「それでは部屋に案内しよう。アモミール、萌え~~よろしくだ」
「萌え~~かしこまりました」
おっと。メイドメモリーが溢れて、萌え~~が飛び出てしまったな。
「ラツン。レツン。アモミールに付いていくがいい。そしてこれを付けろ」
我はアイテムボックスを出現させ、そこからメイドバッジを取り出して、ラツンとレツンに手渡す。
「な、何よこれ?」
ラツンが訝しげにメイドバッジを見やる。
「メイドバッジだ。それをつけることでメイドポイントが上がりやすくなる」
「メイドポイントですか~~?」
レツンがカクンと小首を傾げる。我はウムと頷く。
「そうだ。メイドポイントが貯まれば我からの豪華景品が受け取れるようになる」
「そんな制度があるわけ?」
ラツンがパチパチと瞬きをする。
「ああ。ランクもあってな。ホワイト、ブラック、ブロンズ、シルバー、ゴールドとある。貴様らはホワイトからスタートだ。精々ランクアップに励むがいい」
我の説明にラツンとレツンは顔を見合わせる。そしてヒソヒソと話をする。我に隠れて内緒話か? 中々萌え~~な行動ではないか。
「ち、ちなみに景品ってどんなのがあるわけ?」
ラツンが興味深げに聞いてくる。
「ほう。気になるのか?」
「ちょ、ちょびっとだけね!」
「いいだろう。アモミール」
「はっ。こちらに」
我はアモミールから分厚いファイルを受け取る。
「我のメイド景品リストだ」
「ありがとうございます~~」
レツンがペコりんことしながら、我からメイドリストを受け取った。
そしてラツンとレツンは食い入るようにメイドリストを見ている。中々熱心ではないか。
「アモミール。メイドエナジーオーブについてだが」
「はい」
「あいつらに1つ譲ろうと思うのだが」
「ええっ!!」
む? アモミールが何やらわなわなとしている。どうかしたのか?
「ちょ、ちょ、マジで? こんなの持ってんの?」
「スゴいですね~~」
ラツンとレツンはメイドリストを見てきゃいきゃいとしている。
さて、どんなご奉仕が待っているのか……。ククク……楽しみだな。
「魔王様」
アモミールがズイッと我に近付く。
「何だ?」
「あの者たちのメイドお世話は私にお任せ下さいませ」
「ああ。そのつもりだ。よろしく頼むぞ」
「ふぁい!」
アモミールは気合いの入った声を上げる。ウム。さすがはメイド長と言ったところだな。萌え~~が溢れているのはよいな。
パリーン! と廊下から音が響き渡る。我は溜め息をつく。
「貴様は一体何枚皿を割れば気が済むのだ?」
ラツンは顔をカアアとして我を見やる。
「し、仕方がないでしょ! このお皿ちゅるんちゅるん手が滑るのよ!」
「お姉様言い訳が可愛すぎます~~!」
「やったわ!」
喜びの声を上げるラツンにスパコーン! と丸めたメイドポスターで頭を叩き小気味よい音を響かせるアモミール。
「何がやったですか。早く片付けなさい」
「あうう……」
「お姉様手伝います~~」
ふむ。メイドの仕事振りはいつ見ても萌え~~なものだな。
「ふむ。アモミール。ちょっといいか?」
我はアモミールに近くに来るように命じる。
「は、はい。魔王様……」
アモミールはメイドポスターを胸に抱えて、モジモジしながら我のもとへピタリと吸い付いた。
「む? どうかしたか?」
「いえ、何なりとお申し付けください」
「そうか。ラツンとレツンにメイドの萌えワークは教えたのか?」
我の問いにアモミールは、ウルンとした瞳で頷く。
「はい……。魔王様にお気に召して頂けるよう、懇切丁寧に教えています」
「そうか。ならばいい。よくやったな」
「ありがとうございます」
「何か個別に褒美を渡そう」
「えっ!」
アモミールは、メイドポスターを手で弄びながら、ポツリと言った。
「なら、私に魔王様の……夜のご奉仕をさせてください」
む?
「我は褒美を取らせると言ったのだが?」
我が貰ってどうする?
「私が、そうしたいのです」
アモミールは熱を帯びた視線で我を見つめる。ううむ。萌え萌え度が高いな。
「ククク……。いいだろう、許可しよう」
「はい!」
我とアモミールが萌え~~な空気でいると――
「いったあああああ! 破片で指をザックリンコしちゃったんだけど!」
「大丈夫ですかお姉様! 私が指をチュパりんこします~~!」
「え? あっ、ちょ、んっ! な、なんかアウトな感じするわよコレ!」
ラツンとレツンがきゃいきゃいとしていた。
ククク……滾るな。これからの萌えワークに期待するとしよう。
ラツンちゃんとレツンちゃんを専属メイドにしたぜ! ククク……滾るな。次回へと続きます~。