星雲からの使者 作:完全にわかのバカ野郎
原作をなぞればソレは原作の書き写しでしかないし、難しいですな。
そして
死の支配者然とした
そして魔方陣は蒼白い光を放ち、半透明の文字とも記号とも言えるようなモノを浮かべていて、めまぐるしく姿を変え、一瞬たりとも同じ文字を浮かべていないように見えた。
蒼く澄んだ光が姿を変えつつ周囲を照らす様は幻想的で、敵の所業でなければ見惚れていただろう。
だが同時に、何をすれば良いのか分からない
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「派手ですよね、コレ」
「格好の的だね。まあ彼らは何もしてこないみたいだけど……何が起きているのか分からないから、動けないのかな?」
「ではいきます。
モモンガが魔法名を唱えると魔方陣が弾け、無数の光の粒となって舞い上がる。
そして、一気に爆発するかのように天空に広がりーー
理外の魔法を目の当たりにした
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「へぇ、こうなるんだ」
「ユグドラシル時代とは随分と変わりましたね」
ユグドラシル時代での
しかし、今目の前に広がる景色は全くの別物だった。
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「凄いね」
「はい、驚きです。
以前
「超位魔法も仕様が変わっているのか、気をつけて使わないと駄目だね。
「一度全部調べたいですね、特に
「その辺りは時間が出来たら調べようか。
それに、この世界は
「何処でやります?」
少し考え「フロム
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「実験はまた今度やるとして、今は
「そうですね」
話し終わるとモモンガが杖を持たない手を挙げ、村へと手を振る。すると……分厚い岩盤が何処とも無く現れ、その中心で赤い光が煌々と輝き、心臓の鼓動のように漏れている。
そしてソレは太い腕に太い足。ずんぐりとしているが、その大きさは30mを超える巨体で正体はナザリック地下大墳墓、第四階層『地底湖』に沈めている第四階層守護者、戦略級攻城ゴーレム:ガルガンチュアだった。
そしてガルガンチュアは何処からか取り出した巨大な岩を持ち上げ、放り投げた。
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「試しに使ってはみたものの、ある意味ではコレも攻城戦……拠点攻略戦とも言えるから使えたのかな」
「ユグドラシル時代はあまり使わなかったですもんね」
「
ユグドラシル時代ではギルド:アインズ・ウール・ゴウンというギルドはDQNギルドで、他プレイヤーから嫌われており、他ギルドを攻めることは少なく攻めれる方が圧倒的に多かった。
勿論攻められた時……ナザリック侵攻の際には使ったが、ガルガンチュアはユグドラシルというゲームのルールに存在する、ある種のシステムでしかなく使い勝手が悪かった。
そのため、モモンガ達は一応階層守護者という地位を与えてはいるが、システムであるガルガンチュアは自我や意思を持たないため、基本的に第四階層『地底湖』に沈め純粋な兵器としてたまに使っていた。
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「取り敢えず使える事は分かりましたね」
「うん、これは良い発見だ。ガルガンチュアは単純な強さでは守護者最強のシャルティアよりも強いから、何か有った時に使えないじゃ困るからねぇ、試験運転した甲斐があったね」
「ですね、ちゃんと動いて助かりました」
「さて、行こうか」
「はい」
そう言い、ガルガンチュアが投げて作られた巨石へと歩を進めると、次々とアンデッドが平たい盾を上に構え、更にその上に乗ったアンデッドも同じようにしていく。
その隣では1対2翼、2対4翼の天使達が何かの魔法を唱えると汚れなき白い階段が形成されていく。
そして布が吊るされた槍を握って、真紅のマントをたなびかせるアンデッドと、3対6翼の天使が一糸乱れぬ動きで湿地に踏み入り、アンデッドは氷を踏み砕きながら、天使は氷の上を飛びながら黙々と進んでいく。
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天使のラッパが欲しいって言われたからアウラに渡したけど、コレのためか。それにしても……。
「仰々しいね」
「何もここまでしなくても」
2人の呟きにアルベドが「なりません。至高の御方々の足元を汚すなどあってはなりません」と力強く答える。
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「んー、あー……そうか」
「まあ
「……俺もそっちじゃ駄目ですかね」
「アンデッドが階段作ってるし、それにそっちの方がソレっぽくない?」
「やっぱりそうですよね……歩きます」
諦めて足場となったアンデッドの階段を使い、両軍の丁度中間辺りの湿地に横たわる巨石へと上っていく。
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「……やっぱりさ、モモンガくんは良いとしても、何で
「ソコは支配者っぽくするのに必要なんですよ」
言外に『俺だけなんて嫌です』と聞こえてきそうな言い方だった。
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「あっはっは。にしても、彼らには
「聞いてみたいですね」
等と世間話をしながら各々作られた階段を使い巨石の上に立ち、その後ろに階層守護者達が並ぶ。
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「さて、と。先ずはメッセンジャーが必要だな。サモン・アンデッドーー」
魔法を唱えるとモモンガの前に黒い靄が複数発生した。数にして20。それが渦巻きながら少しずつ大きくなっていき、150cm程の黒い靄となる。
やがて、靄の中に悍ましい無数の顔が浮かびあがる。
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「何がいいですかね」
「取り敢えずは話し合いかな」
「確かに、話し合ってみたいですよね。
話し合いがしたいと伝えよ」
靄が「『畏まりました』」の声と共に
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「『偉大なる御方々の言葉を伝える』」
「『偉大なる御方々は対話を望まれている。代表となる者は即座に歩み出よ』」
「『無駄な時間の経過は、偉大なる御方々を不快にさせるだけと知れ』」
一方的にその事だけを宣言すると、非実体のアンデッドはモモンガの元へと戻っていく。
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「『行って参りました』」
「そうか、ならばお前はもう良い」
「お疲れ様」
オルトがそう言うと指を鳴らす。すると、靄のアンデッドは光と共に消滅した。
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「さて、有意義な話し合いが出来れば嬉しいね」
「はい。ナザリックはアウラ達例外を除いて異形種だけですし、それに…………アレですから」
「いきすぎだよね」
「なんとか出来ますかね」
「んー……無理かなぁ」
「ですよね……」
「あの子達には悪いけどナザリックNPC全員に百貌を付けておくよ。その方が安心出来るし、流石にこれ以上は看過出来ないからね」
お陰でまた問題が見つかったけど、まああの子なら問題は無さそうだけど……後で見に行くか。
2人がナザリックのこれからを話していると2人の
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「あの2人みたいですね」
「こっちの数に合わせたか、或いは
色々と考えていると「来たぞ!
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「そしてこの者こそが
「ザリュース・シャシャだ!」
その言葉に「ああ成る程、そう来たのか。確かにどちらも代表と言える」と声を漏らす。
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「私達の主様方はあなた方には聞く姿勢が出来ていない。と、思っていらっしゃるのよ?」
誰よりも先に
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「〔また余計な事を〕」
「〔汚名を灌ぐために頑張ってるんだよ、きっと。空回り感は否めないけど〕」
「〔はぁ……〕」
唐突な返答に声を詰まらせていると悪魔の女が横に並ぶ尻尾の生えた人間種のような男に声をかける。
すると男が、「『平伏したまえ』」と言った。その後突如としてザリュース、シャースーリューの2人が跪いて、頭を泥の中に突っ込んでいた。
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「(な、何だこれは! 体が動かない!!)」
「(ぐ、まるで巨大な手で押さえ付けられているかのようだ)」
「『抵抗するな』」
再び放たれた言葉が耳に届いた瞬間、2人の
それを見て満足したアルベドはモモンガ達に「アインズ様、オルト様。聞く姿勢が整ったようです」と、翼をピコピコと小刻みに揺らしながら声をかける。
その様はまるで、『誉めて誉めて』と足元をグルグル回る犬のようだった。
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「………ご苦労。頭を上げろ」
モモンガの言葉を聞き「『頭を上げる事を許可する』」と支配の呪言を使い、
これら一連の行為を通してアルベド同様尻尾を小刻みに揺らしていた。
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……まるで犬だなこの2人。
「ん"ん"。我々はナザリック地下大墳墓の支配者。アインズ・ウール・ゴウン。そして我が友にして天の支配者、
先は我々の実験を手伝ってくれた事に感謝の意味示す」
「(実験? あれだけの
俺達
声に出したい、出して「巫山戯るな」と、言ってやりたいと言う激情を必死に呑み込み、心の中で燃やす。この感情を爆発させるのはまだ早いのだから。
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「君達の同胞を失わせるような実験であった事は謝ろう。済まない。
しかし
「「な!」」
「(何を、あの天使は何を言っているんだ……甦らせる? そんな事を出来……る、のか)」
生唾を飲み込み、掠れた声で「本当に、本当に出来るの……か」と知らず知らず溢していた。
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「勿論だとも。その辺りは
「あ、あああ……本当に、本当に………」
「ウム。その上で、だ。
それはザリュースとシャースーリューにとって驚きの言葉だった。仲間を蘇らせた上これ以上何もしないから支配下に入れと、その問いにすぐさま「はい」と言いたかった。
しかし、蘇らせるから支配下に入れとも思えた、あの死闘を無かった事にして……。
ザリュースは胸の内で燃えるこの激情を抑える事も、無くす事も出来る訳がない。
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「支配下に……なる……仲間を甦らせるから? ……ざけるな……」
ザリュースは歯を食いしばり、我慢していた激情が堰を切ったように爆発する。
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「巫山戯るな! 蘇らせるから支配下に入れと言うのか! お前達は!!」
叫んだ、叫んでしまった。我慢なら無かった、命を弄ぶ支配者然とした2人に心情を、燃え盛る激情を止めれず喚き叫ぶ。
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「ザリュース!!」
「兄者! これが我慢していられるか!! 死の王が何だ! 天の支配者が何だ!! お前達は命を何だと思っているんだ!
あの死闘でどれ程の仲間が死んだと思っているんだ!!」
ああそう受け取るか。イヤ、当然と言えば当然か、やり方……順番を間違えたか。どうする……初めからコキュートスと戦闘はさせるつもりだったけど……。
う~ん。コレも利用するか? コキュートスと戦わせて溜飲を下げさせるか?
オルトがどう対処するか考えていると、ザリュースの叫びを聞き殺気を放つ者達……階層守護者達だった。
シャルティアは武装を切り替え、アウラは隠して連れてきていた数体の魔獣を呼び出し、マーレは杖を取り出し構える。
コキュートスは白い息を吐き武器を取り出すかを考え躊躇い、デミウルゴスはワナワナと震え目を宝石にし怒りを露にし、アルベドは巨石を踏み砕く。
そしてデミウルゴスに目配せをし、デミウルゴスは口を開き支配の呪言を使おうとした時、突然デミウルゴスが両膝を付く。
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「そこまで。使うな」
「で、ですが!」
「彼の叫びは当然の反応だ、彼にはその権利がある。異論がある者は立ってそれを示せ」
その言葉に階層守護者達は跪き、頭を下げる。
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「君達は少し黙っていなさい」
代表として守護者統括のアルベドが「………畏まり、ました」と声を上げる。
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「ザリュース・シャシャ殿。言い訳に聞こえるかもしれないが、
君達の苦しみも、君達の心の痛みも、君達の嘆きも、抱いて当然の事だ。そして、そうさせてしまったのは
「(あの天使は何を言っているんだ? 我らの苦しみに心を痛めているのか? アレは本当に天使……なのか? なら何故アンデッドと一緒にいる……)」
「もし、君達の怒りがそれでも収まらないのなら先の戦い。その戦いで将を務めた者……名をコキュートスと言う者だが、君達の同胞を蘇らせた上でその者だけと戦い溜飲を……イヤ、君達の胸の内に燃え盛る激情を晴らすための戦いをしてはどうかな」
「激情を……晴らす戦い……仲間達と……」
それは提案なのか、死刑宣告なのか。だが、その言葉は心を突き動かすには充分なモノだった。
ザリュースは悩んだ、あの時の……あの死闘を共に戦った戦友達ともう一度戦場に立ち、死の王と天の支配者の臣下との戦闘。
分かっている、勝てる訳が無い事くらい……彼我の差など分かっている。それでも……それでも皆と共に戦えるのなら良いのではないか、と。
相手は1人、強いのだろう。アレ程の
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「か、勝ったら……俺達
「今後一切、干渉しない事を約束しよう」
干渉しない。それはなんと甘美な言葉だろう。これ以上この化け物達と関わらずに済むのだから。
しかし、ソレを受けるためには勝たねばならない。
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「(出来るのか……あの化け物が従える者に俺達が勝てるのか? 見込みは少ない……イヤ、皆無に等しい。それでも……それでも! 自由を得るためには勝たねばならない!!
仲間がいれば、皆が、戦士達がいれば勝てるかもしれない。だがもし、俺達が負けたらどうなる? 全員殺されるのか? イヤだがアンデッドの方は支配下に入れと言った、なら滅ぼされる事は無い……のか?)………俺達が、負けたら……どうなる」
「先にも言った通り、貴殿らが負ければ我々の支配下に入ってもらう」
「間引きは」
「安心するといい、誰一人殺さん。こちらも約束しよう」
「(勝てば自由、負ければ支配下に入る、そして死者は出ない。
ああ違うな、戦士達は死ぬ。だが裏を返せば戦士達以外死なない……悪い条件ではない。
俺達戦士の命だけで女子供達が生き残るのなら………悪く、無い)いいだろう。その話し、その条件。呑もう」
「そうか、じゃあ先ず君達の同胞を蘇らせよう。
此処に連れてくる事は出来るかい」
「すぐに取り計らおう」
ザリュースとシャースーリューは覚悟を決めた顔つきで村へと戻り、村人達と話し合い先の戦いで命を散らした戦士達を変わり果てた沼地へと連れてきた。
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オルトくんが居ることで
そして戦力充分でのコキュートス戦。彼らは勝てるのか、自由を得られるのか。
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ただいまFGOで戴冠戦をしておりますので、更新は遅くなります。
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