迷子の歌姫は精神障がい者と惹かれあう 作:アッシュクフォルダー
ライブハウス。RINGにて。
新田有希は千早愛音に初めて出会った。
「有希さんって、燈のこと、好きなんですね?」
「えぇ、私を助けてくれた人で、
だから、彼女を守って支えて助けないと!
それに…」
「それに?」
「燈ちゃんを救いたいんです」
「責任感が強いんだねー」
「えぇ。それに、私は年上です。
高校三年生の21歳です」
「えっと…どこの高校?」
「夜間高校です。まぁ、タメ口でも、別に気にしませんので」
「わ、わかりました…燈ちゃんも、なかなか、有希さんのこと、
話さないから、なかなか、有希さんに辿り着かなくて…」
「この前のライブで、一度、会っていますけどね」
「その時は、立希ちゃんとケンカしていて、
燈を巡って、口論していたから、挨拶できなかったからなー」
と、二人で会話をしていた。
「燈ちゃんは、学校でもアイドルでしょうね」
「アイドルだよ~?不思議ちゃんだからね~?」
「あっ、わかります!燈ちゃんみたいな、妹。欲しかった」
「妹いるんですか?」
「います。三人」
「へぇ~四人姉妹なんですね!」
「はい」
本当は、五人姉妹です。
四女は生まれる前に亡くなっている為。
「燈ちゃんと、どうやって出会ったんですか?」
「私、死にかけていたんです」
「えっ?」
「私、イジメや嫌がらせを受けてきて、川に飛び込んで、
死んだはずでした。ですが、燈ちゃんと立希さんが助けてくれました。
彼女たちがいなければ、私は死んでいます」
「何か…凄い壮絶…」
「自慢する事じゃありません」
「そ、そっか…」
二人の会話が続いた。
「有希さんは、どんなことが好きですか?」
「小さな女の子と一緒に遊ぶ事です」
「へぇ~ひょっとして、ロリコンですか?」
「はい」
「燈に近づかないで?」
と、立希が言いだす。
「私は燈さんのナイトです」
「だから、燈のナイトは、私一人で十分ですけど?」
「まぁまぁ、二人共、似たり寄ったりだし?」
「こんな、ロリコンと一緒にしないで?」
「私は別にいいけど?」
「はぁ?」
と、立希と有希は、口ケンカをしていた。
それを、そよが止めた。
「二人共、騒がしいよ?」
「わかったし」
「はい…すみません…」
「それにしても、夜の学校に通っている人って、
初めて会ったなー」
「私も本当は全日制に通いたかったですが、
知的障がいが邪魔して、通いたくても、
通えなかったですから…」
と、有希の低学歴コンプレックスが発動した。
「そんなことが…」
「私は死のうとしていました。
ですが、燈さんが救ってくれたから、
今度は私の番です」
「責任感があるなー」
と、愛音は感じるのだった。