星雲からの使者 作:完全にわかのバカ野郎
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リスポーンしない現地人は文字通り消滅しますのでどうにもなりませんが。
「お? 出た」
「レベルは?」
「えーっと………64?」
「来た時からして約二倍か、良く頑張ったね」
「ソイツはどーも。んでさ、
「何がある?」
「増えたのは
でも知んないのがあるけど……
「今のレベル64、これは種族レベルも合わせてか?」
「ううん違う。種族は別で15になってる」
「は? 別と言ったか?」
「うん」
前回ので種族レベルが触れる事は分かっている。なのに別で計上されている? どう言う事だ……。
「
「んー……無理そう、灰色になってる」
グレーアウト?
一連のやり取りで何かを考えついたのか
「痛っ。いきなり何すんの」
「痛みはそれだけか? 焼ける様な感覚は?」
「え、うん。焼ける様な痛みはないね」
「これは面白い発見だな、クレン、お前はアンデッドじゃない、人間だ」
「は? アンタ前にアンデッドになるって言ってたじゃん」
「それはあくまでユグドラシルでの話だ」
「ユグドラシルと言うのはトール様が此処にいらっしゃる前に居た世界ですか?」
「うんまあ間違っちゃいないね。で、そこでは
此処は
「ご主人さまが喜んでんなら別に良いけどステ振り? はどうすんの」
「ああそうだったね、一先ず列挙してくれるかい」
「へーい。『
「随分と増えたな、んーそうだな
ステ振りをしていない
「
「はーい。これでしゅーりょー」
「クレン」
「まだなんかあんの?」
「以前取得した
「ちょっと待って…………感覚としては使えそうな気がする」
「それは良い情報だ」
それとクレンには色々と叩き込むか、そうすれば夢のカンストオーバーの現地人の出来上がりだ。
「トール様」
「使いたい?」
「はい。コレを使う事でトール様のお役に立てるのなら使いたいです」
目を閉じ逡巡し「イヤ、まだサンプルが少ない。賭けに出るのはしたくない」と保留した。
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「君で試す前に
━
「夢のカンストオーバーだって?」
「可能性が出てきた」
「だから
「試すのに
「確かに。じゃあやろうか」
人間種のオルトがアイテムを使い『レナラ』を発動させる。
━
「成る程確かに、これはステータス画面だ。もう一人の
「侍を『1』」にして
「りょーかい………完了だ、これでレベル上げをしてこようか」
「よろしく」
「ふつーの人間のご主人さまって初めて見た、いるんだ」
「色々とあるからね」
しかし成る程、純人間の
「さて、実験が終わり次第アンティリーネ………此処に来たし名前を変えようか」
「お願いします」
どこか嬉しそうに顔を綻ばせ、ソワソワしている。
━
「んー……。リネイだ、君は今日からリネイだ」
「私を愛してくださったオルタニアン様……トール様に名付けて頂けるなんてこれ以上の幸せはありません」
「それは何より。次はどうしようかな、帝国にでも行くか。
…………その前にモモンガくんに法国を潰した事と理由を言わなきゃだね、君は
「畏まりました」
そう呟くとRoAOGを使いモモンガが居る場所へと転移する。
━
「やあモモンガくん」
「説明してくれるんですね?」
「うん。先ずはーー」
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「てな事があったから潰した」
「オルトさんにそんな事を………しかもそんな外道な事をしてる国なんて潰して正解ですよ。でも
「そのつもりさ、
「ナザリックで攻めますか?」
「んー……イヤ、
「分かりました、でも何かあればすぐに言ってください」
「そうさせてもらうよ」
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━━━
「てな訳でデケム・ホウガンって奴を殺しに行く」
「もう好きにしろ」
「そうするよ」
「だが一応聞こう。どうやって潰す」
「そりゃあ領地の兵士を連れて行くんだよ、同族の保護となれば全力でやるだろうしね」
何かを考え「バジウッドを連れてけ、エイヴァーシャー大森林まで案内させる」と、本人のいないところだ話を進める。
━
「いいの? 案内ならリネイがするし」
「リネイ? ……誰だ」
「アンティリーネ。
「そうか。
それと一応とはいえ帝国の貴族が行くんだぞ? 帝国の、帝国三騎士の一人を連れてけば俺達の本気度が分かる筈だ」
「じゃあありがたく使わせてもらうよ」
「そうしろ」
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━━━
「我々は行かなくて良いのかね」
「君は竜王国行ってビーストマンとの交渉と決裂した場合の間引き、数を減らせば従うでしょ」
「牛若丸はどうする、彼女なら君についていくと思うが」
「そこなんだよねー、あの子って交渉の場には行かせられないけどエミヤ一人で間引くのはちょっとしんどいでしょ?」
「そうだな、死ぬ事は無いが手間取るだろうな」
「牛若が居れば楽にはなるだろうから悩み中」
「答えは出たか?」
「エミヤについていってもらうよ、恐らくその方が順調に進む」
「そうか、ではそうしよう」
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━━━
━━━━
━━━━━
「案内ご苦労様」
「トール様の為なら」
「なんで俺が
「それはジルに言って」
「はぁ……陛下も困ったもんだ、で? 俺はなにすれば良いのか教えてくれ」
「んー……取り敢えず死なない様にしてくれればそれで良いよ」
「そいつぁ嬉しいね。(法国の有り様があんなんだし、俺は要らんだろ。適当にやるとしますかね)」
「さて、挨拶代わりだ」
オルトが使う超位魔法は3/4がレベル消費型で、今回使った超位魔法もレベル消費型。
レベルを消費する理由は、消費する経験値の量によって出現する木の根の数が変わってくるからだ、そして今回オルトが消費した経験値は2Lv。
その結果が数千、数万もの巨大な水晶の木の根が地面を裂いて出現し、エイヴァーシャー大森林へと向かっていく。
━
「(ウッソだろオイ、なんだよこの魔法は……神の領域……敵に回したら帝国か滅ぶな)こんな事して良いのか? 無関係な
「その辺りは大丈夫。この魔法に殺傷能力はないから」
「こんな魔法がか?」
「この魔法は相手を拘束して
「アンタが味方でいいと心底痛感したよ」
「
「そうかい安心したよ、で、これからどうするんだ?」
「大森林観光でもしながらデケムとか言う奴を殺しに行く」
「了解」
オルトは本当に観光する様に大森林を歩き、様々な植物に木々を見て、触り何かを呟き何かをしていく。
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「ん? 君がデケム・ホウガンって奴かい? 意外と頑張ってるね」
「誰だ貴様は、何をした!」
「ただの挨拶だよ、後強いて言えば戦力を削いで非戦闘員の保護だね」
「(左右で違う目の色、アレは王の証。私の子か? どこかで外に出たのか)子が親に牙を向けるとはどう言う了見だ」
予想外の言葉が出て一瞬呆けるが一転して笑いだし「
━
「ただの
「事実だろう? オマエは
「巫山戯るな! この私がただの
「父親?」
「そうだ! 我が父クロウ・ホウガンこそか
「貴様の父がそう言ったのか? この
「何が、何が言いたい」
「
「
「
周囲の蔓が生えて次第に弓と槍が複数編まれていきオルトの周りを浮遊し、「Shot」の言葉と共に槍が弓に
━
「うぁ……クソ! かぁッ」
転びながら様々な魔法で槍矢を壊しながらギリギリで躱していくが、二本の槍矢が当たり左肩と右足の付け根から抉れ切り離される。
━
「うっ…………くぅ、この、私がぁ」
「安心しろよ、楽には殺さんからな。
デケム・ホウガンを包む様に黄金色の魔方陣が広がり立ち上ると抉れて無くなった腕と足が元通りになっている。
━
「は!? (アレほどの怪我がこんな一瞬で? やはり我が父が言っていた!)貴様はORーー」
槍矢を
━
「は?」
「
「何を……そんな事……が」
「できないんだろう? 君程度にできる訳がない、何故なら君は選ばれた存在ではないからだ」
「あり得ない、そんな事あり得ない!」
「バジウッド卿」
「バジウッドでいい。で、なんだ?」
「コレの身柄は
「あー、まあ好きにしたら良いんじゃね? 陛下からも好きにさせろって言われてるからな」
「じゃあありがたく身柄は貰っていくよ」
「スキル・
スキルを使用しレベル85の固有異形植物モンスター、『
━
「ひ、ヒイィ。な、なんだこの化け物は!」
「君では知りえない存在だよ。殺すな、生きて連れ帰る」
重々しい音を響かせデケムに近づき頭を掴み一度地面に叩きつけてからオルトが蔓を生やす魔法を使い拘束し
━
「
その言葉に緑色の目を光らせ頭に生える草を揺らし指示に従い外へと向かっていく。
━
「超位魔法」
エメラルドグリーンの魔方陣がオルトを包み数時間が経過すると、地面から次々と水晶の若芽が生える。そして若芽は凄まじい速度で生長していき水晶の大樹へと成りドーム状の「聖なる水晶樹の要塞」を形成した。
━
「おはよう諸君、気分は
見知らぬ男が玉座に座っている事に驚くも、その男から漂う新緑にして神秘に包まれた芳香が全ての
━
「落ち着いたかい? 順を追って説明しよう。
君達を虐げていた愚王は
一つは新天地を求め旅に出る事、二つは私の国に来て新たな生活を送る事の二つだ。ああ二つ目は強制じゃないから安心して良いよ」
巨樹の値に襲われ気を失い眠りから覚めると見知らぬ男からの発言に混乱していると一人の
━
「もし……もし貴方ついていったら何をする事になるのですか?」
「何も」
「え……」
「君達はただ毎日を平穏無事に過ごせば良い。戦いは無い、何せ法国は滅んだからだ、故に訓練も望まなければ無い。君達は各々が望む幸せを享受していいんだ、
耳を疑う言葉に絶句していると「君達が住む場所は三ヶ所。先ずは此処、エイヴァーシャー大森林。二つ目は
━
「本当に、本当に何もしなくても良いんですか?」
「うん」
度重なるオルトの言葉に
━
「あぁそうだ、これをしておこうか。超位魔法」
エメラルドグリーンの魔方陣がオルトを包み時間が経つと魔方陣は空間に解けていき超位魔法が発動される。
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天から神々しい光柱が降り注ぎ、光り輝く『世界樹の葉』が全体に舞い落ちる。すると範囲内に居る全ての者のHP・MPを100%完全回復し、部位欠損や致命的な
━
「これ、は……」
「体が軽い」
「水晶の、大樹……」
「古傷が治った?」
「腕が生えた……」
「ふぅ」
「随分と疲れてるな」
「この魔法は色々と疲れるのさ」
「そうか。(つまり連発はできないと、良い情報だな)」
超位魔法の仕様が変わったのか? なんと言うか、体力が削れる様な感覚がするんだよね。
まあ無視できる範囲だから問題ないけし、あのスキル使えば疲労感も解消されるから。
後はもう少し待ってあの超位魔法も使うか…………スキルも使うか。
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「スキル『フォレスト・ベイジング・イン・エインシャント・ネイチャー』。
スキル『エインシャント・ネイチャーズ・グレイス』」
スキルを使うと共にオルトを中心点にして円心円状にエイヴァーシャー大森林全域に水晶の若芽が生え急成長していき、遂にはエイヴァーシャー大森林を水晶の大樹が呑み込んだ。そして、水晶の大樹は
━
あー、しまった。ティル・ナ・ノーグにもこのスキルを使うのを忘れてた。帰ったら使うか。
「(ここまでくると驚きすらしなくなるのか)」
「んー、どうしようかな」
「何がだ?」
「
「アンタの国に連れてくんじゃないのか?」
「望む者はね」
「無理強いはしないとか言ってたもんな」
スキルの効果を実感していくと此所に居る全ての
━
「そうか、それが君達の望みならその意思を尊重しよう」
神王……ね、これまた大層な名前を付けてくれるモノだね。
「ははは! 神王か! ソイツぁお似合いじゃねぇか、アンタは間違いなく神な領域に立つ
「勘弁してよ。ま、取り敢えず国に行こうか」
「はい」
力強い返事を聞き
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「これらに乗っ……イヤ、馬車にするか。
魔法で製造した豪華な馬車を八十体の
━
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━━━━
━━━━━
「此処が、ティル・ナ・ノーグ……」
「あ、あぁあ……此処が
「此処には既に数百人程の
「はい、神王様」
やはり慣れん、その内慣れるのか? まあいいや、城についたらさっきのスキルを使っておくか。
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━━
━━━
━━━━
「てな訳で、レインダーカ。君にティル・ナ・ノーグの管理運営をしてほしい」
「いきなり繋いで呼んだと思えば何を言い出すんだもう一人の
「
「してある。してあるから知っているが文句の一つくらい言わせてくれよ」
「頼むよ、
「知っているさ、はぁ、まあいい
「ちゃんと手伝うって、だからよろしくね」
「はぁ…………」
取り敢えずはこれで良し、と。問題はラディとジルか、どう説明しようかな。……まあ……なんとかなるか。
━
━━
━━━
━━━━
「神王なんだって? ピッタリな名称じゃないか、良かったな」
「何一つ良くないよ、王様なんてしたくないってのに」
「自業自得だ、諦めろ」
砕けた口調で和気藹々? と今回起きた事、これからする事を話し合う。
━
「
「竜王国の
「……ジル、なんか楽しんでない?」
「こんな事を楽しまずにいられるか」
「全く、
「もう冒険者を名乗るのは無理があるだろ」
「嫌だね、
「お前らしいと言えばお前らしいのかもな。ま、頑張れ」
「嫌だなー」
「法国………ティル・ナ・ノーグだったか? ソコにも
「本当にある程度はね、なんでこうなるかな」
「さっき言ったろ」
「何が」
「自業自得だとな」
「正論過ぎてぐうの音も出ない」
「だろう?」
「でも仕方ないじゃん、法国も、デケムって奴もド外道なんだから滅んで当たり前だよ」
「法国はアレでよく人類の守り手を名乗れていたな」
「アイツらにとってあのやり方が人類の守り方だったんだろうね、やってる事は外道だけど」
「叡者の額冠? だったかよくあんなモノを作ったな、アレ程理解できんアイテムはない」
「あの国にとってそのアイテムに選ばれる事は名誉ある事らしいね」
「理解できんな」
「本当にね」
「それで? 竜王国の方はどうなった」
「数は減ったけど契約に応じたよ」
「応じさせたの間違いじゃないのか?」
「まさか、平和的解決だよ」
「ククク、そうか、ならそうしておこう」
「これからどうしよう…………ローブル聖王国の事忘れてた、
「大分遠回りしているな」
「だよねー」
後頭部に手を置き体を反らしながら愚痴を溢す。
━
「しかしこれでお前に教職を頼む事が不可能になったな」
「それ諦めてなかったんだ」
「当然だろ、お前程魔法を極めた者はおらんからな」
「ナザリックって連中が居るじゃん」
「あんなのを呼べるか」
「ま、だよね」
「次はローブル聖王国か、いつ行くんだ?」
「………その内行く」
「行けると良いな」
深いタメ息を吐き「ゆっくり休みたい」とまた愚痴を溢す。
━
「じゃあ
「何かあるのか?」
「ディラシグに呼ばれててね」
「そうか」
また一つ、タメ息を吐いて腰を上げて
━
「……トールと付き合っていると
その呟きは誰にも聞かれる事なく消えていった。
━
━
━━
━━━
「やあディラシグ、何か用?」
「はいコレ、読みなさい」
「ん? …………何コレ」
「軍への志願者よ」
「こんなに?」
「ええ」
「なんで」
「法国との戦争、
「何してくれてんの君は」
「
「それはそう。で、その結果がコレと」
「良かったわね」
「何が」
「戦力が増えるじゃない」
「別に戦力は求めてないんだけど」
「皆貴方の力になりたいのよ、喜んで受け入れなさいな」
「ぐぬぅ」
肩を揺らして笑いながら「
━
「それで? ティル・ナ・ノーグの事はどうするのかしら」
「此処と繋げる」
「どうやって繋げるのよ」
「その当たりは
「
「勿論それも使うさ、それだけだと色々と不便だからね」
「森林間の移動ね」
「うん、
「そんな事ができるとは思えないのだけれど」
「フレーバーテキストが現実化したんだ、
「そう、頑張りなさいな」
「君はいいよね、
「そうしたのは
「ぐうの音も出ない正論は時に人を傷つけるんだよ」
「あはは! でもお陰でできる幅が広がってるのも事実、マイナスだけじゃないわ」
「そうだね」
「それでどうするの?」
「何が」
「軍人志望者よ」
「試験をして適性ごとに振り分ける」
「前衛、中衛、後衛。後は?」
「生産系かな」
「ポーションね」
「有って損はしないからね、その辺りはディラシグの
「了解、後は
「ソレは
「あぁそうそう、その事で言う事があったのよ」
「言い知らせ?」
「ええ、言い知らせよ。貴方の弟子が言うには『タレントを調べる魔法』ってのがあるらしいわよ」
「へぇ、それは良い事を知れたね。で、その魔法が使える子はどこに居るんだい」
「さあ、知らないわ」
「じゃあ意味のない話だね」
「だから今元学友や
「よくやるねあの子も」
「貴方の力になりたいのよ」
「それさっきも聞いた気がするね」
「あはは、そうね。でも貴方の力になりたいのは事実よ、貴方は貴方のカリスマ性を自覚しなさいな」
「へいへい」
今回の事で起きた領地の出来事を共有し、軍の志願者用のテストを二人で作る最中に「それでさ」と、いきなり声を掛け「何かしら」と返すと「その
━
「精神系……精神系か、じゃああの子ならできるかもしれないのか」
「あの子? ………あぁ貴方が法国から連れてきた占術系統のまほうを修めた子?」
「うん、漆黒聖典の一人だからね、帰ったら聞いてみるか」
「アルシェって子が連れてきたらどうするの?」
「勿論その子も雇えるなら雇う」
「そうね」
会話は終わり、書類仕事をやっつける事に専念した。
━
━
━━
━━━
━━━━
「てな訳でネシス、君は
いきなり帰ってきて突拍子もない事を言われ慌てるが「はい」と短く答える。
━
「それは良かった、君に仕事ができたよ」
「ぇ、な、何をするんですか?」
「イヤそれがね、
「じゃあ私はお役御免かな?」
「んな訳ないでしょ、時間を見つけて教師をしてもらうよ」
「手心くらいくれても良いんじゃないかな」
「駄目、君ってすぐ仕事サボるじゃん。
それに君の趣味も兼ねてるんだから問題ないでしょ」
「私って結構忙しいだよ?」
「現状ナザリックに攻めてくる連中はいない、君の仕事も大幅に減っている筈だ。少しは手伝いなよ」
僅かに沈黙し「それでも私にできる事は少ないよ? それでも良いのかい?」と聞かれ「それで構わない、この子に
━
「まあ確かに………ん? そう言えば君って精神系統を修めた『体』があると記憶してるんだけど」
「あるね」
「じゃあ君が教えた方が効率良いんじゃない?」
「…………そうだね、一理ある」
「じゃあお役御免って事で」
「はぁ、ある程度は手伝ってよ」
「OKOKある程度は手伝おう」
「後で
━
━━
━━━
「ネシス、はいコレ」
「コレは?」
「
恐ろしい事を真顔で言われ気圧されながらも「は、はい」と真剣に答える。
━
「(…………見た事もないモノばかり……でも、これを習得できれば私は強くなれ、る。……此処で強くなってどうするの? こんな化け物の巣窟で……)」
「こんな所で強くなるのは嫌かい?」
「! それ、は……」
図星を突かれ言葉を失いどう返事をするか悩んでいると「君の気持ちも分かる、何せ化け物の巣窟だからね」と言われ、続けて「だからこそ強くなって
此処で腐るか、外に出て役に立つかの二者択一だどちらを選ぶ?」と告げられる。
━
「わた、私は………」
目を強く閉じ考え「貴方がアーラ・アラフ様である事は事実です、でも此処が怖いのも事実です。でも此処で過ごし、貴方の力にもなりたいです」と答える。
━
またどこかで聞いた事を言うね、流行ってるのかいソレ。
「じゃあまあ頑張ってよ」
━
━━
━━━
「やあもう一人の
「さっき確認してきたよ」
「どうだった?」
「オーバーだ、種族『
「良いね、その調子でやっていこうか」
「
「クレンが言うにはレベルを0にしても感覚的にスキルが使えると言ってたからその辺りも踏まえて育てようか」
「そう言えばそんな事言ってたね、じゃあ
「君のレベルアップ次第では
その言葉に「違いない」と返し人間のオルトはエルデンリングの
━
━
━━
━━━
「本当にカンストオーバーしたんですか!?」
「したね、
「
「実際にこの世界はそう判断して認識してるし、ある意味では仕様の穴ってヤツかな」
「世界の仕様の穴、ですか」
「もしこれが亡者ならアンデッドだったろうね」
「亡者って確か同じシリーズに出てくる種族ですよね?」
「うん、所謂過去作だね。どっちも死にゲーだけど」
「『死んで覚えろ』でしたっけ」
「アレは本当に酷かった、初心者お断りなゲームだよ。その代わりハマったら沼に落ちるけど」
「ユグドラシルで例えるならどんな感じになるんですか?」
「レベル1でレベル50のモンスターをソロで倒せって感じ」
「えぇ………なんですかその理不尽なゲームは」
「理不尽だよねー、それでも楽しかったんだよ。自分で攻略法を探して見つけて結果を出した時の脳汁はドバドバだよ」
「…………楽しかったんですか?」
「……うん、楽しかった。あの時はいい時代だった……世界は荒んでいなかった、青空、曇り空、雨空。
……あの時代は本当に美しかった、だからこそ僕は抗った、それでも時代の趨勢には勝てなかった。だから僕は生き延びる事を選んだ、上に立てる様に奮起した」
「そして上に立つ事に成功した?」
「なんとかね」
「オルトさんって何歳なんですか? いつ生まれたんですか?」
その質問に数分沈黙し「西暦2000年、ミレニアムだ。その当時は『ミレニアムベビー』とか言われてたよ」と答えた。
━
「西暦、2000年? でも、今は……」
「電脳化技術の確立、義体化技術の確立、その全てに関わった。そして僕はすぐに電脳化したよ、立場を利用して一番最初にね」
「立場を? もしかしてオルトさんって……」
「僕のリアルでの名前は■■■■■。
電脳化技術の第一人者で、義体化技術の第一人者でもある、それが僕だ。
僕が電脳化したのは60歳の頃、2060年だね。すぐに電脳化して義体化技術を押し進め、確立させ、そしてすぐに全身義体化した。
……当時は電脳も義体もお粗末なモノだった、だから常に最新のモノを作り続けて新しいのができる度に換装した、僕はそうして延命し続けた。
間違った事をしたとは思っていない、と言うより義体化技術が確立された時には既に世界が荒んでいた、最低限の義体化ができないと生きていけない程にね」
「オルトさんは抗ったんですか?」
「僕は僕のアーコロジーを造り上げ家族や親戚、社員に社員達の家族、そして友人や僕に賛同してくれた人達。彼らを集めに集めアーコロジーを造り上げた」
震える声で「アーコロジーNo.はいくつなんですか」と絞り出し「……アーコロジーNo.Ⅷ、通称楽園のⅧだよ」と答える。
━
「! 唯一……巨大複合企業に屈しなかったあの巨大企業があるアーコロジー……」
「アイツらの事大嫌いだからね、自分達で壊しておいて国を呑み込んだ連中だ、好きになる理由がない。
………何度も潰そうとしたけどできなかった、複合企業と名乗るだけはある。僕だけじゃ奴らの一部を削ぐしかできなかった」
「削げたんですか?」
「ほんの少しね」
「それだけでも充分じゃないですか」
「削ぐ間に多くの人達が散っていった、そして散ろうとする人達も多くいた。だからそういった人達を協力者を通して何人も僕のアーコロジーに移したんだよ」
「オルトさんのアーコロジーに?」
「ウルベルトくんもその一人だね、彼は巨大複合企業に喧嘩を売ったからね」
「ウルベルトさんってそんな事をしてたんですか!?」
「してたねー、危うく連中の手が届くとこだったよ。ああそれとウルベルトくんは大丈夫だよ、僕の所に来てもらったからね。後は彼もだね」
「彼?」
名前を言おうとした時、オルトがピクリと何かに反応し「ちょっとごめんね、レインダーカが呼んでるから向こうに行くよ」と伝え、続けて「この話はまた今度ね」と区切りRoAOGを使い姿を消す。
━
「急に呼び出してどうしたのさ」
「これを見ろ」
差し出された書類には『自分ができる事がしたい』といった旨が書かれた書類だった。
━
「…………えぇ」
「ギットゼンでも同じ事が起きたんだろう?」
「そうだね、こっちはなんで?」
「ディラシグから借りて録画を流した」
「何してくれてんの君は」
「
「正論パンチやめてくれるかな」
「で、その結果がそれだ。諦めろ」
「マージでかー、今更兵士を編成しても意味ないんだよねー」
「それは分かってる、分かってるがなったモノは仕方ないだろ」
「本当にどうしよう」
「ローブル聖王国とやらに連れていけば良いんじゃないのか?」
「そこまで強くない子達を?」
「無駄に死なせるだけだな」
「助けたのにそんな事したら意味ないから連れてかない」
「だが連れていけばティル・ナ・ノーグの戦力を知らしめる事ができると思うが」
「あー、んー………一理ある、あるけど躊躇われるね」
「
「確かに」
「ああそれとコレも見とけ」
少しの沈黙。その後に出てきた言葉はや「完全に王様になったね」とボヤく。
━
「帝国及び竜王国からの新たな国家として承認し、ギットゼン領はティル・ナ・ノーグの直轄領になった。良かったな」
「良くない良くない何一つ良くない」
「何故だ、
「うんまあそうなんだけどさ、なんか、こう……なんかなぁ!」
「諦めて王になれ」
「
「冒険者兼領主から冒険者兼
「それこそ志願してきた子達の中から向いてそうな子を領主にすれば良いさ」
「裏切られる可能性は0だしな」
「神王とか言ってるからね、あれはもう崇拝だよ」
「ナザリックNPCと大差ないよな」
「無さすぎてマジで困る」
「重要書類以外は
「…………分かったよ、こっちにも
「
「一人は既に確保してる、できれば後三人は欲しいよね」
「ギットゼンに二人、ティル・ナ・ノーグに二人だな」
「最低でその人数、贅沢を言えばもっと欲しい」
「四人じゃ少ないからな」
「
「可能性はあるんじゃないか?
「みたいだね、戦闘に役立つモノ、生活に役立つモノ、なんにも役に立たないモノ。なんでもアリだ」
「ま、ゆっくりやればいい」
「……そうだね」
「なあ」
「何?」
「ギットゼンはティル・ナ・ノーグの領地になった」
「うん」
「領地名を変えるか?」
手で口を覆い「そうだね、ケルト神話から持ってくる?」と聞き、「北欧でも良いんじゃないか?」と返され「北欧か……なんかあったかな」と呟く。
━
「リョースはどうだ」
「北欧神話の?」
「そうだ、リョースアールヴからとってリョース。アールヴではアールヴヘイムと混同するからな、後は.hackのリョースからだな」
「…………そうだね、.hackからとってグリーマ・レーヴにしよう。初めての領地だしね」
「なんだ、大聖堂でも作るか?」
「それも良いね」
「しかし
「グリーマとレーヴに?」
「その方が色々と楽じゃないか?」
手で口を覆い「そうだね、グリーマにしようか」と返し「その内レーヴも作るか」と聞かれ「その内ね」と答えた。
━
「ならグリーマ領の領主は誰にやらせる」
「このままディラシグにやらせる」
「それが妥当か」
「君にはその内どっかの領主やってもらうからね」
「良いのか? それだと此処はお前がやらんと回らんぞ?」
「優秀な副官とか宰相とか見つけて育ててやらせる、君が言った通り裏切りは皆無。安心して任せられる」
「育つのにどれだけ掛かるんだろうな」
「育つまでは君がやって」
「結局そうなるか」
「当たり前じゃん、君しかいないんだから」
「こんな事になるなら
「そんなの
「違いない」
「……誰かを
「人間の
「人間の
「夢のカンストオーバーか?」
「うん」
「だが
「種族変更の
「
「うんまあそうだね」
「その辺りはお前が考えとけ、最終決定権はお前にあるからな」
「面倒くさいなー」
「自業自得だ」
「ぐうの音も出ないからやめて。……なんかムシャクシャしてきたから久しぶりに
「そうか」
「
「今のところはな」
「じゃあ帝国に行ってくる」
「今は存分に遊んでこい」
「そうするよ」
最後に言い残すと
━
「今更だが自分同士で話し合うのは笑えてくるな」
━
━━
━━━
━━━━
「やあ久しぶり、なんか
「でしたら最近近隣の森に現れたギガント・バジリスクの討伐をお願いしてめよろしいですか?」
「雑魚しかいないか、まあ良いや。それ受けるよ」
「(ギガント・バジリスクを雑魚……この人が可笑しいのかアダマンタイト級冒険者なら簡単に倒せるのかどっちなのかしら)では
「よろしく」
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「あんた一人でギガント・バジリスクを倒しに行くのか?」
「あの程度なら
「慢心してると死ぬぞ?」
「ははは、可笑しな事を言うね。
「(それを慢心って言うんだが、ついてくか?)なんならーー」
「そうだぜ
「そうよ、考え直した方がいいわよ」
「トール様、お待たせしました」
「じゃあねお人好しの誰か達」
「大丈夫なのか?」
「見ねぇ顔だなお前さんら帝国に来たのは初めてか?」
「ん? そうだが、それがどうかしたのか」
「さっきの奴はアダマンタイト級冒険者、
「あの
「噂では数万年生きてるらしいぞ」
「
「さっきの奴は特殊な
「どんだけ
「やめとけやめとけ、次元の違いを見せつけられて心が折れるぞ」
「そんなにか?」
「四人パーティーで
「
「なんでも自分だけが知る
「ははは……次元が違う奴ってのはマジでいるんだな」
色めき立つ冒険者達を尻目に
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何度も書き替えてて今更ですが『
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ご都合主義万歳
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遂にオルトくんの秘密が!?
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なんか昔に