普通にしていれば、平穏無事な生活を送れていたはずです。
でも、千尋は、中等部三年生に進級してから、
あこちゃんに内緒で、密かに、
身体のどこかに、リストカットするようになりました。
あこちゃんに会えない日や、
少しでも嫌な時があったら、好きな曲や歌を歌いながら、
ハサミや食事用のナイフで、
手の甲を中心に、リストカットをしました。
血は流れて、AB型である、千尋は血を見て、
満足になりました。
でも、ある日、夜中にやっていたら、
お兄ちゃんにバレてしまい、怒鳴られました。
お姉ちゃんに、怒られました。
いつ頃、お兄ちゃんやお姉ちゃんが、
千尋がリストカットしたって、
分かったのか、わかりません。
そして、学校でリストカットをするようになって、
大いに目立ってしまい、かなりの変わり者という目で、
見られてしまったのです。
(昔からの幼馴染である、あこちゃんを除いて)
教室の壁には、手首を振って、飛び散った、
千尋の血が付きました。
担任の先生に後にバレてしまい、非常に心配していました。
密かに家族と連絡を取り合っていたようです。
それから、リストカットはやめて、
あこちゃんと一緒にいることを選びました。
もう死なない、死なない、そう千尋は、そう誓ったのです。
病的な真似はしなかったのですが、
お父さんと上手くいかないところもありました。
自虐行為をしてきたためか、
変な人と公認されていますが…
でも、みんなからの目は変わりませんでした。
夏休みが終わり、秋と冬も終わり、
千尋は高等部に進学しました。
(羽丘女子学園は、エスカレーター式の為)
無条件で進学しました。
でも、その時から、再び意味もなく、
薬を大量に服用して、死のうと思いました。
振り替えてみれば、千尋は鬱でした。
自分は生きる価値のない女の子だと思うようになったのです。
しかし、服薬は大変難しい。
途中で目が覚めて、恐怖に陥り、
トイレに逃げ込み、喉に指を突っ込んで、
吐くという行為もしました。
周囲の人に頼ることも無く、
自力で復活を遂げて、翌日は、フラフラしながら学校に行きました。
そんな、ゴールデンウイークの時は波乱に満ちていました。
「ちーちゃん。手を切ったらダメだよ?
あことの約束だよ?」
「わかった。あこちゃんとの約束。
千尋!守って見せる!」
と、東雲千尋はこの日を境に、リストカットはしなくなった。
千尋は自分の両手を見て、赤や青の痣が、
目立つようになっている事に気が付きます。
(この両手は、もはや人間の手ではない)
千尋はそう思い、人間を目指してはいけないと強く感じ思った。