迷子の歌姫は精神障がい者と惹かれあう   作:アッシュクフォルダー

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第十四話 社交パーティーの憂鬱

東都空港。第二ターミナル。

 

今日は、お母さんが日本に帰ってくる日。

 

フランス人で、パリ在住の40歳。

世界的に有名な大女優であり、海外を飛び回っている都合上、

日本には、年に数回しか帰らない。

 

「お母さん」

 

「ママ!」

 

「ママだー!」

 

「お袋…」

 

「みんな。ただいま。あれ?寿は?」

 

「車で迎えに来てくれるから」

 

「それじゃあ、お楽しみは取っておくね!」

 

新田寿は、有希達の父親にして、国家公務員。

 

「ママ!華菜ね、テレビで大活躍しているの!

それでね!SNSも見てくれている?」

 

「もちろよ!華菜は私の愛する娘だもん!」

 

華菜は、この時を待っていたかのように、はしゃいでいた。

 

「そろそろ、お父さんが、車でやって来るけど…」

 

駐車場まで、お母さんは、向かうのだった。

 

「寿!会いたかったわ!」

 

「俺もだよ!」

 

と、夫妻でハグをした。

 

「今日は、ママの友達が社交パーティー開くみたいだから、

華菜も、めいっぱい、オシャレしないとね!」

 

「勝手にやっておけば?」

 

「あたしは参加しないから」

 

「私も」

 

と、有希と真希と流歌は、乗り気じゃないが…

 

「何を言っているのよ!ママの友達が主催する、社交パーティーだから、

みんなで楽しまないと!」

 

と、お母さんは上機嫌だった。

 

社交パーティーは、お母さんと華菜は、

最後まで参加する様だ。

 

「はぁ…」

 

「有希お姉ちゃん。華菜とママに恥をかかせないでよね?

この前の騒ぎなんか、ホント、サイアクだったし…」

 

「だって、あいつ等が気に入らないから」

 

「流歌だって。あんな奴らが、経済や財政を牛耳っているなら、

流歌や、有希姉が、やった方が、まだマシな位だ」

 

一年前の社交パーティーで、起きた出来事。

有希と流歌は、経済界と財政会を、

それぞれのトップに、悪態をつけて、

流歌と共に、壇上に上がっては、暴行を加えたことがある。

 

大騒ぎになってしまい、それいらい、経済界や財政界を担う人たちから、

有希と流歌を出禁にしたのだ。

 

とある県知事にコーヒーを、わざとぶちまけて、

大騒動を起こしていた事もある。

 

社交パーティー自体は、裕福層やセレブたちの集まりである。

曰く、高級ホテルで、夜景を楽しむパーティーらしいが…?

 

華菜が楽しむ一方で、有希と真希と流歌は興味を一切示さなかった。

 

だが、母が言うため、強制的に参加させられるのがオチである。

 

こうして、華菜にとっては、楽しい社交パーティーでも、

他の姉妹たちにとっては、満更でも無いイベントである。

 

こんな、退屈なパーティーは、二度と参加したくないと感じた。

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