「あんな奴らにに何ができる! 火器を使う必要は無い! 踏み潰せ!!」
ガルガンティア・ブラキオスを操作する巨大空中空母より、ディドを含めるルリたちが非力であると判断し、踏み潰すように命じた。
「ヒェェェッ!? 踏み潰されるゥ!!」
「善なる心を持つ者を守れ…! みんな俺から離れろ!」
ハワード・ザ・ダックが迫るブラキオスの巨大な足に絶叫する中、ディドは自身に課せられた使命を思い出し、自分から離れるように叫ぶ。
「ディメンション・チェンジ! ディーダリオン!」
そのディドの叫びと共に、ディドの全身は光に包まれた。
「ウォォォ!? きゅ、急に巨人がァ!?」
ディドの叫びの後、ブラキオスは吹き飛んだ。そこに現れたのは、全高二十メートルほどの巨人「ディーダリオン」であった。これこそが、ディドの本当の姿である。その姿を見た空中空母の者たちは、驚愕の声を上げた。
『新しいご友人! さぁ楽しみましょう!』
「まずはお前か」
本来の姿へ戻ったディーダリオンに対し、倒れたブラキオスに変わって仕掛けたのはオーガスト・ウォーレンのミルクトゥースであった。火器を撃ちながら迫るミルクトゥースに、ディーダリオンは攻撃を躱しながら左腕から光弾を発射する。
『スロー、スロー。クイック、クイック、スロー』
放たれる光弾を避けたミルクトゥースを駆るウォーレンは、奇妙な言葉を発しながら反撃を行う。が、ミルクトゥースの火器はディーダリオンを貫くどころか効いていない。
「無駄だ。お前の攻撃は通じない」
『ジェネレータの甘美な調べ。ミルクトゥースも喜んでおります…!』
そのことをウォーレンに知らせたが、彼は聞く耳を持たず、ミルクトゥースの火器による攻撃を続ける。
「的にはならない」
その攻撃に対し、ディーダリオンは躱しつつ、一定の距離を取る。
「撃ち抜く!」
そこから頭部から光線を放つ。その光線の速度と威力は凄まじく、一撃でミルクトゥースを中破させた。
『ウォォォ…!? 私の、私のミルクトゥースが…!?』
ミルクトゥースが中破したことで、ウォーレンも慌てたのか、不気味な口調では無くなってきた。どうやら、激怒したようだ。
『この、この…! このドチンポ野郎がァァァッ!!』
「怒っているのか? なら…!」
激怒して下品な叫び声をあげるウォーレンが駆るミルクトゥースは、ブレードを展開してディーダリオンに襲い掛かる。これに相手が激怒していると分かったディーダリオンは、左腕からブレードを展開させ、ミルクトゥースの斬撃に合わせて振るった。
『な、何ィィィッ!?』
「俺の力を示す…!」
ミルクトゥースのブレードを切り裂いた後、相手が驚いて動きを止めている隙を逃さず、右拳でアッパーを仕掛けてから空中高く飛翔する。そこから左足にエネルギーを溜め込み、踵のブレードを展開し、回転しながら踵落としを行った。
『ヌワァァァッ!? 花は、花は何処だァ!? 手向けないとォ!!』
ブレードの踵落としを受けたミルクトゥースが爆発寸前に至る中、コクピット内で乗機の大破を知ったウォーレンは、断末魔の叫びを上げながら機体の爆発に呑まれた。
「排除した」
そのミルクトゥースの爆発を背景に、ディーダリオンはポーズを取る。
「ジャンキーを倒したくらいで、格好良くポーズを取りおって! 粉砕してくれるわ! 生体ミサイル発射!!」
このミルクトゥース撃破でポーズを取るディーダリオンに激怒したブラキオスを操る部隊長は、生体ミサイルを連射させる。
「迎撃する…! 伸びよ、光の刃!」
迫りくる多数の甲殻の生体ミサイルに対し、ディーダリオンは両腕から蛇腹剣を発生させ、振り回して冷静に対処する。
「そこか…!」
全ての生体ミサイルを迎撃すれば、それを発射したブラキオスを見付け、それを撃破するために高速で近付いた。カオス・セイバーが保有する機動兵器群が阻もうと立ちはだかるが、蛇腹剣で次々と斬り捨てられるだけだ。一機を貫いて素早く引き抜き、最後の一機に関しては十字に切り裂いた。
「なんて強さだ…! ギガバーストのエネルギーを一点集中させろ!」
「それでは負担が…」
「馬鹿者! 奴が迫っているのだぞ!! やるのだ!!」
余りのディーダリオンの強さに恐れをなした部隊長は、ブラキオスのギガバーストのエネルギーを一点集中させるように指示を出した。これに部下は負担が掛かると告げるが、恐怖している部隊長は急かし、それに応じてギガバーストのエネルギーを一点集中させた。
一点集中したギガバーストは、拘束で迫るディーダリオンに向けて発射された。ブラキオスに負担を掛ける一点集中のギガバーストはディーダリオンに命中し、その動きを止めた。
「ウォォォッ!! 滾れ、俺の血!」
「なんだとォ!?」
が、ディーダリオンはそれを気合の力で打ち破り、再びブラキオスに接近する。目前までに迫ったディーダリオンに対し、ブラキオスはあらゆる手段で抵抗を試みるが、対処は止まらず、その拳を叩き込まれる。
「打つ! 打つ! 打つッ! 打つ!!」
自分の間合いまでブラキオスに迫ったディーダリオンは、右拳、左拳、右蹴り、左蹴りという連続した打撃を叩き込む。凄まじい機関銃の如くの打撃であり、ブラキオスの巨体が浮かび上がる程であった。
「ば、馬鹿な!? あのブラキオスの巨体を!?」
信じられない光景に、空中空母の部隊長は驚愕する。
十分に浮かび上がったところで、ディーダリオンはエネルギーを込めた強い蹴りを叩き入れ、空高くブラキオスを蹴飛ばした。
「はぁぁっ!!」
その後、空高く吹き飛ばしたブラキオスに向け、頭部から光線を放って命中させる。光線は強力であり、それがブラキオスに命中すれば、背後にDの紋章が浮かび上がった。ディーダリオンはそれに向け、空高く飛翔して拳を突き上げる。
「その身を、打ち砕く!!」
ディーダリオンの叫びと共に突き出された拳は、ブラキオスの巨体は見事に砕いた。どうやら、そのDの紋章は拳の威力を上げたようだ。凄まじい爆発が巻き起こり、ディーダリオンの姿が見えなくなる。
「馬鹿な…!? ブラキオスが…!?」
空中空母の操作室で、部隊長はブラキオスを一撃で粉砕したディーダリオンに恐れおののく。
「あれか…!」
爆風から突き抜けたディーダリオンは、ブラキオスの遠距離操作していた空中空母を発見した。
「敵の母艦を破壊する!」
「おおおっ!? 奴が、奴がこっちを見ているぞ! 撃て! 撃ち落とすんだ!!」
空中空母を発見したディーダリオンは、撃沈するためにエネルギーを溜め込んだ右足を向けて突撃する。これに気付いた部隊長は、慌てて艦橋に撃ち落とすように指示を出した。
凄まじい対空砲火であるが、ディーダリオンを止めることは出来ず、そのエネルギーを溜め込んだ右足を向けながら突っ込んでくる。搭載されている艦載機も迎撃に出るが、それでもディーダリオンは止まらない。
「おぉぉっ!!」
「ギャァァァッ!? 死にたくな…」
対空弾幕を突破したディーダリオンは、そのまま空中空母を粉砕した。大爆発が巻き起こり、脱出が間に合わなかった部隊長は、悲鳴を上げながら爆発に呑み込まれた。
「フフフ。あのウルトラマン擬き、結構やるな」
ウォーレンの撃破し、ブラキオスとそれを操作していた空中空母を立て続けに撃破したディーダリオンに、ウルトラマンマルバは興味を抱き、彼の前に立ちはだかる。
「お前も、悪意を持つ者か?」
「そうだと言ったら?」
「倒す! 善の心を持つ者を守るため!」
「フン、下らんことを!」
問われたマルバが質問で返せば、ディーダリオンは自身の使命のために倒すと答えた。これをマルバは鼻で笑い、自身の黒霧獅子拳で襲い掛かる。これに応戦するディーダリオンであったが、マルバの拳は速く、反撃の隙が見えず、防御に徹するほかなく、一方的に殴られるばかりになる。
「どうした!? 貴様はその程度か!?」
ディーダリオンが反撃しないことに、マルバは自分の期待を裏切るのかと問う。これにディーダリオンはマルバから距離を取り、その場に立ち尽くした。
「なんだ? 逃げる気か?」
「いや、俺の本気を見せる」
「そうか。ならば、見せてみろ!」
「分かった。ディーダリオン、ザアァァァァムゥ!!」
距離を取ったころで、逃げる気かと問われたマルバに、ディーダリオンは本気を出すと返した。その返答に興味を抱いたマルバは、両腕を組んで見せろと要求し、ディーダリオンはそれに応える形で本気の形態に変身する。ディーダリオンの叫びと共に、背中には翼、腕部と膝には増加装甲が現れた。
「凄い! 凄いぞ!! ならば、俺も本気で挑む!!」
これを見たマルバは、期待通りになったことに興奮し、自身も本気の拳で応える形で挑んだ。今までの行動とは違い、マルバの拳と蹴りは機関銃の如く速く、もはや嵐であった。そんな嵐の如く拳と蹴りをディーダリオン、その名もディーダリオン・ザアムは全て受け止める。
「お、俺の
「お前の拳は、全て見切っている」
「何? だったら…!」
自分が放つ拳を全て受け流すディーダリオンに、マルバは黒霧獅子拳の黒い霧を発生させて姿を晦ました。ディーダリオンが自分を見失ったことで、マルバは背後から攻撃を加え、確実にダメージを与えていく。そのまま霧を発生させつつ、攻撃を継続したが、何度も攻撃を受けている内にディーダリオンは見抜き、裏拳をマルバの顔面に叩き込んだ。
「うぉ!? な、何ィ!?」
「見切った…!」
見抜かれたことにマルバが驚愕する中、ディーダリオンは両腕から光弾を発射した。裏拳のダメージで立ち直れていないマルバはそれを諸に受け、更なるダメージを受けた。
「ぬ、ヌォォォッ! これでも、食らえ!
自身の敗北を認められないマルバは、遂に奥義を使い始めた。黒獅子のオーラを纏い、その拳をディーダリオンに向けて放った。自身に迫るオーラの黒獅子に、ディーダリオンは右拳に溜めたエネルギー波を放ち、マルバの奥義を打ち破る。
「ば、馬鹿な…!? 俺の奥義が…!」
「伸びろ!」
奥義を打ち破られたことにショックするマルバに、ディーダリオンは容赦なく攻撃を続ける。翼を伸ばし、それで一気にマルバを切り裂いた。
「ヌァァァァッ!?」
「まだだ!」
翼のブレードで切り裂かれ、出血するマルバにディーダリオンは更なる追撃を仕掛ける。身体を高速回転させ、空高く飛翔すれば、光を全身に纏い、相手に向けて突撃した。当然、翼の攻撃を受けて動けないマルバには躱す手段は無く、その突撃を諸に受けた。
「グァァァッ!?」
「トドメだ! 唸れ、ディ・レヴ!」
その突撃を受けたマルバはもはや死に体であるが、ディーダリオンは手を止めず、トドメの一撃を見舞うために十字のポーズを取る。両肩のクリスタルを胸部の部分にエネルギーを集中させた後、対閃光防御のためか、頭部のバイザーを展開させた。そこから三本の光線を発射する。
「アーリーツ・オウル!」
その叫びと共に発射された三つの光線は、死に体のマルバに命中し、赤みを帯びた黒い光線へと変わる。威力は絶大であり、それを諸に受けたマルバは、成層圏まで飛んでいく。
「ウォォォ!? この俺が、この俺が負ける!? 負けただとォォォッ!?」
成層圏を抜け、惑星外へと飛ばされたマルバは、断末魔の叫びを上げながら大爆発を起こして粉々に吹き飛んだ。
「天へ届いたか…」
惑星外にまで飛ばしたマルバの爆発を見届けたディーダリオンは、バイザーを元の位置へと収納し、確実に相手を倒したことを確認した。
「うぉぉぉ!? こ、この天才アミバ様がぁ!? この俺が、小娘如きに押されているだとぉ!?」
ルリ・カポディストリアスが召喚した英霊たちに、続々とカオス・セイバーの面々がやられていく中、その召喚者を攻撃していたアミバは押されていた。
天才を自負するアミバは、ルリの事をたかが小娘だと侮って挑んだようだが、逆に押されて物凄く動揺している。
「く、クソぉ! ケンシロウにやられた俺は、奴を殺すために北斗神拳を鍛えたのだぁ! こんな、こんな小娘程度に天才の俺がやられるなどぉ! ぬぁぁぁっ!!」
か弱いルリに押されたことでプライドとケンシロウへの復讐心を激しく傷付けられたアミバは、自棄を起こして自身の身体能力を最大限にまで強化する経絡秘孔を両手の全ての指で突いた。その秘孔を突かれたアミバの上半身の筋肉は悍ましく膨張し、大男のように変貌する。
「身体能力を最大限にまで引き上げる秘孔を突いたぁ! 俺の身体は数十時間か数日しか持たんが、お前とケンシロウを殺すには十分な時間は残っている! まずは貴様を捻り殺し、その後でケンシロウを八つ裂きにしてやる! 死ねぇ!!」
動きを止めたルリに対し、アミバは秘孔で強化された腕力で襲い掛かる。振るわれる大きな両腕に、ルリは必死に逃げ回るばかりだ。
「えぇい、鼠のように素早い奴だぁ! ならば追い込んでやる!」
小柄なルリを捉えるには、上半身の筋肉を強化し過ぎたのか、アミバは対策として自身の両脚の脚力を極限にまで上げる経絡秘孔を突き、更に脚力を強化した。そのおかげか、アミバの移動速度は神速の如く上がり、一瞬にしてルリを追い詰める。
「フッハハハ! 天才の俺に不可能は無い! 幾ら不老不死といえど、アミバ流北斗神拳の前ではただの小娘にしか過ぎず、俺の復讐の通過点なのだぁ~! 死ねぇ!!」
ルリを追い詰めたアミバは、自分の我流北斗神拳は不老不死でも殺害は可能で、自身を屠ったケンシロウに対する復讐の通過点にしか過ぎないと告げ、両手の指で彼女の経絡秘孔を突こうとした。
「なら、こっちも…!」
「今更遅いわ! 死…!? にゃ、にゃんだぁ!?」
が、ルリもまた本気を出し、この絶望的な状況をひっくり返そうとした。
全身の魔力を開放し、眩い光を発生させて身体を十代後半まで成長させ、秘孔を突かんと迫りくるアミバの両手に向け、拳を飛ばす。驚いてるアミバであるが、その隙にルリは相手の両腕を素早い拳で粉砕する。
「う、うわぁぁぁ~!? お、俺の両手がぁぁぁっ!!」
両手を粉砕され、慌てふためくアミバに向け、ルリは容赦なく何処からともなく勇者が扱っているデザインの剣を取り出し、それで目前の大男を斬った。
「はぁっ!」
「あわっ!? うわああぁ~! うわらば!!」
勇者の剣で切り裂かれたアミバは真っ二つに叩き割れ、断末魔の叫び声を上げながら爆発した。
「ウォォォ! くたばれェ!!」
アミバがルリにやられる中、セイバートゥースはケンシロウに襲い掛かっていた。
最初はルリを標的としていたが、ケンシロウに妨害され、突破するために彼を殺害しようとする。
「俺の爪はどうだ? それだと、経絡秘孔とやらは突けないな!」
両手から出した鋭利な骨の爪でケンシロウの身体を傷付け、寄せ付けないようにしている。ケンシロウも目にも止まらぬ速さで繰り出されるセイバートゥースの爪に、迂闊に仕掛けることも出来ず、ただ構えて相手を睨み付けるだけだ。
「ガン飛ばしているだけか? なら殺してやる! ぬぁぁぁっ!!」
そんなケンシロウに対し、セイバートゥースは目にも止まらぬ速さで迫り、両手の鋭利な骨の爪で切り裂かんとした。常人であれば既に死んでいるが、幾多の強敵と戦って来たケンシロウには、その動きを見切っていた。
「あった!」
「ぐぉ!?」
顔面に一撃を受けたセイバートゥースは、自分の動きを捉えたことに驚きを隠せないでいた。直ぐに体勢を立て直し、再び攻め立てるが、自身の攻撃は既に見切られていたのか、何度攻撃しても的確に拳や蹴りを叩き込まれるだけである。
「お、俺の動きを見切ったと言うのか!?」
「貴様の動きは見切った。既にお前は負けている」
「馬鹿め、俺は不死身だ。貴様の北斗神拳で経絡秘孔を突いたところで、俺は殺せん! 負けているのは貴様の方だ!」
ケンシロウは既に負けているとセイバートゥースに告げるが、自身のミュータントとしての能力である
「なっ!? か、身体が動かん!? 馬鹿な、俺に秘孔は通じんはず!?」
「いくら不死身でも、貴様は人だ。当然、経絡秘孔は存在する」
「な、なんだと!?」
不死身とも言えるミュータントの能力でも、北斗神拳の前では人であることに変わりは無かった。秘孔を突かれて動けなくなったセイバートゥースに向け、ケンシロウはとどめの一撃ともいえる技を叩き込んだ。
「北斗双龍波!」
両胸の秘孔を強く殴打すれば、セイバートゥースの身体は膨れ上がる。
「ば、馬鹿な…!? この不死身の俺が、この俺が…!? ぬわぁぁぁ!!」
自身の能力には通じないと思っていた北斗神拳に敗北したことに、セイバートゥースは認めることが出来ぬまま爆死した。
「北斗神拳の前では、ミュータントも人と何ら変わらんのだ」
セイバートゥースを撃破したケンシロウは、北斗神拳の前ではミュータントも人と何ら変わらないと告げた。
「貴様もミュータントか! それにセイバートゥースと同じ能力か!」
「畜生、出番があると思ったら! いきなり殺されるとは!」
アミバ、セイバートゥースが撃破される中、ビッグ・イエローことダレン・ロイドと戦っていたデッドプールは、上半身と下半身を引き千切られていた。
ビッグ・イエローは盗んだピム粒子を応用した技術で作ったイエロージャケットを身に纏い、巨人となっていた。ピム粒子は物体を大きくしたり小さくしたりすることが可能な特殊な粒子であり、その粒子を使ったイエロージャケットは、ビッグ・イエローを名の通りに巨人になることが可能である。本来は小さくなることが可能であるが、ビッグ・イエローはパワーを優先し、小さくなる機能を無くし、代わりに巨人化の際のパワーを上げていた。
不死身の傭兵の異名を持つデッドプールもミュータントであり、不本意ながらも、セイバートゥースと同じヒーリングファクターの能力を持っていた。移植された物であり、全身をガン細胞で侵されており、それを隠すために赤と黒のマスクとスーツを身に纏っている。
「取り合えず、直ぐに再生できないように粉微塵に粉砕してから…」
巨人化してパワーが増しているビッグ・イエローは、デッドプールが簡単に再生できないように細かく潰そうとしていたが、不死身の傭兵はただ千切られているわけでは無かった。
「不死身だからこそ、出来ることがあるんだよね。多分これ、俺ちゃんにしか出来ない奴。念力電波~」
デッドプールは先に引き千切られて何処かに飛んだ左腕を呼び寄せ、その左手にロケットランチャーを持たせた。ロケットランチャーを持っていた元の持ち主は、カオス・セイバーの戦闘員である。死んでいる戦闘員よりロケットランチャーを拝借したデッドプールの左手は、ちゃんと装填していることを確認した後、砲身をビッグ・イエローの砲口へ向け、安全装置を解除してから引き金を引いた。
「ぐぉ!? アァァァッ!?」
「うぉ、チョー痛いそう! まさか俺ちゃんの左手ロケットが、巨人のチンコに命中するとは!」
千切れた左手から発射されたロケットは、ビッグ・イエローの股間に命中した。対弾性能が高いイエロージャケットであるが、ロケット弾の攻撃には耐えられないようだ。
「集まれ! 俺ちゃんの四肢!」
大出血する股間を抑え、絶叫するビッグ・イエローは、掴んでいたデッドプールを放してしまった。解放されたデッドプールは即座に引き千切られた自分の四肢を呼び寄せ、元の位置に戻して五体満足の状態へと戻る。
「グロイが合体ロボみたいでカッコいいだろ、オタ共! さぁ、反撃開始だ!」
手を使わず、足の力だけで起き上がったデッドプールは、何処からともなく二挺のプラズマガンを取り出し、それを股間を抑えて絶叫しているビッグ・イエローに向けて放つ。
「バンバン、ババン、バン!」
「ぐぇあァァァッ!」
二挺のプラズマガンの威力は凄まじく、ビッグ・イエローの両足を引き裂き、更には両腕すら引きさしてしまった。弾切れになるまで撃ち尽くした後、プラズマガンを捨てて背中の二振りのアダマンチウム製の太刀を抜き、それを未だ絶叫しているビッグ・イエローの両目に向けて突き刺そうとする。
「グァァァァッ! アァァァァッ!!」
「それ! フェイタリティ!」
絶叫するビッグ・イエローの両目に向け、デッドプールが意味不明なことを呟きながら突き刺せば、巨人の息の根は完全に止まり、絶叫は止んだ。それを引き抜いたデッドプールは、刀身に着いた血を振り払い、背中に背負っている鞘に戻す。
「ビッグ・イエロー、完全死亡! 俺ちゃんの大勝利! イェイ!」
懐からスマホを取り出したデッドプールは、ビッグ・イエローの死体を背景に自撮りを行い、勝利を宣言した。
「残る敵はあいつか」
カオス・セイバーに残された戦力は、邪悪な黒鉄の城であるレーヴァテインのみであった。
最後に残ったレーヴァテインに対し、ケンシロウ、ボバ、カズマ、ディーダリオン、デッドプール、ハワード、ルリが挑もうとしていた。
カオス・セイバーを全滅寸前に追い込んだそんな七人に、レーヴァテインを駆るスルトは戦意を失うどころか、何の感情を抱くことなく操縦桿を動かし、攻撃を開始する。
「まずい! 七面鳥にされるぞ!!」
「任せて!」
目前に居る七人の標的を一掃するため、雷による攻撃を始めた。これにハワードが来ることを知らせれば、ルリはディーダリオンの頭上にバリアを張り、降り注ぐ雷から全員を守り切る。
「こいつは他とは違うみてぇだな!」
「そのようだ。スレーヴ・ワンと言う嫌な名前の俺の船を使うしかないな」
「例え超合金Zであっても、北斗神拳に貫けぬ物は無い…!」
「全力でやるしかなさそうだ」
「なら、俺ちゃんはレオパルドンで行く」
「この俺も、本気でやらなきゃならんようだな」
レーヴァテインの凄まじい攻撃の前に、一同は死力を尽くすしか無いと判断し、それぞれ温存していた奥の手を使い始めた。
既に最終形態のカズマは、異界の力を纏わせた自慢の拳をぶつけるべく、全力でレーヴァテインに突撃する。迫るカズマに対し、レーヴァテインを駆るスルトは、その武装を使って迎撃を行う。ケンシロウは放棄されていたカオス・セイバーの乗用車に飛び乗り、見た目に遭わぬドライビングテクニックでレーヴァテインの攻撃を躱しながら全速力で迫る。
「突撃する!」
ケンシロウとカズマが突撃する中、ディーダリオンもまた突撃する。
「金の奴隷だった頃の船だが、戒めとして変えるつもりは無い」
ディーダリオンに続き、ボバは左腕のアーマーに装着された機器を操作し、賞金稼ぎ時代に使っていた武装宇宙船スレーヴ・ワンを呼び、それに乗り込んでレーヴァテインに向けて突撃した。
「来い! アイアン・ダック・アーマー!!」
ボバがスレーヴ・ワンに乗って突撃する中、ハワードは懐からポケベルを取り出し、それに向かって叫べば、アーマーパーツが何処からともなく現れ、彼の全身に張り付き始めた。
「アイアン・ダック、参上!」
それはアイアンマンのアーマーであった。そのアーマーを身に纏ったハワードはアイアン・ダックを名乗り、両手の掌からスラスターを吹かせ、レーヴァテインに突撃する一団に加わる。
「マギア・コリツェ、召喚!」
デッドプールを除く一団がレーヴァテインに向けて突撃していく中、ルリはIS、待機状態のマギア・コリツェを起動させて身に纏った。IS世界での時より最大強化されており、その性能もあの時よりも格段に上がっている。
「よし! マーベラー!!」
各々がレーヴァテインに向けて突撃する中、デッドプールはマーベラーと呼ばれる宇宙戦艦を呼び寄せた。それを呼び寄せたデッドプールは、まるでスーパーヒーローのようにマーベラーに飛び乗る。
「マーベラー、チェンジ・レオパルドン!」
操縦席に座ったデッドプールがその名を叫びながら変形するスイッチを押せば、マーベラーは巨大ロボットであるレオパルドンへと姿を変える。
「作者がもう限界だ! ソードビッカーで一気に片を付けるぜ!」
また意味不明なことを言いつつ、デッドプールは操縦桿を動かし、レオパルドンをレーヴァテインに向けて突撃させる。
「うぉらぁぁぁ! 俺の自慢の拳でぇぇぇ!!」
最初にレーヴァテインに一撃を加えたのは、シェルブリットのカズマだ。両拳に込めた自慢の拳を叩き込めば、レーヴァテインを怯ませた。
「北斗
乗用車から飛び降りたケンシロウは、圧縮した闘気を両手から放った。放たれた闘気はレーヴァテインに更なるダメージを与え、堅牢な超合金ニューZの装甲をへこませた。
「震盪機雷の味はどうだ?」
空かさず、ボバが乗るスレーヴ・ワンは、レーザー砲を何発も浴びせた。その去り際に震盪機雷と呼ばれる広範囲に強力な衝撃波を広げる機雷を投下し、レーヴァテインに更なるダメージを与えた。
「ブレイク・キック!」
さらに攻撃は続く。震盪機雷の衝撃波が止んだ後に迫ったのは、ディーダリオン・ザアムだ。上空から超高速でライダーキックの要領で蹴りを喰らわせた後、両腕から蛇腹剣を出し、それでレーヴァテインを連続で斬った。
「ダリオン・ブレイド!!」
連続して斬り付けた後、最後のダメ押しに殴り付けてレーヴァテインを吹き飛ばした。
「バリスティック・バクラッシュ!!」
「まだまだ終わらんぜ! ダックビーム!!」
必殺技を叫んだディーダリオンがレーヴァテインを殴り飛ばせば、空かさずアイアン・ダックが必殺技を叫びながら両手からユニビームを発射し、更なる追撃を仕掛けた。
「これで…!」
究極形態のマギア・コリツェを纏うルリは、剣から凄まじい斬撃を飛ばし、レーヴァテインへの攻撃に参加する。そこから多数のビットに四方八方から連続したビーム攻撃を食らわせ、更には巨大なエネルギーの刀身を剣から発生させ、それを振り下ろしてレーヴァテインに強烈な一撃を見舞う。
ルリたちによる強力な連続攻撃を受けたにもかかわらず、レーヴァテインは大破寸前ながらも、未だに戦闘力を保持していた。
「そんじゃ、大トリは俺ちゃんが頂くぜ! 情け無用の一撃、ソードビッカー!!」
そんなレーヴァテインに対し、最後まで攻撃を行わなかったデッドプールのレオパルドンは、数多の敵を葬ってきた一撃必殺剣であるソードビッカーを投擲した。
「!?!?!?」
ソードビッカーを受けたレーヴァテインは、これまでレオパルドンがその剣で葬ってきた数多の敵と同様に、たった一撃の爆散する。そんな剣を受けたスルトは、たったの一撃を受けて爆散することを理解できぬまま、爆散するレーヴァテインと運命を共にした。
「やっぱ7俺ちゃんは救世主よ」
デッドプールの決め台詞と共に、カオス・セイバーとの決戦は幕を閉じた。
対峙していたルリ一同の完全勝利であった。
ガルガンティア・ブラキオス
レーヴァテイン 搭乗者:スルト
キャラ提供:Rararaさん
ミルクトゥース 搭乗者:オーガスト・ウォーレン
キャラ提供:ドーラドルヒさん
ウルトラマンマルバ 変身者:マルバ
キャラ提供:黒崎 好太郎さん
死亡確認!
ハナバーナさんのマイン・ロードは、ネタバレになりますが、次回で死亡します。
追加応募する?
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