迷子の歌姫は精神障がい者と惹かれあう 作:アッシュクフォルダー
Mygo!のライブ。燈ちゃんの歌声は、とても、何かを感じさせ、
そして、彼女が迷子になっているなら、迷う事を迷わないなら、
私が探さないと!それに、彼女たちの道を照らさないと!
と、私は勝手に思っていた。
「ど、どうだった…?私たちのライブ」
「迷子になっているなら、私が助けてあげないと!」
「えっ?」
「燈ちゃんの悲痛な叫び、私が何もしないでどうする!
って、気持ちになっていて、何もせずにはいられない!」
すると、長崎そよが、向こうからやって来た。
「フフッ、燈ちゃんのお友達?」
「そよちゃん…」
「この人は?」
「初めまして、長崎そよです。
燈ちゃんから聞いているわ。お友達って」
「新田有希です。私は燈ちゃんのボディーガードです!」
すると、椎名立希が
「ちょっと、燈のボディーガードは、私だし?
それに、燈に近づかないで?燈に近づいていいのは、
私の特権だから!」
「私だって、燈ちゃんがカワイイから、ボディーガードをしているんだよ!
変な輩から、燈ちゃんを守るのが」
「私の使命だし?」
「そうだけど!燈ちゃんを守るのは、私でもあるから!」
(何言っているんだろう…立希ちゃんに有希さん、
二人とも、燈ちゃん、loveなんだね…)
「そう言えば、有希さんって、何歳ですか?
見た感じ、オトナっぽいし…私達より年上そう…」
「私は夜間高校の三年生、21歳です」
「21歳…!結構年上…!」
(お姉ちゃんよりも、年上か…)
と、立希が思うのだった。
「私はカワイイと思った女の子を助け出して、救い出して、支えるのが、
生きがいだから!」
「そうだとしても、燈を助けるのも、支えるのも、救うのも、私だから!
それに…恋人だし…」
「えっ?」
「い、いや、何でもない…」
立希ちゃんが照れだした。
「それにしても、21歳で高校に通っているんですね」
と、そよが言いだす。
「私ね。19歳の時に高校に入学したんだ。夜間定時制の。
本当は全日制に行きたかったんだ」
有希は、小学三年生から中学卒業まで、
特別支援学級に在籍しており、ロクに勉強していなかった。
先生との衝突が絶えず、通常学級に戻りたくても、
圧力と暴言で、反論が出来ず、特別支援学級の教師に対して、
年に200回、暴行を加えては、
毎日のように、家庭訪問が絶えなかった。
本当は私立中学に行きたかったが、
自分は知的障がいだから、無理…と、低学歴コンプレックスが、
重くのし上がり、自分の人生を邪魔している。
夜間定時制の高校は、夢も希望もへったくれもなかった。
全日制高校に行けれたら、何も悩むこと無かったのに…
と、有希は悲しみつつ、全日制高校の羨ましさを、
そよ達に語るのだった。