ガイア・セイバーズ。
この名を持つ独立遊撃部隊は、二つの平行世界に存在していた。
一つは地球防衛軍の第2遊撃独立部隊。
二つは地球連邦政府大統領直轄部隊。
その名を持つ部隊は、ヴィンデル・マウザーが支配する歪んだ世界にも存在していた。
所属は連邦軍であり、地上軍、宇宙軍、宇宙海軍、海兵隊、特殊作戦グループなどから選抜された精鋭たちで構成されている。装備も充実しており、正規軍では運用されない艦艇や機動兵器などの贅沢な装備が配備されている。
が、その実態はファントムペインと言った非正規部隊に近く、それもヴィンデルの息の掛かった者たちが多く、出自を偽った異世界の出身者も含まれ、私兵同然であった。
ガイア・セイバーズはマスターチーフとアービター抹殺のため、惑星サンヘリオスを攻撃したが、返り討ちに遭っていた。
「ば、馬鹿な…! これが、銀河を救った者たちの力か…!?」
ガイア・セイバーズの旗艦、ステルス空母「エア・クリスマス」の艦橋内にて、指揮官であるシュワルツ・フォン・ブランシュタインは、チーフとアービターの圧倒的な力を知り、銀河を救った英雄であると認める。
アルファ・セイバー全隊と第五世代スパルタンであるスパルタンⅤをぶつけたが、チーフとアービター両名には全く敵わなかった。
「馬鹿な!? あれに乗っているのは、アービターではなくマスターチーフなんだぞ!?」
キャニス・アルタルフを駆るイーグレット・ウルズは、アービター専用ヒュッケバインを駆るチーフに圧倒されていた。機体は中破し、イーグレットは恐慌状態寸前に陥っている。何とか反撃しているが、相手のヒュッケバインは最新AIのサポートも受けており、更に戦闘力は向上している。
「このまま一気に突破する」
「えぇ! こいつを踏み台にすれば、一気に敵旗艦へ行けるわ!」
「了解した」
イーグレットを倒している暇は無いと判断したチーフは、突破すると言えば。搭載AIは敵機を踏み台にすれば、エア・クリスマスまで行けると告げた。それに応じたチーフは、中破状態のアルタルフに接近する。
「一気にとどめを刺す気か!? ならば貴様も道連れに…!」
これにアルタルフを駆るイーグレットは、とどめを刺しに来たと思い、道連れにしようと迫るヒュッケバインに取り付く準備をしていた。が、近付いたのは踏み台にするためであり、相手が飛翔して肩を踏まれた時に、自分が踏み台にされたことに気付いた。
「なっ!? 俺を踏み台にしただと!?」
踏み台にされたイーグレットが驚きの声を上げる中、既にチーフが駆るヒュッケバインは勢いを利用し、スラスターを吹かせて一気にエア・クリスマスへ向けて飛んでいた。踏み台にされたイーグレットのアルタルフは、地面に向けて落下した。
「ヒュッケバイン、接近中!」
「これ以上近付かれたら、エア・クリスマスはお終いだ! 後退しながら火砲で落とせ!!」
「み、味方がまだ…」
「黙れ! 奴を仕留めるのが先だ!!」
向かってくるチーフが駆るヒュッケバインに乗員たちが恐怖心を抱く中、シュワルツは後退しながら火砲で落とせと命じる。これにまだ味方が残っていると部下が言うが、恐怖心に駆られているシュワルツは、チーフを閉めとるのが最優先であると告げ、命令を無理に実行させた。
「あいつ等、味方ごと撃ってる!」
「ブラックホールエンジンの爆発で、我々を倒そうとしているのか?」
チーフのヒュッケバインに味方機が殺到しているが、シュワルツの命を受けたエア・クリスマスは無差別に艦砲射撃を続けていた。それも激しく、射線上に居るガイア・セイバーズの機動兵器は、次々と被弾して爆散していく。これにサポートAIはエア・クリスマスが味方を撃破していると言えば、チーフはヒュッケバインの動力炉であるブラックホール・エンジンの爆発で自分らを殺そうとしていると読んだ。
エア・クリスマスのみならず、随伴艦の千メートル級巡洋艦数隻も集中砲火に参加したため、敵旗艦への接近は困難であった。そこに砲撃機の砲火も加わったために、チーフのヒュッケバインは近付けず、避けるのに手一杯であった。尚、射線上に居たガイア・セイバーズ機は全機砲撃で破壊されている。
「敵機、回避に集中しております!」
「よし、砲撃を継続しつつ、このままサンヘリオスから脱出だ!」
「地上の味方は? まだスパルタンⅤのチームが、アービターを…」
「構うものか! このままでは全滅だ。地上のスパルタンⅤなど、放っておけ!」
損害の多さでマスターチーフとアービターの抹殺作戦の継続は不可能と判断してか、シュワルツは退却するように指示を出した。まだアービター抹殺のため、地上で戦うスパルタンⅤ等が残っているが、シュワルツは全滅を回避するため、部下の問いに対して見捨てろと返した。
「駄目だわ! 攻撃が激し過ぎて近付けない!」
「駄目か…!」
旗艦を沈めようとしたチーフであったが、艦砲射撃の激しさで近付けず、そのまま逃してしまった。
「何故だ!? なぜ大量虐殺者の貴様に勝てない!?」
一方、シュワルツに見捨てられたことも知らず、地上でアービターと対峙していたスパルタンⅤのスパルタン・カイザは、圧倒されていた。
目前のアービターことゼル・ヴァダムも、マスターチーフと同じく銀河を救った英雄の一人でもある。
スパルタン・カイザことマサト・クサカは、アービターとなる前のコヴナント軍の将であったヴァダムによって故郷を滅ぼされ、その復讐に燃えていた。交戦する前に数名のスパルタンⅤが挑んだが、カイザは自身の復讐を優先し、彼らを殺害してアービターに挑んだ。
「そんなはずはない! 俺の力は、マスターチーフを超えているはずだ!!」
マサトはカイザのミニョルアーマーの適性者であり、身に纏うアーマーと自身の経験、身に着けた力の全て以てして挑んだが、アービターの力はその全てを上回っていた。
「大量虐殺者か。その罪、既に受け入れている!」
「ならば、裁かれるべきだ! 俺が、俺がお前を裁いてやる!!」
かつて人類を最も追い詰めたコヴナントの将であったアービターは、大量虐殺の罪を受け入れていた。これに冷静さを失ったカイザは裁かれるべきだと断じ、Ⅹ字型複合武装のソードモードで斬りかかるが、エナジーソードを持つサンヘイリの太刀筋も上回っており、容易く受け流され、胴体を斬りつけられた。
「今は贖罪の最中だ。このサンヘリオスを完全に平和にするまで、死なぬわけにはいかん!」
戦争犯罪者と見なしていたカイザに、アービターは贖罪の途中であると返した。それに、裁かれるのは、惑星サンヘリオスを完全に平和してからと答え、ニ撃目を叩き込んだ。
「戦争犯罪者である貴様が…! 銀河を救った英雄などと…!」
このニ撃目でシールドは機能しなくなり、ミニョルアーマーも殆ど機能していない。既にカイザの負けであったが、当の本人は認めず、最後の切り札を使う。
「俺は認めない! お前を英雄などと…!」
カイザはアービターを英雄だと認めず、最後の切り札である必殺技で倒そうとした。エネルギーネットを放ち、アービターを拘束しようとしたが、エナジーソードで振り払われてしまう。それでも構わず、カイザはあーびた0に斬りかかったが、動きが見極められており、すれ違いざまに胴体を斬りつけられた。
「戦争犯罪者の貴様が、星を背負うなどと…!」
「そう、私はこの星の者たちの思いを背負って戦っているのだ。何も背負わず、ただ己の為だけに戦っているのは、お前の方ではないのか?」
「なん、だと…!? 俺は、故郷の仲間たちの、仇を…!」
圧倒的なアービターの前に、カイザは敗北した。アービターの完全勝利であった。
これにカイザ、マサト・クサカは敗北を認めないが、アービターは自分の為だけに戦っていると指摘すれば、彼は死んでいった者たちの憎しみを背負って戦っていると答え、そのまま息絶えた。
「ただこの私の復讐の為に生きたか。哀れな…!」
息絶えたマサトの屍を見て、ただ自分の復讐のために生きた男と評し、その生き様を哀れんだ。
「ま、マサトが負けちまった…! やっぱり、アービターが英雄ってのは本当だったんだ…」
このマサトの敗北は、同じ仲間であったスパルタン・デルタたちの戦意を失わせ、サンヘリオスの剣に降伏させた。
残りのスパルタンⅤや他のガイア・セイバーズは抵抗していたが、シュワルツの本隊に見捨てられこともあって士気が低く、各個撃破されるか、デルタたちと同じく投降した。
上空のみならず、地上での戦いに敗北したガイア・セイバーズであったが、ヴィンデルの命で別の世界に送られた別動隊は、マスターチーフとアービター以上に圧倒的な勝利を収めていた。
いきなりカイザも含めて敗北してるけど、応募キャラが登場する次回では圧勝してるので、しくよろ。
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