皇国の幻想〜青春の物語(ブルーアーカイブ)〜   作:大和ゆか

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第五話 アビドス防衛戦 前編

アビドス砂漠日ノ本学園駐屯地

 

 

「司令!!アビドス高校がカイザーPMCから攻撃を受けています!!」

 

 

 その報告が上がったのは、サナが自分の銃の手入れをしようとした時だった。だが、駐屯地に設置してあるレーダーにはしっかりカイザーPMCの軍勢が映っているし、駐屯地は警戒態勢になっているので、そこまで驚きはしていなかった。

 しかし、アビドス高校が攻撃を受けているというのは完全に想定外であった。何故なら、アビドス高校には『暁のホルス』こと小鳥遊ホシノがいるからだ。また、連邦生徒会会長が設立した超法規的機関のシャーレの顧問の先生もいた。さらに、アビドス高校とその付近はまだアビドス高校の自治区であり、そこに無警告で、しかも攻撃は、地球でいう国際問題になりかねない行為であった。カイザーグループは犯罪のグレーラインギリギリを攻めるというので有名だが、ここまで堂々とするのは前例がなかった。

 

 

「すぐに詳細を調べなさい!!こうなった経緯も一緒にね!!」

 

 

 サナはすぐさま情報収集に徹することにした。だが、その顔には焦りが浮かんでいた。先ほどされた緊急の報告の中には、アビドス市街地にも攻撃しているとの報告があがっていたからだ。日ノ本学園は民間人の被害についてはある程度仕方ないという感じで割り切っている。それはここがキヴォトスだからだ。だが、意図的に大規模な攻撃となると話が違う。

 日ノ本学園は元々日本皇国であり、地球の国だ。攻撃の際は民間人の被害を考えながらやらないといけない。そして、それはキヴォトスでも変わらない。いくらキヴォトスが銃撃戦が起きやすいと言えども、民間人への被害は最小限にするべきだというのが日ノ本学園の総意であった。

 

 

「カイザーPMC………ただじゃ置かないわよッ!」

 

 

 彼女がそう言っているのは同盟関係の学校を襲われたからでもあった。少なくとも、日ノ本学園は同盟相手を見捨てたりはしない。要請があったらすぐにでも救援に向かうつもりだった。

 

 

「報告します!!カイザーPMCが駐屯地に接近、攻撃を開始しました!!確認できている兵力は少なくとも戦車50両、ヘリコプター30機、ゴリアテ30体以上!!既に即応部隊が応戦しています!!」

 

 

「嘘でしょ!?総員、戦闘態勢!!それと本学園にも連絡!!」

 

 

 彼女は叫んだ。焦りながらも突然の事態に上手く対応していた。

 

 

「私も出るわ!!早く撃退してアビドスを救援するわよ!!」

 

 

 サナは自分の銃を持って敵がいるところに走っていった。誰もいなくなった執務室は、外から響く戦闘音が聞こえてくるだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ついにあの邪魔な基地を潰すことができる!!総員、攻撃開始!!」

 

 

 カイザーPMC駐屯地方面軍指揮官が命令する。その命令に従って、周りにいる部下たちが一斉に攻撃を開始する。

 カイザーPMCが攻撃をしたことを皮切りに駐屯地側も攻撃を開始した。

 

 

「戦車隊前へ!!敵を蹂躙せよ!!ヘリ部隊、敵ヘリを撃ち落とせ!」

 

 

 質では駐屯地側、量ではカイザーPMC側と戦力は拮抗しているように見えた。しかも、カイザーPMC側は軍人なのに対して駐屯地側は前世が軍人ばかりだった。故に拮抗する、そのはずであった。

 

 

装填(set)散弾(blake)

 

 

 この世界には神秘のいうのが存在するが、元々日本には魔法や能力というものが存在していた。それらの力は、この世界においても有効であった。だからこそ、駐屯地側が優勢になるのも時間の問題であった。

 

 

爆破(バースト)

 

 

 サナは自分の神秘を弾に込めて放つ。放たれた弾丸はサナが発した言葉の通りに動き、カイザーPMCの兵士を次々と倒していく。また、この弾丸の直撃を受けた戦車も装甲を貫通し内部で爆発する。

 

 

「おらおらおらおらぁ!!」

 

 

 その中で一際大きな声をあげながらヘリを次々と落としていく者がいた。

 

 

「落ちろぉー!!!!!」

 

 

 その人物、菅原ミツキは味方のヘリから短機関銃を乱射していた。それによって形成された弾幕は次々とカイザーPMC側のヘリを落としていく。また、味方ヘリに搭載されている空対空ミサイルでも敵のヘリは落ちていく。

 多目的ヘリコプター『大鷲』。それが日ノ本学園で使用されている主力のヘリの一つだ。このヘリは多目的というだけあって様々な用途で使われている。今回は対地支援及び制空戦闘に使用された。また、このヘリは日本皇国時代と同様の技術で作られているため、最高速度700キロを出すことが可能であった。故にヘリによる制空戦は駐屯地側の圧勝であった。

 

 

『敵ヘリ部隊殲滅完了!!これより対地支援を開始します!!』

 

 

 その通信が入ったと同時に駐屯地側は一斉に反攻を開始した。39式戦車を先頭に一気に進撃する。ゴリアテが39式戦車を撃破しようとするが、主砲が400ミリのレールガンをとかいう明らかにこの世界において威力過剰な39式戦車に返り討ちにされていた。また、38式装甲車イ型の陽電子砲に次々と撃ち抜かれていた。

 

 

『迫撃砲部隊、照準完了しました!!いつでも撃てます!』

 

 

『了解!!撃ち方始め!!』

 

 

 逃げようとする敵にも容赦なく迫撃砲をお見舞いする駐屯部隊。いきなり命中弾を出すと、早くも効力射に入る。

 やがて、39式戦車が敵の後方を抑えて範囲の形になると、迫撃砲を包囲下の敵に対して集中砲火を浴びせ、生徒たちも敵に銃撃を与える。

 

 こうして、駐屯地に攻めていたカイザーPMC側は全滅したのだった。

 

 

 

 駐屯地を攻めていたカイザーPMCの兵士を全滅させた駐屯部隊は、急いでアビドスの救援に向かっていた。砂漠の砂の上を戦車や装甲車が全速力で走って、砂埃を上げながら向かっていた。

 

 

(駐屯地だけでこの戦力。アイツらは私たちが日ノ本学園の生徒だと知っているはずですが、思ったより少なかった。予測が正しければ他の戦力は恐らくアビドス高校方面に攻めているはずなんですが……)

 

 

 サナがそう思考していた頃、先遣隊として先に出発していたミツキはアビドス市街地に到着していた。

 彼女たちが車内から降りて見た光景は想像を絶しているものであった。アビドスの中でも活気があった市街地の面影など建物を残してなく、その建物でさえ瓦礫や廃墟となっていた。あちらこちらで土煙が立ち上り、奥地の方では未だに戦闘音が聞こえる。

 

 

「総員、戦闘準備!!カイザーPMCのヤツらを殲滅しにいくぞ!!」

 

 

 ミツキは地面を強く蹴り、一直線に戦闘音がしたところに向かう。途中、破壊されている車や電柱があったが、それらを上手くかわしながら最速で向かっていた。

 

 現場に着くと、そこには住民がカイザーPMCの兵士に襲われている光景が広がっていた。住民はパニックになりながら逃げ惑い、カイザーPMCの兵士は容赦なく攻撃を仕掛けていく。

 それを見たミツキは銃を握っている手に怒りで力を加えた。それにより、銃からミシリと音がなる。

 

 

「アイツらッ!?」

 

 

 ミツキは怒りで額に青筋を浮かべながら、カイザーPMCの兵士に短機関銃を撃ちまくる。住民に銃弾を当てないようにしながら兵士に接近して至近距離で銃を発砲する。カイザーPMC側にとって、ミツキのその攻撃は完全な奇襲となった。

 

 

「なっ!?どこからッ!!」

 

 

 カイザーPMCの兵士は混乱していた。むやみやたらに銃を乱射しても、激しく動きまわりながら短機関銃を撃つミツキに当たるはずもなく、無駄弾を撃つだけに終わる。その間にも、ミツキはどんどん敵を倒していく。至近距離で短機関銃を連射して敵を倒したら、その倒した敵を蹴飛ばして自分から離し、近くにいる倒していない敵に白兵戦を仕掛ける。ある敵には拳で殴って倒して、またある敵には蹴りで倒す。

 

 

「たぁぁぁぁあ!!!【瓦割り】!!」

 

 

 途中、盾持ちの敵が現れるが、ミツキはそれを瓦割りの如く盾ごと敵を粉砕する。

 

 

「何をやっている!!敵は1人だぞ!!」

 

 

「それはどうかな!!」

 

 

 ミツキは短機関銃で弾幕をはりながら、再び敵に突貫していく。その速度は先程よりも早く、弾幕の火力も強かった。彼女は瞬く間に目の前にいた敵を7人ほど倒すと、倒した敵を掴んで明後日の方向に投げた。その後、銃弾に神秘を込めて住民を巻き込まないように連射しながら薙ぎ払う。

 

 

「今だ!!」

 

 

 閃光手榴弾を敵のど真ん中に投げ入れたミツキは突如そう叫んだ。その声を合図として、各方向から敵に銃弾が降り注ぐ。そこで敵は自分たちが包囲されていることに気付いた。だが、その包囲から抜け出そうとしても、練度が高い日ノ本学園の生徒に敵うはずもなく、すぐに瞬殺される。

 やがて敵が全滅すると、1人の生徒がミツキに駆け寄ってくる。

 

 

「副隊長!!勝手に行かないでください!!追いつくの大変なんですよ!!」

 

 

「でも住民が危険に晒されていたんだ。こっちの方が早く助けられる」

 

 

「それでもあなたがやられたら本末転倒じゃないですか!!今回は大丈夫でしたが、次はないかもしれないんですからね!!」

 

 

 ミツキに説教をする部下。彼女は上のようなことを言っているが、ミツキの実力的にそのようなことは滅多に起きないとも考えていた。ミツキはゲヘナで例えると、ヒナより弱いがイオリやチナツを同時に相手にできるほどの実力を備えていた。

 

 

「わ、わかったよ…」

 

 

 ミツキは部下の勢いにタジタジになりながらも、市街地からカイザーPMCを追い出すことに成功したのだった。

 




ープロフィールー
名前:サナ
フルネーム:砂藁サナ
レアリティ:星3
役割:STRIKER
ポジション:BACK
クラス:アタッカー
武器種:SR
遮蔽物:○
攻撃タイプ:爆発
防御タイプ:重装甲
学園:日ノ本学園
部活:アビドス高校駐屯部隊
年齢:17歳
誕生日:3月7日
身長:157cm
趣味:ガラス細工
 
市街地戦闘力ーS
屋外戦闘力ーA
屋内戦闘力ーA

EXスキル: 砂漠の蟻地獄
COST:4
指定した敵1人に神秘を込めた銃弾を放ち、攻撃力の600%のダメージを与える。その後、放った銃弾が5回爆発し、一回爆発するごとに円形範囲内の敵に700%のダメージを与える。

ノーマルスキル:無限の材料(アビドス砂漠)
30秒毎に神秘を纏わせた銃弾を残り弾数分放ち、リロードするまで自身の攻撃力が50%増加する。その際、命中した敵に攻撃力の66%のダメージを与える。

パッシブスキル:装填(set)
会心ダメージ率を30%増加。会心ダメージを25%増加。攻撃速度30%増加。

サブスキル:アビドス駐屯部隊隊長
防御力、攻撃力、会心値50%増加。


固有武器:アリジゴク
サナが大事にしている39式狙撃銃。カラーは砂のような赤みがかった黄色。普通の39式狙撃銃とは違って彼女専用にカスタマイズされてあり、どのような環境でも稼働するという、まさに彼女が砂漠で戦うために生まれたような銃である。
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