怪奇ばかりな日常とゲェム記録   作:何処にでもある

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 黎明期のわちゃわちゃ感って面白いですよね。




日常-ぶつかって

 

 

「ごめん千歌、どうしても知恵を貸して欲しいんだ。今日は一緒に研究室に来て欲しい」

「いいよぉ」

 

「ねぇ霧っち、今日は買い物に付き合って!前の酷いことした分の埋め合わせ!」

「いいよぉ」

 

「千歌、今日はデートに行くわよ!」

「いいよぉ」

 

「何で今日の予定が3つ被ってるんですか!そんなのよりチカと一緒にいてください!」

「いいよぉ」

 

「「「「……………」」」」

「喧嘩の大安売りだねぇ…」

 

「研究室!」「買い物!」「デート!」「読書会!」

「承諾した私が言うのも何だけどねぇ、なんで被らせるの。分けてよ」

「今日来てくれた方が何かと都合が良いからさ」

「お姉ちゃんがウチよりも霧っちの方を頼ったから」

「こんな奴らより私を選んでくれたら優越感に浸れるからに決まってるでしょ?」

「今日は一緒に本を読むって約束してました!みんなよりもチカが最初です!」

「普通の友達関係だったのになぁ…どうしてこんなにどろどろし始めてるんだろうねぇ?」

 

 やぁ、此処まで見事な連鎖反応が起きると笑えてくる俺だ。

 普通に手伝って欲しい夏奈、お姉ちゃんの当て馬兼友人扱いの多々良、最近積極的な真倉、そしてなんかもう面倒なチカだ。証に会いたいぞ。

 証…俺は今のお前に余裕がないって分かってるけど、それはそれとしてまた一緒に遊びに行きたいよ。

 みんなには能力を買われてるのは知ってるけどねぇ、それはそれとしてなんだかんだ性格だけ見てくれる証の方が立派なの。真倉が惚れた要素ってクソ鳥の弄った部分の影響だし、チカは頼もしい盾が欲しいだけだしな。

 …コレがハーレム?冗談だろ?面倒なだけだし上辺の友達の範疇に収めたいよ。仲良くなって面倒になるとか思うかよ。

 

「仕方ないわね…それならチカが夏奈の方に行きなさい。多々良は私と千歌と買い物デート。コレなら丸く収まるわ」

「チカの読書会の時間は…?」

「そんなもん帰ってからやりなさい。まぁ、私を混ぜるならやぶさかじゃ無いけど」

「ウチ知ってるよ、本読んでる間にエッチなイタズラするタイプの発言だって」

「はぁ?」

「真倉、申し訳ないが千歌は譲れないな。そっちよりも見識が深いのは千歌の方だろう?見た所、そっちは見るのを怖がってる節がある。なら、弱体化が有っても見る時間の長い千歌の方が最適だ」

「こんな所で姉妹の絆を発揮してるんじゃないわよ!さっきまでの対立はどうしたのよ」

「真倉の言う通りにするならお姉ちゃんに渡すよ?当たり前じゃん」

「マイ・ベスト・シスター」

「お姉ちゃん!!」

 

 お互いに抱き合ってる姉妹と、それを見てけっと言ってる真倉を見てると、なんだか逃げたくなるよ。

 

「…実はみんな私以外とはあんまり仲が良く無かったりする?」

「ふっ、判断が早いですね。チカは千歌が言うまで全然気付いてませんでした」

 

 おっかしいなぁ、コレって男を取り合うから起きる物じゃ無いか?…敢えて言おうか。今こそ言う場面だろ。

 

「どうしてこうなった?」

「あ、チカも言いたいです!どうしてこうなった!」

「チカ、アンタは加勢に来なさい!夏奈に自分でも問題ないとアピールするのよ!」

「うえぇぇ…」

「いってらっしゃーい」

 

 50人に一人はこのくらいなら見れると思ってたのになぁ…動画でコメントした人も少し見えるとか言ってたのに…四肢欠損なんて10面ダイスに変えるし、そういうビルドの人も居ると思ってたんだけど…全然見かけないな。もしかして俺って結構珍しかったりするのか?

 まぁ良いや。取り敢えずこっそり席を立って逃げようか。廊下側の席でこっちを見てる比良とか丁度良さそうだな。

 

「前の席失礼…さて、遠目に見てた比良には用事があります」

「…え、そこで私にフる?」

「だってねぇ?そろそろ進捗とか聞きたいし、あっちは暫く争ってそうだし…」

「そんなに困るなら承諾しなければ良いじゃん」

「まぁまぁ…それで、真倉のお父さんと話を繋げた後はどうなったの?アレから1週間で、明日の土日も行くんだよね」

「そうだなー…アレからは‭─‬‭─‬‭─‬」

 

 逃げるついでと最近どう?の質問コーナー。真倉のお父さんに月人との交流をおすすめして早くも1週間。取り敢えずファーストコンタクトには成功したらしい。

 意識すれば繋がってる間に酸素や空気を渡せるのも相まって、空気関係の施設や水浄施設、その他様々な人手の必要な仕事を交易一つで解決出来るとなれば、そうもなるだろうな。

 『裏世界』に取り込まれた人達の代わりに働いたり、月人の止まった娯楽関係の代わりに地球の文化を教えたり…文化侵略戦法で大きな黒字にはなってるんだそうだ。

 

「…ま、そんな感じ。私もこんなに上手くいくなんて思ってなかったけど、この調子なら私の過去の手がかりも掴めそう」

「ん、良かったね。何処に有ったの?」

「大半の月人は謎の怪奇によって『裏世界』に送られたみたいなんだけど、その人達の中には冷凍保存されてた偉人達があるんだって。すごい人達で、月人の技術を数世代推し進めたとかなんとか…だからその人達に聞けば何かしらは分かるだろうって言われたの」

「んー…まぁすごいのは間違い無いよね、技術力と信念はね。頭が良い人に聞くのは理に適ってるし、その方向で正解だと思うよ」

 

 まぁ…【ゲームガチャ】の中身なら間違いなく分かるだろうな。何せ特典の頃から【プリズンワールド】と関わってきたんだし、同じ特典の持ち主くらい把握していても可笑しくない。

 普通なら実体化したら特典だった頃の記憶は無くなるんだろうけどね、アイツらなら持ち越してる可能性を考える余地があるの。

 

「見てきたみたいに言うね…そんな所かな」

「そっか、大変なことはある?」

「それがね?大人と一緒に過ごすのは大変だけど、不思議な事に今までで一番生きてるって感じがする」

「ん、話してる比良は楽しそうだもんね。私も色々手を回した甲斐があったよ」

「うん。本当にありがとう。とっても感謝してる」

 

 いやぁ、やっぱ会話はどろどろしてないのに限るわ。こういうので良いんだよこういうので。

 真倉達は話してて近寄りすぎだからな。母さんみたいにもう少し俺の好む距離感を保って欲しいわ。

 

「…それでね?もし…本当に気が向いたらで良いんだけどね?…また、私の家に遊びに来て欲しいな」

「急だねぇ…まぁ、クラスで一緒に居ても遊ぶ機会が無いもんねぇ…みんなはあんな調子だし、良いよ、時間が有ったらふらって寄るから」

「…うん!ありがとう、こんなに頼りにしたのに、ずっとひどい事しかしてないから…実は嫌いになっちゃったかなって心配してた!」

 

 あー…まぁ、気にしなくて良い話だな。首を絞めたくらいで嫌いになるなら大体の人を嫌いにならないといけないし…母さんとか、最近だと「怪具/移動装置」とか数回殺されたし。

 

「ん、別に大丈夫だよ。それを言ったらわたしの母さんと父さんと友達も全員、もっとひどい事してるもん」

「…あ、えっと……そうなの?」

「まぁねぇ。諸事情で生き返れる状況での体験とか、本人がじゃ無くて因果的に関係ある奴だと……母さんに殺されて、父さん関係で手足が完全に欠けて、真倉が左手でしょ?多々良には性的なビデオ?を撮られて、夏奈は……動画のアレコレとか含めると厄介事持ってきてて、雪町関係で異界に行ったり死にかけたり…あ、両足燃えたかな…でもアレは自分が原因かなぁ?」

「…え、なにそれ」

 

 後は…寿命関係も追ってくとキリがないな。そっちは殆どゲェムと妖精の時に使ったから端折っていいかな。

 

「兎に角、そんな感じ。遊びに来た時手足無かったじゃん?今は良い義肢を使ってるけど、結局本当の手足じゃないし…まぁ、寿命も7ヶ月しか残ってないし、急場凌ぎには上等なくらいかな」

「…7ヶ月?」

 

 ちょっと口が滑ったけど…まぁいいか。どうせ比良には何も出来ないだろ。

 

「…んー、口が滑ったね。オフレコ、極秘、ここだけの話も無しでお願い。…元から12歳には死んでたし、無くなったのも怪奇関係のせいだから気にしないで?」

「気にするよ!え、怪奇ってそんなことも起きるの!?」

「まぁね。今そっちで儲けられてる理由の、『裏世界』に送られた月人が探索してる階層。そこのある怪奇を利用すれば、寿命を受け渡せる怪具が出来る」

「なら、それを使えば…!」

「ダメ。同族の時間しか渡せないから、私が生きると誰か死ぬ事になる。それは不本意かな」

 

 前に見たとんでも社会は、絶対に阻止したいルートだ。ただの夢だったとしても、危惧するのは自由だからな。赤子が老死するなんて…誰だって嫌だろう?そんな寿命で意地汚く生きたくはないな。

 

「そんな訳で、私は2年には上がらないからね。私に関われるのは今年限定なのさ」

「…誰も不幸にさせないで寿命を伸ばす方法はないの?」

「無い。もう一度断言するね?無い。怪奇に例外は居るけどさ、基本的に等価交換なんだよ。取るのが生き物か無機物か。違いはあってもね、何処からか持ってこなくちゃいけない。犠牲は何処かしら出るよ」

 

 少なくとも、俺が殆ど一人で頑張った結果がコレだ。手伝いは…そんなになかったな。

 怪対員に電話して頼ったりは出来るけどねぇ、それをやったら金が無くなるんだよ。どうせ短命なんだ、こっちの方が生活的に楽だしな。

 

「そんな…」

「よし、話が変な方に行っちゃったねぇ?話題を振り直そうか。なんかこっちを見てたのってお誘いがしたかったからだったり?」

「うん……ねぇ、千歌」

「ん、どうしたの?」

「もし困ってることがあったら、頼ってよ。私に出来ることは少ないけど…でも!頑張って手伝うから!」

「ん、そんな事言わなくても頼れそうなら頼るよ。…気の利いた命令だしねぇ?」

 

 つまり、困ってなかったら頼らなくても良いな。頼れという命令でも、一文添えてくれるだけでグッと範囲が狭くなる。それだけでだいぶ自由が制限されないんだから、言葉って面白いよな。

 

 でもね、丁度今困ってた所に言う命令じゃ無いんだよね。頼らないといけなくなったわ。

 

「んー、そう言うことならあの論争を止めてきてよ。そろそろ手が出そうだし」

 

「……良い?千歌は私の。アンタらの都合で好き勝手して良い物じゃ無いのよ。大体、その撮ったビデオ消しなさいよ。なにいつでもネットに公開できる状態にしてるのよ」

「それ言うなら、真倉っていっつも霧っち達の事考えてないよね?欲しい欲しいって欲張ってさ、少しは霧っちの気持ちは考えたら?後ビデオのことを言うならさ、今チカの腰に回してる手をどけなー?チカの顔、頑張って笑顔にしてるけど、目を逸らしてて表情硬いし、ホントは嫌がってるじゃん」

「そもそも、二人が突っかからなければ良いじゃ無いか。そうすれば今日は私と一緒に研究室に行って、千歌同士で読書会をして平和に終わったんだ……いや、そうじゃ無いか。これは感情の殴り合いだったね?その流儀に合わせて言おうか……今日は前日に沢山計算して作り上げた、我がマスターへの成果報告会なんだ‭─‬‭─‬‭─‬邪魔をするな」

「チカは…無力です…」

 

「…あれを?」

「うん。クラスのみんなが怖がって教室から出て行っちゃったし、委員長的にはそろそろ対処しないといけないんだよね。どう、やれそう?」

「…頑張る!」

「おぉ、頼もしいねぇ」

 

 緊張した顔で、いつもよりのっそりとした動きで近づきつつ、比良が睨み合ってる方へ進む。

 いやぁ、失敗する未来しか見えないから頼みたくなかったんだけど…どうなるかな。

 

「あ、あの!」

「ん?どうしたんだい」

「比良っち、今はお話中だから後でいーい?」

「あら比良、声が大きかった?」

「え、えーっと……」

 

 スッと鎮火するの怖いなぁ、全員精神年齢が大人よりなのもあるけどさ、やっぱりこのどうすれば良いのか分からない感覚が一番嫌だよな。

 

「み、みんなに千歌達を取り合う資格は無いから!!」

「は?」「理由は?」「比良っち急にどしたのー?」

 

 お、ぶっ込んだ。相当上手く話を運ばないとやばいことになるぞ?

 

「…突然だけど、みんなは千歌についてどれだけ知ってるの?」

「唐突ね…ま、良いわ。良い機会だし、千歌には私が一番って教えてあげる。お人よし、昔と今で性格が違う、読書が好きだけど、外で遊ぶのも嫌いじゃ無いわね」

「面白い事聞くね!ウチが知ってるのは…押しに弱い、最初にゲェムに関わった、怪奇博士、結構ノリが良い!」

「答えるのが難しい事を…私の恩人であり主人、何でも知ってる、儚い、たんぽぽが好き、そんな所かな」

「チカと同じで、チカの理想です!…そして、チカの恋仲の相手です!」

 

 思い上がるなよチカ。最近は布団を離してるから対策は万全なんだよ。自分に発情するネズミは自分の身体でも弄ってろ。

 

「…全員失格。自分に都合の良い事しか言ってない」

「はぁ?突然質問しておいて失格とか…何様よ」

「…ちょっとそれは面白くないよ?比良っち」

「それなら、どう答えるが正解か、教えていただこうか?」

「…ですよねぇ」

 

「だって、誰も千歌が自分をどう思ってるか言ってないから」

 

 それは…マズい流れだなぁ、俺が庇わないといけない流れだ。

 …そろそろ席を立とうかな。

 

「分かった?みんな千歌の隣に相応しくない。だから私が貰ってくから」

「んー…売り言葉はそこまでにして、後は私が何とかしようか」

 

 割り込んで、致命的になる前に自分で収集付ける事にした。

 

「そうだねぇ…せっかくだし今から私がどう思ってるか、一緒に答え合わせしよっか」

「…千歌がそっちに立つならまだ付き合ってあげる。友人以上恋人目前」

「友人以下知り合い以上」

「…え」

「そもそもねぇ、好きの伝え方が不愉快。相手が自分と同じ感覚だと思ったら大間違いだよ」

「全然そんな素振りも無かったじゃない…」

 

 だってねぇ?怪奇やゲェムでお世話になってるから普段のセクハラを許容してるけど、そうじゃ無かったら普通に関係持ちたく無いもん。ビジネスとしては良いんだけどね。

 

「くくくっ…倉っちかわいそー。ウチらは違うもんねー?友達の上側!」

「ぎりぎり友人なってない辺り」

「…え、そう思ってたのに見捨てずに祭りとか手伝ったの?」

「4月辺りに呼び方で分けてる話あったでしょ?夏奈と区別する為に多々良呼びだけど、そうじゃ無かったら今も橘ちゃん呼びだよ」

「えぇー…ガチショックなんだけど……」

 

 普段は楽しいから良いけど、最近の多々良は好き勝手やり過ぎだからな。多々良の遊びの範囲と俺の遊びの範囲の範囲が違うんだわ。怪奇だけで大変なのに人間関係の面倒を作るな。

 

「…どうやら低く見積もった方が良さそうだ。……友人の真ん中」

「友人だけど対人能力で厄介なことになる人」

「そんな問題児みたいな感覚で…ははは、脳にクルな」

「偶に花をくれたり、高い所の奴を取ってくれたりするのは嬉しいけど、それはそれとして最近のストーキングするのはやめてよ」

「……バレてた…だと?」

 

 俺も驚いたよ。チカと一緒に帰った時に不審者がついて来てるなぁって思ってたら、それが夏奈だったんだもの。奉仕気質が暴走してたんだろうけど、撒くのは大変だったんだからな。

 

「…同時に」「はい」

「「蛆虫」」

「だと思いました。チカへの評価が自己評価な以上、そうですよね」

「分かったら普段やってる触れ合いをやめなよ。そろそろ甘いのが苦手になりそうなんだよね」

 

 言うことは無いな。死体に転生した奴とか正しくこれだし。そんなに生きたいなら自分一人で生きててよ。俺の後ろに立って盾にしてないでさ。

 

「ん、そんな所だね。自分の欲望を満足させるならさ、もう少し私に好かれる努力もして欲しいねぇ。先ずは友達になる。お誘いはそれからにしよっか」

 

 キーンコーンカーン…、

 

 大体俺がケリを付けて、この話は終わった。比良は直前に俺から変な事を聞いたからあんな事を言ったけど、そう言うのって大体失敗して終わるんだよな。全く、世の中上手くいかないもんだ。

 

 ピロン、

 

「はぁ…ん?マナーモードにし忘れてたかな、スマホに通知が…知らないアプリが増えてるなぁ」

 

 そうして放課後にため息を付いていた頃、スマホに謎のアプリが追加されていた。

 他の人は居ない。昼休みの奴が効いたのか、みんな自然と辞退したからだ。極端だよな。

 

「『怪異対戦』…何処の誰が怪異でバトルするゲェムなんか作ったんだか」

 

 そもそも俺は怪異持ってないからな。この義足も『妖精』のものだし、字面が血の気の多い話だ。

 中身は…戦って相手の怪異を殺せば勝ち。怪異を奪って何でも言う事を聞かせられる…対戦モードしかないのか。システム面弱そう。

 

「対戦だけ…地図アプリや携帯番号を入れれば知らない人のスマホに強制的にアプリを入れられる…」

 

 携帯番号やメールアドレスで強制追加は頑張ってるな。アプリを入れてから1時間は対戦を申し込めないし、追加させるには50mまで近づかないといけない。

 アプリの追加、対戦、怪異の収集、命令出来る兵士に……此処に『裏世界』とかに手に入れた怪異を送り込む機能つけたら面白そうだな。後はランキングもあると良さそう。

 

「ん、見た感じ怪異の収納機能は無いし、奪った怪異は元々の持ち主とセットなのを想定してるね。全部自分の手元に置いとくと絵面が百鬼夜行になる」

 

 そうなったらアプリの持ち主にバレやすくなるし、連合とか組まれそうだな。

 アプリのシステムが簡素な分、扱う人次第になって来るか。

 

「…まぁ私怪異持ってないんだけどさ。誰が私を狙ったんだか」

 

 持ってない人と対戦した場合は…リタイアボタンがデフォルトであるからそれを押させるのか。

 まぁテレビでもそういう人は居るって流れてたしな。しっかり対策してるわ。

 でも俺は元から命令には反抗出来ないし、マジで挑まれる意味がないんだけど。

 俺は小学生だぞ?挑む価値なんてあるか?

 

「16時33分になったら守りは解除される…準備はそれまでに…別に怪異以外禁止なんて言われてないな」

 

 別に怪異を戦力にする必要は無いな。戦える人にでも頼めば済むわ。

 そういえば『鎌蛇様』の食事を作る約束、作ったは良いものの、もう一回作れとか言われてるんだよな。完食してくれるのは良いけどさ、今日で三連続なんだよ。疲れたんだよ。

 

「言えば手伝ってくれるかな…永遠に飯を作らされそうだから嫌だな…」

 

 別に神様の嫁になるつもりは無いからな。「怪具/移動装置」で開発者を特定しても良いけど、それだけじゃあ返り討ちだろう。こういうのは強いって相場が決まってるんだ。

 そして、俺に対戦を挑もうとしてる相手が未だに思い付かない。マジで誰だ?候補が多過ぎるわ。

 

「まぁ良いや。適当に『ウワサネット』で良い感じの怪異を拾おう」

 

 絡め手は多数有ったが、此処は順当に怪異を拾うことにした。どうやれば繋がるかは知ってるからな。今まで頼ろうと思えば頼れたけど、頼りすぎて酷い事になるのを警戒してやらなかった手法だ。そろそろ使ってみるぞ。

 

「…で、繋げて適当にウワサ集めて、画面を振って出て来たのがコレか」

 

『ジジ…ジジ…』

 

 パラパラパラと頭上のプロペラを回して浮いた真四角のテレビ。

 個性的な見た目ではあるけど、方向性が教育番組のそれだな。

 最初に来た奴を3つ組み合わせて作ったからな。確か…「無音で空を飛ぶヘリのウワサ」、「人の視界をハイジャックする携帯のウワサ」、「テレビは斜め45度で叩くと直るウワサ」の3つだな。

 怪異のメインとなる主軸は選べないから、そこは運次第だったぞ。

 

「確かに無音で飛んでる。でも45度の元ネタの昭和テレビの奴で、壊れてないと治せないから常に壊れてると」

 

『ジジジ…』

 

 常に壊れてるせいでフラフラと飛んでるし、そのせいで視界をハイジャック出来ないな。

 叩けば治るだろうけど、正確に45度叩かないとダメだろうし…ポンコツ怪異過ぎるだろ。

 テレビのウワサがメインで構築されたな?さては。

 

「少なくとも、単体だと戦力にはならないな。もうちょいしっかりウワサを集めるべきだったか?」

 

『ジジ…』 ゴンッ、

 

『ジ……ピーー…』

 

「あ、ぶつかって倒れた。…今のうちにアプリに登録しておこ」

 

 電源がなかなか付かないピチュピチュな感じから、カラフルなテレビが見れないものに変わった。

 でも強過ぎると俺が制御できないからな。案外このくらいが普段なら丁度良いのかも知れない。

 今必要なのは戦力だけどな。多々良の奴から3つに留めて適当にやったけどさ、シナジー無いと此処まで弱くなるんだなぁ。

 

 まぁ、何事も使いようだ。足りない足りないは工夫が足りないというし、俺が補っていこうか。

 

 






霧晴千歌/チカ
 遂に自分の怪異を手に入れた/そろそろ千歌の自己認識を治そうと思った。
真倉朝凪
 チカの発言から好かれてると思ってた。そんな事無かった。
橘多々良
 お姉ちゃんに嫌いと言われた時より落ち込んだ自分に驚いてる。
橘夏奈
 もっと信頼されてると思ってた。自分の主人である自覚が無い事に気付いた。
座式比良
 思ったより放っとくとダメな人だと理解した。

『チャンネル不接続』
 空飛ぶ壊れたテレビな千歌の怪異。正確な角度で叩けば10秒は人の視界を映せる。
『怪異対戦』
 怪異でバトロワが出来るゲェム。【不思議いっぱいTRPG】と誰かの怪異が合体して出来た。

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