東雲千尋は、幼い頃から、宇田川あこ以外の子に、心を開きません。
千尋にとって、あこは、運命共同体である。
千尋とあこの出会いは、幼稚園の時だった。
幼稚園の時から、出会った、頼れるヒーローで救世主。
ある日、千尋がイジメられていた時に、あこが助けて、千尋を庇ったことから、
千尋は、やがて、運命を感じるようになった。
(この子が、千尋の運命の相手…)
と、感じていた。
それから、千尋は、あこと遊ぶようになり、いつしか、幼馴染になった。
千尋は、教会の聖歌隊に所属しており、あこに、よく歌を披露していた。
あこは、千尋が歌う姿が好きであり、
あこの中二病の発端の一つだったりする。
千尋は、あこにある事を告げる。
「千尋は天使なの。
いつか、羽が生えて、天国に帰るの」
「ちーちゃん…?」
「千尋はね、あこちゃんのことが好き。
運命の相手だから、助けてくれたあの時から、千尋は、
あこちゃんのことを、大事に大切にしたいって思ったの」
「ありがと~!ちーちゃん!大好きっ!」
と、あこが千尋に抱き着く。
「千尋は、人間じゃなくて天使だから、みんなに、幸せを届けて、キセキを飛ばすの!」
「あこのこと、幸せにしてくれるの?」
「うんっ!一生だよ!ううん、例え、身が滅んでも、
どんなに、生まれ変わっても、死んでも、あこちゃんと、ずっと一緒にいたい!
千尋には、あこちゃんが傍にいただけで、幸せだから、あこちゃんの幸せは、
千尋の幸せだから。大きくなったら、あこちゃんと結婚する」
と、千尋は、小さい時から、あこちゃんにトキメキを感じていた。
小学校に進学して、千尋は、あこと一緒にいたので、
男子からも女子からも、変な目で見られていた。
既に、幼稚園の時から、千尋はあこの恋人になっていたからだ。
それから、数年後、千尋は、ある事を言いだす。
「千尋、あこちゃんと同じ、羽丘女子学園の中等部、受験する」
「ホント!?」
「うん、千尋、あこちゃんと離れ離れになるなんて、
嫌だ。だから、中学受験する」
千尋は、生まれつきの、発達・精神障がいで、
通常学級の授業も、まともに受けてこなかったが、
進学塾で、個別授業をしたり、家庭教師を付けたりと…千尋は、猛勉強した。
そして、東雲千尋は、宇田川あこ共に、羽丘女子学園の中等部に進学した。
「ちーちゃん、やったね!あこと、ちーちゃん、羽丘女子学園に進学で来たよ!」
「うん、これで、あこちゃんと一緒にいられる。千尋、幸せ」
と、千尋は、あこに抱き着く。
「ちょ、ちょっと、ちーちゃん、抱き着かないでよ~」
そして、二人は、今、高等部の二年生になっている。
千尋の心は、真っ白な心から、病みつつあった。
天使に手を出す輩は、皆、この世から、消えてしまえばいい。
千尋は、あこちゃんのことを一番大切にしている。
歌姫の恋は、叶ったのだろうか…?