインズ様。あの2人はどうされるのですか?」
「ンフィーレアとその祖母か」
「追って連絡を寄越すと言っておったのう」
「2人にはカルネ村に行ってもらうつもりだ」
「あの村にか」
「そうだ。カルネ村で私ーーイヤ、アインズ・ウール・ゴウンのためにポーションを作らせる」
「ポーションであれば、作れる方はナザリックにおりますが、何故あのような
モモンガは「フッ」と笑って話す。
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「私達が欲しているのは新たなる力だからだ」
「成る程のう、ユグドラシルではポーションの生成方法が無い。イヤ、有るには有るが別の方法で生成技術は欲しい。
故のあの者らか」
「そうだ。将来、ポーションの材料が枯渇…………するのか? オルトさんの
ソコならポーションの材料を確保出来そうだな」
「出来るじゃろうなぁ、少なくともアヤツの
「そうだった……すっかり忘れていた。オルトさんの所ってWE級のドラゴンも居るし、それ以外にも色んなモンスターが居たな」
「アイテムやその材料もじゃな」
やはり2人の会話についていけず、置いてけぼりになってアタフタし、どうにか会話に入ろうとするが内容が分からないため諦めて聞き手に徹するしか無かった。
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「下手をすればアヤツの
「!! 何だって!?」
「儂も詳しくは知らんがアヤツが昔その様な事を言っておった……気がするんじゃが、済まんのうこの程度しか分からぬわ」
もし、もしMPの回復手段が有れば立ち回りの幅が増える。オルトさん絶対忘れているな、今度聞くか。
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さらっとクレマンティーヌの名前を覚えたブリュンスタッドさん。
オルトくんもアルシェの名前を覚えてるし、気に入った相手だと名前を覚える模様。
次話は箸休めの