迷子の歌姫は精神障がい者と惹かれあう 作:アッシュクフォルダー
新田家。東京都港区にある、高級一戸建て住宅。
「ただいま」
「おかえり。また、小さな女の子を追いかけ回していたの?」
「そんなことしていません!」
「姉貴なのに、すぐムキになるんだから~」
「ほっておいてください」
新田華菜。
真ん中の妹で、花咲川女子学園高等部の二年生。
現役のアイドルで、キッズモデルで何度も雑誌に掲載されていた。
トップを飾る事も、多かった
「お姉ちゃん、ずぶ濡れみたいだけど…?」
「…川に落ちただけ」
「どうして、川に…?」
「死にたいから」
「…早くシャワーを浴びた方が良い。体が冷えるから。
それに…姉として、プライドは無いのかしら?」
「そんなのは、無い」
新田真希。
上の妹で、白雪女子大学の経営学部の一年生。
花咲川女子学園高等部と中等部のOG。
パリコレのモデル経験がある、現役のモデル。
シャワーを浴び、身体を石鹸で洗い流した後…
(有希自身は、シャンプーは付けないくせに、リンスは付けるらしい。
その上、お湯で、洗うようだ)
シャワーから上がった後…
「あっ!見て!SNSで、川に飛び込んだ人がいるって書いてあるよ!」
「…私だ」
「マジで、やめて欲しいんですけど?これで、死んでしまって、
華菜たちが、えらい目に遭ったら、どう責任取ってくれるの?
まぁ、トレンドには、入っていないから、どうにでもなりそうだけど?」
SNSは、人が川に飛び込んでいるとして、ちょっとした騒ぎになっていた。
「私は、真希や華菜、流歌とは違う」
「そーだよね?芸能一家の一番上の姉が、
あろうことか、うつと精神病を患っていて、
それに、小さな女の子を助けるって、気持ち悪いにも程があるんですけど~?」
と、華菜が、私にちょっかいを出した。
「私には何もないし、何も持たない。
唯一の望みは、幼女たちの幸せ。小さくてかわいい女の子を助けられるなら、
死んでもいい」
「だーかーら!その、姉貴の幼女好きが、キモイんですけど?」
「別にいいじゃない」
と、有希が自分の部屋に戻るのだった。
有希の部屋。そこには、妹の真希と、少女や女の子が活躍するマンガばかり、
本棚で溢れかえっていた。常に有希と真希とで、読みまわしていている。
「フフフッ…小さな女の子を守る!守って見せる!」
と、有希は今日も、小さな女の子が活躍するマンガばかり、
読み漁って、妄想を繰り広げていた。
(やっぱり、幼女は最高です!最高過ぎます!
この世の宝は、紛れもなく、小さな幼女!
妖精のようで、天使のようで…)
と、有希は自分が守るべき、幼女の人物像を妄想するのだった。