天使の歌姫は大魔姫に恋をする   作:アッシュクフォルダー

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第十五話 東雲千尋は永遠の愛を求める

東雲千尋には成し遂げたい願いがあった。

それは、宇田川あこちゃんをヒトリジメにして、

ケッコンして、幸せな家庭を築くことであった。

 

故に、あこちゃんが、他の女の子や他の人と仲良くしていたら、

ヤキモチを焼いて、あこちゃんに対する愛と

あこちゃんを振り向かせるために手段を選ばない言動が多い。

 

これが、東雲千尋である。

 

今日も教会で東雲千尋は女神様にお祈りしていた。

ここは千尋が聖歌隊として所属してた教会でもある。

 

(あこちゃん、千尋は頑張るね。これからも、頑張るね。

あこちゃんに相応しい素敵な女性になってみせるね。

だから、女神様。千尋はこれからも、イイコになるからね)

 

と、女神様にお願い事をしていた。

 

(あこちゃんとケッコンできますように)

 

と、願うのだった。

 

東雲千尋、彼女は(美しい)だけでは済まされない程の美少女である。

 

神に愛されたのか悪魔と取引したのか、天使と契約したのか、

努力で手に届く次元ではない美しさを持つ。

 

ダイヤに喩えるなら、価格の付けられない

「ザ・グレート・スター・オブ・アフリカ」

だと芸能事務所の社長が一目で感じ、スカウトされる。

 

(東雲千尋自身はスカウトを何度も受けたが、断り続けている。

その理由は、あこちゃんと一緒にいたいから)である。

 

鈴を振るように可憐な声。まるで、天使のような囁きだ。

 

(その天使の歌声でどれだけの魂と心を奪ったとやら…)

 

羽丘女子学園の全生徒の意見が一致する、学校一の美少女。

 

生身の人間であることを忘れさせる神秘的な美貌であり、

後輩から見た、東雲千尋は、自分の理想像。

そのままの美しい女性を見たのは初めてで、

「女神様みたい」と感じるほど現実離れしている。

 

と、千尋自身は、イジメを受ける一方で、美しさゆえに、

小学生時代と羽丘女子の中等部、高等部でもモテモテであった。

 

小学生時代、ラブレターを貰っても、告白されても

 

(あこちゃんがいるので、ごめんなさい)

 

と、言いだし、何度も断っている。

 

女の子同士で付き合っている故にか、男子からも女子からも、

変な目で見られていたが、しかし、東雲千尋は美しい容姿。

 

小学生時代は、東雲千尋をイジメる人間と、

東雲千尋を擁護する信者たちが、

抗争をしていたとか、していないとか。

 

そんな、噂まで立っていた。

 

東雲千尋の美しさは罪そのものである。

 

そんなことは一切気にせず、千尋は今日も、あこちゃんと一緒である。

 

「おはよう。あこちゃん。今日もカッコイイよ」

 

「あ、ありがとう…ちーちゃん…おはよう…」

 

しかし、あこは、こう思った。

 

(何だろう。ちーちゃんの瞳がハートになっているような気もする。

気のせいかな…?ちーちゃんは、あこのこと、大切に思ってくれるけど、

何か、怖い…)

 

宇田川あこは、東雲千尋に対して、何かヤバイ!って思う感情が入り混じっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

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