星雲からの使者 作:完全にわかのバカ野郎
「はい。アインズ様よりお借りしたアンデッド、およびオルト様よりお借りした百貌の方々を使わせてもらい、周囲4キロ範囲で警戒を行っていますが現在のところ、特別なものは引っかかってはおりません。
それと、あたしの魔獣で探知系に長けたものを送り出して周囲6キロ範囲の警戒を行っておりますが、不審者の報告は受けておりません」
「そうか………完全不可知化を使い接近してくる可能性があるが、その辺はどうなっている」
「それに関しては
召喚した探知系天使達による警邏、マーリンによる探知魔法を併用して周囲を見させている、何かあればすぐに連絡が来る筈だよ」
「成る程、マーリンですか。確かに彼なら見逃す事はなさそうですね。
アウラよ見事な働きだ」
モモンガに働きを褒められ、嬉しそうに長く尖った耳を小刻みに揺らす。
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「オルトさん。ここまでしてもWIを使ってこないのはやっぱり」
「法国しか持っていない。と、考えるのが妥当だね」
「それでも傾城傾国とその所持者を奪われているんですよ? なのに何もしてこないのは………」
「警戒している。それか、綺礼から齎された正体不明の墳墓と言う存在が、そしてその主が奪った相手であると仮定し、綺礼の情報を基に奪還の準備をしている……と、言った感じかな」
「いずれ攻めて来る……と言う事ですね」
「恐らくはね。どんな奴らが来るのか、愉しみだね」
「は、ははは」
愉しそうに嗤うオルトを見て、ナザリック侵攻の時1000人のプレイヤーを相手取り愉しそうに戦っていた事を思い出す。
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「アレは既に
オルトの『二度と』の言葉にいち早く反応したのはアルベドだった。
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「オルト様。今『二度と』と仰られましたが、以前にもあったのですか?」
「うん? ああ七色鉱山の事だね」
「
「されたねー。その間に鉱山が奪われてアイテムも奪われた。その結果、その時は
「なんと……なんと不敬な行い! 至高の御方々が支配する地を奪うなぞ万死に値いたします! ただちに奪還命令を!」
「落ち着けアルベド。その件は既に終わっている。それに、その後にオルトさんが奪い返した。ですよね?」
「うん。封印が解けて彼らが油断するのを待ってから
「え"。亜種で出たんですか?」
「うん。いやーアレは愉しかった、プレイヤー達が騒ぎ立てて運営に抗議を入れたみたいだね。
まぁ、運営は何もしなかったけどね」
「ははは、抗議したくなるのも分かります。
オルトさんの
「お陰でサ終の時に
……まあそのせいもあって
「アインズ様。無知なる私はオルト様のアレや亜種。と、言う姿を知りません。いったいどの様なお姿をしていらっゃるのですか?」
「ん? ああそうか、お前達はオルトさんの本来の姿を知らんのか」
「無理もないさ、アレで出歩くのは禁止されていたし、そもそもデカすぎて
「その事に関してはウルベルト様が言っておられましたので存じております。
ですが何故、禁止されているのかは寡聞にして知らず」
オルト産NPC達はオルトが出歩く事が禁じられている理由は知っているが、ナザリックのNPC達はオルトの本来の姿も、そしてその姿での行動を禁じられているのかは誰も知らなかった。
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「オルトさんの真なる姿、或いは亜種の姿で出歩けないのは
「世界を? それはいったい……」
「言葉通りの意味だデミウルゴス。
オルトさんは真の……あの姿で動いてしまうと
その内の1つがWIが使われた時の行動許可だ」
「それが一番緩い条件だね、WIならどれでも該当するからね」
「世界の法則を塗り潰す……オルト様にはその様な事が出来るのですね!!」
「ナザリックに戻ったらライブラリを見るのもいいな、オルトさんの強さを理解できる筈だ」
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「さて、守護者達よ時が来た。我々ナザリックの威を示す時が」
「コキュートス、頑張りなさい。君の働きで、行動で
「ハッ! オ任セヲ」
意気込むコキュートスを見て「んー……アルベド、デミウルゴス」と2人を呼ぶ。
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「「御傍に」」
「出来ればこの侵攻で君達に汚名返上の機会を与えたかったけど、今回はコキュートスとだけ戦う事を条件にしてしまった。
すまないが今回は出撃するのではなく、事の行く末を見て己の糧とし、次の機会に備えて欲しい」
「なんと慈悲深きお言葉。オルト様のご期待に添えるよう粉骨砕身の覚悟をもって成し遂げて魅せます」
「期待しているよ、デミウルゴス」
「ハッ!!」
「アルベド、君にも汚名をそそぐ場を必ず設けよう。待っていなさい」
「愚かな私のために汚名返上の場を設けてくださる慈悲深きオルト様のご期待に答えるべく……いえ、オルト様のご期待以上に事を成し遂げて魅せますことをこのアルベド、お約束致します」
「……そうか、期待しているよ。アルベド」
「ハッ!」
鬼が出るか蛇が出るか……この意欲が良い方向に転べば良いんだけどね。でも……期待する事も上に立つものの役目だ。彼女を信じようか。
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「へぇこれは驚いた。あの程度の数で来るとは、予想外だね」
「10人程ですね。どうしてこの数に?」
「………そうだね、コキュートス。君はどう思う、言ってみなさい」
「アインズ様、オルト様。恐ラクハ勝チニ来タノデハナク、己達ノ……
「いい回答だ。であれば君も、君の武を彼らに魅せつけてやりなさい」
「ハッ!!」
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「自分達の価値を見せに来た、か。どう思いますオルトさん」
「彼らもこの戦いに勝ち目が無い事くらい分かっている」
「大前提としてレベル差がありますよね」
「うん。百貌達に調べさせたところ、高くてもレベルは20程度。どう足掻いてもコキュートスに勝てない。
例え大軍を………蘇生した
戦えば死は確定。ならばどうするか……少人数で赴きこの人数でも圧倒的強者とも戦えるのだと見せに来たんだろう」
「でもどうしてそう考えたんでしょうか」
それは思って当然の疑問。彼らは何故少人数で戦場に来たのか……理由は至極単純なモノだろうとオルトは考えていた。それはーー
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「恐らく理由は間引きだろうね。
「確かにそうですね、彼らからすればあくまで口約束。本当に間引きをしないと信じきれない、理由は俺がアンデッドだから。
ならどうやって間引きさせずに生き残らせるか、それが自分達の命を賭けて
彼らの価値を示すための死に戦、己の命を賭けて同胞を護らんとするため戦場に立つ。
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「それ故に今の彼らはある意味では恐ろしい者達でもある」
「恐ろしい? レベル差的にも
「うん。確かに彼らの勝ち目は無い。
戦闘……戦争において最も怖い者達は決死の覚悟を決めた者達。
彼らは死ぬ事を恐れない、故に果敢に攻め続ける。例え仲間の亡骸を踏み越えてでも食って掛かる。勝てないだろうと分かっていても、死ぬだろうと分かっていても彼らは攻め続ける。
レベル差が有ろうが無かろうが、絶対的強者だろうが関係無い。
目的を……多くの
いいかい皆、相手がどれ程弱者であろうと侮ってはいけないよ」
この場に居る階層守護者全員の返答が重なり、聞こえてくる。
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コキュートス、君は彼らとどう戦う。
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「
沼地に立つはナザリック地下大墳墓、階層守護者の1人。そしてナザリック序列3位『武器戦闘最強』名を冠するコキュートス。
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「…………戦士達よ! これは勝つための戦いではない! 我ら
戦士達よ我らの価値を魅せる時だ!! 逝くぞぉおぉお!!」
短くも長い沈黙が場を支配する。そしてーー
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そして、息を吸い込み大声で叫びながらコキュートスに突撃する。
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上から鈴のような声が聞こえてくる。
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「どうだった、コキュートス。彼らの輝きは」
「ヤハリ確カナ輝キニゴザイマシタ、コノ者ラハ生カスノニ相応シキ者達カト」
フワリと笑い「そうか、君がそう言うのならそうなのだろう」と言いながら
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「君達の戦士達は死んだ。君達を生かすために」
「それは即ち、お前達は我々ナザリックの支配下になると言う事だ」
2人の話を聞き、白い
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「そして君達の戦士達は輝きを魅せた。
それは君達は生かすのに相応しい種族であると言う輝きだ。それは死んでいった戦士達も同様、喪うには惜しい。
だからこうしよう」
オルトはそう言うと全ての翼を広げ、コキュートスと戦った10人の
すると、
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「うっ……此処は……俺は、確か……」
「あ"? 村? 何で此処にいんだ?」
「あ……あぁ。かみのきせきで……よみがえったんだ。じゃあ、ぼくたちはまけたんだ」
「……あ…………そうか、やはり……負けたか。分かってはいたが、悔しいものだな」
「ザリュース!! ああ! ザリュース……本当に、本当に……」
「クルシュ、迷惑をかけたな」
先の戦いで命を散らした戦士達がオルトの手によって蘇り、戦いを見守っていた
そして白い
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「我が友は価値有る
一粒の砂。そこ言葉にピクリと反応するが、目の前に居る死の支配者と天の支配者にしてみれば、自分達
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「それで、これから君達にしてもらう事だけど……」
村に居る
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「特に無い。これまで通りの生活をすればいい。
それは意外な内容だった。何も変わらない、強いて言えば管理者が寄越されるだけと言うモノ、全員が呆気にとられていた。
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「そ、それだけ……ですか?」
「そうだ。だが、我々が出した指示にいつでもどこに居ても必ず従え」
「後は強くなるための訓練かな、こちらは
「俺達が……強……く……」
天使が言った事が信じられず、思わず聞き返していた。
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「そうだ、先にも言ったがそのための場所は
あぁ、勘違いしてはいけないよ? これは君達のためでは無く、
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オバロって小難しい
色々と終わったのと、少しはスランプから脱却出来たので再開?