迷子の歌姫は精神障がい者と惹かれあう   作:アッシュクフォルダー

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第十話 鉛筆売りの少女

7歳くらいの、小さな女の子が、鉛筆を1本、50円で売っていた。

 

「あの!お姉さん、鉛筆を買ってください!」

 

そこには、カゴにどっさりと入れていた、鉛筆があった。

色々な濃さの鉛筆があった。

 

消しゴムも売られている様だ。

そちらは、大きくても小さくても、1個、10円。

 

「どうかしましたか?」

 

「じ、実は…お金に困っていて…鉛筆を売っていて…

生活貧困者で…」

 

「わかりました。事情があるみたいなので、

話を聞きます!」

 

「え、えっと…私、パパもママもいなくて、

それで、ずっと、一人ぼっちで…」

 

「誰と暮らしていますか?」

 

「お姉ちゃんと暮らしていて、それで、お姉ちゃんは、

一日中働いていて…」

 

「鉛筆も消しゴムは要りませんが、これをあげます!」

 

と、その小さな女の子に、たまたま財布の中にあった、

1000円をあげた。

 

「こ、こんなに…?」

 

「こういうことをしていたら、警察や他の人たちに怪しまれます。

だから、私にできることをやっただけです。

変な目で見られないうちに、他の事を考えたいです」

 

「そ、それって…」

 

「差し支えなければ、生活の状態を教えてください」

 

「私は、未美っていって、7歳。

…お姉ちゃん、16歳だけど、中学卒業した後、

色々なところで働いていて、それで、アパートで暮らしていてね、

ご飯も、全然、食べられなくて…」

 

「そうでしたか…」

 

「だから、未美、プレゼントを買いたい!お金も良いけど、

今は、頑張っているお姉ちゃんの為に、プレゼントを買いたいの!」

 

「だから、鉛筆と消しゴムを。いえ、大丈夫です。

買いに行きましょう」

 

「お姉さん…いいの?」

 

「その1000円で買えばいいだけの話ですから。

足りなかったら、少しくらい出せます」

 

「だ、大丈夫ですけど…でも、いいんですか?」

 

「もういいですから、これで、プレゼントを買ってください」

 

「あ、ありがとうございます…お姉さん…」

 

(他の人は見ず知らず、見て見ぬふり。

可愛い女の子は、私が守らないと!)

 

「一緒に買いに行きましょう」

 

「う、うん…」

 

やって来たのは、スーパーマーケット。

 

「未美のお姉さんは、何が欲しいのですか?」

 

「食材。ご飯がたくさん!」

 

「わかりました」

 

そこで、有希は、その子の為だと思い、

カゴいっぱいに、食材を入れた。

 

結局のところ、2000円使ってしまう。

お金は、有希が支払ったが、可愛い女の子の為なら、

2000円なんて、惜しくもなかった。

 

さらに、その小さな女の子に対して、

様々な物を沢山上げるのだった。

 

おもちゃや日常雑貨や日用品のキャラクターものを、

有希は、自分のお小遣いを全額使い、幼女にあげるのだった。

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