丸山彩と南野美波が、一緒に、
買い物に行った時の話だった。
「あれっ?南野さーん!久しぶりー!」
「…」
その女の子は、美波の聴覚器を、
無理矢理、引っ張って、外した!
すると、丸山彩が
「ちょっと!何するんですか!」
「ぶん投げて遊ぶ?あの時みたいにさ」
美波は、自分の聴覚器を返したいと思い、
その女の子に返えせと言わんばかりに、
一心不乱に、返せと心に訴えるが、
なかなか、返してくれない。
「あっ、うっそ!パスパレの丸山彩ちゃんだよね?
私、ファンなんだよね?サイン貰える?」
「…嫌です」
「えっ?」
「大切な友達を傷つけるような人に、
サインを書きたくありません」
「はぁ?アンタ、それでも、アイドル?」
「美波ちゃんを傷つける人は、私が許さないから!」
「えー?つまり、南野さんが転校した先が、
花咲川女子学園高等部だったから…あーはいはい…
そーゆーこと?なんか、気持ち悪いんですけどー?」
「どういうことですか?」
「素人レベルのアイドルの、丸山彩ちゃんと、
耳が聴こえない、南野美波ちゃんが、友達?
笑っちゃうよ~!無理して、仲良くしているの?」
「違います!だって、美波ちゃんは、
私の大切な友達だから!」
「はははははは!ウケるんですけど!
アイドルと障がい者が友達って!」
「…」
美波は、怒りに盛り上がっていた。
「ハッキリ言うわ。私、丸山彩のファン辞めるわ。
っていうのも、最初から、ファンって言うのは、嘘だけどね!」
美波は、その女の子の胸倉を掴んだ!
「何する気?障がい者風情が!
ただの、友達ごっこにしか、見えないんですけど!」
美波の怒りが、限界に達してしまい、
その、女の子を、力いっぱい、ぶん殴った!
「美波ちゃん!?」
美波は彩の手を引っ張り、その場を後にした。
アパートに帰った、美波と彩。
二人は、筆談ノートで、やり取りをした。
(美波ちゃん、さっきの子は…?)
(小学生時代に、私をイジメていた子です。
名前は…右田祐奈って言います)
(祐奈ちゃんって子、酷いことするね。
私、絶対に許さない)
(殴ったから、きっと、大人しくなりますよ)
(本当かな…?)
(気絶しているから、大丈夫ですよ)
(大事にならなければいいけど…)
(彼女がイジメてきたから、
私は花咲川女子学園高等部に転校しました)
(そうだったんだ…でも、大丈夫!
私が美波ちゃんを守ってあげるから!)
(私は、彩さんを守りたいです)
(えっ?)
(いつも、頑張っていて、耳が聴こえない私を優しくしてくれる、彩さんは、
紛れもなく、本物のアイドル。弱い人に優しくする、聖母みたいな人です)
(言い過ぎだよ…美波ちゃん…)
(お風呂にしましょう)
(わかった)
一先ず、二人はお風呂に入るのだった。